2018年8月27日から9月9日(2018年第35、36週)にニューヨーク(アメリカ)で開催されるグランドスラム「全米オープンテニス(USオープン)」の大会概要、歴代優勝者、大会日程、エントリー選手、ドロー表、放送予定を見ていきます。
また、錦織圭の全米オープンでの過去の成績も紹介します。
全米オープン(グランドスラム)
全米オープンは、アメリカ・ニューヨーク市郊外にあるフラッシング・メドウのUSTAビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで開催されるグランドスラム(テニス4大大会)の一つです。
大会概要
大会名 | 全米オープン (US Open) |
カテゴリ | グランドスラム |
開催期間 | 2018年 8月27日 ~ 9月9日 |
開催地 | アメリカ/ニューヨーク |
会場 | USTAビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター |
サーフェス | ハードコート |
ドロー | シングルス:128, ダブルス:64 |
賞金総額 | $25,282,400 (約27億9,520万円) |
日本との時差 | -13時間 (サマータイム中) |
全米オープンでの獲得ポイントと賞金を紹介します。
ラウンド | 獲得ポイント | 賞金 |
---|---|---|
優勝 | 2,000 | $3,800,000 (約4億2,010万円) |
準優勝 | 1,200 | $1,850,000 (約2億450万円) |
準決勝 | 720 | $925,000 (約1億230万円) |
準々決勝 | 360 | $475,000 (約5,250万円) |
4回戦 | 180 | $266,000 (約2,940万円) |
3回戦 | 90 | $156,000 (約1,720万円) |
2回戦 | 45 | $93,000 (約1,030万円) |
1回戦 | 10 | $54,000 (約600万円) |
※賞金(日本円)について、2018年8月20日時点での1ドル110.56円で換算。
歴代優勝者
全米オープンの過去15年の優勝者を紹介します。
シングルス最多優勝記録は、ロジャー・フェデラーとジミー・コナーズ氏とピート・サンプラス氏の5回。(プロ選手の参加が認められた1968年以降)
・フェデラー:2004~2008
・サンプラス:1990、1993、1995、1996、2002
・コナーズ:1974、1976、1978、1982、1983
2017年は、決勝で第1シードのラファエル・ナダルが第28シードのケビン・アンダーソンを6-3、6-3、6-4のストレートで破り、2013年以来となる全米オープン3回目の優勝を飾りました。(2017年の結果はこちら)
年 | 優勝者 |
---|---|
2017 | ラファエル・ナダル |
2016 | スタン・ワウリンカ |
2015 | ノバク・ジョコビッチ |
2014 | マリン・チリッチ |
2013 | ラファエル・ナダル |
2012 | アンディ・マレー |
2011 | ノバク・ジョコビッチ |
2010 | ラファエル・ナダル |
2009 | フアン マルティン・デルポトロ |
2008 | ロジャー・フェデラー |
2007 | ロジャー・フェデラー |
2006 | ロジャー・フェデラー |
2005 | ロジャー・フェデラー |
2004 | ロジャー・フェデラー |
2003 | アンディ・ロディック |
大会日程
8月21日(火)から8月24日(金)に予選が行われます。
本戦は8月27日(月) から始まり、9月8日(土)に女子シングルスの決勝、9月9日(日)に男子シングルスの決勝が行われます。
日付 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
8月27日(月) | 1回戦 | 1回戦 |
8月28日(火) | 1回戦 | 1回戦 |
8月29日(水) | 2回戦 | 2回戦 |
8月30日(木) | 2回戦 | 2回戦 |
8月31日(金) | 3回戦 | 3回戦 |
