【全米オープン】準決勝「錦織 vs ジョコビッチ」の結果(2018年)


2018年8月27日から9月9日(2018年第35、36週)にニューヨーク(アメリカ)で開催されるグランドスラム「全米オープンテニス(USオープン)」。

錦織圭の準決勝の対戦相手は、世界ランキング6位のノバク・ジョコビッチ(31歳・セルビア)。

錦織とジョコビッチのプレイヤー情報、準決勝の試合結果とスタッツを見ていきます。

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プレイヤー情報(準決勝)

過去の対戦成績は、錦織の2勝、ジョコビッチの14勝。(ジョコビッチの13連勝中)

ハードコートでは錦織の2勝、ジョコビッチの7勝。

直近の対戦は2018年のウィンブルドン(芝)の準々決勝で、ジョコビッチがセットカウント3-1(6-3、3-6、6-2、6-2)で勝利しています。

※2018年9月7日時点(試合前)

錦織 圭 ジョコビッチ
2 勝 対戦成績 14 勝
19位 (4位) 最新ランキング (最高) 6位 (1位)
日本 国籍 セルビア
28歳 年齢 31歳
1989年12月29日 生年月日 1987年5月22日
178cm / 75kg 身長 / 体重 188cm / 77kg
右 / 両手 利き手 / バック 右 / 両手
2007年 プロ転向 2003年
28勝13敗 2018年成績 38勝10敗
0回 2018年優勝回数 2回
359勝168敗 通算成績 821勝173敗
11回 通算優勝回数 70回

準決勝「錦織 vs ジョコビッチ」の結果

試合日:現地時間 9月7日(金)

全米オープン 準決勝(ハード)
[21] 錦織 圭 (19位) 0 3 4 2
[6] ノバク・ジョコビッチ (6位) 3 6 6 6
試合時間:2時間22分

第21シードの錦織圭(28歳・日本)は第6シードのノバク・ジョコビッチ(31歳・セルビア)に3-6、4-6、2-6のストレートで敗れ、準決勝で敗退となりました。

簡単に試合を振り返ります。

第1セット

第1セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 3
ジョコビッチ 6
○:キープ、●:ブレーク

ジョコビッチのサービスで試合開始。

第1ゲーム、ジョコビッチがサーブだけで簡単にポイントを取って行き、ジョコビッチがキープ。

第2ゲーム、錦織のフォアハンドのミス、ロングラリーでジョコビッチのフォアハンドの逆クロスへのショットでのポイント、錦織のバックハンドのミスがあり、0-40とジョコビッチにブレークポイントが来ます。

錦織のファーストサーブでの連続ポイント、ロングラリーで錦織が打ち勝ち、デュースへ。

デュース1回目、ロングラリーでジョコビッチが攻撃を仕掛けていく中で錦織にフォアハンドのミスが出て、ジョコビッチにブレークポイントが来ますが、錦織のバックハンドのクロスへのウィナーが決まります。

デュース2回目、ジョコビッチが厳しいコースへのリターンでポイントを取り、ジョコビッチにブレークポイントが来ると、ストロークの打ち合いで錦織にフォアハンドのミスが出て、ジョコビッチがブレークに成功

第3ゲーム、錦織のすばらしいストロークの展開からのドロップショットなどがあり、15-30と錦織がポイントを先行しますが、ジョコビッチが3連続でポイントを取ってキープ。

第4ゲーム、錦織の上手いタッチのボレーなどがあり、錦織がキープ。

第5ゲーム、ジョコビッチのサービスエースやバックハンドのダウンザラインへのショットでのポイントなどがあり、ジョコビッチがキープ。

第6ゲーム、40-15からジョコビッチのバックハンドのダウンザラインへのショットでのポイント、錦織のフォアハンドのミスがあり、デュースへ。

デュース1回目、錦織のファーストサーブでのポイントとジョコビッチのバックハンドのミスがあり、錦織がキープ。

第7ゲーム、ジョコビッチがラブゲームでキープ。

第8ゲーム、錦織のバックハンドのミスとフォアハンドのミス(0-30)、サービスエース、錦織のパッシングショットに対するジョコビッチのボレーがネット、ジョコビッチのスマッシュミス(40-30)、錦織のフォアハンドのミスがあり、デュースへ。

