【全米オープン】準々決勝「錦織 vs チリッチ」の結果(2018年)


2018年8月27日から9月9日(2018年第35、36週)にニューヨーク(アメリカ)で開催されるグランドスラム「全米オープンテニス(USオープン)」。

錦織圭の準々決勝の対戦相手は、世界ランキング7位のマリン・チリッチ(29歳・クロアチア)。

錦織とチリッチのプレイヤー情報、準々決勝の試合結果とスタッツを見ていきます。

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プレイヤー情報(準々決勝)

過去の対戦成績は、錦織の8勝、チリッチの6勝。

直近の対戦は2018年のモンテカルロ・マスターズ(クレー)の準々決勝で、錦織がセットカウント2-1(6-4、6-7、6-3)で勝利しています。

※2018年9月5日時点(試合前)

錦織 圭 チリッチ
8 勝 対戦成績 6 勝
19位 (4位) 最新ランキング (最高) 7位 (3位)
日本 国籍 クロアチア
28歳 年齢 29歳
1989年12月29日 生年月日 1988年9月28日
178cm / 75kg 身長 / 体重 198cm / 89kg
右 / 両手 利き手 / バック 右 / 両手
2007年 プロ転向 2005年
27勝13敗 2018年成績 37勝12敗
0回 2018年優勝回数 1回
358勝168敗 通算成績 472勝244敗
11回 通算優勝回数 18回

準々決勝「錦織 vs チリッチ」の結果

試合日:現地時間 9月5日(水)

全米オープン 準々決勝(ハード)
[21] 錦織 圭 (19位) 3 2 6 77 4 6
[7] マリン・チリッチ (7位) 2 6 4 65 6 4
試合時間:4時間8分

第21シードの錦織圭(28歳・日本)が第7シードのマリン・チリッチ(29歳・クロアチア)を2-6、6-4、7-6、4-6、6-4のフルセットの末に破り、全米オープン2年ぶり3回目の準決勝進出を決めました。

簡単に試合を振り返ります。

第1セット

第1セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 2
チリッチ 6
○:キープ、●:ブレーク

チリッチのサービスで試合開始。

第1ゲーム、チリッチの連続サービスエース、チリッチのフォアハンドとバックハンドのウィナーなどがあり、チリッチがキープ。

第2ゲーム、錦織のファーストサーブの入りが悪い中、40-30と錦織がゲームポイントを握りますが、チリッチの見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナーが決まり、デュースへ。

デュース1回目、チリッチのミスに助けられ、錦織がキープ。

第3ゲーム、チリッチがラブゲームでキープ。

第4ゲーム、チリッチのフォアハンドのクロスへのショットでのポイント、錦織のバックハンドのミス(ここで錦織がラケットを交換)、チリッチのバックハンドのミス、チリッチの深いショットからのフォアハンドのウィナーがあり、15-40とチリッチにブレークポイントが来ます。

ストローク戦で錦織にバックハンドのミスが出て、チリッチがブレークに成功

第5ゲーム、チリッチがキープ。

第6ゲーム、錦織のファーストサーブでのポイント2本、錦織のバックハンドのクロスへの鋭いショットからのボレーなどがあり、錦織がラブゲームでキープ。

第7ゲーム、チリッチのサービスエースやフォアハンドのウィナー2本などがあり、チリッチがキープ。

第8ゲーム、錦織のバックハンドのミス、錦織のセカンドサーブでのポイント、錦織のサービスエース、チリッチの厳しいコースへのリターンからのバックハンドのダウンザラインへのウィナー、錦織のバックハンドのミスがあり、30-40とチリッチにセットポイント(ブレークポイント)が来ます。