9月1日(土) | 3回戦 | 3回戦 |
9月2日(日) | 4回戦 | 4回戦 |
9月3日(月) | 4回戦 | 4回戦 |
9月4日(火) | 準々決勝 | 準々決勝 |
9月5日(水) | 準々決勝 | 準々決勝 |
9月6日(木) | – | 準決勝 |
9月7日(金) | 準決勝 | – |
9月8日(土) | – | 決勝 |
9月9日(日) | 決勝 | – |
<決勝のスケジュール(現地時間)>
9月7日(金):男子ダブルス決勝
9月8日(土):ミックスダブルス決勝、女子シングルス決勝
9月9日(日):女子ダブルス決勝、男子シングルス決勝
エントリー選手
全米オープンに出場予定のランキング上位50+αの選手(51位以下は省略)、各選手の2017年の同大会での結果を紹介します。
日本勢からは錦織圭、杉田祐一、ダニエル太郎、西岡良仁が出場予定。
(予選には添田豪、伊藤竜馬、守屋宏紀が出場予定)
ランキング上位32名にシードが与えられます。
<シングルスの出場枠 128>
・本戦ストレートイン (DA):104名
・ワイルドカード (WC):8名
・予選通過者 (Q):16名
<欠場者の情報>
ツォンガ、ベルディヒ、ドルゴポロフ、ステベは欠場となりました。
※世界ランキング「Rank」は2018年8月20日付のランキングです。
シード | 選手名 | Rank | 2017年 |
---|---|---|---|
1 | ラファエル・ナダル | 1位 | 優勝 |
2 | ロジャー・フェデラー | 2位 | ベスト8 |
3 | フアン マルティン・デルポトロ | 3位 | ベスト4 |
4 | アレクサンダー・ズベレフ | 4位 | 2回戦 |
5 | ケビン・アンダーソン | 5位 | 準優勝 |
6 | ノバク・ジョコビッチ | 6位 | – |
7 | マリン・チリッチ | 7位 | 3回戦 |
8 | グリゴール・ディミトロフ | 8位 | 2回戦 |
9 | ドミニク・ティエム | 9位 | 4回戦 |
10 | ダビド・ゴファン | 10位 | 4回戦 |
11 | ジョン・イズナー | 11位 | 3回戦 |
12 | パブロ・カレーニョ ブスタ | 12位 | ベスト4 |
13 | ディエゴ・シュワルツマン | 13位 | ベスト8 |
14 | ファビオ・フォニーニ | 14位 | 1回戦 |
15 | ステファノス・チチパス | 15位 | 予選3回戦 |
16 | カイル・エドマンド | 16位 | 3回戦 |
17 | リュカ・プイユ | 17位 | 4回戦 |
18 | ジャック・ソック | 18位 | 1回戦 |
19 | ロベルト・バウティスタ アグート | 19位 | 3回戦 |
20 | ボルナ・チョリッチ | 20位 | 3回戦 |
21 | 錦織 圭 | 21位 | – |
22 | マルコ・チェッキナート | 22位 | 予選1回戦 |
23 | チョン・ヒョン | 23位 | 2回戦 |
24 | ダミール・ズムル | 24位 | 3回戦 |
25 | ミロシュ・ラオニッチ | 25位 | – |
26 | リシャール・ガスケ | 26位 | 1回戦 |
27 | カレン・ハチャノフ | 27位 | 1回戦 |
28 | デニス・シャポバロフ | 28位 | 4回戦 |
29 | アドリアン・マナリノ | 29位 | 3回戦 |
30 | ニック・キリオス | 30位 | 1回戦 |
31 | フェルナンド・ベルダスコ | 31位 | 2回戦 |
32 | フィリップ・クライノビッチ | 32位 | 予選2回戦 |
フィリップ・コールシュライバー | 33位 | 4回戦 | |
スティーブ・ジョンソン | 34位 | 2回戦 | |
サム・クエリー | 35位 | ベスト8 | |
ニコロズ・バシラシビリ | 36位 | 1回戦 | |
アンドレイ・ルブレフ | 37位 | ベスト8 | |
ガエル・モンフィス | 38位 | 3回戦 | |
ジル・シモン | 39位 | 1回戦 | |
マートン・フチョビッチ | 40位 | 1回戦 | |
