2018年10月22日から10月28日(2018年第43週)にウィーン(オーストリア)で開催されるATP500「エルステ・バンク・オープン」。
錦織圭の準決勝の対戦相手は、世界ランキング71位のミハイル・ククシュキン(30歳・カザフスタン)。
錦織とククシュキンのプレイヤー情報、準決勝の試合結果とスタッツを見ていきます。
プレイヤー情報(準決勝)
過去の対戦成績は、錦織の7勝、ククシュキンの0勝。(ツアーの予選も含めると錦織の8戦8勝)
ハードコートでは、錦織の4勝、ククシュキンの0勝。(ツアーの予選も含めると錦織の5戦5勝)
直近の対戦は2017年のジュネーブ・オープン(クレー)の2回戦で、錦織がセットカウント2-0(6-4、6-3)で勝利しています。
※2018年10月27日時点(試合前)
錦織 圭 | ククシュキン | |
7 勝 | 対戦成績 | 0 勝 |
11位 (4位) | 最新ランキング (最高) | 71位 (46位) |
日本 | 国籍 | カザフスタン |
28歳 | 年齢 | 30歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1987年12月26日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 183cm / 72kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2006年 |
39勝17敗 | 2018年成績 | 20勝20敗 |
0回 | 2018年優勝回数 | 0回 |
370勝172敗 | 通算成績 | 137勝171敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 1回 |
準決勝「錦織 vs ククシュキン」の結果
試合日:10月27日(土)
[5] 錦織 圭 (11位) | 2 | 6 | 6 | |||
ミハイル・ククシュキン (71位) | 0 | 4 | 3 | |||
試合時間:1時間29分 |
---|
第5シードの錦織圭(28歳・日本)がミハイル・ククシュキン(30歳・カザフスタン)を6-4、6-3のストレートで破り、エルステ・バンク・オープン初の決勝進出を決めました。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
第1セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | – | – | 6 | ||||
ククシュキン | ○ | ○ | ○ | ○ | – | – | 4 | ||||||
○:キープ、●:ブレーク |
錦織のサービスで試合開始。
第1ゲーム、錦織のサービスエース2本やバックハンドのクロスへのウィナーなどがあり、錦織がキープ。(錦織のファーストサーブ5/5)
第2ゲーム、ククシュキンの連続サービスエースなどがあり、ククシュキンがキープ。
第3ゲーム、錦織のボレーのウィナーやファーストサーブでのポイントなどがあり、錦織がキープ。
第4ゲーム、ククシュキンのファーストサーブでのポイント、錦織の深いリターンでのポイント、ククシュキンのファーストサーブでのポイント、錦織のドロップショットのミス(40-15)、錦織のボレーでのウィナー、ククシュキンのボレーでのウィナーがあり、ククシュキンがキープ。
第5ゲーム、ロングラリーでのククシュキンのフォアハンドのミス、錦織のフォアハンドのクロスへのウィナー、錦織の見事なハイバックボレーのウィナー、錦織のセカンドサーブでのポイントがあり、錦織がラブゲームでキープ。
第6ゲーム、錦織の深いリターン&深いショットでのポイント、ククシュキンのフォアハンドの逆クロスへのショットでのポイント、錦織の深いリターンでのポイント、錦織の威力のあるリターン&フォアハンドの逆クロスへのウィナーがあり、15-40と錦織にブレークポイントが来ます。
ククシュキンがファーストサーブで連続でポイントを取り、デュースへ。
デュース2回目でククシュキンがキープ。
第7ゲーム、ククシュキンのフォアハンドのダウンザラインへの深いショットでのポイント、ククシュキンのドロップショットのミス、錦織のファーストサーブでのポイント、ククシュキンのバックハンドの連続ミスがあり、錦織がキープ。
このゲームでククシュキンのミスが3本ありましたが、3本ともククシュキンが良いリターンから積極的に攻めて行く中でのミスで、錦織にとっては危ないゲームでした。
第8ゲーム、ククシュキンがキープ。
第9ゲーム、40-0からククシュキンのパッシングショット、ククシュキンがリターンから先に攻撃を仕掛けてのポイントで40-30まで行きますが、錦織がキープ。
第10ゲーム、ククシュキンのダブルフォルト、ククシュキンのフォアハンドに回り込んでのダウンザラインへのウィナー、錦織のフォアハンドの逆クロスへのウィナー(15-30)、ククシュキンのファーストサーブでのポイント、ククシュキンのフォアハンドクロスへのショットでのポイント(40-30)、錦織のすばらしいストロークの展開からのバックハンドのダウンザラインへのウィナーがあり、デュースへ。
