2018年5月13日から5月20日(2018年第20週)にローマ(イタリア)で開催されたマスターズ1000「BNLイタリア国際(イタリア・オープン)」の決勝のプレイヤー情報、結果とスタッツ、決勝後のランキング、放送予定を見ていきます。
決勝「ナダル vs A.ズベレフ」
ナダルが勝てばBNLイタリア国際5年ぶり8回目の優勝(マスターズ32回目の優勝)、A.ズベレフが勝てばBNLイタリア国際2年連続2回目の優勝(マスターズ4回目の優勝)となります。
決勝は、日本時間の5月20日(日) 23時に開始予定。
決勝のプレイヤー情報
ラファエル・ナダルとアレクサンダー・ズベレフの「Head 2 Head」、「1回戦から準決勝までの結果」を紹介します。
Head 2 Head
過去の対戦成績は、ナダルの4勝、A.ズベレフの0勝。
クレーコートではナダルの2戦2勝。
直近の対戦は2018年のデビスカップ(クレー)の準々決勝で、ナダルがセットカウント3-0(6-1、6-4、6-4)で勝利しています。
※2018年5月20日時点(決勝前)のデータ
ナダル | A.ズベレフ | |
4 勝 | 対戦成績 | 0 勝 |
2位 (1位) | 最新ランキング (最高) | 3位 (3位) |
スペイン (ESP) | 国籍 | ドイツ (GER) |
31歳 | 年齢 | 21歳 |
1986年6月3日 | 生年月日 | 1997年4月20日 |
185cm / 85kg | 身長 / 体重 | 198cm / 90kg |
左 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2001年 | プロ転向 | 2013年 |
23勝2敗 | 2018年成績 | 31勝7敗 |
2回 | 2018年優勝回数 | 2回 |
896勝187敗 | 通算成績 | 148勝77敗 |
77回 | 通算優勝回数 | 8回 |
1回戦から準決勝までの結果
Round | 対戦相手 | スコア |
---|---|---|
1回戦 | bye | – |
2回戦 | ズムル (31位) | 6-1, 6-0 |
3回戦 | シャポバロフ (29位) | 6-4, 6-1 |
準々決勝 | フォニーニ (21位) | 4-6, 6-1, 6-2 |
準決勝 | [11] ジョコビッチ (18位) | 7-6(4), 6-3 |
Round | 対戦相手 | スコア |
---|---|---|
1回戦 | bye | – |
2回戦 | ベレッティーニ (103位) | 7-5, 6-2 |
3回戦 | エドマンド (19位) | 7-5, 7-6(11) |
準々決勝 | [9] ゴファン (10位) | 6-4, 3-6, 6-3 |
準決勝 | [4] チリッチ (5位) | 7-6(13), 7-5 |
※()内の世界ランキングは、2018年5月14日付のランキングです。
2018年 BNLイタリア国際 決勝の結果
BNLイタリア国際の決勝の結果です。
<日程(現地時間)>
・5月20日(日):決勝
決勝「ナダル vs A.ズベレフ」
[1] ラファエル・ナダル (2位) | 2 | 6 | 1 | 6 |
[2] アレクサンダー・ズベレフ (3位) | 1 | 1 | 6 | 3 |
試合時間:2時間9分 |
---|
第1シードのラファエル・ナダル(31歳・スペイン)が第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(21歳・ドイツ)を6-1、1-6、6-3のフルセットの末に破り、BNLイタリア国際5年ぶり8回目の優勝を飾りました。
ナダルはマスターズ32回目の優勝で、ツアー78回目の優勝(今シーズン3回目の優勝)となりました。
一方、惜しくも敗れたA.ズベレフはマッチ13連勝でストップ。
5月に入ってから好調が続いているA.ズベレフは第2シードで全仏オープンを迎えることが決まり、課題のグランドスラムの大会で結果を残すことができるか注目です。(2017年はBNLイタリア国際を優勝した後、全仏オープンでは1回戦敗退でした。)
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
