2011年の全仏オープン以来となる、多くのテニスファンが待ち望んでいたグランドスラム決勝でのフェデラー選手とナダル選手の対戦。
そして、30歳以上同士のグランドスラム決勝は、2002年の全米オープン(サンプラスvsアガシ)以来。
フェデラー選手にとっては2012年ウィンブルドン以来となる通算18回目、ナダル選手にとっては2014年全仏オープン以来となる通算15回目のグランドスラム優勝となり、果たしてどちらがビッグタイトルを獲得するのか!?
2017年全豪オープンの決勝の試合前情報(両選手のプレイヤー情報、準決勝までの結果、試合日程、放送予定)、結果、最後に決勝の結果を振り返ります。
決勝の試合前情報
「Head 2 Head」
フェデラー | ナダル | |
11勝 | 対戦成績 | 23勝 |
17位(1位) | 最新ランキング(最高) | 9位(1位) |
スイス(SUI) | 国籍 | スペイン(ESP) |
35歳 | 年齢 | 30歳 |
185cm / 85kg | 身長 / 体重 | 185cm / 85kg |
右 / 片手 | 利き手 / バック | 左 / 両手 |
1998年 | プロ転向 | 2001年 |
0勝0敗 | 2017年成績 | 2勝1敗 |
0回 | 2017年優勝回数 | 0回 |
1080勝245敗 | 通算成績 | 808勝175敗 |
88回 | 通算優勝回数 | 69回 |
フェデラー選手とナダル選手の過去の対戦成績については、『 名勝負「フェデラーvsナダル」の対戦成績は!? 』で詳しく紹介しています。
両選手の準決勝までの結果
Round | 対戦相手 | スコア |
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1回戦 | メルツァー(300位) | 7-5、3-6、6-2、6-2 |
2回戦 | ルビン(200位) | 7-5、6-3、7-6 |
3回戦 | ベルディヒ(10位) | 6-2、6-4、6-4 |
4回戦 | 錦織 圭(5位) | 6-7、6-4、6-1、4-6、6-3 |
準々決勝 | M.ズベレフ(50位) | 6-1、7-5、6-2 |
準決勝 | ワウリンカ(4位) | 7-5、6-3、1-6、4-6、6-3 |
Round | 対戦相手 | スコア |
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1回戦 | マイヤー(49位) | 6-3、6-4、6-4 |
2回戦 | バグダティス(36位) | 6-3、6-1、6-3 |
3回戦 | A.ズベレフ(24位) | 4-6、6-3、6-7、6-3、6-2 |
4回戦 | モンフィス(6位) | 6-3、6-3、4-6、6-4 |
準々決勝 | ラオニッチ(3位) | 6-4、7-6、6-4 |
準決勝 | ディミトロフ(15位) | 6-4、5-7、7-6、6-7、6-4 |
決勝の試合日程と放送予定
会場 | ロッド・レーバー・アリーナ |
試合日程 | 1月29日(日) 17時30分開始予定 |
放送予定 | ・WOWOW(生中継) ・スポナビライブ(生中継) ・AO TV Live(生中継)全豪オープン公式 ※無料 ・NHK総合(録画)午前0:10 – 午前2:20 |
2017年全豪オープン 決勝の結果
[17] ロジャー・フェデラー(17位) | 3 | 6 | 3 | 6 | 3 | 6 |
[9] ラファエル・ナダル(9位) | 2 | 4 | 6 | 1 | 6 | 3 |
試合時間:3時間37分 |
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第1セット
序盤はお互いキープが続き、静かな立ち上がりとなります。
そんな中、ナダル選手のペースにならないよう早いテンポでラリーを展開し、ポイントを取っていくフェデラー選手。
第7ゲームで15-40とブレイクポイントを握ると、これをものにしフェデラー選手が先にブレイクに成功。
第1セットのフェデラー選手は、ファーストサーブが入った時のポイント取得率が93%、与えたブレイクチャンス0回と完璧な内容のサービスゲームを展開し、第1セットを先取。
第2セット
第2セットに入ると、フェデラー選手のミスが増え、ナダル選手に2度ブレイクされるなど、ナダル選手に流れが行きます。
ナダル選手は、アンフォーストエラー4本と安定したストロークを見せ、第2セットを奪取。
第3セット
第3セット、フェデラー選手のサービスゲームで開始。
第1ゲーム、立ち上がりからフェデラー選手のミスが目立ち、ナダル選手に3本のブレイクポイントを握られるも、ここを踏ん張り何とかキープ。
このピンチを乗り越えるとフェデラー選手のショットにキレが戻ってきます。
