2018年9月17日から9月23日(2018年第38週)にメス(フランス)で開催されるATP250「モゼール・オープン」。
錦織圭の準決勝の対戦相手は、世界ランキング166位のマティアス・バッヒンガー(31歳・ドイツ)。
錦織とバッヒンガーのプレイヤー情報、準決勝の試合結果とスタッツを見ていきます。
プレイヤー情報(準決勝)
ツアー本戦での過去の対戦成績は、錦織の1勝、バッヒンガーの0勝。(チャレンジャー大会も含めると錦織の2戦2勝)
直近の対戦は2018年のゲリー・ウェバー・オープン(芝)の1回戦で、錦織がセットカウント2-0(6-3、7-6)で勝利しています。
※2018年9月22日時点(試合前)
錦織 圭 | バッヒンガー | |
1 勝 | 対戦成績 | 0 勝 |
12位 (4位) | 最新ランキング (最高) | 166位 (85位) |
日本 | 国籍 | ドイツ |
28歳 | 年齢 | 31歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1987年4月2日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 188cm / 83kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2005年 |
30勝14敗 | 2018年成績 | 4勝3敗 |
0回 | 2018年優勝回数 | 0回 |
361勝169敗 | 通算成績 | 27勝49敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 0回 |
準決勝「錦織 vs バッヒンガー」の結果
試合日:現地時間 9月22日(土)
[1] 錦織 圭 (12位) | 1 | 6 | 4 | 5 | ||
マティアス・バッヒンガー (166位) | 2 | 2 | 6 | 7 | ||
試合時間:2時間10分 |
---|
第1シードの錦織圭(28歳・日本)はマティアス・バッヒンガー(31歳・ドイツ)に6-2、4-6、5-7のフルセットの末に敗れ、準決勝で敗退となりました。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
第1セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ● | ○ | ● | ○ | ○ | – | – | – | – | 6 | ||
バッヒンガー | ○ | ○ | – | – | – | – | 2 | ||||||
○:キープ、●:ブレーク |
バッヒンガーのサービスで試合開始。
第1ゲーム、バッヒンガーのファーストサーブでのポイント2本やサービスエースなどがあり、バッヒンガーがキープ。
第2ゲーム、錦織のフォアハンドに回り込んでのダウンザラインへのウィナー、フォアハンドのクロスへのウィナーなどがあり、錦織がラブゲームでキープ。
第3ゲーム、30-0から錦織のリターンエース、バッヒンガーのフォアハンドのミス、バッヒンガーのボレーのウィナー、錦織のリターンでのポイントがあり、デュースへ。
デュース2回目、錦織が深いリターンでポイントを取って錦織にブレークポイントが来ると、バッヒンガーにフォアハンドのミスが出て、錦織がブレークに成功。
第4ゲーム、錦織のフォアハンドの逆クロスへのウィナー、錦織のすばらしいストロークの展開からのスマッシュ、バックハンドのダウンザラインへのウィナーなどがあり、錦織がラブゲームでキープ。
第5ゲーム、錦織のフォアハンドのクロスへのリターンエース、サーブアンドボレーに出たバッヒンガーの横を抜くリターンエース(バッヒンガーが足を滑らせて転倒)などがあり、30-40と錦織にブレークポイントが来ます。
錦織の見事なフォアハンドのロブショットのウィナーが決まり、錦織がブレークに成功。
第6ゲーム、錦織のフォアハンドのクロスへの鋭いショットでのポイントやフォアハンドの逆クロスへのウィナーなどがあり、40-15と錦織がゲームポイントを握りますが、ここからバッヒンガーのネットプレーでの連続ポイントがあり、デュースへ。
デュース2回目で錦織がキープ。
第7ゲーム、バッヒンガーのサービスエースやサーブアンドボレーなどがあり、バッヒンガーがキープ。
第8ゲーム、錦織のサービングフォーザセット。
錦織のセカンドサーブでのポイント、ボレーのウィナー、フォアハンドの逆クロスへのウィナーがあり、40-0と錦織にセットポイントが来ます。
