2018年5月13日から5月20日(2018年第20週)にローマ(イタリア)で開催されるマスターズ1000「BNLイタリア国際」。
錦織圭の2回戦の対戦相手は、世界ランキング4位のグリゴール・ディミトロフ(27歳・ブルガリア)。
錦織とディミトロフのプレイヤー情報、2回戦の試合結果とスタッツを見ていきます。
プレイヤー情報(2回戦)
過去の対戦成績は、錦織の3勝、ディミトロフの1勝。
直近の対戦は2017年のブリスベン国際(ハード)の決勝で、ディミトロフがセットカウント2-1(6-2、2-6、6-3)で勝利しています。
クレーコートでは初対戦となります。
※2018年5月16日時点(試合前)
錦織 圭 | ディミトロフ | |
3 勝 | 対戦成績 | 1 勝 |
24位 (4位) | 最新ランキング (最高) | 4位 (3位) |
日本 | 国籍 | ブルガリア |
28歳 | 年齢 | 27歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1991年5月16日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 191cm / 80kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 片手 |
2007年 | プロ転向 | 2008年 |
10勝6敗 | 2018年成績 | 16勝9敗 |
0回 | 2018年優勝回数 | 0回 |
341勝161敗 | 通算成績 | 273勝170敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 8回 |
2回戦「錦織 vs ディミトロフ」の結果
試合日:現地時間 5月16日(水)
錦織 圭 (24位) | 2 | 64 | 7 | 6 |
[3] グリゴール・ディミトロフ (4位) | 1 | 77 | 5 | 4 |
試合時間:2時間55分 |
---|
錦織圭(28歳・日本)が第3シードのグリゴール・ディミトロフ(27歳・ブルガリア)を6-7(4)、7-5、6-4のフルセットの末に破り、3回戦進出を決めました。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
第1セット | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | T | ||
錦織 | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | ○ | 4 | 6 | ||||||
ディミトロフ | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | ○ | 7 | 7 | ||||||
○:キープ、●:ブレーク、T:タイブレーク |
ディミトロフのサービスで試合開始。
第1ゲーム、ディミトロフがラブゲームでキープ。
第2ゲーム、40-30まで行きますが、錦織がキープ。
第3ゲーム、40-30まで行きますが、ディミトロフがキープ。
第4ゲーム、錦織がキープ。
第5ゲーム、ディミトロフのバックハンドのミスとフォアハンドのミス2本があり、0-40と錦織にブレークポイントが来ますが、ディミトロフがファーストサーブを3連続で入れてピンチを凌ぎ、デュースへ。
デュース1回目で錦織の深いリターンでのポイント、デュース2回目でディミトロフのバックハンドのミスがあり、錦織にブレークポイントが2本来ますが、ピンチの場面でディミトロフがファーストサーブを入れて凌ぎます。
デュース3回目、ディミトロフにフォアハンドのミスが出て、錦織にこのゲーム6本目のブレークポイントが来ると、セカンドサーブとなってストロークの打ち合いからディミトロフがバックハンドでミスをして、錦織がブレークに成功。
第6ゲーム、錦織がファーストサーブをしっかりと入れて主導権を握り、ブレーク直後の大事なゲームをキープ。
第7ゲーム、ディミトロフがキープ。
第8ゲーム、40-30まで行きますが、錦織がキープ。
第9ゲーム、ディミトロフのダブルフォルトとミスなどがあり、40-30まで行きますが、ディミトロフがキープ。
第10ゲーム、錦織のサービングフォーザセット。
ディミトロフのバックハンドのダウンザラインへのウィナー、錦織のバックハンドのミス、ディミトロフが先に攻撃を仕掛けてからのボレーが決まり、0-40とディミトロフにブレークポイントが来ます。
ディミトロフが深いショットで錦織を押し込んでからのフォアハンドのウィナーを決め、ディミトロフが土壇場でブレークバックに成功。
第11ゲーム、ディミトロフがラブゲームでキープ。
