ATPランキング自己最高1位、グランドスラム優勝17回、キャリア・グランドスラム達成、ゴールデン・マスターズ達成など、圧倒的な強さを誇るジョコビッチ選手。
ジョコビッチ選手のプロフィール(基本情報、プレースタイル、選手経歴、ランキング推移、グランドスラム成績など)を見ていきます。
最後に、錦織選手との過去の対戦成績を紹介します。
基本情報
※更新日:2020年2月5日
名前 | ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic) |
国籍 | セルビア(SRB) |
出身地 | ベオグラード |
性別 | 男 |
生年月日 | 1987年5月22日 |
年齢 | 32歳 |
身長 | 188cm |
体重 | 77kg |
プロ転向 | 2003年 |
利き手 | 右 |
バックハンド | 両手打ち |
コーチ | マリアン・バイダ(Marian Vajda) |
※以下、記事内の表現に関して、シングルスに視点を置いたものとなっています。
ダブルスに関する場合は、「ダブルス」と表記しています。
選手紹介
プレースタイル
攻撃力のあるフォアハンドと精度の高いバッグハンドに加え、サーブ、リターン、ボレー、フットワークなど、全てにおいてまったく隙のない最強のオールラウンダー。
本来、守備力がずば抜けて高い選手だったが、2013年末にボリス・ベッカー氏のコーチ就任に伴い、攻撃力も向上。
相手のベースラインギリギリのショットに対しても、相手のコーナーギリギリに返球できる正確無比なショットに加え、ベースラインの内側に入ってライジングで攻撃を展開する技術を身に付けるなど、史上最高とも呼べるストローク力を持つ。
メンタルも最強!?
試合中にフラストレーションが溜まると、褒められた行為ではないが、ラケットを叩きつけて折るなど感情を爆発させて冷静さを取り戻すといった、感情をコントロールする術に長けている。
また、試合の流れを左右する大事なポイントを決めると、会場の観客に拍手を要求するようなジェスチャーを見せることで、観客を味方につけ「勝利するのは自分だ」という空気をつくり出す。
ここで対戦相手がこの空気に呑(の)み込まれると、あっという間に試合が決まるなど、プレー面以外でも試合をコントロールする術も持っている。
選手経歴
2003年~2006年 ツアー初優勝
2003年に16歳でプロに転向後、下部ツアーで実績を積み、2005年後半からATPツアーに本格的に参戦。
2005年、ウィンブルドンで3回戦に進出し、7月4日付の世界ランキングで100位を突破。
2006年7月、オランダ・オープンの決勝でマスーを破り、ツアー初優勝を挙げる(19歳2ヶ月)。
全仏オープンでベスト8に入るなど大きな飛躍を果たし、年末の世界ランキングは16位。
年間通算40勝18敗、ツアー優勝2回。
2007年 マスターズ初優勝、全米オープン準優勝
2007年3月、ソニー・エリクソン・オープンの決勝でカナスを破り、マスターズ初優勝を挙げる(19歳10ヶ月)。
9月、全米オープンでグランドスラム初の決勝に進出。
決勝で世界ランキング1位のフェデラーに敗れ、準優勝。
11月、最終戦のテニス・マスターズ・カップに初出場。
年末の世界ランキングは3位。
年間通算68勝19敗、ツアー優勝5回(マスターズ2回)。
2008年 全豪オープン初優勝、ファイナルズ初優勝
2008年1月、全豪オープンの準決勝でフェデラーを破り、決勝に進出。
決勝でツォンガを破り、グランドスラム初優勝を挙げる(20歳8ヶ月)。
11月、最終戦のテニス・マスターズ・カップの決勝でダビデンコを破り、ファイナルズ初優勝を挙げる(21歳6ヶ月)。
年末の世界ランキングは3位。
年間通算64勝17敗、ツアー優勝4回(グランドスラム1回、マスターズ2回)。
2009年~2010年 グルテン不耐症の影響で低迷!?
