2017年ロジャーズ・カップ(モントリオール)の2回戦の錦織圭選手の対戦相手は、世界ランキング22位のガエル・モンフィス選手(30歳・フランス)。
錦織選手とモンフィス選手のプレイヤー情報、2回戦の試合結果とスタッツを見ていきます。
プレイヤー情報(2回戦)
過去の対戦成績は、錦織選手の3勝0敗。
2016年にマイアミ・オープンとリオデジャネイロ五輪で対戦があり、どちらの試合でもモンフィス選手がマッチポイントを握るなど大接戦の試合となり、フルセットの末に錦織選手が勝利しています。
過去の対戦成績については、選手名鑑『 ガエル・モンフィス 』で紹介しています。
※2017年8月9日(試合前)時点
錦織 圭 | モンフィス | |
3 勝 | 対戦成績 | 0 勝 |
9位(4位) | 最新ランキング(最高) | 22位(6位) |
日本 | 国籍 | フランス |
27歳 | 年齢 | 30歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1986年9月1日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 193cm / 80kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2004年 |
30勝12敗 | 2017年成績 | 17勝12敗 |
0回 | 2017年優勝回数 | 0回 |
331勝154敗 | 通算成績 | 408勝230敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 6回 |
2回戦「錦織 vs モンフィス」の結果
[5] 錦織 圭 (9位) | 1 | 77 | 5 | 66 |
ガエル・モンフィス (22位) | 2 | 64 | 7 | 78 |
試合時間:2時間41分 |
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第1セット、第12ゲームで錦織選手がサービングフォーザセットを迎え、40-0とセットポイントを握りますが、錦織選手のダブルフォルトやミスなどがあり、モンフィス選手が土壇場でブレイクバックに成功。
タイブレークに持ち込まれましたが、錦織選手が第1セットを先取。
第2セット、錦織選手が1ブレイクアップで第9ゲームにサービングフォーザマッチを迎えますが、モンフィス選手が土壇場でブレイクバックに成功。
錦織選手は気持ちを立て直すことができず、第11ゲームでは錦織選手のダブルフォルトとミスが絡んでモンフィス選手にブレイクを許し、モンフィス選手が第2セットを取ります。
ファイナルセット、お互いキープの展開が続く中、第8ゲームでモンフィス選手のミスが絡んで錦織選手がブレイクに成功し、第9ゲームで錦織選手がサービングフォーザマッチを迎えます。
ここでも錦織選手は試合を決めることができず、モンフィス選手が土壇場でブレイクバックに成功して、タイブレークまで行きます。
タイブレーク、6-2と錦織選手が4本のマッチポイントを握りますが、最初のマッチポイントで錦織選手にダブルフォルトが出ると、モンフィス選手に流れが行ってしまい、モンフィス選手の信じられないくらいの粘りとスーパーショットが飛び出すなど、モンフィス選手が絶体絶命の状況から6連続でポイントを取っての大逆転勝利となりました。
錦織選手にとっては勝てた試合を落とす結果となり、すべてのセットでモンフィス選手に土壇場でブレイクバックを許し、ファイナルセットではマッチポイントを握りながら試合を決めきれないという、非常に悔しい敗戦となってしまいました。
強風が吹く中、お互いにストロークでミスが多く出る展開とはなりましたが、サーブに関しては錦織選手に7本のダブルフォルトがあり、そのダブルフォルトが試合を左右してしまうような大事な場面で出てしまいました。
シティ・オープンのデルポトロ戦ではすばらしいプレーを見せて良い兆しが見えたかなと思いましたが、なかなか思うように上向いてこないですね。
今年は怪我もあり、結果も出ず、思い描いていたようなシーズンを送れずに錦織選手本人が一番もどかしい思いをしているかと思いますが、この壁を何とか乗り超えて欲しいなと思います。
錦織 | 試合全体 | モンフィス |
2 | サービスエース | 5 |
7 | ダブルフォルト | 0 |
57%(66/116) | ファーストサーブ確率 | 63%(70/112) |
65%(43/66) | 1st Serve Points Won | 61%(43/70) |
54%(27/50) | 2nd Serve Points Won | 57%(24/42) |
50%(5/10) | ブレイク / チャンス | 60%(6/10) |
