2017年マイアミ・オープン(マイアミ)の準々決勝、錦織選手の対戦相手は、世界ランキング40位のファビオ・フォニーニ選手。
錦織選手のマイアミ・オープン準々決勝のプレイヤー情報、試合結果とスタッツを見ていきます。
プレイヤー情報(準々決勝)
錦織選手とファビオ・フォニーニ選手のプレイヤーデータの紹介です。
※大会前の2017年3月20日時点のデータ
錦織 圭 | フォニーニ | |
2勝 | 対戦成績 | 0勝 |
4位(4位) | 最新ランキング(最高) | 40位(13位) |
日本 | 国籍 | イタリア |
27歳 | 年齢 | 29歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1987年5月24日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 178cm / 74kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2004年 |
12勝5敗 | 2017年成績 | 7勝6敗 |
0回 | 2017年優勝回数 | 0回 |
313勝147敗 | 通算成績 | 253勝242敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 4回 |
錦織、準々決勝の結果
錦織選手は右手首の痛みの影響で思い切ったプレーができず、何とか最後まで戦いましたが準々決勝で敗退。
[2] 錦織 圭(4位) | 0 | 4 | 2 | |
ファビオ・フォニーニ(40位) | 2 | 6 | 6 | |
試合時間:1時間7分 |
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4回戦で左膝だけでなく右手首も痛めていたようで、練習を早々に引き上げるほど、かなり厳しい状態で試合を迎えることになりました。
第1セット、錦織選手のサーブとフォアハンドの威力がなく、またストロークでボールの抑えが効かないなど、厳しい状態でのプレーとなりました。
錦織選手も何とか食い下がりましたが、フォニーニ選手が第1セットを先取。
第2セット、錦織選手は第1セットよりさらに内容が悪くなり、フォニーニ選手がストレートで勝利。
この試合のスタッツを見てみます。
錦織選手は、リターンゲームでは何とかチャンスは作れていましたが、サービスゲームではファーストサーブの確率が低く、またファーストサーブだけでなくセカンドサーブも威力がないので、サーブから主導権が握れずにかなり厳しい状態でした。
錦織 | 試合全体 | フォニーニ |
1 | サービスエース | 4 |
0 | ダブルフォルト | 1 |
56%(28/50) | ファーストサーブ確率 | 61%(36/59) |
50%(14/28) | 1st Serve Points Won | 67%(24/36) |
45%(10/22) | 2nd Serve Points Won | 48%(11/23) |
33%(2/6) | ブレイク / チャンス | 71%(5/7) |
8/15 | ネットポイント | 5/7 |
44%(48/109) | Total Points Won | 56%(61/109) |
941m | Total Distance Run | 978m |
10 | Winner 合計 | 18 |
5 | フォアハンド | 10 |
4 | バックハンド | 4 |
1 | サーブ | 4 |
21 | Unforced error 合計 | 18 |
12 | フォアハンド | 8 |
9 | バックハンド | 9 |
0 | サーブ | 1 |
[スタッツ用語の補足]
1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
Total Points Won:自分が取得した全ポイント。
Total Distance Run:総走行距離
セットごとに試合を振り返っていきます。(振り返りでは「選手」は略)
第1セット
フォニーニのサービスで試合開始。
第1ゲーム、試合前に錦織の右手首の怪我の情報がありましたが、立ち上がりは怪我を感じさせないプレーを見せて、30-40と錦織にブレイクチャンス。
しかし、ここからフォニーニが3連続ポイントでキープ。
第2ゲーム、デュースまでもつれるが、錦織が何とかキープ。
第3ゲーム、フォニーニがラブゲームでキープ。
第4ゲーム、フォニーニのいいショットがあり、0-40とフォニーニにブレイクチャンス。
最後は錦織のフォアハンドがアウトとなり、フォニーニがブレイクに成功。
第5ゲーム、フォニーニがあっさりとキープ。
第6ゲーム、錦織がドロップショット、サーブ&ボレーと早い攻めを見せ、錦織がキープ。
第7ゲーム、0-30と錦織がポイントを先行するも、ここからフォニーニが4連続ポイントでキープ。
第8ゲーム、錦織がラブゲームでキープ。
第9ゲーム、フォニーニのサービングフォーザセット。
錦織のフォアハンドのウィナーが決まるなど、0-40と錦織にブレイクチャンス。
最後はフォニーニにミスが出て、錦織がブレイクバックに成功。
第10ゲーム、錦織のファーストサーブが入らずストロークでも苦戦し、15-40とフォニーニにセットポイント。
1本凌ぐも、最後は錦織にミスが出て、フォニーニが第1セットを先取。
第1セット | |||||||||||||
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ● | – | – | 4 | ||||||
フォニーニ | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | ● | – | – | 6 | ||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
錦織 | 第1セット | フォニーニ |
1 | サービスエース | 3 |
0 | ダブルフォルト | 0 |
52%(14/27) | ファーストサーブ確率 | 68%(19/28) |
71%(10/14) | 1st Serve Points Won | 68%(13/19) |
38%(5/13) | 2nd Serve Points Won | 56%(5/9) |
33%(1/3) | ブレイク / チャンス | 67%(2/3) |
4/5 | ネットポイント | 2/2 |