錦織にバックハンドのミスが出て、チリッチが第1セットを先取

錦織 第1セット チリッチ
1 サービスエース 3
0 ダブルフォルト 0
39% (9/23) ファーストサーブ確率 47% (9/19)
56% (5/9) 1st Serve Points Won 100% (9/9)
50% (7/14) 2nd Serve Points Won 70% (7/10)
0% (0/0) ブレーク / チャンス 100% (2/2)
100% (1/1) Net Points 83% (5/6)
16% (3/19) Return Points Won 48% (11/23)
4 Winners 13
9 Unforced Errors 9
36% (15/42) Total Points Won 64% (27/42)

[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時に取得したポイント。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時に取得したポイント。
・Return Points Won:リターンゲームで取得したポイント。
・Total Points Won:取得した全ポイント。

第2セット

第2セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 6
チリッチ 4
○:キープ、●:ブレーク

チリッチのサービスで第2セット開始。

第1ゲーム、チリッチのすばらしいストロークの展開からのスマッシュ、チリッチのサーブでの連続ポイントなどがあり、チリッチがラブゲームでキープ。

第2ゲーム、ファーストポイントで錦織のフォアハンドのミスがありましたが、ここから錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナーや錦織の見事なタッチのハーフボレーのウィナーなどがあり、錦織が4連続でポイントを取ってキープ。

第3ゲーム、チリッチの3連続サービスエースとセカンドサーブでのサーブアンドボレーが決まり、チリッチがラブゲームでキープ。

第4ゲーム、錦織がキープ。

第5ゲーム、40-15でチリッチのダブルフォルトがありましたが、チリッチがキープ。

第6ゲーム、錦織のファーストサーブでのポイント、チリッチの厳しいコースへのリターンからのバックハンドのストレートへのウィナー、錦織のダブルフォルト、ネット際の攻防で錦織のボレーがネットにかかり、15-40とチリッチにブレークポイントが来ます。

錦織が1本凌ぎますが、ロングラリーで錦織にフォアハンドのミスが出て、チリッチがブレークに成功

第7ゲーム、チリッチのフォアハンドのミス、錦織の深いリターンでのポイント、チリッチのフォアハンドのミスがあり、0-40と錦織にブレークポイントが来ます。

チリッチが先に攻撃を仕掛けて行きますが、チリッチにフォアハンドのミスが出て、錦織がブレークバックに成功

第8ゲーム、チリッチのバックハンドのミス、錦織のファーストサーブでの連続ポイント、錦織のフォアハンドのウィナーなどがあり、錦織がキープ。

チリッチは第7ゲームから集中力を欠くプレーが続いており、錦織としてはこの流れのまま一気に攻めて行きたいところです。

第9ゲーム、15-0で錦織の厳しいリターンからのドロップショット、30-15からチリッチのフォアハンドの連続ミスがあり、30-40と錦織にブレークポイントが来ます。

チリッチにダブルフォルトが出て、錦織がブレークに成功

第10ゲーム、錦織のサービングフォーザセット
チリッチのバックハンドのミス、錦織のダブルフォルト、錦織のフォアハンドのミス、錦織のファーストサーブでのポイント、チリッチのバックハンドのミスがあり、40-30と錦織にセットポイントが来ます。

錦織のバックハンドのダウンザラインへのショットをチリッチが返すことができず、錦織が第2セットを取ります

錦織 第2セット チリッチ
0 サービスエース 4
2 ダブルフォルト 2
56% (15/27) ファーストサーブ確率 50% (12/24)
80% (12/15) 1st Serve Points Won 75% (9/12)
50% (6/12) 2nd Serve Points Won 42% (5/12)
100% (2/2) ブレーク / チャンス 50% (1/2)
67% (2/3) Net Points 100% (5/5)
42% (10/24) Return Points Won 33% (9/27)
5 Winners 10
6 Unforced Errors 12
55% (28/51) Total Points Won 45% (23/51)

第3セット

第3セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 T
錦織 7 7
チリッチ 5 6
○:キープ、●:ブレーク、T:タイブレーク

