2017年アルゼンチン・オープンの準々決勝、錦織選手の対戦相手はジョアン・ソウザ選手。
攻撃的なフォアハンドが武器のソウザ選手とのストローク勝負、主導権を握ってラリーを展開できるか!?
錦織選手のアルゼンチン・オープン準々決勝のプレイヤー情報、試合結果とスタッツを見ていきます。
最後に準決勝の対戦相手についても紹介します。
プレイヤー情報(準々決勝)
まずは、錦織選手とジョアン・ソウザ選手のプレイヤーデータの紹介です。(※大会前のデータ)
錦織 圭 | ソウザ | |
0勝 | 対戦成績 | 1勝 |
5位(4位) | 最新ランキング(最高) | 41位(28位) |
日本 | 国籍 | ポルトガル |
27歳 | 年齢 | 27歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1989年3月30日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 185cm / 73kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2005年 |
6勝2敗 | 2017年成績 | 5勝2敗 |
0回 | 2017年優勝回数 | 0回 |
307勝144敗 | 通算成績 | 122勝127敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 2回 |
選手名鑑『ジョアン・ソウザ』では、ソウザ選手の選手紹介やツアー経歴など詳しく紹介しています。
錦織、準々決勝の結果
[1] 錦織 圭(5位) | 2 | 6 | 6 | |
[6] ジョアン・ソウザ(41位) | 0 | 1 | 4 | |
試合時間:1時間12分 |
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第1セットの立ち上がりから主導権を握ってゲームを進めた錦織選手がストレートで勝利し、準決勝に進出。
第1セットの第1ゲームで錦織選手がいきなりブレイクに成功すると、ストロークの安定しないソウザ選手を圧倒し、第1セットを先取。
第2セットに入るとソウザ選手のサーブとストロークが安定し、持ち味の攻撃的なプレーを展開。錦織選手も自分のサービスゲームで相手に隙を見せず、キープを続けます。
お互いブレイクポイントが1度もないまま迎えた第10ゲーム、ポイントを先行していたソウザ選手が攻め急いでミスを連発。
錦織選手がこのセット最初のブレイクポイント(マッチポイント)をモノにし、セットカウント2-0のストレートで勝利。
それでは、今日の試合のスタッツを見てみます。
錦織選手のセカンドサーブ時のポイント取得率が63%と非常に高く、終始安定したサービスゲームを展開。
ソウザ選手がフォアハンドに回りこんでセカンドサーブを叩いてくる展開も予想されましたが、錦織選手がセカンドサーブでも上手くコースを散らして、ソウザ選手が先に攻撃しかける展開を回避できていました。
錦織 | 試合全体 | ソウザ |
1 | サービスエース | 3 |
2 | ダブルフォルト | 1 |
67%(33/49) | ファーストサーブ確率 | 69%(38/55) |
76%(25/33) | 1st Serve Points Won | 55%(21/38) |
63%(10/16) | 2nd Serve Points Won | 47%(8/17) |
67%(4/6) | ブレイク / チャンス | 0%(0/3) |
59%(61/104) | Total Points Won | 41%(43/104) |
[スタッツ用語の補足]
1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
Total Points Won:自分が取得した全ポイント。
セットごとに試合を振り返っていきます。(振り返りでは「選手」は略)
第1セット
ソウザのサービスで試合開始。
第1ゲーム、錦織が30-40とブレイクポイントを握ると、フォアハンドの逆クロスへのウィナーが決まり、いきなりブレイクに成功。
第2ゲーム、ソウザがリターンから積極的に攻めてきます。30-40とブレイクポイントを握られるも、ここを凌いでキープ。
第3ゲーム、錦織のストロークが良く主導権を握ってラリーを展開し、15-40とまたもブレイクチャンス。その後、30-40からストロークが安定しないソウザにミスが出て、錦織がブレイクに成功。
第4ゲーム、錦織危なげなくキープ。
第5ゲーム、デュースまで持ち込むが、ソウザが何とかキープ。
第6ゲーム、15-40とブレイクポイントを握られるも、錦織がここから4連続ポイントでキープ。
第7ゲーム、錦織が積極的に攻め続け、0-40とセットポイントを迎えると、錦織がここもブレイクに成功し、第1セットをあっさり先取。
第1セット | |||||||||||||
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ● | ○ | ● | ○ | ○ | ● | – | – | – | – | – | 6 | |
ソウザ | ○ | – | – | – | – | – | 1 | ||||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
