【全豪オープン】2回戦「錦織 vs シャルディー」の結果(2017年)


錦織選手の全豪オープン2回戦のプレイヤー情報、試合結果とスタッツを見ていきます。

最後に3回戦の対戦相手についても紹介します。

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プレイヤー情報(2回戦)

まずは、対戦両者のプレイヤーデータの紹介です。(※大会前のデータ)

強烈なフォアハンドを武器にしているシャルディー選手。
1回戦同様、攻撃的なストロークを持ち味にしている相手ですが、錦織選手が主導権を握って相手のフォアハンドを封じ込めながら、揺さぶっていきたいです。

1回戦のクズネツォフ選手と違って、シャルディー選手は200km/hを超えるサーブをもっています。

錦織 圭 シャルディー
4勝 対戦成績 2勝
5位(4位) 最新ランキング(最高) 72位(25位)
日本 国籍 フランス
27歳 年齢 29歳
178cm / 75kg 身長 / 体重 188cm / 75kg
右 / 両手 利き手 / バック 右 / 両手
2007年 プロ転向 2005年
3勝1敗 2017年成績 1勝2敗
0回 2017年優勝回数 0回
304勝143敗 通算成績 207勝211敗
11回 通算優勝回数 1回

シャルディー選手の詳しい情報、錦織選手との対戦成績については、選手名鑑『ジェレミー・シャルディー』をご覧ください。

錦織、2回戦の結果

全豪オープン2回戦(2017年1月18日)
[5] 錦織 圭(5位) 3 6 6 6
ジェレミー・シャルディー(72位) 0 3 4 3
試合時間:2時間6分

1回戦ではフルセットまでもつれて3時間を超える試合となってしまいましたが、2回戦では第1セットの立ち上がりから高い集中力を見せるなど、相手に流れを渡さない試合運びで、錦織選手がセットカウント3-0のストレートで勝利。

第1セットの立ち上がりから集中力を見せた錦織選手が、いきなり第1ゲームをブレイクすると、そのままリードして第1セットを先取。

第2セットに入ると、シャルディー選手が作戦を変えて、積極的に攻めてくるようになりました。多少体勢が崩れようがお構いなしという感じで、とにかくフォアハンドに回り込んで、強烈なショットを繰り出してきます。

第2セットと第3セットともに、錦織選手が最初のゲームでブレイクされる苦しい展開でしたが、その次のゲームですぐさまブレイクバックするなど、シャルディー選手に流れを渡さなかったのが、非常に大きかったです。

ブレイクされすぎたことは、錦織選手も試合後のコメントで反省点としてあげていましたが、締めるところはしっかり締めてストレートで勝利。

それでは、今日の試合のスタッツを見てみます。

第1セットの立ち上がりから錦織選手のサーブの調子がよく、1試合通してもファーストサーブの確率が高かったです。

シャルディー選手が第2セットから攻撃的に仕掛けてくるようになって、錦織選手がキープに苦労する場面もありましたが、シャルディー選手のアンフォーストエラー53本にも現れているように、相当リスクを負って攻めてきたことも苦労した要因でした。

錦織 試合全体 シャルディー
2 サービスエース 5
0 ダブルフォルト 5
61/88 (69%) ファーストサーブ確率 54/94 (57%)
41/61 (67%) 1st Serve Points Won 32/54 (59%)
15/27 (56%) 2nd Serve Points Won 16/40 (40%)
7/18 (39%) ブレイク / チャンス 3/9 (33%)
5/8 (63%) Net Points Won 12/15 (80%)
21 Winners 23
30 Unforced Errors 53
102 Total Points Won 80
1859.2m Distance Covered 1879m

[スタッツ用語の補足]
1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
Net Points Won:ネットに出てポイントを取得した数/ネットに出た数。
Winners:相手がボールに触れずに決まったポイントの数(ここではサービスエースも含む)。
Unforced Errors:普通なら容易に返せる相手のショット(サーブ)に対して、ミスをした数。
Total Points Won:自分が取得した全ポイント。
Distance Covered(m):選手の走行距離(単位はメートル)。

セットごとに、スタッツをピックアップしながら振り返っていきます。

第1セット

シャルディー選手のサービスゲームで試合開始。
錦織選手がウィナーを3本決めるなどストロークの調子がよく、いきなりブレイク。

第1セットは、錦織選手のファーストサーブの確率が78%と、サービスゲームも安定していました。
そして、ストローク勝負に持ち込むと、シャルディー選手のバックハンドを攻めながらフォア側に打ち分けるなど、シャルディー選手の持ち味のフォアハンドを上手く封じ込めていました。

錦織選手のペースで試合が進み、第9ゲームで錦織選手がブレイクに成功し、第1セットを先取。

第1セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 6
シャルディー 3
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク
錦織 第1セット シャルディー
18/23 (78%) ファーストサーブ確率 20/33 (61%)
13/18 (72%) 1st Serve Points Won 13/20 (65%)
4/5 (80%) 2nd Serve Points Won 5/13 (38%)
2/6 (33%) ブレイク / チャンス 0/1 (0%)
8 Winners 4
10 Unforced Errors 14

第2セット

錦織選手のサービスゲームで始まります。
ここでシャルディー選手に変化があり、フォアハンドの回りこみから積極的に攻めてきます。錦織選手は不意をつかれたのか、第1ゲームをいきなりブレイクされます。