2009年、グランドスラム最高成績は、全米オープンのベスト4のみ。
マスターズ決勝成績は、1勝4敗。
年末の世界ランキングは3位。
年間通算78勝19敗、ツアー優勝5回(マスターズ1回)。
2010年、デビスカップではセルビア代表の中心選手として、セルビアの初優勝に大きく貢献。
ツアーでは全米オープンで準優勝こそしたもののマスターズ決勝進出0回など、不本意なシーズンを過ごす。
年末の世界ランキングは3位。
年間通算61勝18敗、ツアー優勝2回。
年末に簡易検査を行った結果、グルテン不耐症であることが発覚。
小麦を食べない「グルテンフリー」の食生活を実践し、大きな飛躍を果たすことになる。
2011年 グランドスラム3冠、世界ランキング1位
2011年1月、全豪オープンの決勝でマレーを破り、3年ぶりとなるグランドスラム2勝目を挙げる。
7月、ウィンブルドンの決勝でナダルを破り、ウィンブルドン初優勝。
7月4日付の世界ランキングで1位を記録。
9月、全米オープンの準決勝でフェデラー、決勝でナダルを破り、全米オープン初優勝。
開幕から41連勝、グランドスラム3冠、マスターズ優勝5回など圧倒的な強さを見せ、年末の世界ランキングは1位。
年間通算70勝6敗、ツアー優勝10回(グランドスラム3回、マスターズ5回)。
2012年 全豪オープン2連覇、ファイナルズ優勝
2012年、全豪オープンを2連覇し、グランドスラム5勝目を挙げる。
全仏オープンと全米オープン準優勝。
最終戦のATPワールドツアー・ファイナルズを優勝。
年末の世界ランキングは1位。
年間通算75勝12敗、ツアー優勝6回(グランドスラム1回、マスターズ3回)。
2013年 全豪オープン3連覇、ファイナルズ2連覇
2013年、全豪オープンを3連覇し、グランドスラム6勝目を挙げる。
ウィンブルドンと全米オープン準優勝。
最終戦のATPワールドツアー・ファイナルズを2連覇。
年末の世界ランキングは2位。
年間通算74勝9敗、ツアー優勝7回(グランドスラム1回、マスターズ3回)。
12月18日、元世界ランキング1位のボリス・ベッカー氏をコーチとして迎えることを発表。
2014年 ウィンブルドン優勝、ファイナルズ3連覇
2014年、ウィンブルドンで3年ぶり2度目の優勝を果たし、グランドスラム7勝目を挙げる。
全仏オープン準優勝。
全米オープンでは、準決勝で錦織に敗れ、5年連続の決勝進出を逃す。
最終戦のATPワールドツアー・ファイナルズを3連覇。
年末の世界ランキングは1位。
年間通算61勝8敗、ツアー優勝7回(グランドスラム1回、マスターズ4回)。
2015年 グランドスラム3冠、ファイナルズ4連覇
2015年、グランドスラム3冠(全豪オープン、ウィンブルドン、全米オープン)を達成し、グランドスラム10勝目を挙げる。
全仏オープンでは決勝でワウリンカに敗れ、初優勝を逃す(3回目の準優勝)。
最終戦のATPワールドツアー・ファイナルズで史上初の4連覇を達成。
年末の世界ランキングは1位。
年間通算82勝6敗、ツアー優勝11回(グランドスラム3回、マスターズ6回)。
2016年 全豪オープン2連覇、全仏オープン初優勝、キャリア・グランドスラム達成
2016年1月、全豪オープンを2連覇。
6月、全仏オープンの決勝でマレーを破り、悲願の全仏オープン初優勝を果たす(グランドスラム12勝目)。
同時にキャリア・グランドスラムを達成。
ここまで圧倒的強さを見せていたジョコビッチ選手だったが、全仏オープン以降は成績が低迷し、世界ランキング1位の座をマレーに奪われる。
年末の世界ランキングは2位。
年間通算65勝9敗、ツアー優勝7回(グランドスラム2回、マスターズ4回)。
12月3日、3年間にわたってコーチを務めてきたボリス・ベッカー氏との師弟関係を解消することを発表。
2017年 右肘の怪我でツアーを離脱!?
