2018年4月15日から4月22日(2018年第16週)にモンテカルロ(モナコ)で開催されるマスターズ1000「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ(モンテカルロ・マスターズ)」。
錦織圭の3回戦の対戦相手は、世界ランキング62位のアンドレアス・セッピ(34歳・イタリア)。
錦織とセッピのプレイヤー情報、3回戦の試合結果とスタッツを見ていきます。
プレイヤー情報(3回戦)
過去の対戦成績は、錦織の2勝、セッピの2勝。
直近の対戦は2015年のゲリー・ウェバー・オープン(芝)の準決勝で、錦織が第1セット途中に怪我で棄権となり、セッピが勝利しています。
クレーコートでの対戦はありません。
※2018年4月19日時点(試合前)
錦織 圭 | セッピ | |
2 勝 | 対戦成績 | 2 勝 |
36位 (4位) | 最新ランキング (最高) | 62位 (18位) |
日本 | 国籍 | イタリア |
28歳 | 年齢 | 34歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1984年2月21日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 191cm / 75kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2002年 |
6勝3敗 | 2018年成績 | 9勝6敗 |
0回 | 2018年優勝回数 | 0回 |
337勝158敗 | 通算成績 | 336勝356敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 3回 |
3回戦「錦織 vs セッピ」の結果
試合日:現地時間 4月19日(木)
錦織 圭 (36位) | 2 | 6 | 2 | 6 |
アンドレアス・セッピ (62位) | 1 | 0 | 6 | 3 |
試合時間:1時間46分 |
---|
錦織圭(28歳・日本)がアンドレアス・セッピ(34歳・イタリア)を6-0、2-6、6-3のフルセットの末に破り、準々決勝に進出を決めました。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
第1セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ● | ○ | ● | ○ | ● | – | – | – | – | – | – | 6 |
セッピ | – | – | – | – | – | – | 0 | ||||||
○:キープ、●:ブレーク |
錦織のサービスで試合開始。
第1ゲーム、錦織のバックハンドのウィナー2本、錦織のミス2本、セッピのフォアハンドのウィナーがあり、30-40とセッピにブレークチャンスが来ますが、錦織がストローク勝負で打ち勝つなど3連続でポイントを取ってキープ。
第2ゲーム、40-30とセッピがゲームポイントを握りますが、セッピにバックハンドのミスが出て、デュースへ。
デュース2回目、セッピにフォアハンドのミスが出て、錦織にブレークチャンスが来ます。
セッピのセカンドサーブに対して錦織のフォアハンドに回り込んでの深いリターンをセッピが返せず、錦織がブレークに成功。
第3ゲーム、錦織のフォアハンドのウィナー2本が決まるなど、錦織がラブゲームでキープ。
第4ゲーム、30-15とセッピがポイントを先行したところからセッピのミス、錦織の外に逃げていくキレのあるスライスショットでのポイントがあり、30-40と錦織にブレークチャンスが来ますが、セッピが凌いでデュースへ。
錦織がすばらしいコートカバーリングを見せてポイントを取り、再び錦織にブレークチャンスが来ます。
錦織の深いリターンをセッピが返せず、錦織がブレークに成功。
第5ゲーム、錦織のネットプレーやキレのあるショットが決まるなど、錦織がキープ。
第6ゲーム、30-0とセッピがポイントを先行しますが、ここからセッピのミス、錦織の深いリターンでのポイント、錦織の鋭いリターンからのスマッシュが決まり、30-40と錦織にセットポイント(ブレークポイント)が来ます。
セッピのバックハンドのショットが力なくネットにかかり、錦織がブレークに成功して第1セットを先取。
錦織 | 第1セット | セッピ |
0 | サービスエース | 1 |
0 | ダブルフォルト | 0 |
59%(10/17) | ファーストサーブ確率 | 54%(13/24) |
80%(8/10) | 1st Serve Points Won | 46%(6/13) |
71%(5/7) | 2nd Serve Points Won | 27%(3/11) |
75%(3/4) | ブレイク / チャンス | 0%(0/1) |
3/4 | ネットポイント | 3/3 |
68%(28/41) | Total Points Won | 32%(13/41) |
7 | Winner 合計 | 5 |
4 | フォアハンド | 3 |
3 | バックハンド | 1 |
0 | サーブ | 1 |
3 | Unforced error 合計 | 14 |
1 | フォアハンド | 7 |
2 | バックハンド | 7 |