デュース1回目、錦織のスマッシュと錦織の見事なフォアハンドのクロスへのウィナーがあり、錦織がキープ。

デュース直後のスマッシュを決めたポイントで、錦織がフォアハンドの逆クロスへのショットを打ってネットに出た際に左足を滑らせ、足首をひねったかのような動きとなるヒヤリとするシーンがありました。(その後のプレーを見る限り大丈夫そう)

第9ゲーム、ジョコビッチのサービングフォーザセット。
40-0とジョコビッチにセットポイントが来ると、ジョコビッチのサービスエースが決まり、ジョコビッチが第1セットを先取

錦織 第1セット ジョコビッチ
1 サービスエース 2
0 ダブルフォルト 0
74% (23/31) ファーストサーブ確率 71% (17/24)
65% (15/23) 1st Serve Points Won 88% (15/17)
38% (3/8) 2nd Serve Points Won 71% (5/7)
0% (0/0) ブレーク / チャンス 20% (1/5)
100% (2/2) Net Points 0% (0/2)
17% (4/24) Return Points Won 42% (13/31)
6 Winners 4
13 Unforced Errors 7
40% (22/55) Total Points Won 60% (33/55)

[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時に取得したポイント。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時に取得したポイント。
・Return Points Won:リターンゲームで取得したポイント。
・Total Points Won:取得した全ポイント。

第2セット

第2セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 4
ジョコビッチ 6
○:キープ、●:ブレーク

錦織のサービスで第2セット開始。

第1ゲーム、ロングラリーでのジョコビッチの連続ポイント(0-30)、錦織のフォアハンドのダウンザラインへのウィナー、ロングラリーでの錦織のポイント、ジョコビッチのバックハンドのダウンザラインへのウィナーがあり、30-40とジョコビッチにブレークポイントが来ます。

ジョコビッチの逆をつく錦織のバックハンドのストレートへのウィナーが決まり、デュースへ。

デュース2回目、ジョコビッチがフォアハンドに回り込んでストレートへのショットでポイントを取り、ジョコビッチにブレークポイントが来ますが、錦織がファーストサーブで凌ぎます。

デュース3回目、錦織にダブルフォルトが出てジョコビッチにブレークポイントが来ますが、錦織が凌ぎます。

デュース4回目、錦織にフォアハンドのミスが出てジョコビッチにブレークポイントが来ますが、錦織がドロップショットでオープンコートを作ってからバックハンドのウィナーを決めます。

デュース6回目で錦織が何とかキープ。

第2ゲーム、30-15からジョコビッチのダブルフォルト、ジョコビッチのファーストサーブでのポイント、錦織のドロップショットでのポイントがあり、デュースへ。

デュース1回目、ジョコビッチにダブルフォルトが出て錦織にブレークポイントが来ますが、錦織にバックハンドのミスが出ます。

デュース2回目、錦織のすばらしいストロークの展開からのスマッシュが決まり、錦織にブレークポイントが来ますが、錦織にフォアハンドのミスが出ます。

デュース3回目でジョコビッチがキープ。

第3ゲーム、錦織がボレーのウィナーを2本とスマッシュのウィナーを2本決めるなど積極的にネットプレーを仕掛け、錦織がキープ。

第4ゲーム、ジョコビッチのフォアハンドのウィナー2本などがあり、ジョコビッチがラブゲームでキープ。

第5ゲーム、錦織のフォアハンドのミス、ジョコビッチのスマッシュ、ジョコビッチの深いリターンでのポイントがあり、0-40とジョコビッチにブレークポイントが来ます。

錦織のドロップショット返し、錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナー、錦織が先に攻撃を仕掛けてのネットプレーでのポイントがあり、デュースへ。

デュース1回目、錦織のフォアハンドに回り込んでのショットが上手くヒットせずに大きくアウトとなり、ジョコビッチにブレークポイントが来ます。

錦織にフォアハンドのミスが出て、ジョコビッチがブレークに成功

第6ゲーム、ファーストポイントで錦織がすばらしいストロークの展開&ネットプレーでポイントを取りました(錦織ガッツポーズ)が、ジョコビッチが4連続でポイントを取ってキープ。

第7ゲーム、ファーストポイントで錦織のダブルフォルトがありましたが、錦織がキープ。

第8ゲーム、ジョコビッチがキープ。

第9ゲーム、錦織のフォアハンドのミス、ジョコビッチのバックハンドのミス、ジョコビッチの深いリターンでのポイントがあり、15-30とジョコビッチがポイントを先行しますが、ここから錦織が3連続でポイントを取ってキープ。

