2017年、グランドスラム「全豪オープン」の準々決勝の結果を見ていきます。
優勝候補の筆頭だったマレー選手とジョコビッチ選手の名が準々決勝にはもうありません。
誰かこのチャンスをものにするのか!?
トップハーフの2試合は、4回戦で第5シードの錦織選手を破り、優勝候補にまで挙げられる強さを見せつけたフェデラー選手と、第1シードのマレー選手を破り勢いにのるミーシャ・ズベレフ選手が対戦。
ワウリンカ選手とツォンガ選手の対戦は、二人とも爆発力を持った選手で、ここを勝ち上がったほうが一気に頂点まで上り詰める可能性もあります。
ボトムハーフでは、初のビッグタイトルを狙うヤングガンズ(Young Guns)世代と復活が期待されるビッグ4のナダル選手、誰にでもチャンスがあります。
ナダル選手がビッグ4の意地を見せられるか注目です。
4回戦までの結果付きドロー表
2017年全豪オープン 準々決勝の結果
1月24日(火):準々決勝トップハーフ
1月25日(水):準々決勝ボトムハーフ
※最終更新日時:2017年1月26日 0時00分。
選手名の右の()内の世界ランキングは、2017年1月16日付のランキングです。
準々決勝(トップハーフ)
[17] ロジャー・フェデラー(17位) | 3 | 6 | 7 | 6 | ||
ミーシャ・ズベレフ(50位) | 0 | 1 | 5 | 2 | ||
[4] スタン・ワウリンカ(4位) | 3 | 77 | 6 | 6 | ||
[12] ジョーウィルフリード・ツォンガ(12位) | 0 | 62 | 4 | 3 |
準々決勝(ボトムハーフ)
[15] グリゴール・ディミトロフ(15位) | 3 | 6 | 6 | 6 | ||
[11] ダビド・ゴフィン(11位) | 0 | 3 | 2 | 4 | ||
[9] ラファエル・ナダル(9位) | 3 | 6 | 79 | 6 | ||
[3] ミロシュ・ラオニッチ(3位) | 0 | 4 | 67 | 4 |
準々決勝を振り返って
フェデラー vs M.ズベレフ
フェデラー選手は、現在のストローク主流の時代になる前のサーブ&ボレーなどネットプレーが多く使われていた時代を経験しているだけあって、ズベレフ選手のネットプレーに対して落ち着いて対処していました。
第1セットをわずか19分で先取すると、危なげなくストレートで勝利。
ズベレフ選手のサーブ&ボレーに対して、ハーフボレーやローボレーになるリターンを正確に打ってくるフェデラー選手。
また、ズベレフ選手がネットに出てくると、ライジングでの早いタイミングでのパッシングショットや、コントロール抜群のロブなど、フェデラー選手の強さが際立つ試合となりました。
試合時間も1時間32分と、体力を温存して準決勝に進めたのも非常に大きいと思います。
ワウリンカ vs ツォンガ
第1セットのタイブレークが終わった後、いきなり口喧嘩を始める二人。フランス語?でベンチ越しに何か言い合っていましたが、あれは何だったんでしょうか?
爆発力を持った同士の対戦でしたが、ミスが目立つツォンガ選手は不発に終わり、落ち着いてプレーを進めたワウリンカ選手の勝利。
1回戦でこそあわや敗戦というところまで追い詰められたワウリンカ選手でしたが、2回戦以降は危なげなく勝ち進み、準決勝に進出。
グランドスラムになると、ワウリンカ選手はほんとに強くなりますね。
ディミトロフ vs ゴフィン
2017年シーズンに入ってブリスベン国際を優勝し、いまだ負けなしのディミトロフ選手。
ゴフィン選手相手ということでストローク戦になりましたが、完全にディミトロフ選手が上回っていました。
今のディミトロフ選手は、集中力が高く簡単なミスをしなくなり、ゴフィン選手が攻撃を仕掛けてきても、ことごとく返球。バックハンドもスライスを上手く混ぜながら、無理な攻めはせず、チャンスがきた時に確実に仕留めに行く。
ディミトロフ選手の完勝で、2014年のウィンブルドン以来となるグランドスラム準決勝に進出。
ナダル vs ラオニッチ
前哨戦のブリスベン国際で対戦したばかりで、その時はラオニッチ選手が勝利。
ナダル選手にとって、ラオニッチ選手の強力なサーブを攻略できるかが鍵でしたが、この試合ブレイクチャンス3回でブレイク2回成功。
ナダル選手が数少ないチャンスをしっかりものにして、ラオニッチ選手にブレイクを許さない安定したサービスゲームを展開。
ラオニッチ選手は、第2セットのタイブレークでセットポイントを握りながら、痛恨のダブルフォルト。第2セットをラオニッチ選手が取っていたら、その後の展開がどうなっていたか分からなかったと思います。
終わってみればストレートでナダル選手の勝利。
大事な1ポイントを取るか取れないかで大きく明暗を分ける試合でした。
ナダル選手にとって、2014年の全仏オープンで優勝した時以来のグランドスラム準決勝に進出。
ベスト4が揃いましたが、マレー選手とジョコビッチ選手がいない中、若手がチャンスをつかむかと思ったら、ディミトロフ選手以外はやはりこのメンバーが来たかという感じですね。
世代交代はまだまだ先ということでしょうか。
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