2017年5月5日、2006年からコーチを務めていたマリアン・バイダ氏をはじめ、ジョコビッチを長年支えてきたチームを解散することを発表。
アンドレ・アガシ氏がコーチを務めることとなる。
7月26日、右肘の怪我の治療のため、2017年シーズンの残りの大会をすべて欠場することを発表。
年間通算32勝8敗、ツアー優勝2回、年末の世界ランキングは12位。
2018年 ウィンブルドンと全米オープン優勝、ゴールデン・マスターズ達成
2018年1月、全豪オープンで復帰を果たすも4回戦で敗退。
4月、アンドレ・アガシ氏とのコーチ関係を解消し、マリアン・バイダ氏と再びタッグを組むこととなる。
6月、フィーバーツリー選手権の準々決勝でマナリノを破り、マッチ800勝を達成。
7月、ウィンブルドンの決勝でアンダーソンを破り、ウィンブルドン3年ぶり4回目の優勝を果たす(グランドスラム13勝目)。
8月、ウエスタン&サザン・オープンを優勝し、史上初となるゴールデン・マスターズを達成(現在のATPマスターズ1000の9大会すべてを制覇)。
9月、全米オープンの決勝でデルポトロを破り、全米オープン3年ぶり3回目の優勝を果たす(グランドスラム14勝目)。
10月、上海マスターズ優勝。
11月5日付の世界ランキングで2年ぶりに1位に復帰(2016年11月6日以来)。
最終戦のNitto ATPファイナルズで準優勝。
怪我から復帰後のシーズン前半は結果が出ずに苦しんだが、ウィンブルドン以降は圧倒的な強さを見せるなど完全復活を果たし、ATPワールドツアー・アワードで年間最優秀選手賞とカムバック賞を受賞。
年間通算53勝12敗、ツアー優勝4回(グランドスラム2回、マスターズ2回)、年末の世界ランキングは1位。
2019年 全豪オープン、ウィンブルドン優勝
2019年1月、全豪オープンの決勝でナダルを破り、全豪オープン3年ぶり7回目の優勝を果たす(グランドスラム15勝目)。
5月、マドリード・オープン優勝。
7月、ウィンブルドンの決勝でフェデラーを破り、ウィンブルドン2年連続5回目の優勝を果たす(グランドスラム16勝目)。
10月、楽天ジャパン・オープン初出場で初優勝を果たす。
パリ・マスターズ優勝。
年間通算57勝11敗、ツアー優勝5回(グランドスラム2回、マスターズ2回)、年末の世界ランキングは2位。
2020年 ATPカップ優勝、全豪オープン2連覇
2020年1月、ATPカップではシングルス6勝とダブルス2勝をあげる活躍を見せ、セルビアを初代チャンピオンに導く。
全豪オープンの決勝でティームを破り、全豪オープン2年連続8回目の優勝を果たす(グランドスラム17勝目)。
ツアー経歴(シングルス)
・グランドスラム優勝17回(歴代3位)
・キャリア・グランドスラムを達成
・史上初のゴールデン・マスターズを達成
ツアー勝利数 | 78勝 |
キャリア通算成績 | 1093戦 906勝 187敗 |
自己最高ランキング | 1位(2011年7月4日) |
ランキング推移(年末)
世界ランキング1位通算在位記録は、歴代3位の276週。
世界ランキング1位連続在位記録は、歴代4位の122週(2014年7月7日~2016年11月6日)
年 | 順位 |
---|---|
2019 | 2 |
2018 | 1 |
2017 | 12 |
2016 | 2 |
2015 | 1 |
2014 | 1 |
2013 | 2 |
2012 | 1 |
2011 | 1 |
2010 | 3 |
2009 | 3 |
2008 | 3 |
2007 | 3 |
2006 | 16 |
2005 | 78 |
2004 | 186 |
2003 | 679 |
グランドスラム成績
<グランドスラム最高成績>
・全豪オープン:優勝8回(2008、2011~2013、2015、2016、2019、2020)
・全仏オープン:優勝1回(2016)
・ウィンブルドン:優勝5回(2011、2014、2015、2018、2019)
・全米オープン:優勝3回(2011、2015、2018)
年 | 全豪 | 全仏 | ウィンブルドン | 全米 |
---|---|---|---|---|
2020 | 優勝 | |||
2019 | 優勝 | ベスト4 | 優勝 | 4回戦 |
2018 | 4回戦 | ベスト8 | 優勝 | 優勝 |
2017 | 2回戦 | ベスト8 | ベスト8 | – |
2016 | 優勝 | 優勝 | 3回戦 | 準優勝 |
2015 | 優勝 | 準優勝 | 優勝 | 優勝 |
2014 | ベスト8 | 準優勝 | 優勝 | ベスト4 |
2013 | 優勝 | ベスト4 | 準優勝 | 準優勝 |
2012 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | 準優勝 |
