2018年4月15日から4月22日(2018年第16週)にモンテカルロ(モナコ)で開催されるマスターズ1000「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ(モンテカルロ・マスターズ)」の準決勝の結果、準決勝後の暫定ランキング、放送予定を見ていきます。
・準決勝「ナダル vs ディミトロフ」
ナダルが勝てばモンテカルロ・マスターズ12回目の決勝(マスターズ47回目の決勝)、ディミトロフが勝てばモンテカルロ・マスターズ初の決勝(マスターズ2回目の決勝)進出となります。
・準決勝「A.ズベレフ vs 錦織」
A.ズベレフが勝てばモンテカルロ・マスターズ初の決勝(マスターズ4回目の決勝)、錦織が勝てばモンテカルロ・マスターズ初の決勝(マスターズ4回目の決勝)進出となります。
錦織の準決勝の試合は、日本時間の4月21日(土) 22時30分以降に開始予定。
2018年 モンテカルロ・マスターズ 準決勝の結果
モンテカルロ・マスターズの準決勝の結果です。
<日程(現地時間)>
・4月21日(土):準決勝
※以下、スコアにある各選手の()内の世界ランキングは2018年4月16日付のランキングです。
準決勝「ナダル vs ディミトロフ」(トップハーフ)
過去の対戦成績は、ナダルの10勝、ディミトロフの1勝。
クレーコートではナダルの3戦3勝。
直近の対戦は2017年の上海ロレックス・マスターズの準々決勝で、ナダルがセットカウント2-1(6-4、6-7(4)、6-3)で勝利しています。
[1] ラファエル・ナダル (1位) | 2 | 6 | 6 | |
[4] グリゴール・ディミトロフ (5位) | 0 | 4 | 1 | |
試合時間:1時間32分 |
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第1シードのラファエル・ナダル(31歳・スペイン)が第4シードのグリゴール・ディミトロフ(26歳・ブルガリア)を6-4、6-1のストレートで破り、モンテカルロ・マスターズ3年連続12回目の決勝進出を決めました。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
ナダルのサービスで試合開始。
立ち上がりからすばらしいストロークの応酬が続いていきます。
第2ゲーム、一進一退の展開でデュースまで行き、ナダルにこのゲーム2本目のブレークポイントが来ると、ナダルがロングラリーで打ち勝ってブレークに成功。
第5ゲーム、ナダルのダブルフォルト、フォアハンドのミス2本とバックハンドのミスがあり、ディミトロフがブレークバックに成功。
第6ゲームと第8ゲームでナダルにブレークポイントが1本ずつありましたが、ディミトロフがキープ。
第10ゲーム、ディミトロフのダブルフォルト2本とフォアハンドのミスなどがあり、15-40とナダルにセットポイント(ブレークポイント)が来ます。
ディミトロフが1本凌ぎますが、20本を超えるロングラリーから最後はナダルのフォアハンドのウィナーが決まり、ナダルが第1セットを先取。
第2セット
ナダルのサービスで第2セット開始。
第2ゲーム、ディミトロフはストロークで無理をしてポイントを取りに行きますが、ミスを連発してしまい、ナダルがラブゲームでブレークに成功。
第4ゲーム、このゲームでもディミトロフがミスを連発して、ナダルがラブゲームでブレークに成功。
第7ゲーム、ナダルのサービングフォーザマッチ。
40-0とナダルにマッチポイントが来ると、ナダルがサーブから攻めてポイントを取り、ナダルが勝利。
スタッツ
第1セットは見応えのあるストローク戦が展開されましたが、第2セットに入るとディミトロフは我慢しきれずにアンフォーストエラーが一気に増えてしまいました。
一方、ナダルの方もアンフォーストエラーが多く、いい状態ではありませんでしたが、高いディフェンス力を見せ、要所をしっかり締めて勝利したという内容でした。
ナダル | Match | ディミトロフ |
0 | サービスエース | 2 |
1 | ダブルフォルト | 5 |
66%(35/53) | ファーストサーブ確率 | 63%(33/52) |
63%(22/35) | 1st Serve Points Won | 61%(20/33) |
72%(13/18) | 2nd Serve Points Won | 26%(5/19) |
50%(4/8) | ブレイク / チャンス | 50%(1/2) |
3/6 | ネットポイント | 3/4 |
59%(62/105) | Total Points Won | 41%(43/105) |
1,288m | Total Distance Run | 1,167m |
6 | Winner 合計 | 9 |
6 | フォアハンド | 3 |
0 | バックハンド | 4 |
0 | サーブ | 2 |
21 | Unforced error 合計 | 39 |
10 | フォアハンド | 16 |
10 | バックハンド | 18 |
1 | サーブ | 5 |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・Total Points Won:取得した全ポイント。
・Total Distance Run:総走行距離。
準決勝「A.ズベレフ vs 錦織」(ボトムハーフ)
過去の対戦成績は、A.ズベレフの1勝、錦織の0勝。
クレーコートでは初対戦となります。
