2018年10月1日から10月7日(2018年第40週)に東京(日本)で開催されるATP500「楽天ジャパン・オープン・テニス(楽天オープン)」。
錦織圭の決勝の対戦相手は、世界ランキング32位のダニール・メドベデフ(22歳・ロシア)。
錦織とメドベデフのプレイヤー情報、決勝の試合結果とスタッツを見ていきます。
※メドベージェフの表記も多いですが、ここではメドベデフで表記しています。
プレイヤー情報(決勝)
過去の対戦成績は、錦織の1勝、メドベデフの0勝。
ハードコートでは初対戦となります。
過去1回の対戦は2018年のモンテカルロ・マスターズ(クレー)の2回戦で、錦織がセットカウント2-0(7-5、6-2)で勝利しています。
※2018年10月7日時点(試合前)
錦織 圭 | メドベデフ | |
1 勝 | 対戦成績 | 0 勝 |
12位 (4位) | 最新ランキング (最高) | 32位 (32位) |
日本 | 国籍 | ロシア |
28歳 | 年齢 | 22歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1996年2月11日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 198cm / 82kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2014年 |
34勝15敗 | 2018年成績 | 35勝20敗 |
0回 | 2018年優勝回数 | 2回 |
365勝170敗 | 通算成績 | 64勝51敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 2回 |
決勝「錦織 vs メドベデフ」の結果
試合日:10月7日(日)
[3] 錦織 圭 (12位) | 0 | 2 | 4 | |||
ダニール・メドベデフ (32位) | 2 | 6 | 6 | |||
試合時間:1時間2分 |
---|
第3シードの錦織圭(28歳・日本)はダニール・メドベデフ(22歳・ロシア)に2-6、4-6のストレートで敗れ、楽天ジャパン・オープン4年ぶり3回目の優勝とはなりませんでした。
勝利したメドベデフは、楽天ジャパン・オープン初優勝(ATPワールドツアー500シリーズ初優勝)。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
第1セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | – | – | – | – | 2 | ||||||
メドベデフ | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | ● | – | – | – | – | 6 | ||
○:キープ、●:ブレーク |
メドベデフのサービスで試合開始。
第1ゲーム、15-0からメドベデフのダブルフォルト、錦織のフォアハンドのダウンザラインへのウィナー、メドベデフのサービスエース、錦織のバックハンドのクロスへのウィナーがあり、30-40と錦織にブレークポイントが来ます。
セカンドサーブに対して錦織がフォアハンドに回り込んでリターンエースを狙いに行きますが、ミスヒットでアウトとなり、デュースへ。
デュース2回目でメドベデフがキープ。
第2ゲーム、錦織のサービスエース2本やエース級のファーストサーブでのポイントなどがあり、錦織がキープ。
第3ゲーム、メドベデフのバックハンドのクロスへのウィナーやサービスエースなどがあり、メドベデフがラブゲームでキープ。
第4ゲーム、錦織のフォアハンドのミス、ダブルフォルト、フォアハンドのミスがあり、0-40とメドベデフにブレークポイントが来ます。
錦織にバックハンドのミスが出て、メドベデフがブレークに成功。
第5ゲーム、メドベデフのサービスエース2本やフォアハンドのクロスへのウィナーなどがあり、メドベデフがラブゲームでキープ。
第6ゲーム、錦織のファーストサーブでのポイント2本などがあり、錦織がラブゲームでキープ。
第7ゲーム、メドベデフのサービスエース2本などがあり、メドベデフがラブゲームでキープ。
第8ゲーム、メドベデフのパッシングショット、ストロークの打ち合いでのメドベデフのバックハンドのミス、メドベデフのリターンでのポイント、メドベデフのバックハンドのクロスへの深いショットからのスマッシュがあり、15-40とメドベデフにセットポイント(ブレークポイント)が来ます。