チリッチのサービスで第3セット開始。

第1ゲーム、チリッチのドロップショットを錦織が返した後のチリッチのボレーミス、チリッチのフォアハンドのミスがあり、0-30と錦織がポイントを先行。

チリッチが先に攻撃を仕掛けてのボレーのウィナー、チリッチのファーストサーブでのポイント(30-30)、錦織のパッシングショットに対するチリッチのボレーがネットにかかり、30-40と錦織にブレークポイントが来ます。

錦織の見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナーが決まり、錦織がブレークに成功

第2ゲーム、チリッチのバックハンドのミスとフォアハンドのミス、チリッチの深いリターンでのポイント、錦織のバックハンドのミスがあり、30-30まで行きますが、錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナーとサービスエースが決まり、錦織がキープ。

第3ゲーム、チリッチのサービスエース2本やフォアハンドのウィナーなどがあり、チリッチがラブゲームでキープ。

第4ゲーム、錦織のフォアハンドのクロスへのウィナーやバックハンドのクロスへのウィナーなどがあり、40-15と錦織にゲームポイントが来ますが、チリッチのフォアハンドのウィナーと錦織のバックハンドのミスがあり、デュースへ。

デュース1回目、錦織にバックハンドのミスが出てチリッチにブレークポイントが来ますが、錦織のフォアハンドのクロスへのウィナーが決まります。

デュース2回目、チリッチのバックハンドのミスと錦織のファーストサーブでのポイントがあり、錦織がキープ。

第5ゲーム、チリッチがキープ。

第6ゲーム、チリッチのフォアハンドの逆クロスへのウィナー、錦織のもったいないボレーミス、錦織のファーストサーブでのポイント、チリッチの深いリターンでのポイントがあり、15-40とチリッチにブレークポイントが来ます。

錦織がバックハンドのダウンザラインへのショットとファーストサーブでピンチを凌ぎ、デュースへ。

錦織はゲームポイントであと1本を決めきれず、苦しいデュースゲームとなりましたが、デュース6回目で錦織が何とかキープ。(最後、バックハンドのミスをしたチリッチがラケットを叩きつけます)

第7ゲーム、0-30と錦織がポイントを先行しますが、チリッチが4連続でポイントを取ってキープ。

第8ゲーム、チリッチの深いリターンでのポイント、チリッチのフォアハンドの逆クロスへのウィナー、チリッチの深いリターンでのポイントがあり、0-40とチリッチにブレークポイントが来ます。

ストローク戦でチリッチが打ち勝ち、チリッチがブレークバックに成功

第9ゲーム、チリッチがキープ。

第10ゲーム、錦織がラブゲームでキープ。

第11ゲーム、チリッチがラブゲームでキープ。

第12ゲーム、ロングラリーでのチリッチのバックハンドのミス、チリッチのリターンミス2本、錦織の見事なフォアハンドのクロスへのウィナーがあり、錦織がラブゲームでキープ。

タイブレーク(錦織 – チリッチ)

チリッチのサービス
1:チリッチのバックハンドのクロスへのショットでのポイント(0-1

錦織のサービス
2:錦織のバックハンドのクロスへのショットでのポイント(1-1)
3:錦織のサービスエース(2-1)

チリッチのサービス
4:錦織がフォアハンドの逆クロスへのショットでポイントを取り、錦織がミニブレーク3-1)
5:錦織のリターンミス(3-2

錦織のサービス
6:チリッチがフォアハンドに回り込んでのダウンザラインへのショットでポイントを取り、チリッチがミニブレーク(3-3
7:チリッチが深いリターンから先に攻撃を仕掛けてフォアハンドのウィナーを決め、チリッチがミニブレーク(3-4

チリッチのサービス
8:チリッチにダブルフォルトが出て、錦織がミニブレーク4-4)
9:チリッチにダブルフォルトが出て、錦織がミニブレーク5-4)