0 | サーブ | 0 |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・Total Points Won:取得した全ポイント。
第2セット
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | – | – | – | – | 2 | ||||||
セッピ | ○ | ○ | ● | ○ | ● | ○ | – | – | – | – | 6 | ||
○:キープ、●:ブレーク |
錦織のサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、大事なセットの立ち上がりのゲームを、錦織がラブゲームでキープ。
第2ゲーム、錦織のフォアハンドのクロスへのウィナー、セッピのミスで0-30と錦織がポイントを先行しますが、セッピのファーストサーブでの連続ポイント、錦織のミス、セッピのフォアハンドのウィナーがあり、セッピが4連続でポイントを取ってキープ。
第3ゲーム、錦織のミス2本、セッピのパッシングショットなどがあり、30-40とセッピにブレークチャンスが来ますが、錦織がファーストサーブでポイントを取り、デュースへ。
ロングラリーでセッピが打ち勝ち、再びセッピにブレークチャンスが来ますが、錦織が凌ぎます。
デュース2回目、錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナー、セッピのフォアハンドのミスで錦織がキープ。
第4ゲーム、セッピがキープ。
第5ゲーム、錦織のバックハンドのミスとボレーミス、ロングラリーでのセッピのポイントなどがあり、15-40とセッピにブレークチャンスが来ますが、錦織が見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナーを決めるなどピンチを凌ぎ、デュースへ。
デュースに入ってからも錦織はファーストサーブの入りが悪く、ストロークでもミスが出るなどなかなか連続でポイントが取れず、苦しいゲームとなります。
デュース4回目、錦織にドロップショットのミスが出て、セッピにこのゲームで3本目のブレークポイントが来ると、ストローク勝負で打ち勝ったセッピがブレークに成功。
第6ゲーム、セッピがラブゲームでキープ。
第7ゲーム、ロングラリーでのセッピのポイント、セッピのリターンでのポイント、セッピのフォアハンドのウィナーがあり、0-40とセッピにブレークチャンスが来ます。
錦織にミスが出て、セッピがラブゲームでブレークに成功。
第8ゲーム、セッピのサービングフォーザセット。
40-15とセッピにセットポイントが来ると、セッピがファーストサーブからしっかりと攻めてポイントを取り、セッピが第2セットを取ります。
錦織 | 第2セット | セッピ |
0 | サービスエース | 1 |
0 | ダブルフォルト | 0 |
50%(16/32) | ファーストサーブ確率 | 65%(13/20) |
50%(8/16) | 1st Serve Points Won | 77%(10/13) |
50%(8/16) | 2nd Serve Points Won | 86%(6/7) |
0%(0/0) | ブレイク / チャンス | 33%(2/6) |
0/3 | ネットポイント | 3/3 |
38%(20/52) | Total Points Won | 62%(32/52) |
4 | Winner 合計 | 6 |
2 | フォアハンド | 4 |
2 | バックハンド | 1 |
0 | サーブ | 1 |
15 | Unforced error 合計 | 8 |
9 | フォアハンド | 4 |
6 | バックハンド | 4 |
0 | サーブ | 0 |
ファイナルセット
ファイナルセット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | – | – | – | 6 | |||
セッピ | ○ | ○ | ○ | – | – | – | 3 | ||||||
○:キープ、●:ブレーク |
錦織のサービスでファイナルセット開始。
第1ゲーム、セッピのバックハンドのウィナー、錦織のフォアハンドのミスがあり、15-30とセッピがポイントを先行しますが、ここから錦織がしっかりとストロークで攻めきるなど3連続でポイントを取ってキープ。
第2ゲーム、セッピのダブルフォルト、ロングラリーでの錦織のポイント、セッピにとってはアンラッキーなバウンドの変化があってのミスがあり、0-40と錦織にブレークチャンスが来ますが、錦織のリターンミスとストロークミス、錦織にとってアンラッキーなバウンドの変化があり、デュースへ。
錦織のフォアハンドのミス、セッピのドロップショットが決まり、セッピがキープ。
第3ゲーム、錦織がキープ。
第4ゲーム、セッピがキープ。
第5ゲーム、錦織がキープ。
第6ゲーム、ロングラリーで錦織が攻めきってのポイント、セッピのバックハンドのミス、錦織のフォアハンドのクロスへのウィナーなどがあり、30-40と錦織にブレークチャンスが来ます。
セッピのセカンドサーブに対して錦織のフォアハンドに回り込んでの強烈なリターンをセッピが返せず、錦織がブレークに成功。
