【全豪オープン】1回戦「錦織 vs クズネツォフ」の結果(2017年)


錦織選手の全豪オープン1回戦のプレイヤー情報、試合結果とスタッツを見ていきます。

最後に2回戦の対戦相手についても紹介します。

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プレイヤー情報(1回戦)

まずは、対戦両者のプレイヤーデータの紹介です。(※大会前のデータ)

全豪オープンの初戦の相手としては、攻撃的なプレイヤーで厄介ではありますが、錦織選手のペースで試合を運べれば、大丈夫だと見ています。

錦織 圭 クズネツォフ
2勝 対戦成績 1勝
5位(4位) 最新ランキング(最高) 45位(39位)
日本 国籍 ロシア
27歳 年齢 25歳
178cm / 75kg 身長 / 体重 185cm / 71kg
右 / 両手 利き手 / バック 右 / 両手
2007年 プロ転向 2008年
3勝1敗 2017年成績 3勝2敗
0回 2017年優勝回数 0回
304勝143敗 通算成績 66勝77敗
11回 通算優勝回数 0回

クズネツォフ選手の詳しい情報、錦織選手との対戦成績については、選手名鑑『アンドレイ・クズネツォフ』をご覧ください。

錦織、1回戦の結果

全豪オープン1回戦(2017年1月16日)
[5] 錦織 圭(5位) 3 5 6 6 66 6
アンドレイ・クズネツォフ(45位) 2 7 1 4 78 2
試合時間:3時間34分

錦織選手の全豪オープンの初戦は、フルセットまでもつれ込みましたが、最後は粘るクズネツォフ選手を振り切り、セットカウント3-2で勝利。

途中、2015年の全米オープンのことが、頭によぎった方もいたかもしれません。
タイブレークを取りきれなかったときは嫌な展開になりそうな不安もありましたが、錦織選手の強さが上を行きました。

第1セットに関しては、序盤からクズネツォフ選手がガンガン攻めてくることを予想していたので、最悪取られることもあると思っていました。
ただ、内容としては錦織選手の自滅に近いところもあったので、もったいない落とし方でした。

第2セットに入ってからは、クズネツォフ選手の勢いが次第になくなり、ミスも目立ち始め、完全に錦織選手のペース。

錦織選手本人も試合後のコメントで「第4セットで決めなければいけなかった」と
言っていたように、ポイントを取らないといけないところでミスが出るなど詰めが甘くなって、タイブレークを落としました。

第5セットの最後は、錦織選手がギアを上げて攻撃的にストロークを展開し、相手にペースを握らせずに勝利。

それでは、今日の試合のスタッツを見てみます。

試合の中でアップダウンがあるので、どうしても落ちる場面がありますが、ファーストサーブでのポイント取得率をもう少し上げてサービスゲームを安定させる必要があるかなと思います。

ファーストサーブでのフリーポイントはもちろんですが、5打以内のショートポイントを効果的に取れるような攻めがもう少し欲しかったです。
今日は相手がリターンからフラット気味にどんどん打ち込んでくるので、対応が上手く行かなかった感じがあったかもしれません。

他に注目すると、ピンチの場面で効果的にネットプレーを混ぜるなど、ネットプレーはブリスベン国際の時に続き安定感がありました。

錦織 試合全体 クズネツォフ
11 サービスエース 5
0 ダブルフォルト 4
98/158 (62%) ファーストサーブ確率 78/142 (55%)
67/98 (68%) 1st Serve Points Won 52/78 (67%)
34/60 (57%) 2nd Serve Points Won 27/64 (42%)
9/12 (75%) ブレイク / チャンス 5/12 (42%)
19/22 (86%) Net Points Won 17/30 (57%)
53 Winners 35
52 Unforced Errors 64
164 Total Points Won 136
2722.4m Distance Covered 2796.6m

[スタッツ用語の補足]
1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
Net Points Won:ネットに出てポイントを取得した数/ネットに出た数。
Winners:サーブ以外で、相手がボールに触れずに決まったポイントの数。
Unforced Errors:普通なら容易に返せる相手のショット(サーブ)に対して、ミスをした数。
Total Points Won:自分が取得した全ポイント。
Distance Covered:選手の走行距離(単位はメートル)。

セットごとに、スタッツをピックアップしながら振り返っていきます。

第1セット

序盤からお互いキープが続きましたが、終盤にゲームが動きます。

スタッツを見ての通り、錦織選手のアンフォーストエラーが多く、フォアハンドのエラーは12本もありました。そのうち、ブレイクを許した第9ゲームと第11ゲームの2ゲームだけでアンフォーストエラー(フォアハンド)が5本。
クズネツォフ選手が、序盤から攻撃的なショットを打ってきたこともあり、次第に錦織選手のボールが浅くなるなど、ストロークを打ちきれずに消極的に見えました。

大事な終盤で、ストロークが安定せずにエラーを連発。キープができなくなって第1セットを落とします。

第1セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 5
クズネツォフ 7
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク
錦織 第1セット クズネツォフ
23/33 (70%) ファーストサーブ確率 17/32 (53%)
13/23 (57%) 1st Serve Points Won 15/17 (88%)
6/10 (60%) 2nd Serve Points Won 7/15 (47%)
1/1 (100%) ブレイク / チャンス 2/3 (67%)
9 Winners 10
18 Unforced Errors 13

第2セット

錦織選手のサービスゲームで始まります。
大事な立ち上がりでブレイクポイントを握られましたが、何とかキープ。
第1セットが嫌な落とし方をしていたので、このキープは非常に大きかったです。

