2017年8月第5週(2017年第35週)、ニューヨーク(アメリカ)開催のグランドスラム「全米オープンテニス(USオープンテニス)」の準決勝の結果とスタッツ、放送予定、準決勝後の暫定ランキングを見ていきます。
・準決勝「ナダル vs デルポトロ」
ナダル選手が勝てば2013年以来となる全米オープン4回目の決勝、デルポトロ選手が勝てば2009年以来となる全米オープン2回目の決勝進出となります。
・準決勝「アンダーソン vs カレーニョブスタ」
アンダーソン選手、カレーニョブスタ選手ともにグランドスラム初の準決勝で、グランドスラム初の決勝進出をかけての戦いとなります。
2017年全米オープンテニス 準決勝の結果
グランドスラム「全米オープン」の結果について、試合結果が分かり次第、適宜更新していきます。
<日程(日本時間)>
・9月9日(土):準決勝
※()内の世界ランキングは、2017年8月28日付のランキングです。
準決勝「ナダル vs デルポトロ」(トップハーフ)
過去の対戦成績は、ナダル選手の8勝、デルポトロ選手の5勝。
直近の試合は2016年のリオデジャネイロ五輪の準決勝で、デルポトロ選手がフルセットの末に勝利しています。
[1] ラファエル・ナダル (1位) | 3 | 4 | 6 | 6 | 6 | |
[24] フアン・マルティン・デルポトロ (28位) | 1 | 6 | 0 | 3 | 2 | |
試合時間:2時間30分 |
---|
第1シードのラファエル・ナダル選手が第24シードのフアン・マルティン・デルポトロ選手をセットカウント3-1(4-6、6-0、6-3、6-2)で破り、2013年以来となる全米オープン4回目の決勝に進出。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
第5ゲーム、デュースとなりナダル選手のバックハンドでミスが出て、デルポトロ選手にブレイクチャンスが来ます。
デルポトロ選手のショットがコードボールとなり、デルポトロ選手がブレイクに成功。
第10ゲーム、デルポトロ選手のサービングフォーザセット。
ナダル選手はデルポトロ選手の攻撃を止めることができず、40-15とデルポトロ選手にセットポイントが来ます。
ナダル選手が1本返しますが、デルポトロ選手の強烈なフォアハンドのウィナーが決まり、デルポトロ選手が第1セットを先取。
第2セット
第2ゲーム、デルポトロ選手のダブルフォルトとミスがあり30-40とナダル選手にブレイクチャンスが来ると、デルポトロ選手のフォアハンドのミスで、ナダル選手がブレイクに成功。
第4ゲーム、ナダル選手の攻勢が続き15-40とナダル選手にブレイクチャンスが来ると、デルポトロ選手のフォアハンドが大きくアウトとなり、ナダル選手がブレイクに成功。
第6ゲーム、15-40からデルポトロ選手がサービスエースとフリーポイントでデュースまで持ち込みますが、ナダル選手のフォアハンドのウィナーが決まってナダル選手に再びセットポイントが来ます。
デルポトロ選手のショットが大きくアウトとなり、ナダル選手がブレイクに成功して6ゲーム連取で第2セットを取ります。
第2セットのナダル選手はウィナー13本でミスはたったの1本と手が付けられない状態でした。
第3セット
第2ゲーム、デルポトロ選手のミス、ナダル選手のバックハンドのダウンザラインへのウィナーが決まるなど15-40とナダル選手にブレイクチャンスが来ます。
ナダル選手がすばらしいディフェンスでデルポトロ選手の攻撃を凌いでからの見事なフォアハンドのウィナーを決め、ナダル選手がブレイクに成功。
その後もデルポトロ選手はブレイクポイントを握られるなど苦しいサービスゲームが続きますが、何とかキープをして食らいついていきます。
第9ゲーム、ナダル選手のサービングフォーザセット。
デルポトロ選手のフォアハンドのウィナーとナダル選手のミスがあり30-30まで行きますが、デルポトロ選手のミスで40-30とナダル選手にセットポイントが来ます。
ナダル選手のフォアハンドのダウンザラインへのショットからのスマッシュが決まり、ナダル選手が第3セットを取ります。
第4セット