ナダルのサービスで試合開始。
第1ゲーム、ナダルのバックハンドのミス、A.ズベレフの見事なドロップショットと強烈なフォアハンドでのポイントがあり、0-40とA.ズベレフにブレークポイントが来ます。
ナダルが2本凌ぎますが、ロングラリーで打ち勝ったA.ズベレフがブレークに成功。
第2ゲーム、ロングラリーでのナダルのポイント、ナダルの深いリターンでの連続ポイントがあり、0-40とナダルにブレークポイントが来ます。
ナダルのドロップショット返しが決まり、ナダルがブレークバックに成功。
第3ゲーム、ナダルがラブゲームでキープ。
第4ゲーム、A.ズベレフのバックハンドのミスとダブルフォルトなどがあり、15-40とナダルにブレークポイントが来ます。
A.ズベレフが1本凌ぎますが、ロングラリーでナダルが浅いスライスショットでA.ズベレフの甘い返球を引き出してからフォアハンドの逆クロスへのウィナーを決め、ナダルがブレークに成功。
第5ゲーム、A.ズベレフがリスクを負って攻めて行きますが、ナダルの堅いディフェンスを崩すことができず、ナダルがキープ。
第6ゲーム、40-0となり、ようやくA.ズベレフがキープできるかと思われましたが、ここからナダルが3連続でポイントを取って、デュースへ。
デュース1回目、ナダルにブレークポイントが来ると、ナダルが連続攻撃を仕掛けてA.ズベレフを押し込んでからのナダルの強烈なフォアハンドのウィナーが決まり、ナダルがブレークに成功。
第7ゲーム、ナダルのサービングフォーザセット。
40-15とナダルにセットポイントが来ると、ナダルがサーブアンドボレーでポイントを取り、ナダルが第1セットを先取。
第2セット
A.ズベレフのサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、40-30からA.ズベレフのすばらしいハイバックボレーが決まり、A.ズベレフがキープ。
第2ゲーム、15-0からナダルのフォアハンドのミス、A.ズベレフが先に攻撃を仕掛けてのポイント、ナダルのフォアハンドのミスがあり、15-40とA.ズベレフにブレークポイントが来ます。
A.ズベレフがいい攻めをしながらもったいないボレーミスをした後、A.ズベレフがまた積極的に攻撃を仕掛けてラインギリギリの深いショットでポイントを取り、A.ズベレフがブレークに成功。
第3ゲーム、A.ズベレフがラブゲームでキープ。
第4ゲーム、ストローク戦になるとA.ズベレフが深いショットでナダルを押し込む展開となり、15-40とA.ズベレフにブレークポイントが来ますが、ナダルが何とか凌いで、デュースへ。
デュース2回目、A.ズベレフのドロップショット返しが決まり、再びA.ズベレフにブレークポイントが来ると、ロングラリーからA.ズベレフの見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナーが決まり、A.ズベレフがブレークに成功。
第5ゲームと第6ゲームをお互いキープ。
第7ゲーム、A.ズベレフのサービングフォーザセット。
0-30とナダルがポイントを先行しますが、A.ズベレフがサーブから主導権を握って4連続でポイントを取り、A.ズベレフが第2セットを取ります。
ファイナルセット
ナダルのサービスでファイナルセット開始。
第1ゲーム、30-30からナダルのフォアハンドのミスがあり、30-40とA.ズベレフにブレークポイントが来ますが、ナダルがすばらしい反応のボレーを決め(ナダル渾身のガッツポーズ)、デュースへ。
ここで雨が降り出しますが、試合は続行。(しばらくして雨は止みます)
デュース1回目、再びA.ズベレフにブレークポイントが来ますが、ナダルが凌ぎます。
デュース2回目、A.ズベレフにこのゲーム3本目のブレークポイントが来ると、A.ズベレフがドロップショットを仕掛けてポイントを取り、A.ズベレフがブレークに成功。
その後、お互いキープを続けていきますが、第5ゲームのファーストポイントの後で雨が強くなり、試合が10分ほど中断します。
再開後、ナダルがキープしますが、また雨が降り出して試合が中断し、選手がロッカーに引き上げていきます。(50分ほど中断)
