2018年3月8日から3月18日(2018年第10、11週)にインディアンウェルズ(アメリカ)で開催されるマスターズ1000「BNPパリバ・オープン(インディアンウェルズ・マスターズ)」の準決勝の結果、準決勝後の暫定ランキング、放送予定を見ていきます。
・準決勝「フェデラー vs チョリッチ」
フェデラーが勝てばインディアンウェルズ大会2年連続8回目の決勝、チョリッチが勝てばマスターズ初の決勝進出となります。
・準決勝「ラオニッチ vs デルポトロ」
ラオニッチが勝てばインディアンウェルズ大会2年ぶり2回目の決勝、デルポトロが勝てばインディアンウェルズ大会5年ぶり2回目の決勝進出となります。
2018年 BNPパリバ・オープン準決勝の結果
BNPパリバ・オープンの準決勝の結果です。
<日程(現地時間)>
・3月17日(土):準決勝
※以下、スコアにある各選手の()内の世界ランキングは2018年3月5日付のランキングです。
準決勝「フェデラー vs チョリッチ」(トップハーフ)
過去の対戦成績は、フェデラーの1勝、チョリッチの0勝。
過去1回の対戦は2015年のドバイデューティーフリー・テニス選手権の準決勝で、フェデラーが2-0(6-2、6-1)で勝利しています。
[1] ロジャー・フェデラー (1位) | 2 | 5 | 6 | 6 |
ボルナ・チョリッチ (49位) | 1 | 7 | 4 | 4 |
試合時間:2時間19分 |
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第1シードのロジャー・フェデラー(36歳・スイス)がボルナ・チョリッチ(21歳・クロアチア)を5-7、6-4、6-4のフルセットの末に破り、インディアンウェルズ大会2年連続8回目の決勝進出を決めました。
フェデラーはこれまで自身の開幕からの連勝記録は2006年の16連勝でしたが、この試合の勝利で開幕から17連勝となり自身の記録を更新しました。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
お互いブレークポイントを与えずキープの展開が続きます。
第11ゲーム、フェデラーのミス、チョリッチのリターンエースや厳しいリターンからの攻撃などがあり、30-40とチョリッチにブレークチャンスが来ます。
このピンチはフェデラーがファーストサーブを入れて凌ぎますが、デュース後にフェデラーにミスが出て、再びチョリッチにブレークチャンスが来ます。
フェデラーがネットプレーに出ますがチョリッチのパッシングショットを返すことができず、チョリッチがブレークに成功。
チョリッチが第12ゲームのサービングフォーザセットをしっかりとキープして、第1セットを先取。
フェデラーはキープを続けてはいましたが、ストロークでのミスが目立ちリズムに乗りきれない一方で、チョリッチの方はストロークが深くなるなど良いプレーが出てくる展開となりました。
第2セット
第1ゲーム、チョリッチがウィナーを2本が決めるなどチョリッチの流れが続き、30-40とチョリッチにブレークチャンスが来ます。
チョリッチの深いショットにフェデラーが押され、甘くなったところをチョリッチがフォアハンドのウィナー級のショットを決めてブレークに成功。
第4ゲーム、チョリッチの3連続ミスで0-40とフェデラーにブレークチャンスが来ますが、ここからチョリッチがすばらしいショット、プレーを見せ5連続でポイントを取ってキープ。
第6ゲームでもフェデラーにブレークポイントが1本ありましたが、チョリッチが凌ぎます。
第8ゲーム、チョリッチのミスが続き、15-40とフェデラーにブレークチャンスが来ます。
チョリッチが1本凌ぎますが、チョリッチのフォアハンドの逆クロスへのショットがアウトとなり、フェデラーがブレークバックに成功。
第10ゲーム、チョリッチのストロークミス、ウォッチミス、ロングラリーからのミスがあり、15-40とフェデラーにセットポイントが来ます。
チョリッチのフォアハンドのストレートへのショットが大きくアウトとなり、フェデラーがブレークに成功して第2セットを取ります。
チョリッチはサービスゲームでの痛いミスが目立ち、ピンチの連続という厳しい展開となってしまいました。
ファイナルセット