レオナルド・メイヤー | 41位 | 3回戦 | |
フランシス・ティアフォー | 42位 | 1回戦 | |
アレックス・デ ミノー | 43位 | 1回戦 | |
ジェレミー・シャルディ | 44位 | 1回戦 | |
ペーター・ゴヨブチック | 45位 | 予選3回戦 | |
ミーシャ・ズベレフ | 46位 | 4回戦 | |
ニコラス・ジャリ | 47位 | 予選2回戦 | |
ロビン・ハーセ | 48位 | 1回戦 | |
マクシミリアン ・マーテラー | 49位 | 1回戦 | |
アンドレアス・セッピ | 50位 | 1回戦 | |
ダニエル 太郎 | 76位 | 2回戦 | |
杉田 祐一 | 93位 | 2回戦 | |
スタン・ワウリンカ (WC) | 101位 | – | |
西岡 良仁 (PR) | 177位 | – | |
アンディ・マレー (PR) | 378位 | – |
ドロー表
ドローセレモニー:現地時間の8月23日(木) 14時、日本時間の8月24日(金) 3時。
ドロー表(PDF版)は、『 2018年全米オープンのドロー表 』をご覧ください。
第1シードから第8シードまでのドローは下記のようになりました。
<トップハーフ>
[1] ナダル vs アンダーソン [5]
[3] デルポトロ vs ディミトロフ [8]
<ボトムハーフ>
[4] A.ズベレフ vs チリッチ [7]
[2] フェデラー vs ジョコビッチ [6]
また、日本勢では第21シードの錦織圭とダニエル太郎はボトムハーフのA.ズベレフ山、杉田祐一と西岡良仁はボトムハーフのフェデラー山に入りました。
1回戦の対戦相手について、錦織はマクシミリアン・マーテラー(23歳・ドイツ・49位)、ダニエルはアレックス・デ ミノー(19歳・オーストラリア・43位)、杉田は第26シードのリシャール・ガスケ(32歳・フランス・26位)、西岡は第2シードのロジャー・フェデラー(37歳・スイス・2位)との対戦が決まりました。
トップハーフから先に試合が行われ、ボトムハーフの1回戦は大会2日目となります。
<withdraw>
パブロ・クエバスとジャレッド・ドナルドソンがwithdrawとなり、ラッキールーザーでロレンツォ・ソネゴとピーター・ポランスキーが出場。
ギリェルモ・ガルシア ロペスがwithdrawとなり、ラッキールーザーでルベン・ビーママンズが出場。
イジー・ベセリーがwithdrawとなり、ラッキールーザーでニコラ・マユが出場。
全米オープンの結果
2018年全米オープンの1回戦から決勝までの結果です。
結果の記事では、各ラウンド終了時の暫定ランキングも紹介しています。
・全米オープン「2回戦」の結果
・全米オープン「3回戦」の結果
・全米オープン「4回戦」の結果
・全米オープン「準々決勝」の結果
・全米オープン「準決勝」の結果
・全米オープン「決勝」の結果
放送予定
WOWOWでの放送が予定されています。
WOWOW
WOWOWでは、1回戦から決勝までを生中継で放送予定。
※大会初日と第5日ナイトセッション(9月1日午前7時30分~)は無料放送。
また、WOWOWメンバーズオンデマンドでは、「ピックアップコートチャンネル」にてテレビで未放送の試合もライブ配信されます。
日付 | ラウンド | 放送時間 |
---|---|---|
8月27日(月) | 1回戦 (男女S) | 23:55~ |
8月28日(火) | 1回戦 (男女S) | 7:55~ |
8月29日(水) | 1回戦 (男女S) | 0:00~, 7:55~ |
8月30日(木) | 2回戦 (男女S) | 0:00~, 7:55~ |
8月31日(金) | 2回戦 (男女S) | 0:00~, 7:55~ |
9月1日(土) | 3回戦 (男女S) | 0:00~, 7:30~ |
9月2日(日) | 3回戦 (男女S) | 0:00~, 7:30~ |
9月3日(月) | 4回戦 (男女S) | 0:00~, 7:55~ |
9月4日(火) | 4回戦 (男女S) | 0:00~, 7:55~ |
9月5日(水) | 準々決勝 (男女S) | 0:00~, 7:55~ |