錦織が1本凌ぎますが、錦織にダブルフォルトが出て、メドベデフがブレークをして第1セットを先取。
錦織 | 第1セット | メドベデフ |
2 | サービスエース | 6 |
2 | ダブルフォルト | 1 |
58% (11/19) | ファーストサーブ確率 | 64% (14/22) |
73% (8/11) | 1st Serve Points Won | 86% (12/14) |
25% (2/8) | 2nd Serve Points Won | 75% (6/8) |
0% (0/1) | ブレーク / チャンス | 67% (2/3) |
2/3 | ネットポイント | 1/1 |
18% (4/22) | Return Points Won | 47% (9/19) |
34% (14/41) | Total Points Won | 66% (27/41) |
5 | Winner 合計 | 9 |
1 | フォアハンド | 2 |
1 | バックハンド | 1 |
3 | サーブ | 6 |
11 | Unforced error 合計 | 4 |
5 | フォアハンド | 2 |
4 | バックハンド | 1 |
2 | サーブ | 1 |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時に取得したポイント。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時に取得したポイント。
・Return Points Won:リターンゲームで取得したポイント。
・Total Points Won:取得した全ポイント。
第2セット
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ○ | – | – | 4 | ||||||
メドベデフ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | – | – | 6 | ||||
○:キープ、●:ブレーク |
メドベデフのサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、メドベデフのフォアハンドの逆クロスへのウィナー、ファーストサーブでの連続ポイントなどがあり、メドベデフがラブゲームでキープ。
第2ゲーム、錦織のサービスエースなどがあり、錦織がキープ。
第3ゲーム、メドベデフがラブゲームでキープ。
このゲームではメドベデフのサービス4本を錦織が何とかリターンしてストローク戦に持ち込むことができましたが、メドベデフが安定したストロークを見せ、付け入る隙がなかったです。
第4ゲーム、錦織のフォアハンドのウィナー、錦織のバックハンドのミスとフォアハンドのミス(15-30)、錦織のバックハンドのクロスへの鋭いショットでのポイント、メドベデフのリターンでのポイントがあり、30-40とメドベデフにブレークポイントが来ます。
錦織がバックハンドのストレートへのショットでポイントを取り、デュースへ。
デュース1回目、錦織のサービスエース、ストロークの打ち合いでのメドベデフのフォアハンドのミスがあり、錦織がキープ。
第5ゲーム、ファーストポイントで錦織が深いリターンでポイントを取りますが、メドベデフの連続サービスエースなどがあり、メドベデフが4連続でポイントを取ってキープ。
第6ゲーム、錦織がキープ。
第7ゲーム、ロングラリーでの錦織のバックハンドのミス、錦織のフォアハンドのミス、錦織のドロップショットをメドベデフがしっかりと対応してのパッシングショットなどがあり、メドベデフがラブゲームでキープ。
第8ゲーム、30-0から錦織のダブルフォルト、錦織のファーストサーブでのポイント、錦織のドロップショットのミス、メドベデフのリターンミスがあり、錦織がキープ。
第9ゲーム、錦織のもったいないバックハンドのミス(狙いすぎてアウト)、メドベデフのバックハンドのダウンザラインへのショットでのポイントなどがあり、メドベデフがラブゲームでキープ。
第10ゲーム、錦織のファーストサーブでのポイント、錦織のバックハンドのミス、錦織のフォアハンドの連続ミスがあり、15-40とメドベデフにチャンピオンシップポイント(ブレークポイント)が来ます。
メドベデフのリターンに対する錦織のフォアハンドがフレームショットとなって大きくアウトとなり、メドベデフがブレークをして勝利。
錦織 | 第2セット | メドベデフ |
2 | サービスエース | 2 |
1 | ダブルフォルト | 0 |