過去1回の対戦は2017年のシティ・オープン(ハード)の準決勝で、A.ズベレフがセットカウント2-0(6-3、6-4)で勝利しています。
[3] アレクサンダー・ズベレフ (4位) | 1 | 6 | 3 | 4 |
錦織 圭 (36位) | 2 | 3 | 6 | 6 |
試合時間:2時間13分 |
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錦織圭(28歳・日本)が第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(21歳・ドイツ)を3-6、6-3、6-4のフルセットの末に破り、モンテカルロ・マスターズ初の決勝進出を決めました。
錦織は2016年のロジャーズ・カップ(トロント)以来となるマスターズ4回目の決勝進出。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
錦織のサービスで試合開始。
序盤はお互いキープが続いて行きます。
第7ゲーム、錦織が40-0とゲームポイントを握りますが、ここからA.ズベレフがリターンエース、フォアハンドのウィナー、ドロップショットを決め、デュースへ。
デュース1回目で錦織がゲームポイントを握ったところから、錦織のダブルフォルトとミス2本があり、A.ズベレフがブレークに成功。
第9ゲーム、30-0から錦織にダブルフォルトやバックハンドのミスが出るなど、30-40とA.ズベレフにセットポイント(ブレークポイント)が来ます。
錦織のフォアハンドが大きくアウトとなり、A.ズベレフが第1セットを先取。
第2セット
A.ズベレフのサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、錦織の見事なロブショット、錦織の連続攻撃からのドロップショットが決まるなど、15-40と錦織にブレークポイントが来ます。
A.ズベレフが1本凌ぎますが、A.ズベレフにフォアハンドのミスが出て、錦織がブレークに成功。
第4ゲーム、錦織のフォアハンドのミスとダブルフォルト2本などがあり、A.ズベレフがラブゲームでブレークバックに成功。
第7ゲーム、錦織がリターンから積極的に攻撃を仕掛けてポイントを取って行き、錦織がラブゲームでブレークに成功。
第9ゲーム、錦織の深いリターンでのポイント2本やドロップショットが決まるなど、15-40と錦織にセットポイント(ブレークポイント)が来ます。
A.ズベレフのフォアハンドがサイドアウトとなり、錦織が第2セットを取ります。
ファイナルセット
錦織のサービスでファイナルセット開始。
第1ゲーム、A.ズベレフにブレークポイントが2本ありましたが、錦織がピンチを凌いでキープ。
第2ゲーム、今度は錦織にブレークポイントが2本ありましたが、A.ズベレフがピンチを凌いでキープ。
その後、錦織はゾーンに入ったかのようにすばらしいプレーを見せてウィナーを量産し、第3ゲームと第5ゲームをラブゲームでキープ。
一方、A.ズベレフはファイナルセットに入ってからファーストサーブの確率が70%を超えてサービスゲームが安定し、第4ゲームと第6ゲームをしっかりとキープ。
第7ゲーム、9分を越える長いゲームとなり、A.ズベレフにブレークポイントが1本ありましたが、デュース4回目の後、錦織が何とかキープ。
第10ゲーム、一進一退の展開でデュースとなり、錦織がドロップショットでA.ズベレフをおびき出してポイントを取り、錦織にマッチポイント(ブレークポイント)が来ます。
錦織の深いリターンに押されたA.ズベレフのバックハンドが大きくアウトとなり、錦織が勝利。
スタッツ
ファイナルセットではお互いにギアを上げ、すばらしいストロークの応酬となるなど見応え充分の試合となりました。
※錦織の準決勝の結果について、『 錦織 vs A.ズベレフ 』の記事で詳しく紹介しています。
錦織は準々決勝のチリッチ戦もすばらしいプレー内容でしたが、準決勝のA.ズベレフ戦の内容もすばらしく、トップ5との連戦で見せたこのパフォーマンスを見る限り、完全復活と言っていいのかなと思います。
こんなに早くこのレベルのプレーが戻ってくるとは思いもしませんでした・・・
A.ズベレフ | Match | 錦織 |
6 | サービスエース | 1 |
7 | ダブルフォルト | 4 |
49%(43/87) | ファーストサーブ確率 | 60%(53/89) |
79%(34/43) | 1st Serve Points Won | 60%(32/53) |
36%(16/44) | 2nd Serve Points Won | 67%(24/36) |
50%(3/6) | ブレイク / チャンス | 57%(4/7) |
8/16 | ネットポイント | 17/22 |
47%(83/176) | Total Points Won | 53%(93/176) |
1,963m | Total Distance Run | 1,925m |
26 | Winner 合計 | 27 |
10 | フォアハンド | 13 |
10 | バックハンド | 13 |
6 | サーブ | 1 |
37 | Unforced error 合計 | 38 |
10 | フォアハンド | 19 |
20 | バックハンド | 15 |
7 | サーブ | 4 |
ハイライト動画
モンテカルロ・マスターズ準決勝の2試合のハイライト動画です。
ドロー表(ベスト32・結果)
準決勝後の暫定ランキング(トップ20+α)