錦織の見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナーが決まり、錦織が第1セットを先取。
錦織 | 第1セット | バッヒンガー |
0 | サービスエース | 3 |
0 | ダブルフォルト | 0 |
64% (14/22) | ファーストサーブ確率 | 54% (14/26) |
79% (11/14) | 1st Serve Points Won | 79% (11/14) |
88% (7/8) | 2nd Serve Points Won | 25% (3/12) |
100% (2/2) | ブレーク / チャンス | 0% (0/0) |
46% (12/26) | Return Points Won | 18% (4/22) |
63% (30/48) | Total Points Won | 38% (18/48) |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時に取得したポイント。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時に取得したポイント。
・Return Points Won:リターンゲームで取得したポイント。
・Total Points Won:取得した全ポイント。
第2セット
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ○ | – | – | 4 | ||||||
バッヒンガー | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | – | – | 6 | ||||
○:キープ、●:ブレーク |
バッヒンガーのサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、バッヒンガーのサービスエースなどがあり、バッヒンガーがキープ。
第2ゲーム、錦織のファーストサーブでのポイント、錦織のフォアハンドのミス、錦織のサービスエース、バッヒンガーのバックハンドのクロスへのショットでのポイントで30-30まで行きますが、錦織のフォアハンドのクロスへのウィナーとスマッシュのウィナーがあり、錦織がキープ。
第3ゲーム、15-0からネット際の攻防での錦織のボレーのウィナー、バッヒンガーのフォアハンドのミスがあり、15-30と錦織がポイントを先行しますが、バッヒンガーが3連続でポイントを取ってキープ。
第4ゲーム、錦織のファーストサーブでのポイント、錦織のフォアハンドに回り込んでのダウンザラインへのウィナー(30-0)、錦織のフォアハンドのミス、バッヒンガーのバックハンドのダウンザラインへのウィナー、バッヒンガーがリターンからネットダッシュを見せてポイントを取り、30-40とバッヒンガーにブレークポイントが来ます。
錦織がフォアハンドに回り込んでのダウンザラインへのショットでポイントを取り、デュースへ。
デュース1回目、錦織のフォアハンドのクロスへのウィナーとサービスエースがあり、錦織がキープ。
第5ゲーム、錦織のリターンエース、錦織のバックハンドの連続ミス、バッヒンガーのバックハンドのミス、錦織のフォアハンドに回り込んでのダウンザラインへのウィナーがあり、30-40と錦織にブレークポイントが来ます。
ストロークの打ち合いで錦織にフォアハンドのミスが出て、デュースへ。
デュース1回目でバッヒンガーがキープ。
第6ゲーム、錦織のサービスエース、錦織のドロップショット、錦織の見事なハーフボレーでのドロップショットなどがあり、錦織がキープ。
第7ゲーム、バッヒンガーのサービスエースなどがあり、バッヒンガーがラブゲームでキープ。
第8ゲーム、30-15からバッヒンガーのバックハンドのダウンザラインへのウィナー、バッヒンガーのフォアハンドのダウンザラインへのウィナーがあり、30-40とバッヒンガーにブレークポイントが来ますが、錦織がファーストサーブで凌いで、デュースへ。
デュース1回目、錦織のボレーのウィナーとフォアハンドのクロスへのウィナーがあり、錦織がキープ。
第9ゲーム、バッヒンガーのサービスエースなどがあり、バッヒンガーがキープ。
第10ゲーム、30-15からバッヒンガーのフォアハンドのダウンザラインへのウィナー、錦織のバックハンドのミスがあり、30-40とバッヒンガーにセットポイント(ブレークポイント)が来ます。
