2018年10月7日から10月14日(2018年第41週)に上海(中国)で開催されるマスターズ1000「ロレックス上海マスターズ(上海マスターズ)」。
錦織圭の準々決勝の対戦相手は、世界ランキング2位のロジャー・フェデラー(37歳・スイス)。
錦織とフェデラーのプレイヤー情報、準々決勝の試合結果とスタッツを見ていきます。
プレイヤー情報(準々決勝)
過去の対戦成績は、錦織の2勝、フェデラーの5勝。
ハードコートでは、錦織の1勝、フェデラーの4勝。
直近の対戦は2017年の全豪オープン(ハード)の4回戦で、フェデラーがセットカウント3-2(6-7、6-4、6-1、4-6、6-3)で勝利しています。
※2018年10月12日時点(試合前)
錦織 圭 | フェデラー | |
2 勝 | 対戦成績 | 5 勝 |
12位 (4位) | 最新ランキング (最高) | 2位 (1位) |
日本 | 国籍 | スイス |
28歳 | 年齢 | 37歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1981年8月8日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 185cm / 85kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 片手 |
2007年 | プロ転向 | 1998年 |
36勝16敗 | 2018年成績 | 38勝6敗 |
0回 | 2018年優勝回数 | 3回 |
367勝171敗 | 通算成績 | 1170勝256敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 98回 |
準々決勝「錦織 vs フェデラー」の結果
試合日:10月12日(金)
[8] 錦織 圭 (12位) | 0 | 4 | 64 | |||
[1] ロジャー・フェデラー (2位) | 2 | 6 | 77 | |||
試合時間:1時間51分 |
---|
第8シードの錦織圭(28歳・日本)は第1シードのロジャー・フェデラー(37歳・スイス)に4-6、6-7のストレートで敗れ、準々決勝で敗退となりました。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
第1セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ● | ○ | ○ | – | – | 4 | ||||||
フェデラー | ● | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | – | – | 6 | ||||
○:キープ、●:ブレーク |
錦織のサービスで試合開始。
第1ゲーム、フェデラーの厳しいコースへのリターンでのポイント、フェデラーのリターンエース、錦織のファーストサーブでのポイント、錦織のダブルフォルトがあり、15-40とフェデラーにブレークポイントが来ます。
錦織が先に攻撃を仕掛けてのスマッシュ、錦織のセカンドサーブでのポイントがあり、デュースへ。
デュース1回目、フェデラーの見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナーが決まり、フェデラーにブレークポイントが来ますが、錦織が凌ぎます。
デュース2回目、フェデラーがフォアハンドのクロスへのショットでポイントを取り、フェデラーにブレークポイントが来ますが、ストロークの打ち合いで錦織がポイントを取ります。
デュース4回目、フェデラーの見事なバックハンドのクロスへのウィナーが決まり、フェデラーにブレークポイントが来ますが、錦織がファーストサーブで凌ぎます。
デュース6回目、フェデラーが威力のあるリターンでポイントを取り、フェデラーにこのゲーム6本目のブレークポイントが来ます。
フェデラーのバックハンドのスライスが錦織にとってアンラッキーなコードボールとなり、フェデラーがブレークに成功。
第2ゲーム、フェデラーのダブルフォルト、フェデラーのサービスエース、高速ラリーで錦織が打ち勝ってのポイント(15-30)、フェデラーのネットプレーでのポイント、フェデラーのファーストサーブでのポイント(40-30)、錦織のリターンでのポイントがあり、デュースへ。
デュース1回目でフェデラーがキープ。
第3ゲーム、錦織がファーストサーブを入れてポイントを取って行き、錦織がキープ。
第4ゲーム、フェデラーのサービスエースなどがあり、フェデラーがキープ。
第5ゲーム、40-15からフェデラーのフォアハンドのダウンザラインへのウィナー、錦織のバックハンドのミスがあり、デュースへ。
デュース1回目、フェデラーのフォアハンドのダウンザラインへのウィナーが決まり、フェデラーにブレークポイントが来ます。
