2017年ブリスベン国際の準々決勝について、錦織選手とトンプソン選手のプレイヤー情報、準々決勝の結果とスタッツを見ていきます。
2017年ブリスベン国際の大会結果については、『 2017年ブリスベン国際、大会結果 』をご覧ください。
プレイヤー情報(準々決勝)
まずは、対戦両者のプレイヤーデータの紹介です。(※大会前のデータ)
2回戦に続き、若手の挑戦をどう跳ね返すかという試合です。
地元オーストラリアの応援団の声援を後押しに、実力以上の力を発揮してくる事も考えられ、タフな戦いになりそうです。
錦織 圭 | トンプソン | |
0勝 | 対戦成績 | 0勝 |
5位(4位) | 最新ランキング(最高) | 79位(79位) |
日本 | 国籍 | オーストラリア |
27歳 | 年齢 | 22歳 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 183cm / 73kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2013年 |
0勝0敗 | 2017年成績 | 0勝0敗 |
0回 | 2017年優勝回数 | 0回 |
301勝142敗 | 通算成績 | 3勝12敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 0回 |
対戦相手のトンプソン選手についての詳しい情報は、『 選手名鑑:ジョーダン・トンプソン 』をご覧ください。
※結果の記事ついては、「選手」を略して、書いていきます。
錦織、準々決勝の結果
錦織の素晴らしい内容で、セットカウント2-0のストレートで勝利。
1試合を通して調子のアップダウンもなく、常に高いレベルでプレーを続けるとこうなるのかと言うくらい、相手を圧倒し続ける試合でした。
[3] 錦織 圭(5位) | 2 | 6 | 6 | |
ジョーダン・トンプソン(79位) | 0 | 1 | 1 | |
試合時間:1時間2分 |
---|
試合全体と通したスタッツを見てもすごいです。
ファーストサーブが入った時のポイント取得率が「95%」!?
ストロークの主導権はずっと錦織にあり、トンプソンは錦織のストロークにひたすら耐える感じで、サービスゲームで隙を見せることはなかったです。
この試合の錦織のサマリーは他にも、「ウィナー:21本」、「アンフォーストエラー:11本」、「ネットポイント:100%(11/11)」という内容でした。
錦織 | 試合全体 | トンプソン |
3本 | サービスエース | 1本 |
0本 | ダブルフォルト | 2本 |
56%(19/34) | ファーストサーブ確率 | 60%(28/47) |
95%(18/19) | 1st Serve Points Won | 54%(15/28) |
67%(10/15) | 2nd Serve Points Won | 26%(5/19) |
46%(13/28) | 1st Serve Return Points Won | 5%(1/19) |
74%(14/19) | 2nd Serve Return Points Won | 33%(5/15) |
5/8 | ブレイク / チャンス | 0/0 |
68%(55/81) | 取得ポイント合計 | 32%(26/81) |
[スタッツ用語の補足]
1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
1st Serve Return Points Won:相手のファーストサーブが入った時にリターンポイントを取得した確率。
2nd Serve Return Points Won:相手のセカンドサーブが入った時にリターンポイントを取得した確率。
セットごとに、どんな試合の流れだったか振り返っていきます。
第1セット
トンプソンのサービスゲームで試合開始。
緊張からか、ゲーム開始後、連続してダブルフォルト。錦織のドロップショットが決まるなど、第1ゲームをいきなりブレイク。
第2ゲームも錦織の動きがよく、あっさりキープ。トンプソンはまだ動きが硬く、緊張している様子。
第3ゲームも主導権は錦織。トンプソンは、錦織の攻撃に耐える我慢のテニスとなったが、何とかキープ。
第4ゲーム、錦織はサーブもストロークもよく、ラブゲームでキープ。
第5ゲーム、リターンからも主導権を握る錦織。ストローク勝負になると、錦織のフォアもバックもコースに決まり、トンプソンは後ろに下がって返すので精一杯。
素晴らしい内容で、ブレイクに成功。
第6ゲーム、錦織のストロークでミスが続いて、15-30とポイントをリードされるも、ネットプレーやドロップショットなど多彩な攻めが決まり、しっかりとキープ。
(これが試合全体で唯一、相手にチャンス?があったサービスゲームでした。)
第7ゲーム、錦織のストロークに防戦一方のトンプソン。デュースまでもつれるが、錦織がブレイクに成功し、第1セットを完璧な内容で先取。
第1セット | |||||||||||||
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ● | ○ | ○ | ● | ○ | ● | – | – | – | – | – | 6 | |
トンプソン | ○ | – | – | – | – | – | 1 | ||||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