第3ゲーム、ナダル選手のフォアハンドのウィナー、デルポトロ選手の2本のフォアハンドのミスがあり、15-40とナダル選手にブレイクチャンスが来ます。
ナダル選手の見事なフォアハンドのウィナーが決まり、ナダル選手がブレイクに成功。
第5ゲーム、デルポトロ選手の2本のミスとダブルフォルトがあり、0-40とナダル選手にブレイクチャンスが来ます。
デルポトロ選手が1本凌ぎますが、デルポトロ選手のフォアハンドのショットが大きくアウトとなり、ナダル選手がブレイクに成功。
第8ゲーム、ナダル選手のサービングフォーザマッチ。
ナダル選手のフリーポイント、フォアハンドのウィナー、サーブアンドボレーが決まり、40-15とナダル選手にマッチポイントが来ます。
ナダル選手のバックハンドのパッシングショットが決まり、ナダル選手が勝利。
スタッツ
第2セットに入ってからナダル選手のプレーレベルが上がり、逆にデルポトロ選手は疲れからかミスが増えるなど、主導権を握ったナダル選手の一方的な内容となってしまいました。
デルポトロ選手は手首の怪我から復帰してからはスライスを多用するバックハンドが弱点となっていましたが、今大会に入ってバックハンドをしっかりと両手打ちで打ち込むようになっていました。
今後、武器のフォアハンドからの攻撃だけでなく、磨き上げたスライスに加えて両手打ちのバックハンドからも攻撃を組み立てられるようになるなら安定して好成績を残せるかなと思います。
ナダル | 試合全体 | デルポトロ |
5 | サービスエース | 7 |
2 | ダブルフォルト | 4 |
65/90 (72%) | ファーストサーブ確率 | 63/95 (66%) |
50/65 (77%) | 1st Serve Points Won | 45/63 (71%) |
18/25 (72%) | 2nd Serve Points Won | 9/32 (28%) |
21/27 (78%) | ネットポイント | 6/13 (46%) |
6/13 (46%) | ブレイク / チャンス | 1/2 (50%) |
41/95 (43%) | Receiving Points Won | 22/90 (24%) |
45 | Winners | 23 |
20 | Unforced Errors | 40 |
109 | Total Points Won | 76 |
2551.2m | Total Distance Run | 2423.7m |
グラウンドストローク | ||
17 | FH Winners | 9 |
4 | BH Winners | 2 |
8 | FH Forced Errors | 8 |
7 | BH Forced Errors | 0 |
7 | FH Unforced Errors | 19 |
8 | BH Unforced Errors | 13 |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・Receiving Points Won:リターンゲームでポイントを取得した確率。
・Total Points Won:自分が取得した全ポイント。
・Total Distance Run:総走行距離。
・FH:フォアハンド
・BH:バックハンド
準決勝「アンダーソン vs カレーニョブスタ」(ボトムハーフ)
過去の対戦成績は、アンダーソン選手の2勝、カレーニョブスタ選手の0勝。
直近の試合は2017年のロジャーズ・カップの2回戦で、アンダーソン選手がストレートで勝利しています。
[28] ケビン・アンダーソン (32位) | 3 | 4 | 7 | 6 | 6 | |
[12] パブロ・カレーニョ ブスタ (19位) | 1 | 6 | 5 | 3 | 4 | |
試合時間:2時間55分 |
---|
第28シードのケビン・アンダーソン選手が第12シードのパブロ・カレーニョブスタ選手をセットカウント3-1(4-6、7-5、6-3、6-4)で破り、グランドスラム初の決勝に進出。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
お互いブレイクポイントを与えずキープが続きます。