セカンドサーブに対してフェデラーが威力のあるリターンでポイントを取り、フェデラーがブレークに成功。
第6ゲーム、フェデラーのバックハンドのミス、錦織がネットプレーを仕掛けてのポイント、フェデラーのバックハンドのミスがあり、0-40と錦織にブレークポイントが来ます。
錦織のバックハンドのダウンザラインへのリターンがネットに当たってラッキーなリターンエースとなり、錦織がブレークを1つ返します。
第7ゲーム、フェデラーのスマッシュ、錦織のバックハンドのクロスへのウィナー、フェデラーのフォアハンドの逆クロスへのウィナーがあり、15-30とフェデラーがポイントを先行。
錦織のフォアハンドの逆クロスへのショットでのポイント、ストロークの打ち合いでのフェデラーのフォアハンドのミス、錦織のフォアハンドの逆クロスへのウィナーがあり、錦織がキープ。
第8ゲーム、フェデラーのボレーのウィナーと連続サービスエースで40-0とフェデラーがゲームポイントを握りますが、ここからフェデラーのフォアハンドのミス、フェデラーのボレーがアウト、錦織がストローク戦で打ち勝ってポイントを取り、デュースへ。
デュース1回目でフェデラーがキープ。
第9ゲーム、40-15からフェデラーが先に攻撃を仕掛けてのポイント、フェデラーのリターンでのポイントがあり、デュースへ。
デュース1回目、錦織がすばらしい攻撃を見せて連続でポイントを取り、錦織がキープ。
第10ゲーム、フェデラーのサービングフォーザセット。
フェデラーのスマッシュ、フェデラーのドロップショット、錦織のバックハンドのミスがあり、40-0とフェデラーにセットポイントが来ます。
フェデラーのサービスエースが決まり、フェデラーがラブゲームでキープをして第1セットを先取。
錦織 | 第1セット | フェデラー |
0 | サービスエース | 6 |
1 | ダブルフォルト | 1 |
58% (26/45) | ファーストサーブ確率 | 72% (21/29) |
58% (15/26) | 1st Serve Points Won | 71% (15/21) |
47% (9/19) | 2nd Serve Points Won | 38% (3/8) |
100% (1/1) | ブレーク / チャンス | 29% (2/7) |
6/8 | ネットポイント | 8/12 |
38% (11/29) | Return Points Won | 47% (21/45) |
47% (35/74) | Total Points Won | 53% (39/74) |
6 | Winner 合計 | 19 |
3 | フォアハンド | 9 |
2 | バックハンド | 4 |
1 | サーブ | 6 |
13 | Unforced error 合計 | 17 |
8 | フォアハンド | 6 |
4 | バックハンド | 10 |
1 | サーブ | 1 |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時に取得したポイント。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時に取得したポイント。
・Return Points Won:リターンゲームで取得したポイント。
・Total Points Won:取得した全ポイント。
第2セット
第2セット | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | T | ||
錦織 | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | ○ | 4 | 6 | ||||||
フェデラー | ● | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 7 | 7 | ||||||
○:キープ、●:ブレーク、T:タイブレーク |
錦織のサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、フェデラーのバックハンドのミス、フェデラーの深いリターンからのフォアハンドのクロスへのショットでのポイント、錦織のフォアハンドのミス、フェデラーのリターンエースがあり、15-40とフェデラーにブレークポイントが来ます。
錦織にダブルフォルトが出て、フェデラーがブレークに成功。
第2ゲーム、40-15から錦織のネットプレーでのポイント、フェデラーのフォアハンドのミスがあり、デュースへ。
デュース1回目、フェデラーにフォアハンドのミスが出て、錦織にブレークポイントが来ますが、錦織にもったいないバックハンドのミスが出ます。
デュース2回目でフェデラーがキープ。