錦織のサービス
10:チリッチが深いリターンから先に攻撃を仕掛けてグランドスマッシュを決め、チリッチがミニブレーク(5-5
11:錦織のファーストサーブでのポイント(6-5:錦織のセットポイント)

チリッチのサービス
12:錦織の見事なバックハンドのダウンザラインへのリターンエースが決まり、錦織がミニブレークをして第3セットを取ります7-5)

第3セット後、酷暑対策のルールが適用され、10分間のインターバル。

錦織 第3セット チリッチ
2 サービスエース 5
0 ダブルフォルト 2
62% (32/52) ファーストサーブ確率 64% (23/36)
66% (21/32) 1st Serve Points Won 74% (17/23)
50% (10/20) 2nd Serve Points Won 54% (7/13)
100% (1/1) ブレーク / チャンス 25% (1/4)
67% (2/3) Net Points 71% (5/7)
33% (12/36) Return Points Won 40% (21/52)
11 Winners 18
9 Unforced Errors 20
49% (43/88) Total Points Won 51% (45/88)

第4セット

第4セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 4
チリッチ 6
○:キープ、●:ブレーク

錦織のサービスで第4セット開始。

第1ゲーム、30-30まで行きますが、40-30で錦織のサービスエースもあり、錦織がキープ。

第2ゲーム、チリッチがラブゲームでキープ。

第3ゲーム、30-30でチリッチのフォアハンドの逆クロスへのショットからのスマッシュが決まり、30-40とチリッチにブレークポイントが来ますが、錦織がバックハンドのダウンザラインへのショットでポイントを取り、デュースへ。

デュース1回目、チリッチが先に攻撃を仕掛けてポイントを取り、チリッチにブレークポイントが来ますが、錦織がファーストサーブで凌ぎます。

デュース2回目で錦織がキープ。

第4ゲーム、チリッチがキープ。

第5ゲーム、チリッチのドロップショットのミスやバックハンドのミスなどがあり、錦織がラブゲームでキープ。

第6ゲーム、このゲームもチリッチが簡単にキープ。

第7ゲーム、チリッチの深いリターンでのポイント、錦織のフォアハンドのミス、錦織のバックハンドのミスがあり、0-40とチリッチにブレークポイントが来ます。

錦織が1本凌ぎますが、チリッチの威力のあるフォアハンドに押された錦織のフォアハンドがアウトとなり、チリッチがブレークに成功

第8ゲーム、チリッチのサービスエース、スマッシュ、フォアハンドのウィナーなどがあり、チリッチがラブゲームでキープ。

第9ゲーム、錦織のサービスエースやバックハンドのクロスへのウィナーなどがあり、錦織がキープ。

第10ゲーム、チリッチのサービングフォーザセット
チリッチのダブルフォルト、チリッチのフォアハンドの逆クロスへのショットでのポイント、チリッチのバックハンドのミス(15-30)、チリッチのファーストサーブでのポイント、チリッチのサービスエースがあり、40-30とチリッチにセットポイントが来ます。

体勢を崩された状態での錦織のパッシングショットがアウトとなり(悔しさを見せる錦織)、チリッチが第4セットを取ります

錦織 第4セット チリッチ
2 サービスエース 4
0 ダブルフォルト 1
70% (21/30) ファーストサーブ確率 58% (14/24)
71% (15/21) 1st Serve Points Won 93% (13/14)
44% (4/9) 2nd Serve Points Won 70% (7/10)
0% (0/0) ブレーク / チャンス 25% (1/4)
50% (1/2) Net Points 100% (4/4)
17% (4/24) Return Points Won 37% (11/30)
4 Winners 10
8 Unforced Errors 7
43% (23/54) Total Points Won 57% (31/54)

ファイナルセット

ファイナルセット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 6
チリッチ 4
○:キープ、●:ブレーク