15/23 | ネットポイント | 7/10 |
50%(115/228) | Total Points Won | 50%(113/228) |
2,755m | Total Distance Run | 2,952m |
27 | Winner 合計 | 28 |
20 | フォアハンド | 19 |
4 | バックハンド | 3 |
3 | サーブ | 6 |
40 | Unforced error 合計 | 51 |
27 | フォアハンド | 31 |
6 | バックハンド | 20 |
7 | サーブ | 0 |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・Total Points Won:自分が取得した全ポイント。
セットごとに試合を振り返っていきます。(振り返りでは「選手」は略)
第1セット
モンフィスのサービスで試合開始。
第1ゲーム、30-30まで行きますが、モンフィスがキープ。
第2ゲーム、錦織の連続ミスなどがあり15-40とモンフィスにブレイクチャンスが来ます。
錦織が1本凌ぎますが、ロングラリーから先に錦織がミスをして、モンフィスがブレイクに成功。
第3ゲーム、モンフィスの3連続ミスがあり15-40と錦織にブレイクチャンスが来ます。
モンフィスが1本凌ぎますが、ロングラリーから先にモンフィスがミスをして、錦織がブレイクバックに成功。
第4ゲーム、錦織に3本のミスが出るなど15-40とモンフィスにブレイクチャンスが来ますが、錦織がピンチを凌いでデュースへ。
錦織のすばらしいフォアハンドのウィナーとドロップショットが決まって、錦織がキープ。
第5ゲーム、モンフィスのサービスエースが決まるなど、モンフィスがあっさりとキープ。
第6ゲーム、錦織のサーブからの攻撃の組み立てが決まるなど、錦織がラブゲームでキープ。
第7ゲーム、モンフィスのすばらしいタッチのボレー、フォアハンドのウィナーが決まるなど、モンフィスがキープ。
第8ゲーム、錦織のドロップショット、すばらしいバックハンドのダウンザラインへのショットが決まるなど、錦織がラブゲームでキープ。
第9ゲーム、モンフィスがキープ。
第10ゲーム、錦織のフリーポイント、フォアハンドのクロスへのウィナー、バックハンドのすばらしいアングルのウィナーが決まるなど、錦織がキープ。
第11ゲーム、錦織のフォアハンドのクロスへのウィナー、フォアハンドのクロスへのすばらしいショットが連続で決まり、0-40と錦織にブレイクチャンスが来ます。
モンフィスがしっかりとサーブを入れて3連続でポイントを取ってデュースへ。
錦織がすばらしい粘りを見せて再びブレイクポイントを握ると、モンフィスがチャンスボールをネットにかけ、錦織がブレイクに成功。
第12ゲーム、錦織のサービングフォーザセット。
モンフィスの連続リターンミス、錦織のフリーポイントがあり40-0と錦織にセットポイントが来ますが、錦織のダブルフォルトやストロークミスなどがありデュースへ。
モンフィスが先に攻撃を仕掛ける展開となり、モンフィスに2回目のブレイクチャンスが来ると、錦織にミスが出て、モンフィスが土壇場でブレイクバックに成功。
タイブレーク、ファーストポイントをモンフィスのミスで錦織がミニブレイクすると、その後はお互いサービス2本中1本をミニブレイクしていく展開となります。
5-4と錦織がリードして錦織のサービス2本。
1本目、モンフィスにミスが出て、6-4と錦織にセットポイントが来ます。
2本目、錦織のセカンドサーブに対してモンフィスがリターンのタイミングを合わせきれず大きくアウトとなり、錦織が第1セットを先取。
第1セット | ||||||||||||||
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | T | ||
錦織 | ● | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | 7 | 7 | ||||||
モンフィス | ○ | ● | ○ | ○ | ○ | ● | 4 | 6 | ||||||
○:サービスキープ、●:ブレイク、T:タイブレーク |
錦織 | 第1セット | モンフィス |
0 | サービスエース | 1 |
2 | ダブルフォルト | 0 |
50%(22/44) | ファーストサーブ確率 | 69%(29/42) |
64%(14/22) | 1st Serve Points Won | 55%(16/29) |
59%(13/22) | 2nd Serve Points Won | 62%(8/13) |
33%(2/6) | ブレイク / チャンス | 33%(2/6) |
6/6 | ネットポイント | 3/3 |