第3ゲーム、錦織のバックハンドのクロスへのショットでのポイント、錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナー、錦織の甘いドロップショットに対するフェデラーのフォアハンドのウィナー、フェデラーが先に攻撃を仕掛けてのボレーのウィナー(30-30)、錦織のボレーのウィナー、錦織のフォアハンドに回り込んでのストレートへのウィナーがあり、錦織がキープ。
第4ゲーム、錦織が積極的にネットに出てのボレーのウィナー、フェデラーのファーストサーブでのポイント、フェデラーが先に攻撃を仕掛けてのポイント(30-15)、フェデラーのフォアハンドのミスとバックハンドのミスがあり、30-40と錦織にブレークポイントが来ます。
フェデラーがファーストサーブでポイントを取り、デュースへ。
デュース2回目、錦織のバックハンドのスライスショット(ネットに出たフェデラーがアウトと判断してウォッチ)がサイドラインに乗ってウィナーとなり、錦織にブレークポイントが来ますが、19本のロングラリーで錦織にバックハンドのミスが出ます。
デュース3回目でフェデラーがキープ。
第5ゲーム、錦織のバックハンドのクロスへのウィナーなどで40-0とした後に錦織のダブルフォルトがありましたが、錦織がキープ。
第6ゲーム、ベースラインからのフェデラーのグラウンドスマッシュのウィナー、錦織の絶妙なバックハンドのスライスでのロブショットのウィナー、錦織が先に攻撃を仕掛けてのポイント、錦織のバックハンドのクロスへの深いショットでのポイントがあり、15-40と錦織にブレークポイントが来ます。
フェデラーがファーストサーブで1本凌ぎますが、錦織がすばらしいディフェンスを見せてフェデラーのミスを誘い(バックハンドのミス)、錦織がブレークバックに成功。
第7ゲーム、錦織のボレーのウィナーとファーストサーブでのポイント、フェデラーのフォアハンドのミス(40-0)、フェデラーの見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナー、錦織のバックハンドのミス(40-30)、錦織のフォアハンドのクロスへのウィナーがあり、錦織がキープ。
第8ゲーム、フェデラーのすばらしい反応のボレーのウィナー、錦織のリターンでのポイント、フェデラーのフォアハンドの逆クロスへのウィナー、錦織のフォアハンドに回り込んでの見事なダウンザラインへのウィナーで30-30まで行きますが、フェデラーのサービスエースとバックハンドのウィナーがあり、フェデラーがキープ。
第9ゲーム、錦織の見事なフォアハンドのクロスへのカウンターショットでのウィナー、フェデラーのリターンでのポイント、錦織のファーストサーブでのポイント、錦織のすばらしいストロークの展開からのボレーのウィナー(40-15)、錦織のフォアハンドのウィナーがあり、錦織がキープ。
第10ゲーム、フェデラーのパッシングショットやボレーのウィナーなどがあり、フェデラーがキープ。
第11ゲーム、フェデラーのパッシングショット(錦織が決めに行ったボレーがフェデラーのいるところへ…)、錦織のフォアハンドのミスがあり、0-30とフェデラーがポイントを先行。
錦織のフォアハンドの逆クロスへのショットでのポイント、錦織のサーブアンドボレーでのポイント、フェデラーのフォアハンドのミス、錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナーがあり、錦織が4連続でポイントを取ってキープ。
第12ゲーム、錦織のパッシングショット、フェデラーのスマッシュ、錦織のリターンエース(15-30)、フェデラーのスマッシュ、錦織のバックハンドのミス(40-30)、錦織のパッシングショットでのポイントがあり、デュースへ。
デュース2回目でフェデラーがキープ。
タイブレーク(錦織 – フェデラー)
錦織のサービス
1:錦織のフォアハンドのクロスへのウィナー(1-0)
フェデラーのサービス
2:ファーストサーブに対して錦織が深いリターンを返してからの錦織のフォアハンドのクロスへのウィナーが決まり、錦織がミニブレーク(2-0)
3:フェデラーのファーストサーブでのポイント(2-1)
錦織のサービス
4:フェデラーのフォアハンドのミス(3-1)
5:錦織のファーストサーブでのポイント(4-1)
フェデラーのサービス
6:フェデラーのサービスエース(4-2)
7:フェデラーのサービスエース(4-3)
錦織のサービス
8:フェデラーのフォアハンドのストレートへのウィナーが決まり、フェデラーがミニブレーク(4-4)
9:錦織のコードボールがフェデラーのチャンスボールとなり、フェデラーがフォアハンドのウィナーを決め、フェデラーがミニブレーク(4-5)
フェデラーのサービス
10:フェデラーのファーストサーブでのポイント(4-6:フェデラーのマッチポイント)
11:フェデラーがファーストサーブから攻撃を続けてボレーを決め、フェデラーが勝利(4-7)
錦織 | 第2セット | フェデラー |
0 | サービスエース | 4 |
2 | ダブルフォルト | 0 |
71% (27/38) | ファーストサーブ確率 | 71% (39/55) |