第1ゲーム、チョリッチの厳しい攻め、フェデラーのミスがあり、0-40とチョリッチにブレークチャンスが来ます。
フェデラーのフォアハンドのストレートへのショットがアウトとなり、チョリッチがブレークに成功。
第2ゲーム、フェデラーのリターンエース、バックハンドのクロスへのウィナー、見事なパッシングショットなどがあり、30-40とフェデラーにブレークチャンスが来ます。
チョリッチのフォアハンドの逆クロスへのショットがアウトとなり、フェデラーがブレークバックに成功。
第4ゲーム、フェデラーにブレークポイントが1本ありましたが、チョリッチが凌いでキープ。
第7ゲーム、一進一退の攻防が続き、30-40とチョリッチにブレークチャンスが来ますが、フェデラーがロングラリーから最後はグランドスマッシュを決め、デュースへ。
チョリッチのバックハンドのウィナーが決まり、再びチョリッチにブレークチャンスが来ると、フェデラーのショットがアウトとなり、チョリッチがブレークに成功。
第8ゲーム、40-30とチョリッチがゲームポイントを握りますが、チョリッチが攻めていながら最後はミスショットとなり、デュースへ。
チョリッチはデュース後に来たゲームポイントでも決めきれず、今度はフェデラーにブレークチャンスが来ると、チョリッチにダブルフォルトが出て、フェデラーがブレークバックに成功。
第10ゲーム、フェデラーのすばらしいコートカバーリングからの見事なパッシングショット、チョリッチのミス2本があり、0-40とフェデラーにマッチポイントが来ます。
チョリッチのショットがわずかにサイドアウトとなり、フェデラーがブレークに成功して勝利。
スタッツ
フェデラーはミスが多く、チョリッチの徹底したバック攻めや深いショットを前になかなかペースをつかめず、常に先行される苦しい試合展開となりましたが、見事な逆転勝利となりました。
チョリッチはフェデラーを大声援で後押しする観客からのプレッシャーにも耐え続け、最後まですばらしいプレーを見せましたが、あと一歩及ばず準決勝で敗退となりました。
最近は思うような結果が出ずに伸び悩んでいたチョリッチですが、今大会でのプレー内容はすばらしく、今後も安定してこのプレーが発揮できるか注目していきたいです。
フェデラー | Match | チョリッチ |
5 | サービスエース | 3 |
1 | ダブルフォルト | 2 |
60%(53/88) | ファーストサーブ確率 | 64%(61/96) |
68%(36/53) | 1st Serve Points Won | 64%(39/61) |
60%(21/35) | 2nd Serve Points Won | 49%(17/35) |
45%(5/11) | ブレイク / チャンス | 67%(4/6) |
11/18 | ネットポイント | 10/14 |
53%(97/184) | Total Points Won | 47%(87/184) |
2,554m | Total Distance Run | 2,637m |
27 | Winner 合計 | 21 |
11 | フォアハンド | 11 |
8 | バックハンド | 6 |
8 | サーブ | 4 |
37 | Unforced error 合計 | 43 |
16 | フォアハンド | 19 |
20 | バックハンド | 22 |
1 | サーブ | 2 |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・Total Points Won:取得した全ポイント。
・Total Distance Run:総走行距離。
準決勝「ラオニッチ vs デルポトロ」(ボトムハーフ)
過去の対戦成績は、ラオニッチの2勝、デルポトロの1勝。
直近の対戦は2017年のデルレイビーチ・オープンの準決勝で、ラオニッチがセットカウント2-0(6-3、7-6(6))で勝利しています。
[32] ミロシュ・ラオニッチ (38位) | 0 | 2 | 3 | |
[6] フアン マルティン・デルポトロ (8位) | 2 | 6 | 6 | |
試合時間:1時間5分 |