52%(45/86) | Total Points Won | 48%(41/86) |
10 | Winner 合計 | 9 |
9 | フォアハンド | 6 |
1 | バックハンド | 1 |
0 | サーブ | 2 |
16 | Unforced error 合計 | 21 |
13 | フォアハンド | 10 |
1 | バックハンド | 11 |
2 | サーブ | 0 |
第2セット
錦織のサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、錦織のすばらしい攻撃、サービスエースが決まるなど、錦織がキープ。
第2ゲーム、モンフィスのミス、錦織のネットプレーが決まるなど15-40と錦織にブレイクチャンスが来ると、モンフィスのショットがネットにかかり、錦織がブレイクに成功。
第3ゲーム、ファーストポイントをモンフィスが取りますが、錦織のフリーポイント、サービスエースを決めるなど4連続でポイントを取って、錦織がキープ。
第4ゲーム、モンフィスがキープ。
第5ゲーム、モンフィスのミスなどがあり40-15と錦織にゲームポイントが来ますが、40-30から錦織のボレーミスが出てデュースへ。
モンフィスのすばらしいパッシングショットが決まり、モンフィスにブレイクチャンスが来ると、錦織のショットがネットにかかり、モンフィスがブレイクバックに成功。
第6ゲーム、モンフィスのバックハンドのミス、ドロップショットのミスなどがあり15-40と錦織にブレイクチャンスが来ると、モンフィスがバックハンドでタイミングを合わせきれず大きくアウトとなり、錦織がブレイクに成功。
第7ゲーム、モンフィスのウィナーとミス、錦織のダブルフォルトなどがあり、30-30まで行きますが、錦織のフォアハンドの逆クロスへのウィナー、チャンスボールからのウィナーが決まって、錦織がキープ。
第8ゲーム、モンフィスがキープ。
第9ゲーム、錦織のサービングフォーザマッチ。
モンフィスのフォアハンドのウィナー2本、錦織のドロップショットからのパッシングショットなどがあり30-30。
モンフィスの深いリターンに押されて錦織のショットがネットにかかり、30-40とモンフィスにブレイクチャンスが来ると、錦織のショットがネットにかかり、モンフィスが土壇場でブレイクバックに成功。
第10ゲーム、錦織のリターンミスが続くなど、モンフィスがあっさりとキープ。
第11ゲーム、錦織の2本のミス、ダブルフォルトがあり15-40とモンフィスにブレイクチャンスが来ると、錦織がボレーミスをして、モンフィスがブレイクに成功。
第12ゲーム、モンフィスのサービングフォーザセット。
40-15とモンフィスにセットポイントが来ると、モンフィスのサービスエースが決まり、モンフィスが第2セットを奪取。
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ● | ○ | ● | ○ | 5 | |||||||
モンフィス | ○ | ● | ○ | ● | ○ | ● | ○ | 7 | |||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
錦織 | 第2セット | モンフィス |
2 | サービスエース | 1 |
2 | ダブルフォルト | 0 |
69%(24/35) | ファーストサーブ確率 | 55%(17/31) |
50%(12/24) | 1st Serve Points Won | 47%(8/17) |
55%(6/11) | 2nd Serve Points Won | 71%(10/14) |
100%(2/2) | ブレイク / チャンス | 100%(3/3) |
5/10 | ネットポイント | 1/2 |
47%(31/66) | Total Points Won | 53%(35/66) |
7 | Winner 合計 | 8 |
5 | フォアハンド | 6 |
0 | バックハンド | 1 |
2 | サーブ | 1 |
15 | Unforced error 合計 | 17 |
11 | フォアハンド | 11 |
2 | バックハンド | 6 |
2 | サーブ | 0 |
ファイナルセット
錦織のサービスでファイナルセット開始。
第1ゲーム、錦織のダブルフォルトもありましたが、錦織がしっかりと攻めてキープ。
第2ゲーム、モンフィスがキープ。
第3ゲーム、錦織がサーブだけで簡単にポイントを取るなど、錦織がラブゲームでキープ。
第4ゲーム、モンフィスは自身のサービスゲームでは高い集中力を見せ、モンフィスがラブゲームでキープ。
第5ゲーム、このゲームもサーブで簡単にポイントを取るなど、錦織がラブゲームでキープ。