第10ゲーム、ジョコビッチのサービングフォーザセット。
ジョコビッチのサービスエース、錦織のフォアハンドのミス、ロングラリーでの錦織のポイント、ジョコビッチのバックハンドのダウンザラインへのショットでのポイントがあり、40-15とジョコビッチにセットポイントが来ます。

錦織にバックハンドのミスが出て、ジョコビッチが第2セットを取ります

錦織 第2セット ジョコビッチ
0 サービスエース 1
2 ダブルフォルト 2
51% (22/43) ファーストサーブ確率 61% (19/31)
59% (13/22) 1st Serve Points Won 84% (16/19)
57% (12/21) 2nd Serve Points Won 58% (7/12)
0% (0/2) ブレーク / チャンス 13% (1/8)
93% (14/15) Net Points 50% (5/10)
26% (8/31) Return Points Won 42% (18/43)
12 Winners 10
16 Unforced Errors 11
45% (33/74) Total Points Won 55% (41/74)

第3セット

第3セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 2
ジョコビッチ 6
○:キープ、●:ブレーク

錦織のサービスで第3セット開始。

第1ゲーム、ジョコビッチのバックハンドのミス2本、フォアハンドのミス、リターンミスがあり、錦織がラブゲームでキープ。

第2ゲーム、30-0から錦織の深いリターンでのポイントとジョコビッチのフォアハンドのミスがあり、30-30まで行きますが、錦織のリターンミスとバックハンドのミスがあり、ジョコビッチがキープ。

第3ゲーム、錦織のバックハンドのミスとフォアハンドのミス、ジョコビッチのリターンミス、錦織のバックハンドのミスがあり、15-40とジョコビッチにブレークポイントが来ます。

錦織にバックハンドのミスが出て、ジョコビッチがブレークに成功

第4ゲーム、ジョコビッチがラブゲームでキープ。

第5ゲーム、30-0から錦織のフォアハンドの連続ミス、錦織のドライブボレー、錦織が攻める中での錦織のバックハンドのミスがあり、デュースへ。

デュース2回目、錦織にバックハンドのミスが出てジョコビッチにブレークポイントが来ますが、錦織がバックハンドのダウンザラインへのウィナーを決めます。

デュース3回目で錦織がキープ。

第6ゲーム、ジョコビッチがキープ。

第7ゲーム、錦織のフォアハンドのウィナー、錦織のバックハンドの3連続ミスがあり、15-40とジョコビッチにブレークポイントが来ます。

錦織がサービスエースで1本凌ぎますが、錦織にバックハンドのミスが出て、ジョコビッチがブレークに成功

第8ゲーム、ジョコビッチのサービングフォーザマッチ。
錦織のフォアハンドの逆クロスへのショットでのポイント、錦織のボレーミス、ジョコビッチのフォアハンドの角度のあるクロスへのショットからのフォアハンドの逆クロスへのウィナー、ジョコビッチのバックハンドのミス、ジョコビッチのクロスへのショットでのポイントがあり、40-30とジョコビッチにマッチポイントが来ます。

錦織が先に攻撃を仕掛けてポイントを取り、デュースへ。

デュース1回目で再びジョコビッチにマッチポイントが来ると、ジョコビッチのスーパーショット(コートの外から入れてくる見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナー)が決まり、ジョコビッチが勝利

錦織 第3セット ジョコビッチ
1 サービスエース 0
0 ダブルフォルト 0
63% (17/27) ファーストサーブ確率 59% (13/22)
53% (9/17) 1st Serve Points Won 62% (8/13)
50% (5/10) 2nd Serve Points Won 89% (8/9)
0% (0/0) ブレーク / チャンス 50% (2/4)
20% (1/5) Net Points 0% (0/0)
27% (6/22) Return Points Won 48% (13/27)
4 Winners 2
22 Unforced Errors 11
41% (20/49) Total Points Won 59% (29/49)

試合振り返り・スタッツ

第1セット、第2ゲームで0-40のピンチを錦織が何とか凌ぎましたが、デュース後にジョコビッチがブレーク。

リターンの良い錦織とはいえジョコビッチ相手に追いかける展開になると苦しくなるので、とにかくキープを続けて行きたかったところでしたが、最初のサービスゲームをいきなり落としてしまいました。

その後、錦織はしっかりとキープを続けますが、リターンゲームでまったくチャンスを作れず、ジョコビッチが第1セットを先取。

第2セット、第1ゲームでいきなり山場が来ましたが、錦織がすばらしい集中力を見せ、ブレークポイント5本を凌いで錦織がキープ。

直後、第2ゲームでジョコビッチのダブルフォルト2本などがあり、錦織にブレークポイントが2本ありましたが、ミスが出て決めきれませんでした。(試合の流れ的にも決めて欲しかった…)