その後は完全に錦織選手のペースで試合が進み、第1セットと違ってアンフォーストエラーの数はたったの1本。

クズネツォフ選手が落ちてきたこともあり、あっという間に第2セットを取り返します。

第2セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 6
クズネツォフ 1
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク
錦織 第2セット クズネツォフ
14/27 (52%) ファーストサーブ確率 10/15 (67%)
11/14 (79%) 1st Serve Points Won 5/10 (50%)
8/13 (62%) 2nd Serve Points Won 1/5 (20%)
2/2 (100%) ブレイク / チャンス 0/2 (0%)
8 Winners 6
1 Unforced Errors 9

第3セット

先にブレイクを許したものの、クズネツォフ選手はサーブとストロークが安定せず、錦織選手のペースで試合が進み、このセットも錦織選手が取ります。

第3セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 6
クズネツォフ 4
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク
錦織 第3セット クズネツォフ
16/27 (59%) ファーストサーブ確率 11/28 (39%)
11/16 (69%) 1st Serve Points Won 7/11 (64%)
7/11 (64%) 2nd Serve Points Won 8/17 (47%)
2/3 (67%) ブレイク / チャンス 1/1 (100%)
10 Winners 4
11 Unforced Errors 14

第4セット

完全に勢いのなくなったクズネツォフ選手。

このまま錦織選手が押し切るかと思いましたが、最初にブレイクを許すとブレイク合戦の展開になり、今までと流れが変わってしまいました。

そんな中、クズネツォフ選手のファーストサーブの確率も上がって、ストロークの思いっきりの良さが戻ってきました。
錦織選手の方も安定感が戻ってきて、タイブレークへ。

錦織選手の1ミニブレクアップで、5-2となったクズネツォフ選手のサービス。
完全に錦織選手の流れで、錦織選手がクズネツォフ選手のセカンドサーブを叩きに行きましたが、カウンターショットをくらってウィナーを取られます。

錦織選手も決めに行っていただけに、この1本で流れが変わってしまいました。

その後、錦織選手のサービスで、2本キープすれば勝利というところで連続ミスするなど、タイブレークを取られてファイナルセットへ。

たらればを言うと、あの決めに行ったショットがクズネツォフ選手のちょうど手の届くいいところに行ってしまったのが悔やまれます。もう少しズレていたら・・・。

第4セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 T
錦織 6 6
クズネツォフ 8 7
○:キープ、●:ブレイク、T:タイブレーク
錦織 第4セット クズネツォフ
32/49 (65%) ファーストサーブ確率 29/44 (66%)
20/32 (63%) 1st Serve Points Won 17/29 (59%)
8/17 (47%) 2nd Serve Points Won 8/15 (53%)
2/3 (67%) ブレイク / チャンス 2/5 (40%)
16 Winners 9
17 Unforced Errors 17

第5セット

一番怖かったのは、クズネツォフ選手が第1セットのときのようなイケイケ状態になってしまうことでした。

そこは、さすが錦織選手。先にブレイクし、安定したサービスゲームを見せて、最後はギアを上げて決めに行く。ほぼ完璧な内容だったと思います。

フルセットにまで行ったのはもったいないですが、とりあえず勝ち切れて良かったです。

第5セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 6
クズネツォフ 2
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク
錦織 第5セット クズネツォフ
13/22 (59%) ファーストサーブ確率 11/23 (48%)
12/13 (92%) 1st Serve Points Won 8/11 (73%)
5/9 (56%) 2nd Serve Points Won 3/12 (25%)
2/3 (67%) ブレイク / チャンス 0/1 (0%)
10 Winners 6
5 Unforced Errors 11

1回戦を振り返っての感想

クズネツォフ戦のハイライト動画です。

錦織選手のドロー展望の記事『2017年全豪オープン、錦織のドロー展望!』でも書きましたが、クズネツォフ選手が第1セットからガンガン攻めてきて、いきなり全開という感じでした。
その分、第2セットからガクンと落ちてましたが・・・。

第1セットの終盤になって、相手のストロークが深くなっていたりと、難しい面もありましたが、錦織選手が消極的になって自分から攻めにいけなくなってしまいました。
そこで、自分のサービスゲームでミスを連発してブレイクを許してしまうなど、自滅の形でセットを落としたのはもったいなかったです。

2回戦以降のことを考えると、第4セットで決めて欲しかったですが、難しい初戦をしっかり勝てたことをよしとして、次はスッキリする試合を見せてくれればなと思います。

現地の気温は午前中25度で午後は31度くらいと言っていましたが、日差しが強くそれ以上に暑く見えました。試合後の錦織選手は日焼けした感じで、疲れも見えていたので、しっかりとリカバリして欲しいですね。

次の2回戦の対戦相手は!?

錦織選手の2回戦の対戦相手は、世界ランキング72位のジェレミー・シャルディー選手(フランス)に決まりました。
1回戦の対戦相手が第1セットの途中で棄権と、体力温存で勝ち上がってきました。

錦織選手との対戦成績は、4勝2敗で錦織選手が勝ち越しています。
2014年以降では3戦3勝。

シャルディー選手の詳しい情報、錦織選手との対戦成績については、選手名鑑『ジェレミー・シャルディー』をご覧ください。

ジェレミー・シャルディ
※更新日:2019年1月8日 現在。 ジェレミー・シャルディー選手の基本情報、選手紹介、選手経歴、ツアー経歴、ランキング推移、グランドスラム成績、ツアー決勝成績、錦織選手との対戦成績です。

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