試合再開後の第6ゲーム、40-30からナダルがフォアハンドの角度のあるクロスへのショットでオープンコートを作ってからバックハンドのクロスでポイントを取り、デュースへ。
デュース1回目、A.ズベレフにフォアハンドのミスが出て、ナダルにブレークポイントが来ると、ナダルの深いショットをA.ズベレフが返すことができず、ナダルがブレークバックに成功。(観客も大歓声)
第7ゲーム、ナダルのスーパーショットが決まるなど、ナダルがキープ。
第8ゲーム、ナダルのストロークが良くなり、ロングラリーになるとナダルが主導権を握る展開となって、30-40とナダルにブレークポイントが来ます。
A.ズベレフがドロップショット(落としが甘い)でナダルをネットに誘い出してからのA.ズベレフのロブショットがアウトとなり、ナダルがブレークに成功。
第9ゲーム、ナダルのサービングフォーザチャンピオンシップ。
この悪い流れを何とか変えたいA.ズベレフでしたが、息を吹き返したナダルの勢いを止めることができず、40-15とナダルにチャンピオンシップポイントが来ます。
A.ズベレフもすばらしい粘りを見せ1本返しますが、2本目のチャンピオンシップポイントでナダルが先に攻撃を仕掛けて最後にドロップボレーを決め、ナダルが勝利。
試合再開後の第6ゲームからナダルの怒涛の4ゲーム連取でした。
スタッツ
第1セットではA.ズベレフが第1ゲームで先にブレークこそしましたが、その後はナダルの堅いディフェンスを崩すことができず、ナダルの一方的な展開となりました。
第2セットに入ってからA.ズベレフのストロークが深く入るようになって立場が逆転。
ロングラリーでナダルが押し込まれるようになり、A.ズベレフが先にコートの中に入って攻撃を仕掛け、ドロップショットも効果的に決まり出すなど、A.ズベレフが主導権を握る展開となりました。
さらにA.ズベレフはストローク戦でポイントを取れるようになったことでサービスゲームが安定し、ファイナルセットでA.ズベレフが勝つ流れができていましたが、雨で中断。
再開後はA.ズベレフのストロークやドロップショットの精度が落ち、逆にナダルのストロークが深くなったことで立場がまた逆転してしまいました。
ナダル | Match | A.ズベレフ |
0 | サービスエース | 2 |
1 | ダブルフォルト | 1 |
65%(47/72) | ファーストサーブ確率 | 63%(41/65) |
57%(27/47) | 1st Serve Points Won | 56%(23/41) |
68%(17/25) | 2nd Serve Points Won | 46%(11/24) |
83%(5/6) | ブレイク / チャンス | 36%(4/11) |
23/28 | ネットポイント | 13/23 |
55%(75/137) | Total Points Won | 45%(62/137) |
2,203m | Total Distance Run | 2,370m |
19 | Winner 合計 | 21 |
10 | フォアハンド | 11 |
9 | バックハンド | 8 |
0 | サーブ | 2 |
21 | Unforced error 合計 | 28 |
12 | フォアハンド | 18 |
8 | バックハンド | 9 |
1 | サーブ | 1 |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・Total Points Won:取得した全ポイント。
・Total Distance Run:総走行距離。
ハイライト動画
BNLイタリア国際の決勝「ナダル vs A.ズベレフ」のハイライト動画です。
ドロー表(結果)
決勝後のランキング(トップ30)
BNLイタリア国際の決勝後のランキングです。
優勝を果たしたナダルの1位復帰が確定。
順位 | 選手名 | 基礎 point |
round | 獲得 point |
決勝後 point |
---|---|---|---|---|---|
1 | ナダル | 7,770 | 優勝 | 1,000 | 8,770 |
2 | フェデラー | 8,670 | 欠場 | – | 8,670 |
3 | A.ズベレフ | 5,015 | 準優勝 | 600 | 5,615 |