70% (21/30) | ファーストサーブ確率 | 62% (13/21) |
71% (15/21) | 1st Serve Points Won | 100% (13/13) |
33% (3/9) | 2nd Serve Points Won | 88% (7/8) |
0% (0/0) | ブレーク / チャンス | 50% (1/2) |
2/4 | ネットポイント | 2/2 |
9% (2/22) | Return Points Won | 40% (12/30) |
38% (20/52) | Total Points Won | 62% (32/52) |
5 | Winner 合計 | 6 |
2 | フォアハンド | 2 |
1 | バックハンド | 2 |
2 | サーブ | 2 |
16 | Unforced error 合計 | 3 |
5 | フォアハンド | 2 |
10 | バックハンド | 1 |
1 | サーブ | 0 |
ハイライト動画
楽天オープン決勝「錦織 vs メドベデフ」のハイライト動画です。
試合振り返り・スタッツ
第1セット、第1ゲームでブレークチャンスはモノにできなかったものの錦織が積極的に攻撃を仕掛けてウィナーを決め、第2ゲームではサービスエースを2本決めるなど、錦織がいい立ち上がりを見せたかと思いましたが、第4ゲームで錦織の自滅(ダブルフォルトとストロークミス3本)でメドベデフが先にブレークをします。
メドベデフは第1ゲームのピンチを凌いで以降は完璧なサービスゲームを展開し、第8ゲームもブレークをして、メドベデフが第1セットを先取。
第2セット、メドベデフのプレーがなかなか落ちてこない中、錦織も何とか我慢をしてキープを続けていましたが、第10ゲームで錦織の4連続ミスがあり、メドベデフがブレークをして勝利。
この試合の錦織はウィナーを狙ったショットがわずかにアウトになるなど、何かストロークの感覚にズレがある感じで、準々決勝と準決勝での錦織とは別人のようにミスが多く出ていました。
そして、サーブが好調だったメドベデフに対し、錦織は第2セット途中からリターンを返せるようになっていましたが、ストローク戦に持ち込んでも錦織が先にミスをしてしまうなど、メドベデフにプレッシャーをかけることができませんでした。
メドベデフはストロークのミスが少なく、錦織が攻撃を仕掛けてもしっかりと対応し、逆にメドベデフの深いショットで形成が逆転するなど、メドベデフのストロークが思っていた以上に良かったです。
残念ながら決勝では8連敗(最後の優勝は2016年2月のメンフィス)となってはしまいましたが、準々決勝や準決勝で見せた錦織のプレーは自信に満ちあふれていて、怪我から復帰後で最高の状態だったのではないかというくらいのすばらしいテニスをしていたので、今後に向けて収穫のある大会になったと思います。
もちろんショックが大きい敗戦でしたが、落ち込んでいる暇もなく錦織が次に出場する大会がすでに始まっており、とにかく連戦で怪我だけはしないようにしっかりとリカバリして次の戦いに挑んで欲しいです。
錦織 | Match | メドベデフ |
4 | サービスエース | 8 |
3 | ダブルフォルト | 1 |
65% (32/49) | ファーストサーブ確率 | 63% (27/43) |
72% (23/32) | 1st Serve Points Won | 93% (25/27) |
29% (5/17) | 2nd Serve Points Won | 81% (13/16) |
0% (0/1) | ブレーク / チャンス | 60% (3/5) |
4/7 | ネットポイント | 3/3 |
14% (6/44) | Return Points Won | 43% (21/49) |
37% (34/93) | Total Points Won | 63% (59/93) |
10 | Winner 合計 | 15 |
3 | フォアハンド | 4 |
2 | バックハンド | 3 |
5 | サーブ | 8 |
27 | Unforced error 合計 | 7 |
10 | フォアハンド | 4 |
14 | バックハンド | 2 |
3 | サーブ | 1 |
錦織が次に出場する大会は!?
錦織圭が次に出場する大会は、10月7日から10月14日に上海(中国)で開催されるマスターズ1000「ロレックス上海マスターズ」。
第8シードの錦織は1回戦が免除され、2回戦からの出場となります。
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