第2ゲーム、錦織選手は先にブレイクされても慌てず、シャルディー選手を左右に揺さぶるなど主導権を渡さず、ブレイクバックに成功。

第5ゲーム、シャルディー選手がとにかくフォアハンドに回りこんで攻めてきます。フォアハンドの逆クロスがコースギリギリに決まるなど、シャルディー選手にブレイクを許します。

シャルディー選手に流れが行きそうなところで、また錦織選手が食い止めます。
第6ゲーム、錦織選手がこのゲーム5度目のブレイクポイントをものにし、ブレイクに成功。

第10ゲーム、シャルディー選手のミスが目立ち、30-40からのブレイクポイントを1発で決め、錦織選手がブレイクに成功し、第2セットを取ります。

第2セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 6
シャルディー 4
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク

シャルディー選手が作戦を変え、とにかくフォアハンドに回りこんで攻めてきました。
第1セットのフォアハンドのウィナーは1本だけでしたが、第2セットのフォアハンドのウィナーは9本。

もちろんリスクを負って攻めてきているので、アンフォーストエラーも増えていますが、錦織選手のサービスゲームでの安定感を奪うには十分に効果がありました。

錦織選手は第2セットもファーストサーブの入る確率は高かったですが、セカンドサーブになると攻め込まれる場面が多くなり、キープに苦労していました。

錦織 第2セット シャルディー
23/33 (70%) ファーストサーブ確率 22/37 (59%)
15/23 (65%) 1st Serve Points Won 14/22 (64%)
4/10 (40%) 2nd Serve Points Won 4/15 (27%)
3/7 (43%) ブレイク / チャンス 2/5 (40%)
8 Winners 15
9 Unforced Errors 20

第3セット

錦織選手のサービスゲームで始まります。
大事な立ち上がりでしたが、15-40とブレイクポイントを握られ、最後は錦織選手のミスで、第1ゲームをいきなりブレイクされます。

第2ゲーム、錦織選手のリターンが冴え、0-40とブレイクバックのチャンス。最後はシャルディー選手のダブルフォルトで、ブレイクに成功。

第5ゲーム、錦織選手のサービスゲーム。シャルディー選手のフォアハンドに後手に回り、15-40とブレイクポイントを握られます。シャルディー選手が決めに行ったリターンがミスになるラッキーがあるなど、何とか耐えてキープ。

錦織選手のセカンドサーブになるとシャルディー選手に攻められますが、苦しい場面でもすばらしいコートカバーリングやストロークを決めて凌いでいきます。

第8ゲーム、シャルディー選手のファーストサーブの入りが悪くなり、そこを見逃さなかった錦織選手。リターンから攻めていき、15-40とブレイクポイントを握ります。ストロークの打ち合いでシャルディー選手のショットがネットにかかり、錦織選手がブレイクに成功。

錦織選手のサービングフォーザマッチとなる第9ゲーム。サービスエースを決めるなど、最後はしっかり締めて、セットカウント3-0のストレートで勝利。

第3セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 6
シャルディー 4
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク

シャルディー選手のフォアハンドの攻撃は強力でしたが、リスクを負っている分、ミスも目立つようになって、第3セットのシャルディー選手のフォアハンドのウィナーは2本に対して、アンフォーストエラーは13本。
錦織選手のすばらしいコートカバーリングで、簡単にウィナーを取らせず、ピンチでもしっかり耐えていました。

錦織 第3セット シャルディー
20/32 (63%) ファーストサーブ確率 12/24 (50%)
13/20 (65%) 1st Serve Points Won 5/12 (42%)
7/12 (58%) 2nd Serve Points Won 7/12 (58%)
2/5 (40%) ブレイク / チャンス 1/3 (33%)
5 Winners 4
11 Unforced Errors 19

2回戦を振り返っての感想

2回戦「錦織 vs シャルディー」のハイライト動画です。

1回戦では初戦ということで硬さも見られましたが、今日のシャルディー戦は第1セットの立ち上がりから集中していて、主導権を握って試合を運んでいました。

シャルディー選手が攻撃的にきた第2セット以降は、ブレイクポイントを握られるサービスゲームが増えていたので、錦織選手も反省点に挙げていたように、3回戦にはしっかり修正してくれるのではないかなと思います。

細かい修正はあるかもしれませんが、2回戦はストレート勝ちとスッキリした勝ちを見せてくれたので、3回戦もいい内容の試合を見せて欲しいです。

次の3回戦の対戦相手は!?

錦織選手の3回戦の対戦相手は、世界ランキング121位のルカシュ・ラツコ選手(スロバキア)に決まりました。

ラツコ選手の詳しい情報、錦織選手との対戦成績については、選手名鑑『ルカシュ・ラツコ』をご覧ください。

ルカシュ・ラツコ
※更新日:2018年6月27日 現在。 ルカシュ・ラツコ選手の基本情報、選手紹介、選手経歴、ツアー経歴、ランキング推移、グランドスラム成績、ツアー決勝成績、錦織選手との対戦成績です。

過去の対戦成績は、錦織選手の2戦2勝。(直近の試合は、2年以上も前です)

プレースタイルとしては、ストロークで勝負する選手ですが、クズネツォフ選手やシャルディー選手のような強力なフォアハンドを打ち込んでくるタイプではないので、普通にストローク勝負なら錦織選手に負ける要素はないかなと思います。

ただ、挑戦者としてリスクを負って攻めてくることもあるかもしれないので、その辺は気をつけたいところです。

2017年全豪オープンその他の2回戦の結果
2017年全豪オープン3回戦(錦織vsラツコ)の結果

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