第2ゲーム、フェデラー選手のライジングでの左右へ展開が早く、ストローク勝負で優位に進めると、フェデラー選手がブレイクに成功。
フォアハンドとバックハンドで鋭いアングルのウィナーを決めるなど、ギアを上げてきたフェデラー選手。
第6ゲームもフェデラー選手がブレイクに成功するなど、第1ゲーム以降はフェデラー選手のショットがキレキレで、ナダル選手が押される展開が増えました。
そして、第3セットをフェデラー選手が取ります。
第4セット
第4セットも引き続きフェデラー選手がも早いテンポでラリーを展開しますが、ナダル選手がしっかり対応しストローク勝負で押し始めます。
そして、第4ゲームでナダル選手が先にブレイクに成功。
ナダル選手がブレイクチャンスを1度も与えないなど、完璧な内容で第4セットを取り返し、ナダル選手の流れのままファイナルセットへ。
ファイナルセット
ファイナルセットはフェデラー選手のサービスで開始。
第1ゲーム、さらに鋭さを増すナダル選手のストローク。フェデラー選手のファーストサーブがこのゲームまったく入らず、ナダル選手がいきなりブレイクに成功。
第2ゲーム、フェデラー選手がバックハンドウィナーを連発し、15-40とブレイクバックのチャンスが来ましたが、ナダル選手がこれを凌いでキープ。
第4ゲーム、フェデラー選手が攻めのテニスを続け、このゲームもフェデラー選手がブレイクポイントを握りましたが、ナダル選手がここも踏ん張りキープ。
第6ゲーム、手に汗握るラリーの応酬。フェデラー選手にスーパーショットが出るなど、30-40とこのゲームもフェデラー選手にブレイクチャンス。
しかし、あと一本を許さないナダル選手の集中力が上回り、デュースへ。
とにかく諦めず攻め続けるフェデラー選手。またもスーパーショットが飛び出し、再びブレイクチャンスを迎えると、ストローク勝負で打ち勝ったフェデラー選手がブレイクバックも成功。
会場もポイントが決まるごとに、割れんばかりの大歓声。
ブレイクバック直後の第7ゲーム、フェデラー選手がラブゲームでキープすると、観客は総立ちで拍手喝采。ほんとにすごい展開になってきました。
第8ゲーム、フェデラー選手の流れが続き、ナダル選手が劣勢に追い込まれます。
0-30とフェデラー選手にチャンスが来ると、ナダル選手がここでまさかのダブルフォルト。フェデラー選手にトリプルブレイクポイントのチャンスが来ます。
絶体絶命の状況で信じられないほどの集中力を見せるナダル選手。
この大ピンチを凌ぎデュースへ。その後も両者一歩も引かないラリーの応酬が続く中、このゲーム5度目のブレイクポイントをフェデラー選手がものにし、ブレイクに成功。
フェデラー選手のサービングフォーザチャンピオンシップ。
もう後がない状況でナダル選手が攻め続け、15-40とブレイクバックのチャンス。
しかし、フェデラー選手がこのピンチを凌いで、チャンピオンシップポイントを迎えますが、フェデラー選手が決めきれません。
2度目のチャンピオンシップポイントで、フェデラー選手がフォアハンドウィナーを決め、18度目のグランドスラムタイトルを獲得。
優勝が決定した直後、フェデラー選手の目に涙が・・・。
決勝を振り返って
決勝「フェデラーvsナダル」のハイライト動画です。
想像を超える試合でほんとにすごかったです。
この二人の勝負は、なぜこんなにドラマチックな展開になるんでしょうか。
ファイナルセットは、体力的なことも考えて、先にブレイクしたナダル選手が完全に有利な展開だったと思います。
しかし、後がない状況でもフェデラー選手が攻め続けて、「ここに来てそんなショットが出るの?」というスーパーショットを連発するなど、あの状況をひっくり返してしまう。
ナダル選手も一歩も引かないすばらしいショットを繰り出すなど、すごいラリーの応酬。
会場の盛り上がりも凄まじく、ほんとにすばらしい決勝戦でした。
全豪オープン前は、両選手とも復活できるのかという状況でしたが、そんな不安も吹き飛ぶ内容でした。
特にフェデラー選手のバックハンドが、全盛期の頃よりすごく見えました。
ライジングの精度はもちろん、クロスへのアングルショットが鋭く、以前の対戦ではナダル選手がフォアのスピンボールをフェデラー選手のバックハンドに集めて攻略していましたが、この試合はそれが通用しませんでした。
ナダル選手も、試合を重ねるごとに以前の勝負強さが戻ってきたように見えます。この調子でいけば、またクレーで無双するナダル選手が見られるかもしれません。
2017年の全豪オープンは、マレー選手とジョコビッチ選手が早々に敗退する波乱がある中、フェデラー選手とナダル選手の復活劇となりました。
35歳にしてさらに進化したフェデラー選手が、グランドスラム最多優勝記録を更新する18度目の優勝。
2017年シーズンは、いきなり大方の予想が大外れする展開で始まり、今後どんな展開になるのか非常に楽しみです。
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