【ニューヨークOP】準決勝「錦織 vs アンダーソン」の結果(2018年)


2018年2月12日から18日(2018年第7週)にニューヨーク(アメリカ)で開催されるATP250「ニューヨーク・オープン」。

錦織圭の準決勝の対戦相手は、世界ランキング11位のケビン・アンダーソン。

錦織とアンダーソンのプレイヤー情報、準決勝の試合結果とスタッツを見ていきます。

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プレイヤー情報(準決勝)

過去の対戦成績は、錦織の4勝、アンダーソンの1勝。(ATPツアー本戦のみ)

直近の対戦は2017年のジュネーヴ・オープン(ATP250/クレー)の準決勝で、錦織が2-6、6-4、7-6(6)のフルセットの末に勝利しています。

その他の対戦の結果は、選手名鑑『 ケビン・アンダーソン 』の最後に紹介しています。

※2018年2月17日時点(試合前)

錦織 圭 アンダーソン
4 勝 対戦成績 1 勝
27位 (4位) 最新ランキング (最高) 11位 (10位)
日本 国籍 南アフリカ共和国
28歳 年齢 31歳
1989年12月29日 生年月日 1986年5月18日
178cm / 75kg 身長 / 体重 203cm / 93kg
右 / 両手 利き手 / バック 右 / 両手
2007年 プロ転向 2007年
3勝0敗 2018年成績 5勝2敗
0回 2018年優勝回数 0回
334勝155敗 通算成績 276勝203敗
11回 通算優勝回数 3回

準決勝「錦織 vs アンダーソン」の結果

試合日:現地時間 2月17日(土)

ニューヨーク・オープン 準決勝(室内ハード)
[5] 錦織 圭 (27位) 1 1 6 64
[1] ケビン・アンダーソン (11位) 2 6 3 77
試合時間:2時間11分

第5シードの錦織圭(28歳・日本)は第1シードのケビン・アンダーソン(31歳・南アフリカ共和国)に1-6、6-3、6-7(4)のフルセットの末に敗れ、準決勝で敗退となりました。

簡単に試合を振り返ります。

第1セット

第1セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 1
アンダーソン 6
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレーク

アンダーソンのサービスで試合開始。

第1ゲーム、アンダーソンがキープ。

第2ゲーム、アンダーソンのリターンエース、錦織のダブルフォルトなどがあり、15-40とアンダーソンにブレークチャンスが来ます。

錦織がチャンスボールをミスして、アンダーソンがブレークに成功

第3ゲーム、アンダーソンがラブゲームでキープ。

第4ゲーム、錦織のミス2本、ダブルフォルトなどがあり、15-40とアンダーソンにブレークチャンスが来ます。

錦織が1本凌ぎますが、錦織にミスが出て、アンダーソンがブレークに成功

第5ゲーム、アンダーソンが危なげなくキープ。

第6ゲーム、30-30まで行きますが、錦織がキープ。

第7ゲーム、アンダーソンのサービングフォーザセット。
アンダーソンのサービスエース2本などがあり、アンダーソンがキープして第1セットを先取。

第2セット

第2セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 6
アンダーソン 3
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレーク

錦織のサービスで第2セット開始。

第1ゲーム、錦織にフォアハンドでネットにかけるミスが3本あり、15-40とアンダーソンにブレークチャンスが来ますが、錦織のバックハンドのスライスでのすばらしいパッシングショット、フリーポイントでピンチを凌いでデュースへ。

デュース2回目、錦織が先に攻撃を仕掛けて連続でポイントを取ってキープ。

第2ゲーム、錦織のリターンからの攻めもあり、15-40と錦織にブレークチャンスが来ますが、アンダーソンが凌いでデュースへ。
デュース2回目の後、アンダーソンがキープ。

第3ゲーム、錦織のバックハンドのスライスでの逆クロスへの見事なウィナー、バックハンドのクロスへのウィナーなどがあり、錦織がキープ。

第4ゲーム、錦織の深いリターンからのドロップショットでのウィナー、アンダーソンのミス、錦織の厳しいコースへのリターンなどがあり、15-40と錦織にブレークチャンスが来ます。