第7ゲーム、アンダーソン選手のダブルフォルトと2本のミスで15-40とカレーニョブスタ選手にブレイクチャンスが来ます。
アンダーソン選手が1本凌ぎますが、アンダーソン選手のバックハンドのショットがアウトとなり、カレーニョブスタ選手がブレイクに成功。
第10ゲーム、カレーニョブスタ選手のサービングフォーザセット。
40-15からアンダーソン選手が攻撃を仕掛けてデュースまで行きますが、カレーニョブスタ選手がサービスエース、フリーポイントで連続ポイントを取って、第1セットを先取。
第2セット
第4ゲーム、カレーニョブスタ選手のミス、アンダーソン選手のバックハンドのウィナーとグラウンドスマッシュが決まり、15-40とアンダーソン選手にブレイクチャンスが来ます。
カレーニョブスタ選手が1本凌ぎますが、アンダーソン選手が先に攻撃を仕掛けてポイントを取り、ブレイクに成功。
第5ゲーム、カレーニョブスタ選手の見事なパッシングショット2本、アンダーソン選手のミスがあり、15-40とカレーニョブスタ選手にブレイクチャンスが来ます。
アンダーソン選手が1本凌ぎますが、カレーニョブスタ選手のパッシングショットが決まり、カレーニョブスタ選手がブレイクバックに成功。
その後はお互いキープが続きます。
第12ゲーム、30-30からカレーニョブスタ選手のダブルフォルトで30-40とアンダーソン選手にセットポイントが来ます。
アンダーソン選手がバックハンドのクロスへのウィナーを決めてブレイクに成功し、第2セットを取ります。
第3セット
第4ゲーム、アンダーソン選手がリターンから積極的に攻撃を仕掛けていき、15-40とアンダーソン選手にブレイクチャンスが来ると、カレーニョブスタ選手にダブルフォルトが出て、アンダーソン選手がブレイクに成功。
第9ゲーム、アンダーソン選手のサービングフォーザセット。
カレーニョブスタ選手のリターンエースもあり30-30まで行きますが、アンダーソン選手が連続でサービスエースを決めてキープし、第3セットを取ります。
第4セット
第5ゲーム、アンダーソン選手のドロップショットからのボレー、フォアハンドのウィナー、バックハンドのウィナー級のショットが決まるなど15-40とアンダーソン選手にブレイクチャンスが来ます。
ロングラリーとなりますが、最後はカレーニョブスタ選手のフォアハンドのストレートへのショットがサイドラインを割り、アンダーソン選手がブレイクに成功。
第10ゲーム、アンダーソン選手のサービングフォーザマッチ。
カレーニョブスタ選手が2回あったロングラリーを粘り勝って15-30とポイントを先行しますが、アンダーソン選手のすばらしいバックハンドのボレー、グラウンドスマッシュが決まって40-30とアンダーソン選手にマッチポイントが来ます。
カレーニョブスタ選手のフォアハンドのショットがネットにかかり、アンダーソン選手が勝利。
スタッツ
アンダーソン選手はサーブが好調で、ストロークでも積極的な攻撃が光りました。
第1セットではアンダーソン選手は気合が空回りした感じでミスが目立ちましたが、第2セット以降はしっかりと立て直しサービスゲームでの安定感が抜群でした。
一方、カレーニョブスタ選手は第3セット以降リターンでまったくチャンスが作れず、サービスゲームではアンダーソン選手にリターンから攻められる展開が増えてキープをするのもやっという状態で、アンダーソン選手の勢いに押される苦しい試合展開となってしまいました。
アンダーソン | 試合全体 | Cブスタ |
22 | サービスエース | 1 |
1 | ダブルフォルト | 2 |
71/103 (69%) | ファーストサーブ確率 | 102/144 (71%) |
59/71 (83%) | 1st Serve Points Won | 65/102 (64%) |
21/32 (66%) | 2nd Serve Points Won | 22/42 (52%) |
26/36 (72%) | ネットポイント | 5/10 (50%) |
4/14 (29%) | ブレイク / チャンス | 2/4 (50%) |
57/144 (40%) | Receiving Points Won | 23/103 (22%) |
58 | Winners | 21 |