錦織のサービスでファイナルセット開始。

第1ゲーム、錦織が先に攻撃を仕掛けてのスマッシュやフォアハンドのドライブボレーなどがあり、錦織がキープ。

第2ゲーム、錦織のリターンミス2本やバックハンドのミスなどがあり、チリッチがキープ。

第3ゲーム、錦織がラブゲームでキープ。

第4ゲーム、チリッチのダブルフォルト、フォアハンドのミス、バックハンドのミスがあり、0-40と錦織にブレークポイントが来ます。

チリッチが威力のあるフォアハンドで2本凌ぎますが、セカンドサーブに対する錦織の威力のあるリターンをチリッチが返すことができず、錦織がブレークに成功

第5ゲーム、錦織のサービスエースなどがあり、錦織がしっかりとキープ。

第6ゲーム、30-15でチリッチのダブルフォルト、40-30でチリッチのドロップショットのミスがあり、デュースへ。

デュース1回目、チリッチにフォアハンドのミスが出て錦織にブレークポイントが来ますが、錦織にフォアハンドのミスが出ます。

デュース2回目でチリッチの見事なフォアハンドのダウンザラインへのウィナーとサービスエースが決まり、チリッチがキープ。

第7ゲーム、チリッチのフォアハンドのミス、チリッチのフォアハンドのクロスへのウィナー、錦織のファーストサーブでの連続ポイントで40-15と錦織がゲームポイントを握りますが、ここから錦織のダブルフォルトとバックハンドのミスがあり、デュースへ。

デュース1回目、チリッチがバックハンドのダウンザラインへのショットでポイントを取り、チリッチにブレークポイントが来ます。

錦織にバックハンドのミスが出て、チリッチがブレークバックに成功

第8ゲーム、チリッチのフォアハンドのミス、チリッチのファーストサーブでのポイント、錦織のバックハンドのミス(ダウンザラインへのショットがわずかにサイドアウト)、チリッチのフォアハンドの連続ミスがあり、30-40と錦織にブレークポイントが来ますが、チリッチがサービスエースを決めて、デュースへ。

デュース1回目でチリッチがキープ。

第9ゲーム、30-0で錦織のダブルフォルトがありましたが、錦織がキープ。

第10ゲーム、ロングラリーでチリッチのフォアハンドのミス、錦織のフォアハンドのミス、チリッチのフォアハンドの連続ミスがあり、15-40と錦織にマッチポイント(ブレークポイント)が来ます。

チリッチのファーストサーブに対する錦織のフォアハンドのクロスへのリターンエースが決まり、錦織が勝利

錦織 ファイナルセット チリッチ
1 サービスエース 3
2 ダブルフォルト 2
41% (11/27) ファーストサーブ確率 65% (22/34)
82% (9/11) 1st Serve Points Won 45% (10/22)
63% (10/16) 2nd Serve Points Won 67% (8/12)
33% (2/6) ブレーク / チャンス 100% (1/1)
100% (2/2) Net Points 0% (0/1)
47% (16/34) Return Points Won 30% (8/27)
5 Winners 6
13 Unforced Errors 22
57% (35/61) Total Points Won 43% (26/61)

試合振り返り・スタッツ

第1セット、錦織はファーストサーブの入りが悪く(39%)、ストロークのミスも目立つなどリズムに乗れない中、立ち上がりからすばらしい集中力を見せたチリッチが主導権を握って試合を進めて第1セットを先取。

第2セット、チリッチのプレーがなかなか落ちて来ない中、第6ゲームでチリッチが先にブレークをし、2014年の全米オープンの決勝を思い起こさせるような試合展開となりましたが、この後チリッチが突如崩れます。