第12ゲーム、嫌な流れとなる中、錦織がキープ。
タイブレーク(錦織 – ディミトロフ)
ディミトロフのサービス
1:ディミトロフのファーストサーブでのポイント(0-1)
錦織のサービス
2:錦織のフォアハンドのウィナー(1-1)
3:錦織のショットがアウトコールされたのがイン判定に代わり(ディミトロフが猛抗議)、ポイントのやり直しの後、錦織のフォアハンドのウィナー級のショットでのポイント(2-1)
ディミトロフのサービス
4:ディミトロフのフォアハンドのウィナー(2-2)
5:ディミトロフにバックハンドのミスが出て、錦織がミニブレーク(3-2)
錦織のサービス
6:ディミトロフのリターンミス(4-2)
7:ディミトロフのフォアハンドの逆クロスへのウィナーが決まり、ディミトロフがミニブレーク(4-3)
ディミトロフのサービス
8:ディミトロフが先に攻撃を仕掛けてからのボレー(4-4)
9:ディミトロフのフォアハンドの逆クロスへのウィナー級のショットでのポイント(4-5)
錦織のサービス
10:錦織にフォアハンドのミスが出て、ディミトロフがミニブレーク(4-6)
11:錦織にバックハンドのミスが出て、ディミトロフが第1セットを先取(4-7)
錦織 | 第1セット | ディミトロフ |
0 | サービスエース | 1 |
0 | ダブルフォルト | 1 |
70%(26/37) | ファーストサーブ確率 | 74%(31/42) |
65%(17/26) | 1st Serve Points Won | 77%(24/31) |
55%(6/11) | 2nd Serve Points Won | 45%(5/11) |
17%(1/6) | ブレイク / チャンス | 100%(1/1) |
1/2 | ネットポイント | 9/12 |
46%(36/79) | Total Points Won | 54%(43/79) |
4 | Winner 合計 | 15 |
2 | フォアハンド | 10 |
2 | バックハンド | 4 |
0 | サーブ | 1 |
13 | Unforced error 合計 | 23 |
6 | フォアハンド | 8 |
7 | バックハンド | 14 |
0 | サーブ | 1 |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・Total Points Won:取得した全ポイント。
第2セット
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | ● | 7 | |||||
ディミトロフ | ○ | ○ | ○ | ● | ○ | 5 | |||||||
○:キープ、●:ブレーク |
錦織のサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、40-0からディミトロフに攻められて40-30まで行きますが、錦織がキープ。
第2ゲーム、30-0から錦織のネットポイント、ディミトロフのダブルフォルトがあり、30-30まで行きますが、ディミトロフがキープ。
第3ゲーム、ディミトロフのリターンでの連続ポイントがあり、0-30とディミトロフがポイントを先行しますが、錦織がドロップショットを決めるなどストロークで主導権を握ってディミトロフを振り回す攻めを見せ、4連続でポイントを取ってキープ。
第4ゲーム、30-0からディミトロフのフォアハンドのミス、錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナー、ディミトロフのボレー、錦織の外に逃げていく見事なスライスでのウィナーがあり、デュースへ。
錦織にもったいないリターンミスとバックハンドのミスが出て、ディミトロフがキープ。
第5ゲーム、40-30まで行きますが、錦織がキープ。
第6ゲーム、ディミトロフが4連続でサービスエースを決め、ラブゲームでキープ。
第7ゲーム、15-0からディミトロフのドロップボレー、錦織のフォアハンドのミスとバックハンドのミスがあり、15-40とディミトロフにブレークポイントが来ます。
錦織にバックハンドのミスが出て、ディミトロフがブレークに成功。
第8ゲーム、30-0からディミトロフの連続ミス、錦織のフォアハンドのウィナーなどがあり、デュースへ。
デュース1回目、ロングラリーで錦織がポイントを取り、錦織にブレークポイントが来ますが、ディミトロフがファーストサーブで凌ぎます。
デュース2回目、錦織がリターンから攻撃を仕掛けてポイントを取り、再び錦織にブレークポイントが来ます。