4 | チリッチ | 4,590 | 準決勝 | 360 | 4,950 |
5 | ディミトロフ | 4,860 | 2回戦 | 10 | 4,870 |
6 | デルポトロ | 4,360 | 3回戦 | 90 | 4,450 |
7 | アンダーソン | 3,625 | 2回戦 | 10 | 3,635 |
8 | ティエム | 3,185 | 2回戦 | 10 | 3,195 |
9 | ゴファン | 2,840 | 準々決勝 | 180 | 3,020 |
10 | イズナー | 2,945 | 2回戦 | 10 | 2,955 |
11 | C ブスタ | 2,235 | 準々決勝 | 180 | 2,415 |
12 | シュワルツマン | 2,120 | 2回戦 | 45 | 2,165 |
13 | クエリー | 2,130 | 1回戦 | 10 | 2,140 |
14 | B アグート | 2,120 | 欠場 | – | 2,120 |
15 | ソック | 2,065 | 2回戦 | 45 | 2,110 |
16 | プイユ | 1,985 | 2回戦 | 45 | 2,030 |
17 | エドマンド | 1,860 | 3回戦 | 90 | 1,950 |
18 | ベルディヒ | 1,890 | 1回戦 | 10 | 1,900 |
19 | フォニーニ | 1,715 | 準々決勝 | 180 | 1,895 |
20 | チョン | 1,775 | 欠場 | – | 1,775 |
21 | 錦織 圭 | 1,575 | 準々決勝 | 180 | 1,755 |
22 | ジョコビッチ | 1,305 | 準決勝 | 360 | 1,665 |
23 | キリオス | 1,630 | 欠場 | – | 1,630 |
24 | コールシュライバー | 1,530 | 3回戦 | 90 | 1,620 |
25 | ワウリンカ | 1,595 | 1回戦 | 10 | 1,605 |
26 | シャポバロフ | 1,483 | 3回戦 | 90 | 1,573 |
27 | マナリノ | 1,525 | 1回戦 | 10 | 1,535 |
28 | ラオニッチ | 1,525 | 欠場 | – | 1,525 |
29 | クライノビッチ | 1,506 | 欠場 | – | 1,506 |
30 | ズムル | 1,370 | 2回戦 | 45 | 1,415 |
基礎ポイントについては、『 ATPランキング試算(2018年5月・ローマ後)』をご覧ください。
1回戦を免除された第1シードから第8シードの選手が初戦敗退(2回戦敗退)となった場合、獲得ポイントは2回戦ではなく1回戦の10ポイントとなります。
ラウンド | 獲得ポイント |
---|---|
優勝 | 1,000 |
準優勝 | 600 |
準決勝 | 360 |
準々決勝 | 180 |
3回戦 | 90 |
2回戦 | 45 |
1回戦 | 10 |
決勝の放送予定
GAORA、NHK・BS1、WOWOWメンバーズオンデマンドでの放送・配信が予定されています。
GAORA
GAORAでは、1回戦から決勝まで生中継で放送予定。
日付 | ラウンド | 放送時間 |
---|---|---|
5月20日(日) | 決勝 | 22:50~2:30 |
5月21日(月) | ダブルス決勝 | 2:30~5:00 |
NHK・BS1
NHKでは、BS1またはサブチャンネルのBS102chで錦織が出場する試合を中心に1回戦から決勝まで8試合を生中継で放送予定。
日付 | ラウンド | 放送時間 |
---|---|---|
5月20日(日) | 決勝 | [BS1] 23:00~23:50 [ch102] 23:50~(1:00) |
5月21日(月) | 決勝 (録画) | [BS1] 19:00~(20:50) |
5月22日(火) | [NHK] 1:45~(3:35) |
・決勝「ナダル vs A.ズベレフ」
WOWOWメンバーズオンデマンド
WOWOWでは、WOWOWメンバーズオンデマンドで1回戦から決勝までを配信予定。
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