錦織がこの好機を逃さずに一気にたたみ掛け、第7ゲームから4ゲームを連取して錦織が第2セットを取ります。

第3セット、第2セットのいい流れのまま錦織が第1ゲームをブレークしますが、チリッチのプレーが徐々に戻ってきて、第8ゲームでチリッチがブレークバックに成功。

タイブレークではチリッチの連続ダブルフォルトに助けられた面もありましたが、錦織が最初に来たセットポイントですばらしいリターンエースを決めて第3セットを取ります。

チリッチのプレーがまた良くなってきていたところだったので、この後の展開も考えると錦織が第3セットを取り切れたのは大きかったです。

第4セット、チリッチが第1セットの時のように隙のないテニスを見せる中、錦織も何とかキープを続けていましたが、第7ゲームでブレークをしたチリッチが第4セットを取ります。

ファイナルセット、第4ゲームでチリッチのミスが絡んで錦織が先にブレークをしますが、第7ゲームで錦織のミスが絡んでチリッチがブレークバックに成功。(40-15から出た錦織のダブルフォルトとバックハンドのミスがもったいなかったです。)

嫌な形での被ブレークとなりましたが、錦織は再び集中力を高めます。

第10ゲーム、チリッチのファーストサーブが全部入っていましたが、錦織はすべてリターンを返してチリッチにプレッシャーをかけてミスを誘い、さらに15-40のマッチポイントの場面ではファーストサーブがフォアハンド側に来ることを読んでリターンエースを決め、錦織が勝利。

流れが行ったり来たりする試合展開でファイナルセットまでもつれましたが、錦織のファイナルセットの勝率が高い実績通り、最後に見せた錦織のリターンゲームでの集中力はさすがでした。

そして、最後のリターンの時に集中力している錦織の表情(一発で決めてくれそうな雰囲気が出ていました)、試合が終わった瞬間の錦織の満面の笑顔も最高でした。

錦織 Match チリッチ
6 サービスエース 19
4 ダブルフォルト 7
55% (88/159) ファーストサーブ確率 58% (80/137)
70% (62/88) 1st Serve Points Won 73% (58/80)
52% (37/71) 2nd Serve Points Won 60% (34/57)
56% (5/9) ブレーク / チャンス 46% (6/13)
73% (8/11) Net Points 83% (19/23)
33% (45/137) Return Points Won 38% (60/159)
29 Winners 57
45 Unforced Errors 70
49% (144/296) Total Points Won 51% (152/296)
3269.2m Total Distance Run 2953.4m

ハイライト動画

全米オープン準々決勝「錦織 vs チリッチ」のハイライト動画です。

錦織の準決勝の対戦相手は!?

錦織圭の全米オープンの準決勝の対戦相手は、世界ランキング6位のノバク・ジョコビッチ(31歳・セルビア)。

ノバク・ジョコビッチ
※更新日:2020年2月5日 。 ノバク・ジョコビッチ選手のプロフィール(基本情報、プレースタイル、選手経歴、ランキング推移、グランドスラム成績など)を見ていきます。 最後に、錦織選手との過去の対戦成績を紹介します。

過去の対戦成績は、錦織の2勝、ジョコビッチの14勝。(ジョコビッチの13連勝中)

ハードコートでは錦織の2勝、ジョコビッチの7勝。

直近の対戦は2018年のウィンブルドン(芝)の準々決勝で、ジョコビッチがセットカウント3-1(6-3、3-6、6-2、6-2)で勝利しています。

また、2014年の全米オープンの準決勝でも両選手の対戦があり、錦織がセットカウント3-1(6-4、1-6、7-6、6-3)で勝利しています。

これまで何度も錦織の前に立ちはだかって来たジョコビッチ。

現在ジョコビッチに13連敗中ですが、今大会の錦織は試合をするごとに自信を深める良い勝ち上がり方をしており、いい状態でジョコビッチに挑むことができそうです。

酷暑で錦織の疲労も心配ですが、もつれる展開に持ち込めればジョコビッチも暑さでへばる可能性もあるので、とにかく我慢強くプレーを続けて勝利をもぎ取って欲しいです。

準決勝「錦織 vs ジョコビッチ」の結果

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