43 | Unforced Errors | 25 |
137 | Total Points Won | 110 |
2346.5m | Total Distance Run | 2341.2m |
グラウンドストローク | ||
13 | FH Winners | 3 |
5 | BH Winners | 3 |
8 | FH Forced Errors | 11 |
4 | BH Forced Errors | 6 |
22 | FH Unforced Errors | 12 |
17 | BH Unforced Errors | 10 |
ドロー表(ベスト32・結果)
準決勝後の暫定ランキング
全米オープンの準決勝終了時点での暫定ランキングです。
暫定 順位 |
選手名 | 基礎 point |
round | result | 獲得 point |
SF後 point |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ナダル | 7,465 | 準決勝 | ○ | 1,200 | 8,665 |
2 | フェデラー | 7,145 | 準々決勝 | × | 360 | 7,505 |
3 | マレー | 6,790 | 欠場 | – | 0 | 6,790 |
4 | A.ズベレフ | 4,425 | 2回戦 | × | 45 | 4,470 |
5 | チリッチ | 4,065 | 3回戦 | × | 90 | 4,155 |
6 | ジョコビッチ | 4,125 | 欠場 | – | 0 | 4,125 |
7 | ティエム | 3,850 | 4回戦 | × | 180 | 4,030 |
8 | ワウリンカ | 3,690 | 欠場 | – | 0 | 3,690 |
9 | ディミトロフ | 3,530 | 2回戦 | × | 45 | 3,575 |
10 | C ブスタ | 2,135 | 準決勝 | × | 720 | 2,855 |
11 | ラオニッチ | 2,825 | 欠場 | – | 0 | 2,825 |
12 | ゴファン | 2,515 | 4回戦 | × | 180 | 2,695 |
13 | B アグート | 2,435 | 3回戦 | × | 90 | 2,525 |
14 | 錦織 圭 | 2,475 | 欠場 | – | 0 | 2,475 |
15 | アンダーソン | 1,270 | 準決勝 | ○ | 1,200 | 2,470 |
16 | クエリー | 2,085 | 準々決勝 | × | 360 | 2,445 |
17 | イスナー | 2,335 | 3回戦 | × | 90 | 2,425 |
18 | ツォンガ | 2,330 | 2回戦 | × | 45 | 2,375 |
19 | ベルディヒ | 2,310 | 2回戦 | × | 45 | 2,355 |
20 | キリオス | 2,235 | 1回戦 | × | 10 | 2,245 |
21 | ソック | 2,165 | 1回戦 | × | 10 | 2,175 |
22 | プイユ | 1,850 | 4回戦 | × | 180 | 2,030 |
23 | ミュラー | 1,875 | 2回戦 | × | 45 | 1,920 |
24 | デルポトロ | 1,100 | 準決勝 | × | 720 | 1,820 |
※基礎ポイントについては、『 ATPランキング試算(2017年9月・全米オープン後)』をご覧ください。
ラウンド | 獲得ポイント |
---|---|
優勝 | 2,000 |
準優勝 | 1,200 |
準決勝 | 720 |
準々決勝 | 360 |
4回戦 | 180 |
3回戦 | 90 |
2回戦 | 45 |
1回戦 | 10 |
準決勝の放送予定
WOWOWでの放送が予定されています。
WOWOW
WOWOWでは、1回戦から決勝までを連日生中継で放送予定。
日程 | ラウンド | 放送時間 |
---|---|---|
9月8日(金) | 準決勝(女子) | 7:55~ |
9月9日(土) | 準決勝(男子) | 4:55~ |
コメント