モンテカルロ・マスターズの準決勝終了時点での暫定ランキングです。
暫定 順位 |
選手名 | 基礎 point |
round | 結果 | point | SF後 point |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
獲得 | min | ||||||
1 | フェデラー | 8,670 | 不参加 | – | – | – | 8,670 |
2 | ナダル | 7,770 | 準決勝 | ○ | 600 | 0 | 8,370 |
3 | A.ズベレフ | 4,925 | 準決勝 | × | 360 | 90 | 5,195 |
4 | チリッチ | 4,850 | 準々決勝 | × | 180 | 45 | 4,985 |
5 | ディミトロフ | 4,635 | 準決勝 | × | 360 | 45 | 4,950 |
6 | デルポトロ | 4,470 | 不参加 | – | – | – | 4,470 |
7 | ティエム | 3,620 | 準々決勝 | × | 180 | 45 | 3,755 |
8 | アンダーソン | 3,390 | 不参加 | – | – | – | 3,390 |
9 | イズナー | 3,125 | 不参加 | – | – | – | 3,125 |
10 | ゴファン | 2,795 | 準々決勝 | × | 180 | 45 | 2,930 |
11 | C ブスタ | 2,305 | 棄権 | – | – | – | 2,305 |
12 | ジョコビッチ | 2,130 | 3回戦 | × | 90 | 0 | 2,220 |
13 | クエリー | 2,220 | 不参加 | – | – | – | 2,220 |
14 | プイユ | 2,200 | 2回戦 | × | 10 | 150 | 2,200 |
15 | B アグート | 2,175 | 3回戦 | × | 90 | 90 | 2,175 |
16 | ソック | 2,155 | 不参加 | – | – | – | 2,155 |
17 | シュワルツマン | 2,130 | 2回戦 | × | 45 | 90 | 2,130 |
18 | ベルディヒ | 2,050 | 1回戦 | × | 10 | 0 | 2,060 |
19 | チョン | 1,897 | 不参加 | – | – | – | 1,897 |
20 | フォニーニ | 1,840 | 2回戦 | × | 45 | 45 | 1,840 |
21 | ラオニッチ | 1,765 | 3回戦 | × | 90 | 20 | 1,835 |
22 | 錦織 圭 | 1,280 | 準決勝 | ○ | 600 | 45 | 1,835 |
23 | エドマンド | 1,732 | 1回戦 | × | 10 | 20 | 1,732 |
24 | キリオス | 1,720 | 不参加 | – | – | – | 1,720 |
25 | ワウリンカ | 1,695 | 不参加 | – | – | – | 1,695 |
26 | クライノビッチ | 1,616 | 棄権 | – | – | – | 1,616 |
モンテカルロ・マスターズでの獲得ポイントは強制加算ではなく、ATP500の大会と同じ扱いとなります。
<表の補足>
minポイント:ランキングの対象となっている18大会の中で一番ポイントの低い大会のポイント(グランドスラムとマスターズを除く)。
準決勝後のポイントは下記の計算となります。
- 「獲得ポイント ≧ minポイント」だった場合
- 「獲得ポイント < minポイント」だった場合だった場合
SF後ポイント = 基礎ポイント + (獲得 – min)ポイント
SF後ポイント = 基礎ポイント
基礎ポイントについては、『ATPランキング試算(2018年4月・モンテカルロ後)』をご覧ください。
1回戦を免除された第1シードから第8シードの選手が初戦敗退(2回戦敗退)となった場合、獲得ポイントは2回戦ではなく1回戦の10ポイントとなります。
ラウンド | 獲得ポイント |
---|---|
優勝 | 1,000 |
準優勝 | 600 |
準決勝 | 360 |
準々決勝 | 180 |
3回戦 | 90 |
2回戦 | 45 |
1回戦 | 10 |
準決勝の放送予定
GAORA、NHK・BS1、WOWOWメンバーズオンデマンドでの放送・配信が予定されています。
GAORA
GAORAでは、1回戦から決勝まで生中継で放送予定。
日付 | ラウンド | 放送時間 |
---|---|---|
4月21日(土) | 準決勝 | 20:28~26:00 |
NHK・BS1
NHKでは、BS1またはサブチャンネルのBS102chで錦織が出場する試合を中心に1回戦から決勝まで9試合を生中継で放送予定。
日付 | ラウンド | 放送時間 |
---|---|---|
4月21日(土) | 準決勝 | [ch102] 20:30~22:00 [BS1] 22:00~(24:30) |
・4月21日(土):第1試合「ナダル vs ディミトロフ」と第2試合「A.ズベレフ vs 錦織」
WOWOWメンバーズオンデマンド
WOWOWでは、WOWOWメンバーズオンデマンドで1回戦から決勝までを配信予定。
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