バッヒンガーのバックハンドのダウンザラインへのリターンエースが決まり、バッヒンガーがブレークをして第2セットを取ります。
錦織 | 第2セット | バッヒンガー |
3 | サービスエース | 3 |
0 | ダブルフォルト | 0 |
79% (26/33) | ファーストサーブ確率 | 75% (21/28) |
69% (18/26) | 1st Serve Points Won | 71% (15/21) |
29% (2/7) | 2nd Serve Points Won | 86% (6/7) |
0% (0/1) | ブレーク / チャンス | 33% (1/3) |
25% (7/28) | Return Points Won | 39% (13/33) |
44% (27/61) | Total Points Won | 56% (34/61) |
ファイナルセット
ファイナルセット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 5 | |||||||
バッヒンガー | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | 7 | |||||
○:キープ、●:ブレーク |
バッヒンガーのサービスでファイナルセット開始。
第1ゲーム、30-0から錦織の深いリターンでのポイント、バッヒンガーのダブルフォルト、バッヒンガーのサービスエース、錦織のリターンエースがあり、デュースへ。
デュース1回目、錦織がバックハンドのダウンザラインへのショットでポイントを取り、錦織にブレークポイントが来ますが、バッヒンガーがファーストサーブで凌ぎます。
デュース3回目でバッヒンガーがキープ。
第2ゲーム、錦織のサービスエースなどがあり、錦織がラブゲームでキープ。
第3ゲーム、バッヒンガーのサービスエース、錦織の深いリターンでのポイント、錦織のフォアハンドの逆クロスへのウィナー、バッヒンガーのサーブアンドボレーでのポイント、バッヒンガーのサーブアンドボレーでのボレーのミスがあり、30-40と錦織にブレークポイントが来ます。
決めに行った錦織のフォアハンドに回り込んでのダウンザラインへのショットがサイドアウトとなり、デュースへ。
デュース1回目、バッヒンガーがファーストサーブで連続でポイントを取ってキープ。
第4ゲーム、錦織のバックハンドのクロスへのウィナー、錦織のバックハンドのミス、バッヒンガーの深いリターンでのポイントがあり、15-30とバッヒンガーがポイントを先行。
錦織のネットプレーでのポイント、フォアハンドのダウンザラインへのウィナー、ファーストサーブでのポイントがあり、錦織がキープ。
第5ゲーム、15-0からバッヒンガーのバックハンドのミスとフォアハンドのミス(15-30)、錦織のもったいないリターンミスとバックハンドのミス、バッヒンガーのフォアハンドのミスがあり、デュースへ。
デュース2回目、バッヒンガーにバックハンドのミスが出て、錦織にブレークポイントが来ますが、バッヒンガーが先に攻撃を仕掛けてスマッシュを決めます。
デュース3回目でバッヒンガーがキープ。
第6ゲーム、錦織のフォアハンドのミス、バッヒンガーの厳しいコースへのリターンでのポイントがあり、0-30とバッヒンガーがポイントを先行。
錦織のファーストサーブでのポイント、バックハンドのクロスへのショットでのポイント、ファーストサーブでのポイント、見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナーがあり、錦織が4連続でポイントを取ってキープ。
第7ゲーム、錦織のリターンエース、錦織が先に攻撃を仕掛けてのネットプレーでのポイント、錦織のすばらしいディフェンスの後のバッヒンガーのボレーのミスがあり、0-40と錦織にブレークポイントが来ます。
バッヒンガーのスマッシュ、ファーストサーブでのポイント、フォアハンドの逆クロスへのウィナーがあり、デュースへ。
デュース1回目でバッヒンガーがキープ。
第8ゲーム、錦織のフォアハンドのウィナーやサービスエースなどがあり、錦織がキープ。
第9ゲーム、30-15から錦織が先に攻撃を仕掛けてのポイント、バッヒンガーのサーブアンドボレーでのポイント、錦織のフォアハンドのウィナーがあり、デュースまで行きますが、デュース1回目でバッヒンガーがキープ。