67% (18/27) | 1st Serve Points Won | 62% (24/39) |
55% (6/11) | 2nd Serve Points Won | 63% (10/16) |
20% (1/5) | ブレーク / チャンス | 100% (1/1) |
11/16 | ネットポイント | 13/19 |
38% (21/55) | Return Points Won | 37% (14/38) |
48% (45/93) | Total Points Won | 52% (48/93) |
21 | Winner 合計 | 24 |
13 | フォアハンド | 12 |
7 | バックハンド | 8 |
1 | サーブ | 4 |
11 | Unforced error 合計 | 18 |
3 | フォアハンド | 10 |
6 | バックハンド | 8 |
2 | サーブ | 0 |
試合振り返り・スタッツ
第1セット、見ている側にも緊張感が伝わってくる第1ゲームとなり、錦織のファーストサーブの入りが悪い中、錦織が5本のブレークポイントは何とか凌ぎましたが、デュース6回目でフェデラーがブレークに成功。
フェデラーのペースで試合が進み、第5ゲームもフェデラーがブレークに成功。
直後の第6ゲームで錦織がブレークを1つ返しましたが、フェデラーが第1セットを先取。
フェデラーがコイントスに勝ってリターンを選び、第1ゲームで緊張している錦織にプレッシャーを掛けてブレークをし、錦織のプレーが上がってくる前に一気に押し切るフェデラーの作戦勝ちという感じの第1セットでした。
第2セット、第1ゲームでフェデラーがブレークをし、第1セットに続いて厳しいセットの立ち上がりとなります。
フェデラーのプレーが少し落ちて来たのに対し、錦織は積極的にネットプレーを仕掛けて行くなどフェデラーにプレッシャーをかけ続け、第6ゲームで錦織がブレークバックに成功。
錦織はサービスゲームをしっかりとキープを続け、錦織が優勢に試合を進めていましたが、フェデラーも大事な局面では錦織にポイントを許さず、タイブレークに突入。
錦織がすばらしいショットで先にミニブレークをして4-1とリードしますが、ここからフェデラーが連続でサービスエースを決めるなど、ショートポイントで錦織にプレーをさせずに一気にたたみ掛け、フェデラーが6連続でポイントを取って勝利。
タイブレークではフェデラーの勝負強さが上回り、錦織のタイブレークの連勝が12でストップ。
第2セットでは錦織がすばらしいプレーを見せ、タイブレークになる前に錦織がセットを取れていたかなという両者のプレー内容でしたが、結果的に第1ゲームでの被ブレークがもったいなかったです。
ファイナルセットで両者のハイレベルなプレーがもっと見たかった…。
過去、錦織は楽天ジャパン・オープンで活躍した後の上海マスターズでは疲れでまともにプレーができない状態になっていたので、試合前は連戦による疲労で錦織の体力がどこまで持つか心配でしたが、錦織は最後まで疲れを感じさない集中力の高いプレーを持続できていました。(かなり走らされていましたが、まだ余力がありそうでした)
次の大会まで1週間あるのでしっかりと休んで、ラスト2週のウィーンとパリの2大会での錦織の活躍を期待したいです。
錦織 | Match | フェデラー |
0 | サービスエース | 10 |
3 | ダブルフォルト | 1 |
64% (53/80) | ファーストサーブ確率 | 71% (60/84) |
62% (33/53) | 1st Serve Points Won | 65% (39/60) |
50% (15/30) | 2nd Serve Points Won | 54% (13/24) |
33% (2/6) | ブレーク / チャンス | 38% (3/8) |
17/24 | ネットポイント | 21/31 |
38% (32/84) | Return Points Won | 42% (35/83) |
48% (80/167) | Total Points Won | 52% (87/167) |
2,228m | Total Distance Run | 2,285m |
27 | Winner 合計 | 43 |
16 | フォアハンド | 21 |
9 | バックハンド | 12 |
2 | サーブ | 10 |
24 | Unforced error 合計 | 35 |
11 | フォアハンド | 16 |
10 | バックハンド | 18 |
3 | サーブ | 1 |
錦織が次に出場する大会は!?
錦織圭が次に出場する大会は、10月22日から10月28日にウィーン(オーストリア)で開催されるATP500「エルステ・バンク・オープン」。
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