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第6シードのフアン マルティン・デルポトロ(29歳・アルゼンチン)が第32シードのミロシュ・ラオニッチ(27歳・カナダ)を6-2、6-3のストレートで破り、インディアンウェルズ大会5年ぶり2回目の決勝進出を決めました。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
第3ゲーム、ラオニッチに2本のミスがあり、0-40とデルポトロにブレークチャンスが来ると、デルポトロがフォアハンドのウィナーを決めてブレークに成功。
第5ゲーム、ラオニッチがサーブから攻めの形を作っていながらボレーミスをする展開が続き、デルポトロがブレークに成功。
第8ゲーム、デルポトロのサービングフォーザセット。
デルポトロがラブゲームでキープして、第1セットを先取。
第2セット
第3ゲーム、ラオニッチがネットプレーを仕掛けて行きますが、デルポトロの強烈なパッシングショット、足元に来たボールをネットにかけるなどポイントにつなげることができず、15-40とデルポトロにブレークチャンスが来ます。
ラオニッチにダブルフォルトが出て、デルポトロがブレークに成功。
第9ゲーム、デルポトロの角度のあるパッシングショット、ラオニッチの甘いアプローチからのデルポトロのパッシングショット、デルポトロのラインギリギリの深いショットでのポイントがあり、15-40とデルポトロにマッチポイントが来ます。
ラオニッチのバックハンドがネットにかかり、デルポトロがブレークに成功して勝利。
スタッツ
デルポトロは終始安定したプレーを見せ、決勝に向けて体に大きな負担もかからずに短い時間での勝利となりました。
一方、ラオニッチはネットプレーの成功率が低く、さすがにこの内容で勝機を見いだすのは厳しかったです。
現在イワニセビッチ氏のもとでネットプレーを重視したプレースタイルを見いだしている段階かなと思いますが、今後どうプレースタイルを進化させていけるか注目です。
ラオニッチ | Match | デルポトロ |
6 | サービスエース | 3 |
2 | ダブルフォルト | 1 |
60%(27/45) | ファーストサーブ確率 | 68%(27/40) |
63%(17/27) | 1st Serve Points Won | 89%(24/27) |
39%(7/18) | 2nd Serve Points Won | 62%(8/13) |
0%(0/0) | ブレイク / チャンス | 80%(4/5) |
8/23 | ネットポイント | 5/5 |
38%(32/85) | Total Points Won | 62%(53/85) |
878m | Total Distance Run | 885m |
14 | Winner 合計 | 15 |
7 | フォアハンド | 5 |
1 | バックハンド | 5 |
6 | サーブ | 5 |
19 | Unforced error 合計 | 8 |
9 | フォアハンド | 3 |
8 | バックハンド | 4 |
2 | サーブ | 1 |
ハイライト動画
準決勝「フェデラー vs チョリッチ」と「ラオニッチ vs デルポトロ」のハイライト動画です。
ドロー表(ベスト32・結果)
準決勝後の暫定ランキング(トップ30+α)
BNPパリバ・オープンの準決勝終了時点での暫定ランキングです。
暫定 順位 |
選手名 | 基礎 point |
round | result | 獲得 point |
SF後 point |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | フェデラー | 9,060 | 準決勝 | ○ | 600 | 9,660 |
2 | ナダル | 9,370 | 欠場 | – | 0 | 9,370 |
3 | チリッチ | 4,860 | 3回戦 | × | 45 | 4,905 |
4 | ディミトロフ | 4,590 | 2回戦 | × | 10 | 4,600 |
5 | A.ズベレフ | 4,495 | 2回戦 | × | 10 | 4,505 |
6 | デルポトロ | 3,155 | 準決勝 | ○ | 600 | 3,755 |
7 | ティエム | 3,630 | 3回戦 | × | 45 | 3,675 |