次の第3ゲームで錦織は全ポイントでネットプレーを仕掛けましたが、錦織のストロークの精度がすばらしく、深いショットや左右への展開でジョコビッチの体勢を崩してボレーやスマッシュでウィナーを決める攻撃を見せ、この試合で一番良かったゲームでした。

このゲームで見せた錦織のプレーがこの後も継続してできていればという感じですが、さすがにジョコビッチもそう簡単には主導権を渡してくれず、錦織に連続して良いプレーをさせてくれません。

第5ゲーム、0-40のピンチは錦織が凌ぎましたが、錦織は踏ん張りきれずにデュース後にジョコビッチがブレーク。

結局、ジョコビッチがこのリードを守って、第2セットも取ります。

第2セットの錦織はミスもあったものの、ネットプレーを上手く混ぜるなど良いプレーはできていたと思いますが、ジョコビッチを攻略できませんでした。

第3セット、錦織は疲労から足の動きも悪く、ストロークのミスを連発するなど錦織に反撃するエネルギーが残っていませんでした。

第3セットはジョコビッチもミスが多かったですが、ジョコビッチがしっかりと要所を締めて勝利。

またしてもジョコビッチの壁に跳ね返され、悔しい敗戦となりました。

錦織はサービスゲームをキープすることに集中せざるを得なかったことがリターンゲームにも影響したのかなという感じで、錦織のリターンが悪く、リターンゲームでまったくポイントが取れませんでした。

また、ジョコビッチは錦織の深いショットに対しては深いショットを返して主導権を奪う、フォアハンドのクロスへの鋭いショットで錦織のフォアハンドのミスや甘い返球を引き出す、効果的にバックハンドのダウンザラインへショットを決めるなどなど、ストローク戦では単発で錦織の良いプレーはあってもそれ以上にミスをさせられ、終始ジョコビッチのペースの厳しい試合でした。

ジョコビッチのストロークの精度があってこその錦織攻略法があるのかなと思いますが、対戦するたびにジョコビッチの強さを見せつけられる感じです。

錦織はウィンブルドンに続いて全米オープンもジョコビッチに敗れはしましたが、復帰してからグランドスラムでは全仏オープンでベスト16、ウィンブルドンでベスト8、全米オープンでベスト4というすばらしい結果を残して来ており(負けた相手はすべてファイナリスト)、トップ10復帰に向けて着実に階段を登ってきているかなと思います。

全米オープン後も連戦が続きますが、怪我をせず、またすばらしい活躍を見せて欲しいなと思います。

錦織 Match ジョコビッチ
2 サービスエース 3
2 ダブルフォルト 2
61% (62/101) ファーストサーブ確率 64% (49/77)
60% (37/62) 1st Serve Points Won 80% (39/49)
51% (20/39) 2nd Serve Points Won 71% (20/28)
0% (0/2) ブレーク / チャンス 24% (4/17)
77% (17/22) Net Points 42% (5/12)
23% (18/77) Return Points Won 44% (44/101)
22 Winners 16
51 Unforced Errors 29
42% (75/178) Total Points Won 58% (103/178)
2517.4m Total Distance Run 2687.0m

ハイライト動画

全米オープン準決勝「錦織 vs ジョコビッチ」のハイライト動画です。

錦織が次に出場する大会は!?

錦織圭が次に出場する大会は、9月17日から9月23日にメス(フランス)で開催されるATP250「モゼール・オープン」。

【2018年】モゼール・オープン、サンクトペテルブルク・オープンの大会情報(ATP250)
2018年9月17日から9月23日(2018年第38週)に開催されるATP250の2大会「モゼール・オープン(メス)」、「サンクトペテルブルク・オープン(サンクトペテルブルク)」の大会概要、歴代優勝者、大会日程、エントリー選手、ドロー表、放送予定を見ていきます。

錦織はATPファイナルズ出場を目指し、ポイントを稼ぐためにATP250の大会に出場することになりました。(9月14日から9月16日に開催されるデビスカップのワールドグループ・プレーオフは欠場)

地元フランス勢との対戦になった場合は難しい試合になるかと思いますが、トップ10からはエントリーしている選手がいないので、錦織の久しぶりのツアー優勝を期待したいです。

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