第6ゲーム、リターンを返すと錦織がしっかりとポイントを取り30-40と錦織にブレイクチャンスが来ますが、モンフィスのフォアハンドのウィナーが決まってデュースへ。
モンフィスがキープ。
第7ゲーム、錦織の2本のミスがあり30-30まで行きますが、モンフィスのミスとフリーポイントで、錦織がキープ。
第8ゲーム、モンフィスの連続ミスもあり0-40と錦織にブレイクチャンスが来ると、最後もモンフィスにミスが出て、錦織がラブゲームでブレイクに成功。
第9ゲーム、錦織のサービングフォーザマッチ。
錦織のフォアハンドのクロスへのウィナー、錦織のダブルフォルト、モンフィスのミスなどがあり30-30。
錦織の攻撃をモンフィスが耐えている中でモンフィスのスーパーショットが決まり、モンフィスにブレイクチャンスが来ます。
モンフィスのリターンエースが決まって、モンフィスが土壇場でブレイクバックに成功。
第10ゲーム、モンフィスがあっさりとキープ。
第11ゲーム、お互いのミス、錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナーとフォアハンドのウィナーなどがあり、錦織がキープ。
第12ゲーム、30-30まで行きますが、モンフィスのサービスエースとフリーポイントで、モンフィスがキープ。
タイブレーク、ファーストポイントは錦織のすばらしいボレーが決まって、錦織がキープ。
その後お互い自身のサービスでミスが出て、1本ずつミニブレイク。
錦織の3-2からモンフィスのサービス2本。
1本目でモンフィスのミス、2本目で錦織のドロップショットが決まって、錦織が連続でミニブレイク。
5-2と錦織がリードして錦織のサービス2本。
1本目、錦織が先に攻撃を仕掛けてポイントを取り、6-2と錦織にマッチポイントが来ます。
2本目、錦織のダブルフォルトで、モンフィスがミニブレイク。
6-3と錦織がリードしてモンフィスのサービス2本。
1本目、錦織が先に攻撃を仕掛けて行きますが、モンフィスが粘りに粘ってからのバックハンドのダウンザラインへのウィナーを決め、モンフィスがキープ。
2本目、フリーポイントでモンフィスがキープ。
6-5と錦織がリードして錦織のサービス2本。
1本目、錦織が弱気になったところをモンフィスが攻勢に出て、モンフィスのフォアハンドのウィナーが決まり、モンフィスがミニブレイクバック。
2本目、モンフィスの深いリターンに押され、錦織のショットがアウトとなり、7-6とモンフィスにマッチポイントが来ます。
7-6とモンフィスがリードしてモンフィスのサービス2本。
1本目、勢いに乗ったモンフィスが攻撃を仕掛け、最後はモンフィスのフォアハンドのウィナーが決まって、モンフィスが勝利。
第3セット | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | T | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | ○ | 6 | 6 | ||||||
モンフィス | ○ | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | 8 | 7 | ||||||
○:サービスキープ、●:ブレイク、T:タイブレーク |
錦織 | 第3セット | モンフィス |
0 | サービスエース | 3 |
3 | ダブルフォルト | 0 |
54%(20/37) | ファーストサーブ確率 | 62%(24/39) |
85%(17/20) | 1st Serve Points Won | 79%(19/24) |
47%(8/17) | 2nd Serve Points Won | 40%(6/15) |
50%(1/2) | ブレイク / チャンス | 100%(1/1) |
4/7 | ネットポイント | 3/5 |
51%(39/76) | Total Points Won | 49%(37/76) |
10 | Winner 合計 | 11 |
6 | フォアハンド | 7 |
3 | バックハンド | 1 |
1 | サーブ | 3 |
9 | Unforced error 合計 | 13 |
3 | フォアハンド | 10 |
3 | バックハンド | 3 |
3 | サーブ | 0 |
錦織の次の出場予定は!?
錦織選手が次に出場する大会はマスターズ1000「ウエスタン&サザン・オープン(シンシナティ・マスターズ)」。

2015年は連戦で疲労が溜まって欠場、2016年は連戦で疲労が溜まった状態で出場となっていましたが、今シーズンは体力的には問題はないと思うので、気持ちを切り替えて全米オープンに向けていい感触をつかめる大会にして欲しいなと思います。
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