2011 | 優勝 | ベスト4 | 優勝 | 優勝 |
2010 | ベスト8 | ベスト8 | ベスト4 | 準優勝 |
2009 | ベスト8 | 3回戦 | ベスト8 | ベスト4 |
2008 | 優勝 | ベスト4 | 2回戦 | ベスト4 |
2007 | 4回戦 | ベスト4 | ベスト4 | 準優勝 |
2006 | 1回戦 | ベスト8 | 4回戦 | 3回戦 |
2005 | 1回戦 | 2回戦 | 3回戦 | 3回戦 |
ATPツアー決勝での成績
決勝:112戦 78勝 34敗
カテゴリ | 勝 – 負 |
---|---|
グランドスラム | 17 – 9 |
ATPファイナルズ | 5 – 2 |
マスターズ1000 | 34 – 16 |
ATP500 | 13 – 3 |
ATP250 | 9 – 4 |
錦織選手との対戦成績
錦織 | 2 勝 | vs | 16 勝 | ジョコビッチ |
全豪オープン 準々決勝(オーストラリア/ハード)
錦織 圭 (9位) | 棄権 | 1 | 1 | |||
ノバク・ジョコビッチ (1位) | 6 | 4 | ||||
全米オープン 準決勝(アメリカ/ハード)
錦織 圭 (19位) | 0 | 3 | 4 | 2 | ||
ノバク・ジョコビッチ (6位) | 3 | 6 | 6 | 6 | ||
ウィンブルドン 準々決勝(ロンドン/芝)
錦織 圭 (28位) | 1 | 3 | 6 | 2 | 2 | |
ノバク・ジョコビッチ (21位) | 3 | 6 | 3 | 6 | 6 | |
BNLイタリア国際 準々決勝(イタリア/クレー)
錦織 圭 (24位) | 1 | 6 | 1 | 3 |
ノバク・ジョコビッチ (18位) | 2 | 2 | 6 | 6 |
ムチュア・マドリード・オープン 1回戦 (スペイン/クレー)
錦織 圭 (20位) | 0 | 5 | 4 | |
ノバク・ジョコビッチ (12位) | 2 | 7 | 6 | |
準決勝(イギリス/室内ハード)
錦織 圭 (5位) | 0 | 1 | 1 | |
ノバク・ジョコビッチ (2位) | 2 | 6 | 6 | |
ロジャーズ・カップ 決勝(カナダ/ハード)
錦織 圭 (6位) | 0 | 3 | 5 | |
ノバク・ジョコビッチ (1位) | 2 | 6 | 7 | |
BNLイタリア国際 準決勝(イタリア/クレー)
錦織 圭 (6位) | 1 | 6 | 4 | 65 |
ノバク・ジョコビッチ (1位) | 2 | 2 | 6 | 77 |
ムチュア・マドリード・オープン 準決勝 (スペイン/クレー)
錦織 圭 (6位) | 0 | 3 | 64 | |
ノバク・ジョコビッチ (1位) | 2 | 6 | 77 | |
マイアミ・オープン 決勝(アメリカ/ハード)
錦織 圭 (6位) | 0 | 3 | 3 | |
ノバク・ジョコビッチ (1位) | 2 | 6 | 6 | |
全豪オープン 準々決勝(オーストラリア/ハード)
錦織 圭 (7位) | 0 | 3 | 2 | 4 | ||
ノバク・ジョコビッチ (1位) | 3 | 6 | 6 | 6 | ||
予選ラウンドロビン(イギリス/室内ハード)
錦織 圭 (8位) | 0 | 1 | 1 | |
ノバク・ジョコビッチ (1位) | 2 | 6 | 6 | |
BNLイタリア国際 準々決勝(イタリア/クレー)
錦織 圭 (5位) | 1 | 3 | 6 | 1 |
ノバク・ジョコビッチ (1位) | 2 | 6 | 3 | 6 |
準決勝(イギリス/室内ハード)
錦織 圭 (5位) | 1 | 1 | 6 | 0 |
ノバク・ジョコビッチ (1位) | 2 | 6 | 3 | 6 |
BNPパリバ・マスターズ 準決勝(フランス/室内ハード)
錦織 圭 (7位) | 0 | 2 | 3 | |
ノバク・ジョコビッチ (1位) | 2 | 6 | 6 | |
全米オープン 準決勝(アメリカ/ハード)
錦織 圭 (7位) | 3 | 6 | 1 | 77 | 6 | |
ノバク・ジョコビッチ (1位) | 1 | 4 | 6 | 64 | 3 | |
ソニー・オープン 準決勝(アメリカ/ハード)
錦織 圭 (21位) | 棄権 | |||
ノバク・ジョコビッチ (2位) | ||||
スイス・インドア 準決勝(スイス/室内ハード)
錦織 圭 (31位) | 2 | 2 | 77 | 6 |
ノバク・ジョコビッチ (1位) | 1 | 6 | 64 | 0 |
全仏オープン 2回戦(フランス/クレー)
錦織 圭 (246位) | 0 | 1 | 4 | 4 | ||
ノバク・ジョコビッチ (3位) | 3 | 6 | 6 | 6 |
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