アンダーソンがサーブから攻撃の形を作りますが、チャンスボールで力みすぎて大きくアウトとなり、錦織がブレークに成功

第5ゲーム、アンダーソンにリターンから攻められもしましたが、錦織の見事なロブショット、錦織のサーブからの組み立てなどがあり、錦織がしっかりとキープ。

第6ゲーム、アンダーソンのドロップショット、サービスエースなどがあり、アンダーソンがキープ。

第7ゲーム、錦織がサーブから主導権を握って攻撃を仕掛け、フォアハンドのウィナーやサービスエースもあり、錦織がキープ。

第8ゲーム、30-30まで行きますが、アンダーソンがキープ。

第9ゲーム、錦織のサービングフォーザセット。
アンダーソンのいい攻撃をしながらのミス、錦織のフリーポイント、錦織の連続攻撃からのウィナーが決まり、40-0と錦織にセットポイントが来ますが、錦織の連続ミスもありデュースへ。

デュース2回目、アンダーソンがリターンから積極的に攻撃を仕掛けてポイントを取り、アンダーソンにブレークチャンスが来ますが、錦織がファーストサーブでフリーポイントを取って凌ぎます。

デュース3回目、アンダーソンのミスにも助けられ、セットポイントで錦織がバックハンドでウィナーを決めて何とかキープし、第2セットを取ります。

ファイナルセット

ファイナルセット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 T
錦織 4 6
アンダーソン 7 7
○:サービスキープ、●:ブレーク、T:タイブレーク

アンダーソンのサービスでファイナルセット開始。

第1ゲーム、アンダーソンがサーブだけで簡単にポイントを取って行き、ラブゲームでキープ。

第2ゲーム、アンダーソンの見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナーもありましたが、錦織のサービスエース、すばらしいコートカバーリングからのボレーなどがあり、錦織がキープ。

第3ゲーム、アンダーソンが危なげなくキープ。

第4ゲーム、錦織も簡単にキープ。

第5ゲーム、錦織がリターンからネットダッシュを見せ奇襲に出ますが、アンダーソンに付け入る隙がなく、サービスエース2本などがあり、アンダーソンがあっさりとキープ。

第6ゲーム、錦織のグランドスマッシュ、サービスエース、バックハンドのウィナーがあり、錦織がラブゲームでキープ。

第7ゲーム、アンダーソンのミス2本、フォアハンドのウィナー、サービスエースなどがあり、デュースへ。

直後、アンダーソンがグランドスマッシュをネットにかけ、錦織にブレークチャンスが来ますが、アンダーソンがサービスエースを決めて凌ぎます。
その後、錦織が上手くリターンを返すものの、もったいないミスが連続で出て、アンダーソンがキープ。

第8ゲーム、錦織のロングラリーからのバックハンドのダウンザラインへのウィナー、バックハンドのクロスへのウィナー、フリーポイント2本で錦織がラブゲームでキープ。

第9ゲーム、アンダーソンがファーストサーブをしっかりと入れて、ラブゲームでキープ。

第10ゲーム、錦織のフリーポイント、柔らかいタッチのハーフボレーでのウィナー、サービスエースなどで、錦織がラブゲームでキープ。

第11ゲーム、アンダーソンがサービスエースを2本決めるなど、ラブゲームでキープ。

第11ゲームが終わったところで錦織がメディカルタイムアウトを取り、トレーナーを呼んで右太もものマッサージを受け、テーピングも巻きます。

第12ゲーム、錦織のダブルフォルトがありましたが、サービスエースも決め、錦織がキープ。

タイブレーク(錦織 – アンダーソン)
アンダーソンのサービス
1:アンダーソンのサービスエース(0-1)

錦織のサービス
2:ロングラリーから錦織の見事なドロップショット(1-1)
3:錦織の連続攻撃からのボレー(2-1)

アンダーソンのサービス
4:錦織が攻められながらもすばらしいディフェンスを見せ、最後はパッシングショットを決めて、錦織がミニブレーク(3-1)
5:錦織のバックハンドのもったいないミス(3-2)