錦織の見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナーが決まり、錦織がブレークバックに成功。
第9ゲーム、錦織がラブゲームでキープ。
第10ゲーム、ディミトロフのフォアハンドのミス、錦織のすばらしいコートカバーリングからの超反応のボレーなどがあり、15-30と錦織がポイントを先行しますが、ディミトロフもすばらしい攻めでウィナーを決めるなど3連続でポイントを取り、ディミトロフがキープ。
第11ゲーム、15-0から錦織のウィナーを狙ってのバックハンドとフォアハンドのミスがあり、15-30とディミトロフがポイントを先行しますが、ディミトロフのリターンミス、錦織のすばらしいハイバックボレーとサービスエースが決まり、錦織がキープ。
第12ゲーム、ディミトロフのダブルフォルト、錦織のフォアハンドのクロスラリーで打ち勝ってのポイント、錦織のバックハンドのクロスへの深いショットからのフォアハンドのウィナーが決まり、0-40と錦織にセットポイント(ブレークポイント)が来ます。
ディミトロフが2本凌ぎますが、ディミトロフにフォアハンドのミスが出て、錦織がブレークに成功して第2セットを取ります。
錦織 | 第2セット | ディミトロフ |
1 | サービスエース | 4 |
0 | ダブルフォルト | 2 |
45%(15/33) | ファーストサーブ確率 | 75%(30/40) |
80%(12/15) | 1st Serve Points Won | 67%(20/30) |
50%(9/18) | 2nd Serve Points Won | 30%(3/10) |
40%(2/5) | ブレイク / チャンス | 100%(1/1) |
8/9 | ネットポイント | 3/7 |
52%(38/73) | Total Points Won | 48%(35/73) |
16 | Winner 合計 | 11 |
9 | フォアハンド | 6 |
6 | バックハンド | 1 |
1 | サーブ | 4 |
14 | Unforced error 合計 | 14 |
8 | フォアハンド | 4 |
6 | バックハンド | 8 |
0 | サーブ | 2 |
ファイナルセット
ファイナルセット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ● | ○ | ● | – | – | 6 | ||||
ディミトロフ | ○ | ○ | ● | ○ | – | – | 4 | ||||||
○:キープ、●:ブレーク |
錦織のサービスでファイナルセット開始。
第1ゲーム、錦織がショートポイントで簡単にポイントを取って行き、ラブゲームでキープ。
第2ゲーム、ディミトロフがキープ。
第3ゲーム、このゲームで錦織はネットに4回出てディミトロフにプレッシャーをかける攻めを見せ、錦織がキープ。
第4ゲーム、ディミトロフのサービスエース2本などがあり、ディミトロフがキープ。
第5ゲーム、ディミトロフのパッシングショット、錦織のバックハンドのミス、ディミトロフがすばらしいコートカバーリングでのポイントなどがあり、30-40とディミトロフにブレークポイントが来ますが、錦織がフォアハンドで攻め切ってピンチを凌ぎ、デュースへ。
ロングラリーで錦織にフォアハンドのミスが出て、再びディミトロフにブレークポイントが来ると、ディミトロフの深いショットを錦織がフォアハンドでネットにかけ、ディミトロフがブレークに成功。
第6ゲーム、ファーストポイントを錦織が取りますが、4連続でもったいないミスをして、ディミトロフがキープ。
第7ゲーム、30-0からディミトロフのフォアハンドのウィナーと錦織のフォアハンドのミスがあり、30-30まで行きますが、錦織がキープ。
第8ゲーム、ディミトロフのバックハンドのミス2本などがあり、15-30と錦織がポイントを先行します。
次のポイントでディミトロフのバックハンドがアウトと線審がコールしますが、インに判定が変わってリプレイザポイントとなります。(錦織は納得が行かず抗議)
やり直しのポイントをディミトロフが取った後、錦織がリターンから攻撃を仕掛けてボレーを決め、30-40と錦織にブレークポイントが来ますが、ディミトロフがピンチを凌ぎ、デュースへ。
デュース1回目、ディミトロフにバックハンドのミスが出て、再び錦織にブレークポイントが来ると、錦織がフォアハンドの逆クロスでオープンコートを作ってからのフォアハンドのストレートへのショットでポイントを取り、錦織がブレークバックに成功。
第9ゲーム、ディミトロフのドロップショット、ディミトロフの見事なディフェンスからのカウンターショットでのポイント、錦織のフォアハンドのミスなどがあり、30-40とディミトロフにブレークポイントが来ます。