第10ゲーム、錦織のファーストサーブでのポイント、フォアハンドのクロスへのウィナー、ボレーのウィナー、ファーストサーブでのポイントがあり、錦織がラブゲームでキープ。
第11ゲーム、30-15から錦織のネットプレーでのポイント、錦織のリターンミス、錦織のフォアハンドの逆クロスへのウィナーがあり、デュースまで行きますが、デュース2回目でバッヒンガーがキープ。
第12ゲーム、錦織のフォアハンドのミス、錦織のダブルフォルト、錦織のスマッシュ、錦織のフォアハンドのミスがあり、15-40とバッヒンガーにマッチポイント(ブレークポイント)が来ます。
錦織のフォアハンドのショットがネットにかかり、バッヒンガーがブレークをして勝利。
錦織 | ファイナルセット | バッヒンガー |
2 | サービスエース | 7 |
1 | ダブルフォルト | 1 |
67% (20/30) | ファーストサーブ確率 | 66% (38/58) |
70% (14/20) | 1st Serve Points Won | 71% (27/38) |
70% (7/10) | 2nd Serve Points Won | 40% (8/20) |
0% (0/6) | ブレーク / チャンス | 100% (1/1) |
40% (23/58) | Return Points Won | 30% (9/30) |
50% (44/88) | Total Points Won | 50% (44/88) |
試合振り返り・スタッツ
準々決勝のバシラシビリ戦と同様に立ち上がりから安定感のあるストロークを見せた錦織が完璧な内容で1セットを先取。
第1セットが終わった段階では、対戦相手のバッヒンガーのプレーに怖さが感じられずランキング通りの実力差が出ていたので、錦織がこのまま主導権を握って勝ってくれるかなという感じでしたが、第2セットに入ってバッヒンガーのプレーが次第に良くなって来て接戦の展開へ。
第2セット、第5ゲームで錦織がブレークできていればあっさり終わっていたかなと思いますが、ブレークポイントを握る前に2本のミスとブレークポイントの場面でミスが出るなど非常にもったいないゲームとなってしまいました。
ここまでは錦織が主導権を握っていましたが、次第に錦織のストロークのコース(クロス多め)が読まれ、バッヒンガーに待たれてダウンザラインへウィナーを決められるなど、錦織の単調な攻めがバッヒンガーのストロークの調子を引き上げてしまいました。
そして、バッヒンガーに流れが傾いていく中、第10ゲームでバッヒンガーがブレークをして第2セットを取ります。
ファイナルセット、錦織が優勢に試合を進めていましたが、あと1本を決めきれず、第12ゲームで錦織の自滅の形でバッヒンガーがブレークをして勝利。
第2セット以降、バッヒンガーはストロークでまったくミスをしなくなり、ピンチやデュースの場面でファーストサーブをしっかりと入れてくるなど、バッヒンガーのプレーは良かったですが、錦織としては勝てた試合を落としたという試合展開でした。
第2セットでバッヒンガーのプレーが上がってくる(錦織のプレーに慣れる)前に錦織がギアを上げてバッヒンガーを圧倒する攻めを見せて欲しかったです。
優勝を狙って出場した大会だっただけに残念な結果に終わりましたが、全米オープンの疲れがまだ残っていると思うので、しっかりと疲れを取って欲しいです。(ただ、10月はほとんど休みがなく連戦となるので、息切れしないか心配です…)
錦織 | Match | バッヒンガー |
5 | サービスエース | 13 |
1 | ダブルフォルト | 1 |
71% (60/85) | ファーストサーブ確率 | 65% (73/112) |
72% (43/60) | 1st Serve Points Won | 73% (53/73) |
64% (16/25) | 2nd Serve Points Won | 44% (17/39) |
22% (2/9) | ブレーク / チャンス | 50% (2/4) |
38% (42/112) | Return Points Won | 31% (26/85) |
51% (101/197) | Total Points Won | 49% (96/197) |
錦織が次に出場する大会は!?
錦織圭が次に出場する大会は、10月1日から10月7日に東京(日本)で開催されるATP500「楽天ジャパン・オープン・テニス・チャンピオンシップス(楽天オープン)」。
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