錦織のサービス
6:アンダーソンの深いリターンから攻められ、最後は錦織のフレームショットとなり、アンダーソンがミニブレーク(3-3)
7:ネットに出た錦織に対し、アンダーソンのショットがネット(4-3)

アンダーソンのサービス
8:アンダーソンのサービスエース(4-4)
9:アンダーソンのサーブアンドボレー(4-5)

錦織のサービス
10:錦織のフレームショットでアンダーソンがミニブレーク(4-6)
11:ストローク勝負で錦織のバックハンドがネットにかかり、アンダーソンが勝利(4-7)

スタッツ

第1セットでは、錦織はファーストサーブの確率が71%と高い数字でしたが、ミスも目立って攻撃の形を作れず、ファーストサーブを入れた時のポイント取得率はわずか42%(5/12)でした。

第2セットとファイナルセットではファーストサーブの確率はどちらも50%台でしたが、フリーポイントやサーブからの攻撃の形も作れるようになり、ファーストサーブが入った時のポイント取得率が第2セットは74%(17/23)、ファイナルセットは83%(15/18)とサービスゲームでの安定感が出てきました。

ファイナルセットでは、錦織はセカンドサーブでもポイント取得率が80%(12/15)とすばらしい内容でしたが、アンダーソンのサーブの調子が最後まで落ちてこず、タイブレークで敗れるという結果になりました。

錦織はリターンの反応は悪くありませんでしたが、アンダーソンのファーストサーブの確率が異常に高く(第1セット85%、第2セット67%、ファイナルセット84%)、チャンスを作れる回数も少なかったです。

錦織 Match アンダーソン
5 Aces 23
3 Double Faults 0
60%(53/89) 1st Serve 79%(66/84)
70%(37/53) 1st Serve Points Won 79%(52/66)
61%(22/36) 2nd Serve Points Won 50%(9/18)
25%(1/4) Break Points Converted 33%(2/6)
47%(82/173) Total Points Won 53%(91/173)

[スタッツ用語の補足]
・Aces:サービスエースの数
・Double Faults:ダブルフォルトの数
・1st Serve:ファーストサーブの確率
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・Break Points Converted:リターン時にブレークチャンスでポイントを取得した確率。
・Total Points Won:自分が取得した全ポイント。

試合を振り返って

錦織は試合の入り方を失敗した感じでいいところがなく、あっさりと第1セットを落としましたが、第2セットからはしっかりと立て直してくれました。

ファイナルセットではサーブの調子がまったく落ちてこないアンダーソンに対して、錦織もしっかりと自分のサービスゲームをキープしてタイブレーク勝負に持ち込みましたが、右太もものダメージでストロークに影響があったのか、上手くヒットしないミスが続いてしまいました。

先にミニブレークをしたところまでは理想的な展開でしたが、残念ながらその後が続かなかったです。

復帰後初めてのトップ選手との試合で、第1セットはどうしてしまったのかという内容でしたが、第2セット以降はいい内容だった思います。

ただ、バックハンドは相変わらずすばらしいショットを連発していたのに対し、フォアハンドではショットが浅くなったりミスが出たり威力がなかったりと、気になるショットが多かったです。

トップ選手相手に勝つためにはやはりフォアハンドの攻撃力は必要になってくるので、今後どう改善していくかという感じでしょうか。

ツアー復帰戦となったニューヨーク・オープンでの4試合で、思っていた以上にいい内容のテニスも見せてもらい、最後はトップ選手との久しぶりの対戦で課題も見つかり、収穫のある大会だった思います。

錦織の次に出場する大会は!?

錦織圭が次に出場する大会は、2月26日からアカプルコ(メキシコ)で開催されるATP500「メキシコ・オープン(アビエルト・メキシコ・テルセル)」。

2018年ATP500「メキシコ・オープン」の大会概要、エントリー、ドロー表など

エントリーしているメンバーを見ると、トップ10からはナダル、チリッチ、A.ズベレフ、ティエム、ソック、デルポトロの6名が出場予定で、他にもトップ選手が多く、豪華なメンバーが揃いそうです。

錦織はノーシードでの出場となると思いますが、まずはニューヨーク・オープンでの疲れをしっかりと取って、また元気な姿を見せて欲しいです。

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