このゲームはロングラリーで錦織は緩急のあるショット、角度を付けたショットなど、これまでとストロークのリズムを変えてセッピを揺さぶり、上手く攻撃を組み立ててポイントが取れていました。
第7ゲーム、ブレーク直後の大事なサービスゲームを錦織がしっかりとキープ。
第8ゲーム、セッピのバックハンドのミス、錦織のリターンエース、セッピのフォアハンドのウィナー、錦織の深いロブショットでのポイントなどがあり、30-40と錦織にマッチポイント(ブレークポイント)が来ますが、錦織の連続攻撃をセッピがすばらしい粘りで耐えて、デュースへ。
デュース2回目の後、セッピが何とかキープ。
第9ゲーム、錦織のサービングフォーザマッチ。
錦織のスマッシュ、セッピのフォアハンドのウィナー、錦織のフォアハンドに回り込んでのダウンザラインへのショットでのポイント、錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナーがあり、40-15と錦織にマッチポイントが来ます。
ロングラリーで打ち勝った錦織が勝利。
錦織 | ファイナルセット | セッピ |
1 | サービスエース | 1 |
0 | ダブルフォルト | 1 |
69%(18/26) | ファーストサーブ確率 | 52%(15/29) |
78%(14/18) | 1st Serve Points Won | 67%(10/15) |
75%(6/8) | 2nd Serve Points Won | 50%(7/14) |
20%(1/5) | ブレイク / チャンス | 0%(0/0) |
2/3 | ネットポイント | 3/4 |
58%(32/55) | Total Points Won | 42%(23/55) |
8 | Winner 合計 | 8 |
2 | フォアハンド | 6 |
5 | バックハンド | 1 |
1 | サーブ | 1 |
8 | Unforced error 合計 | 14 |
6 | フォアハンド | 4 |
2 | バックハンド | 9 |
0 | サーブ | 1 |
試合振り返り・スタッツ
第1セットの立ち上がりから錦織がすばらしい内容のプレーを見せると、出鼻をくじかれたセッピは錦織のプレーに付いて行けずにミスが増えるなど、錦織がセッピを圧倒して第1セットを先取。(ビックリするくらい錦織が強かったです)
第2セットの序盤に錦織がブレークできていれば一気に勝負が決まりそうな流れでしたが、試合巧者のセッピはしっかりと立て直しを図り、深いストロークでミスも減るなどセット中盤からプレーが安定したのに対し、錦織はミスが増えるなどプレーが落ちてしまいました。
場所がイタリアに近いこともあってセッピへの声援が多く、ここまでの試合の展開や会場の雰囲気的にも錦織にとっては嫌な流れになっていましたが、錦織がファイナルセットに入ってまたプレーを戻してきます。
錦織がストロークで緩急を付けるなどセッピを揺さぶり、自分から攻める展開を作ってリズムを掴むと、サービスゲームも安定して勝利。
アップダウンこそありましたが、試合を重ねるごとにどんどん錦織のテニスの内容が良くなっていて、うれしい限りです。
錦織 | Match | セッピ |
1 | サービスエース | 3 |
0 | ダブルフォルト | 1 |
59%(44/75) | ファーストサーブ確率 | 56%(41/73) |
68%(30/44) | 1st Serve Points Won | 63%(26/41) |
61%(19/31) | 2nd Serve Points Won | 50%(16/32) |
44%(4/9) | ブレイク / チャンス | 29%(2/7) |
5/10 | ネットポイント | 9/10 |
54%(80/148) | Total Points Won | 46%(68/148) |
3,337m | Total Distance Run | 3,122m |
19 | Winner 合計 | 19 |
8 | フォアハンド | 13 |
10 | バックハンド | 3 |
1 | サーブ | 3 |
26 | Unforced error 合計 | 36 |
16 | フォアハンド | 15 |
10 | バックハンド | 20 |
0 | サーブ | 1 |
錦織の準々決勝の対戦相手は!?
錦織圭のモンテカルロ・マスターズ準々決勝の対戦相手は、世界ランキング3位のマリン・チリッチ(29歳・クロアチア)。
過去の対戦成績は、錦織の7勝、チリッチの6勝。
直近の対戦は2016年のATPファイナルズ(室内ハード)のラウンドロビンで、チリッチがセットカウント2-1(3-6、6-2、6-3)勝利しています。
クレーコートでは錦織の1勝、チリッチの0勝。(2014年バルセロナ・オープン)
錦織のセカンドサーブになったときにチリッチに叩かれる可能性が高く、錦織がサービスゲームを全部キープするのは難しいと思いますが、リターンゲームでリターンの精度を上げてチリッチにプレッシャーをかけて続け、ストロークでは深いストロークやアングルショットなど多彩なショットで錦織がしっかり攻めの形を作ってチリッチの強打をなるべく防いで行きたいところです。
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