9月6日(木) | 準々決勝 (男女S) | 0:00~, 7:55~ |
9月7日(金) | 準決勝 (女子S) | 7:55~ |
9月8日(土) | 決勝 (男子D) | 0:55~ |
準決勝 (男子S) | 4:55~ | |
9月9日(日) | 決勝 (MX) | 0:55~ |
決勝 (女子S) | 4:45~ | |
9月10日(月) | 決勝 (女子D) | 1:55~ |
決勝 (男子S) | 4:45~ |
・S:シングルス、D:ダブルス、MX:ミックスダブルス
・デイセッション:午前0:00~、ナイトセッション:午前7:55~
錦織の過去の成績
錦織の全米オープンでの過去の成績を紹介します。
錦織の全米オープンでの最高成績は、2014年の準優勝。
その2014年では4回戦で世界ランキング6位のラオニッチ、準々決勝で同4位のワウリンカ、準決勝で同1位のジョコビッチを破り、グランドスラム初の決勝に進出。
決勝では同16位のチリッチに敗れはしましたが、すばらしい活躍を見せての準優勝でした。
2016年には準々決勝で世界ランキング2位のマレーを破ってベスト4となるなど、全米オープンはグランドスラムの中で最も好成績を残している大会となっています。
2017年は右手首の怪我のため欠場しています。
年 | 結果 | 対戦相手 |
---|---|---|
2017 | – | – |
2016 | 準決勝 | スタン・ワウリンカ |
2015 | 1回戦 | ブノワ・ペール |
2014 | 準優勝 | マリン・チリッチ |
2013 | 1回戦 | ダニエル・エバンス |
2012 | 3回戦 | マリン・チリッチ |
2011 | 1回戦 | フラビオ・チポラ (試合途中で棄権) |
2010 | 3回戦 | アルベルト・モンタネス (試合途中で棄権) |
2009 | – | – |
2008 | 4回戦 | フアン マルティン・デルポトロ |
2007 | 予選2回戦 | ビヨン・パウ |
今シーズン、錦織は北米ハードコートシーズンに入ってからシティ・オープンでベスト8となったものの、ロジャーズ・カップで1回戦敗退、ウエスタン&サザン・オープンで2回戦敗退となり、期待されていたマスターズ2連戦でどちらも早期敗退という悔しい結果に終わりました。
直前の2大会の結果から全米オープンに向けて錦織の調子が心配ではありますが、偶数年の全米オープンで錦織は活躍しており(なぜか奇数年では1回戦が最高成績)、いい意味で吹っ切れていい結果を出してくれるのではないかなとひそかに期待しています。
最後に
ナダル、フェデラー、ジョコビッチの3人が全米オープンの優勝候補かなと思っていますが、まずはドローでジョコビッチがどこの山に入るかに注目です。(第1シードから第4シードの選手にとってはジョコビッチと同じ山だけは避けたいところです。)
<追記>第6シードのジョコビッチが第2シードのフェデラーの山に入り、順当に勝ち上がると準々決勝で対戦することになります。
ジョコビッチはウィンブルドンで優勝した後、今まで優勝できていなかったウエスタン&サザン・オープンを優勝してゴールデンマスターズを達成するなど自信も深めて来ており、この勢いまま全米オープンも優勝してしまいそうな感じがします。
他には全米オープンで優勝の経験があるデルポトロとチリッチ、グランドスラムでようやく結果を残し始めたA.ズベレフ、今シーズン安定して好成績を残しているアンダーソンなど、トップシードの誰が優勝してもおかしくない状況です。
また、ワウリンカも怪我から復帰して状態が良くなってきているので、グランドスラムでは特に怖い存在かなと思います。(はっきり言って迷惑ノーシードです。)
<追記>第8シードのディミトロフがウィンブルドンに続いてまたも1回戦でワウリンカを引き当てました(ウィンブルドンではワウリンカが勝利)。
そして、ロジャーズ・カップでトップ10選手を4人破って準優勝の活躍を見せた20歳のチチパスをはじめ、将来を期待されている若手が全米オープンでどんな活躍を見せてくれるかも注目です。
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