2回戦では、第1セットの途中で集中力の切れた感じもありましたが、準々決勝では、終始安定したプレーで、相手にチャンスの機会を与えない素晴らしい内容でした。
トンプソンは、錦織のセカンドサーブでもプレッシャーをかけることもなく、完全に受け身に回ってしまい、打つ手なしの状況でした。
2回戦のドナルドソンと比べると、相手が攻撃的に来ないので、全くプレッシャーを感じることなく錦織がプレーできた感じです。
錦織 | 第1セット | トンプソン |
1本 | サービスエース | 0本 |
0本 | ダブルフォルト | 2本 |
40%(6/15) | ファーストサーブ確率 | 56%(15/27) |
83%(5/6) | 1st Serve Points Won | 53%(8/15) |
78%(7/9) | 2nd Serve Points Won | 25%(3/12) |
47%(7/15) | 1st Serve Return Points Won | 17%(1/6) |
75%(9/12) | 2nd Serve Return Points Won | 22%(2/9) |
3/4 | ブレイク / チャンス | 0/0 |
67%(28/42) | 取得ポイント合計 | 33%(14/42) |
第2セット
錦織のサービスゲームで第2セット開始。
第2セットの立ち上がりから、錦織のサーブ、ストロークともによく、あっさりキープ。
第2ゲーム、トンプソンも攻撃的なショットを決めるなど、何とか打開しようと試みるが、なかなか隙を見せてくれない錦織。
ストローク勝負になると、やはり錦織に分があり、いきなりブレイクに成功。
第3ゲーム、錦織のサーブが変わらず好調で、ラブゲームでキープ。
第4ゲーム、トンプソンは、変わらず耐える場面が続いたが何とかキープ。
このゲームで、すごいショットが出ました。
コートの端から端まで走らされるも、走りながら打ったライジングショットがすごい角度に決まるスーパーショットを見せる錦織。(思わず声が出るくらいすごかった)
トンプソンも「何だそれ?」って感じのジェスチャーを見せる。
第5ゲーム、錦織の安定したプレーが続き、このサービスゲームもあっさりキープ。
第6ゲーム、変わらず錦織のストロークは好調。
相手のネットプレーにも絶妙なロブを決め、また強烈なリターンエースを決めるなど、ブレイクに成功。
サービング・フォーザ・マッチとなった第7ゲーム。
このゲームも素晴らしい内容でキープし、セットカウント2-0で錦織の勝利。
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ● | ○ | ○ | ● | ○ | – | – | – | – | – | 6 | |
トンプソン | ○ | – | – | – | – | – | 1 | ||||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
ファーストサーブが入った時のポイント取得率が「100%」!?
第2セットもトンプソンはノーチャンスでした。
錦織 | 第2セット | トンプソン |
2本 | サービスエース | 1本 |
0本 | ダブルフォルト | 0本 |
68%(13/19) | ファーストサーブ確率 | 65%(13/20) |
100%(13/13) | 1st Serve Points Won | 54%(7/13) |
50%(3/6) | 2nd Serve Points Won | 29%(2/7) |
46%(6/13) | 1st Serve Return Points Won | 0%(0/13) |
71%(5/7) | 2nd Serve Return Points Won | 50%(3/6) |
2/4 | ブレイク / チャンス | 0/0 |
69%(27/39) | 取得ポイント合計 | 31%(12/39) |
先程スーパーショットと書いたプレーが、大会6日目のホットショット1位に選ばれていました。(2分23秒~)
準々決勝を振り返っての感想
フェレール戦でかなりの粘りを見せていたトンプソン選手だったので、接戦になる場面もあるかもと思っていましたが、粘ることさえ許さなかったです。
トンプソン選手は立ち上がりから体が硬く、試合に入りきれてない感じがありました。そんな状況の中、錦織選手のプレーレベルの高さに圧倒されてしまいました。
錦織選手のストロークのスピード、角度が一段上で、トンプソン選手もどうしていいか分からなくなってしまったのかもしれません。
終わってみれば、実力差通りの結果がそのまま出た感じです。
次の準決勝の対戦相手は!?
第2シードのワウリンカ選手(世界ランキング4位)。
現在、世界ランキングを争っている相手なので、何としても勝ちたい試合です。
ワウリンカ選手の詳しい情報、および過去の錦織選手との対戦成績は、『 選手名鑑:スタン・ワウリンカ 』をご覧ください。

試合の方は、立ち上がりの入りが大事になってくると思います。
ワウリンカ選手の分かっていても取れない強烈なバックハンドが決まりだすと手に負えなくなるので、そうなる前に錦織選手のペースに持って行きたいところです。
錦織選手の準決勝の結果は、『【ブリスベン国際】 錦織、準決勝の結果(2017年)』をご覧ください。

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