45%(25/55) | Total Points Won | 55%(30/55) |
6 | Winner 合計 | 11 |
4 | フォアハンド | 6 |
1 | バックハンド | 2 |
1 | サーブ | 3 |
8 | Unforced error 合計 | 10 |
4 | フォアハンド | 7 |
4 | バックハンド | 3 |
0 | サーブ | 0 |
第2セット
フォニーニのサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、錦織のリターンエースやドロップショットが決まり30-30。
ここからフォニーニの連続ポイントで、フォニーニがキープ。
第2ゲーム、フォニーニの良いプレーもあり、30-40とフォニーニにブレイクチャンス。
ここで錦織がサーブ&ボレーに行くもフォニーニに決められ、フォニーニがブレイクに成功。
第3ゲーム、フォニーニのミスもあり0-30と錦織がポイントを先行。
その後デュースまで持ち込むが、錦織にミスが出てフォニーニがキープ。
第4ゲーム、錦織がキープ。
第5ゲーム、錦織のリターンからの攻め、またフォニーニにもミスも出て30-40と錦織にブレイクチャンス。
錦織に2回ブレイクポイントがありましたが決めきれず、フォニーニがキープ。
第6ゲーム、錦織のストロークでのミスが続き、15-40とフォニーニにブレイクチャンス。
最後はネットプレーに出た錦織でしたがボレーがネットにかかり、フォニーニがブレイクに成功。
第7ゲーム、フォニーニのサービングフォーザマッチ。
錦織がリターンをしっかり返して粘り、15-40と錦織にブレイクチャンス。
最後はフォニーニのダブルフォルトで、錦織がブレイクに成功。
第8ゲーム、錦織のミスが重なり、15-40とフォニーニにマッチポイント。
錦織が1本凌ぐも、最後はサーブ&ボレーに出た錦織のボレーを上手く処理したフォニーニがパッシングショットを決め、フォニーニがストレートで勝利。
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ● | – | – | – | – | 2 | ||||||
フォニーニ | ○ | ● | ○ | ○ | ● | ● | – | – | – | – | 6 | ||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
錦織は常時強いショットは打てないが、時折威力のあるショットを混ぜてリズムを変えたり、ストローク戦を避けてネットプレーを増やしたりと工夫していましたが、どうしてもミスも絡んでしまい厳しい結果となってしまいました。
錦織 | 第2セット | フォニーニ |
0 | サービスエース | 1 |
0 | ダブルフォルト | 1 |
61%(14/23) | ファーストサーブ確率 | 55%(17/31) |
29%(4/14) | 1st Serve Points Won | 65%(11/17) |
56%(5/9) | 2nd Serve Points Won | 43%(6/14) |
33%(1/3) | ブレイク / チャンス | 75%(3/4) |
4/10 | ネットポイント | 3/5 |
43%(23/54) | Total Points Won | 57%(31/54) |
4 | Winner 合計 | 7 |
1 | フォアハンド | 4 |
3 | バックハンド | 2 |
0 | サーブ | 1 |
13 | Unforced error 合計 | 8 |
8 | フォアハンド | 1 |
5 | バックハンド | 6 |
0 | サーブ | 1 |
準々決勝を振り返って
フォニーニ選手が勝ち急いで雑なプレーが出てくればという状況でしたが、フォニーニ選手も錦織選手の状態が分かっていたので、自分のやるべきことを集中してしっかりプレーして来たという感じでした。
錦織選手に関して、4回戦で怪我をした左膝の心配をしていましたが、試合前に右手首も痛めているという情報が入ってきました。
しかも、練習もまともにできないレベルだったようで、途中での棄権も覚悟しながら試合を見ていました。
試合はとりあえず最後までやり切りましたが、思いっきりプレーができない状態ではさすがに厳しかったです。
錦織の今シーズンのここまでを振り返って
今年のマイアミ・オープンは、マレー選手もジョコビッチ選手もいない、錦織山のシード選手はシードダウンするなど、いい結果が期待できそうな流れが来ていただけに、怪我の影響で終わるというのは非常に残念です。
何か今年は、大会の途中で怪我やパフォーマンスが低下しているのが気になります。
2017年シーズンはこれまで6大会に出場しましたが、言い方は変ですが個人的に納得いく負け方がないので、気持ち的にスッキリしないです。
しいて言えば全豪オープンのフェデラー戦くらいでしょうか。
・ブリスベン国際(4試合)
決勝の試合中に臀部(でんぶ)の痛みが出て敗戦。
・全豪オープン(4試合)
4回戦の試合中に臀部(でんぶ)の痛みが出て敗戦(フェデラー選手に力負け)。
・アルゼンチン・オープン(4試合)
怪我ではありませんが、決勝では疲れで思うようにプレーができないのか、勝つ意欲が感じられない内容で敗戦。
・リオ・オープン(1試合)
アルゼンチン・オープンから連戦となり、まったくいいところなく1回戦で敗退。
・BNPパリバ・オープン(4試合)
元々苦手としている大会で、準々決勝で敗退。
怪我ではありませんが、準々決勝のファイナルセットの途中で右肘に痛みが走った感じで苦痛の表情を見せるシーンがありました。
・マイアミ・オープン(4試合)
4回戦で左膝と右手首の怪我。準々決勝で敗退。
まだ3ヶ月しか経過していないので何とも言えませんが、ここまで見た感じ今年は大会を勝ち続けるだけのフィジカルができてない気がします。
去年フル回転で戦い抜いて、その疲労が回復しきれないまま2017年を迎えた影響が出ているのかもしれません。
この後クレーシーズンに入って、こんな心配を吹き飛ばしてくれるくらいのパフォーマンスを発揮してくれるといいのですが・・・。
そして、錦織選手が次に出場予定の大会は、バルセロナ・オープン(4月24日~30日)。
右手首や左膝の怪我の具合がどれくらいの深刻度かは分かりませんが、しっかり治して次に出場する大会では万全な状態で挑んで欲しいなと思います。
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