錦織のファーストサーブの確率こそ良くありませんでしたが、セカンドサービスでもしっかりポイントが取れ、ブレイクポイントを握られてもしっかり踏ん張れていました。
一方、ソウザはストロークが安定せず、ファースト、セカンド両方のサービスでのポイント取得率が低く、第1セットは数字通り錦織ペースの試合展開でした。
錦織 | 第1セット | ソウザ |
1 | サービスエース | 1 |
1 | ダブルフォルト | 1 |
57%(12/21) | ファーストサーブ確率 | 62%(16/26) |
67%(8/12) | 1st Serve Points Won | 44%(7/16) |
67%(6/9) | 2nd Serve Points Won | 30%(3/10) |
60%(3/5) | ブレイク / チャンス | 0%(0/3) |
64%(30/47) | Total Points Won | 36%(17/47) |
第2セット
錦織のサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、錦織が主導権を握ってラリーを展開。最後はサーブアンドボレーを決め、錦織がラブゲームでキープ。
第2ゲーム、錦織がリターンエースを決めるなど0-30とポイントを先行させるも、ソウザがここから4連続ポイントでキープ。
第3ゲーム、ここも安定したサービスゲームを見せ、錦織がキープ。
第4ゲーム、ソウザのサーブからの攻撃の組み立てが決まるようになり、ソウザがキープ。
第5ゲーム、0-30とポイントを先行されるが、大事な場面でファーストサーブを決めるなどソウザに主導権を渡さず、錦織がキープ。
第6ゲーム、錦織がバックハンドのダウンザラインへのウィナーを決めるなど攻めてはいるが、ソウザの粘りもあり連続でポイントが取れません。
ソウザの威力のあるファーストサーブ、攻撃的なフォアハンドが決まり、ソウザがキープ。
第7ゲーム、錦織が危なげなくキープ。
第8ゲーム、ソウザがラブゲームでキープ。
第9ゲーム、錦織のサーブからの攻撃の組み立てがよく、ここもしっかりキープ。
第10ゲーム、30-0とソウザがポイントを先行し、膠着状態がまだ続くかというところで錦織が粘りを見せます。40-30から錦織がバックハンドのダウンザラインのウィナーを決め、デュースへ。
攻め急いだソウザにミスが出てマッチポイントを迎えると、最後もソウザがスマッシュをミス。
錦織が第2セット最初のブレイクチャンスをモノにし、ストレートで勝利。
第2セットですばらしいプレーを見せていたソウザ選手でしたが、早くポイントを決めたいと攻め急いでミス。マッチポイントでも攻め込んでいながら最後はスマッシュミスと、大事な場面で勝負弱さが出てしまいました。
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | – | – | 6 | ||||
ソウザ | ○ | ○ | ○ | ○ | – | – | 4 | ||||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
錦織のスタッツを見ると、ファーストサーブの確率、ファースト&セカンドサーブのポイント取得率も高く、安定したサービスゲームでブレイクポイントを一度も与えない完璧な内容でした。
第2セットのソウザは、サーブとストロークが良くなったことで、サーブから攻撃へ上手く展開でき、錦織がなかなかチャンスを作れない状態でした。
最後の最後に来たワンチャンスをモノにした(ソウザの勝負弱さが出た)ことで、決着が付きました。
錦織 | 第2セット | ソウザ |
0 | サービスエース | 2 |
1 | ダブルフォルト | 0 |
75%(21/28) | ファーストサーブ確率 | 76%(22/29) |
81%(17/21) | 1st Serve Points Won | 64%(14/22) |
57%(4/7) | 2nd Serve Points Won | 71%(5/7) |
100%(1/1) | ブレイク / チャンス | 0%(0/0) |
54%(31/57) | Total Points Won | 46%(26/57) |
準々決勝を振り返っての感想
アルゼンチン・オープン準々決勝「錦織 vs ソウザ」のハイライト動画です。
第2セットに入るとソウザ選手の持ち味が出て、かなり攻め込んできましたが、錦織選手はしっかり受け止めながら攻撃も仕掛けるなど、ソウザ選手に主導権を渡さない貫禄勝ちという感じでした。
準々決勝から決勝までは休みなく連戦になるので、しっかりストレートで勝てて良かったです。
次の準決勝の対戦相手は!?
錦織選手の準決勝の対戦相手は、世界ランキング77位のカルロス・ベルロク選手(アルゼンチン)に決まりました。
過去の対戦成績は、錦織選手の1勝1敗で、2試合とも2013年に対戦したものです。
あれから月日が流れ34歳になったベルロク選手、一方当時よりはるかに強くなった錦織選手ということで、負けるわけにはいきません。
地元のベルロク選手ということで完全アウェイの雰囲気となると思いますが、2回戦で経験済みなので、あとは錦織選手のプレーをしっかり展開できれば問題ないと思います。
準決勝は、日本時間の2月19日(日)午前3時30分に開始予定。
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