8 | アンダーソン | 3,055 | 準々決勝 | × | 180 | 3,235 |
9 | ゴファン | 3,190 | 欠場 | – | 0 | 3,190 |
10 | プイユ | 2,410 | 2回戦 | × | 10 | 2,420 |
11 | ソック | 2,290 | 3回戦 | × | 45 | 2,335 |
12 | ジョコビッチ | 2,290 | 2回戦 | × | 10 | 2,300 |
13 | ベルディヒ | 2,230 | 3回戦 | × | 45 | 2,275 |
14 | クエリー | 2,085 | 準々決勝 | × | 180 | 2,265 |
15 | B アグート | 2,210 | 3回戦 | × | 45 | 2,255 |
16 | シュワルツマン | 2,210 | 2回戦 | × | 10 | 2,220 |
17 | イズナー | 2,160 | 2回戦 | × | 10 | 2,170 |
18 | フォニーニ | 2,145 | 2回戦 | × | 10 | 2,155 |
19 | C ブスタ | 1,955 | 4回戦 | × | 90 | 2,045 |
20 | キリオス | 1,945 | 棄権 | – | 0 | 1,945 |
21 | ワウリンカ | 1,875 | 欠場 | – | 0 | 1,875 |
22 | マナリノ | 1,690 | 3回戦 | × | 45 | 1,735 |
23 | チョン | 1,547 | 準々決勝 | × | 180 | 1,727 |
24 | R ビノラス | 1,700 | 2回戦 | × | 10 | 1,710 |
25 | ラオニッチ | 1,270 | 準決勝 | × | 360 | 1,630 |
26 | エドマンド | 1,617 | 2回戦 | × | 10 | 1,627 |
27 | クライノビッチ | 1,494 | 3回戦 | × | 45 | 1,539 |
28 | ミュラー | 1,490 | 2回戦 | × | 10 | 1,500 |
29 | マレー | 1,450 | 欠場 | – | 0 | 1,450 |
30 | ズムル | 1,420 | 2回戦 | × | 10 | 1,430 |
31 | コールシュライバー | 1,245 | 準々決勝 | × | 180 | 1,425 |
32 | F.ロペス | 1,330 | 4回戦 | × | 90 | 1,420 |
33 | 錦織 圭 | 1,415 | 棄権 | – | 0 | 1,415 |
基礎ポイントについては、『 ATPランキング試算(2018年3月・インディアンウェルズ後)』をご覧ください。
1回戦を免除された第1シードから第32シードの選手が初戦敗退(2回戦敗退)となった場合、獲得ポイントは2回戦ではなく1回戦の10ポイントとなります。
ラウンド | 獲得ポイント |
---|---|
優勝 | 1,000 |
準優勝 | 600 |
準決勝 | 360 |
準々決勝 | 180 |
4回戦 | 90 |
3回戦 | 45 |
2回戦 | 25 |
1回戦 | 10 |
準決勝の放送予定
GAORA、NHK・BS1、WOWOWメンバーズオンデマンドでの放送・配信が予定されています。
GAORA
GAORAでは、1回戦から決勝まで生中継で放送予定。
日程 | ラウンド | 放送時間 |
---|---|---|
3月18日(日) | 準決勝 | 2:58~7:00 |
準決勝 (録画) | 19:00~24:00 |
NHK・BS1
NHKでは、BS1またはサブチャンネルのBS102chで錦織が出場する試合を中心に1回戦から決勝まで12試合を生中継で放送予定。
日程 | ラウンド | 放送時間 |
---|---|---|
3月18日(日) | 準決勝 | [BS1] 3:00~5:00 [ch102] 5:00~(7:00) |
・3月18日(日):「フェデラー vs チョリッチ」「ラオニッチ vs デルポトロ」
WOWOWメンバーズオンデマンド
WOWOWでは、WOWOWメンバーズオンデマンド限定でライブ配信を予定。
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