手に汗握るロングラリーから最後は錦織がバックハンドのダウンザラインへのウィナーを決め、デュースへ。
デュース1回目、ディミトロフは攻めていながらミスをするなど、ディミトロフのバックハンドの連続ミスがあり、錦織が何と耐えてキープ。
第10ゲーム、ディミトロフの見事なフォアハンドのウィナー2本やダブルフォルトなどがあり、40-15とディミトロフがゲームポイントを握りますが、錦織のリターンエースとラインギリギリの深いショットでのポイントがあり、デュースへ。
デュース1回目、錦織が深いショットでディミトロフの甘い返球を引き出してからネットに出てボレーを決め、錦織にマッチポイント(ブレークポイント)が来ます。
錦織の攻めたリターンに対してディミトロフのバックハンドがネットにかかり、錦織がブレークに成功して勝利。
錦織 | ファイナルセット | ディミトロフ |
0 | サービスエース | 3 |
0 | ダブルフォルト | 1 |
65%(20/31) | ファーストサーブ確率 | 48%(15/31) |
65%(13/20) | 1st Serve Points Won | 67%(10/15) |
64%(7/11) | 2nd Serve Points Won | 50%(8/16) |
67%(2/3) | ブレイク / チャンス | 33%(1/3) |
8/10 | ネットポイント | 1/2 |
53%(33/62) | Total Points Won | 47%(29/62) |
6 | Winner 合計 | 10 |
4 | フォアハンド | 6 |
2 | バックハンド | 1 |
0 | サーブ | 3 |
10 | Unforced error 合計 | 16 |
5 | フォアハンド | 2 |
5 | バックハンド | 13 |
0 | サーブ | 1 |
試合振り返り・スタッツ
第1セットの途中からディミトロフは簡単にミスをするなどストロークが不安定になり、錦織のペースで試合が進んでいましたが、錦織のサービングフォーザセットのゲームでディミトロフが開き直ったかのようなプレーで深いショットが決まり出し、形成が逆転してディミトロフが第1セットを先取。
第2セットではお互いに凡ミスが減って引き締まった展開となる中、サーブが好調だったディミトロフに先にブレークに成功。
厳しい状況となりましたが、錦織はディミトロフのファーストサーブに食らいつき、ストロークで積極的に攻撃を仕掛けて行くなど、自ら流れを引き寄せる見事な反撃を見せて、すぐにブレークバックに成功すると、タイブレークに入る前にもう1つブレークをして第2セットを奪取。
ファイナルセットではお互いに疲れが見える中、このセットもディミトロフが先にブレークに成功しますが、ここからディミトロフのファーストサーブの入りが悪くなり、大事な場面で勝負強さを発揮した錦織が4ゲームを連取して逆転勝利。
これでモンテカルロでのチリッチとA.ズベレフに続いて、トップ5の3人から勝利をあげ、全仏オープン前にさらに自信を付ける大きな勝利となりました。
錦織 | Match | ディミトロフ |
1 | サービスエース | 8 |
0 | ダブルフォルト | 4 |
60%(61/101) | ファーストサーブ確率 | 67%(76/113) |
69%(42/61) | 1st Serve Points Won | 71%(54/76) |
55%(22/40) | 2nd Serve Points Won | 43%(16/37) |
36%(5/14) | ブレイク / チャンス | 60%(3/5) |
17/21 | ネットポイント | 13/21 |
50%(107/214) | Total Points Won | 50%(107/214) |
26 | Winner 合計 | 36 |
15 | フォアハンド | 22 |
10 | バックハンド | 6 |
1 | サーブ | 8 |
37 | Unforced error 合計 | 53 |
19 | フォアハンド | 14 |
18 | バックハンド | 35 |
0 | サーブ | 4 |
錦織の3回戦の対戦相手は!?
錦織圭のBNLイタリア国際3回戦の対戦相手は、世界ランキング28位のフィリップ・コールシュライバー(34歳・ドイツ)。
過去の対戦成績は、錦織の1勝、コールシュライバーの0勝。
過去1回の対戦は2016年の全豪オープン(ハード)の1回戦で、錦織がセットカウント3-0(6-4、6-3、6-3)で勝利しています。
クレーコートでは初対戦となります。
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