デュース2回目、錦織が深いリターンでポイントを取り、錦織にセットポイント(ブレークポイント)が来ますが、錦織にもったいないバックハンドのミスが出ます。
デュース3回目、ククシュキンにフォアハンドのミスが出て、再び錦織にセットポイントが来ます。
錦織が深いリターンでククシュキンの甘い返球を引き出してからフォアハンドのストレートへのウィナーを決め、錦織がブレークをして第1セットを先取。
錦織 | 第1セット | ククシュキン |
3 | サービスエース | 2 |
0 | ダブルフォルト | 1 |
72% (18/25) | ファーストサーブ確率 | 74% (28/38) |
78% (14/18) | 1st Serve Points Won | 61% (17/28) |
71% (5/7) | 2nd Serve Points Won | 60% (6/10) |
25% (1/4) | ブレーク / チャンス | 0% (0/0) |
4/6 | ネットポイント | 3/3 |
39% (15/38) | Return Points Won | 20% (5/25) |
56% (35/63) | Total Points Won | 44% (28/63) |
13 | Winner 合計 | 9 |
5 | フォアハンド | 5 |
5 | バックハンド | 2 |
3 | サーブ | 2 |
8 | Unforced error 合計 | 13 |
7 | フォアハンド | 8 |
1 | バックハンド | 4 |
0 | サーブ | 1 |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時に取得したポイント。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時に取得したポイント。
・Return Points Won:リターンゲームで取得したポイント。
・Total Points Won:取得した全ポイント。
第2セット
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ● | ○ | ○ | ○ | ○ | – | – | – | 6 | |||
ククシュキン | ○ | ○ | ○ | – | – | – | 3 | ||||||
○:キープ、●:ブレーク |
錦織のサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、錦織のファーストサーブでのポイントとセカンドサーブでのポイント、錦織のバックハンドのクロスへのウィナー(40-0)、ククシュキンのバックハンドのクロスへのウィナー、錦織のボレーのミスとフォアハンドのミスがあり、デュースへ。
デュース1回目、錦織にバックハンドのミスが出て、ククシュキンにブレークポイントが来ますが、ククシュキンにフォアハンドのミスが出ます。
デュース2回目、錦織の見事なバックハンドの逆クロスへのスライスショットでのポイント、ククシュキンのバックハンドのミスがあり、錦織がキープ。
第2ゲーム、錦織のフォアハンドのスライスショットでのポイント、錦織が先に攻撃を仕掛ける中でのククシュキンのフォアハンドのミス、錦織のフォアハンドに回り込んでのリターンエースがあり、0-40と錦織にブレークポイントが来ます。
錦織が深いリターンでポイントを取り、錦織がブレークに成功。
第3ゲーム、錦織のフォアハンドのドライブボレーのウィナー、錦織のダブルフォルト、錦織のフォアハンドの逆クロスへのウィナー(30-15)、ククシュキンの深いリターンでのポイント、ロングラリーでのククシュキンのフォアハンドのクロスへのウィナーがあり、30-40とククシュキンにブレークポイントが来ます。
錦織がファーストサーブでポイントを取り、デュースへ。
デュース1回目、錦織のサービスエースとセカンドサーブでのポイントがあり、錦織がキープ。
第4ゲーム、ククシュキンの見事なフォアハンドのクロスへのウィナーなどがあり、ククシュキンがキープ。
第5ゲーム、ククシュキンの見事なロブショットのウィナー、ストロークの打ち合いでの錦織のポイント、ククシュキンの浅いリターンでのポイント(15-30)、錦織の見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナー、ククシュキンのバックハンドのミス(40-30)、錦織のバックハンドのストレートへのショットでのポイントがあり、錦織がキープ。
第6ゲーム、ロングラリーでの錦織のフォアハンドのミス、ククシュキンのフォアハンドのミス、錦織の厳しいコースへのリターンでのポイント(15-30)、ククシュキンのフォアハンドに回り込んでのダウンザラインへのウィナー、錦織のフォアハンドのミス(40-30)、ククシュキンのサービスエースがあり、ククシュキンがキープ。
第7ゲーム、ククシュキンのバックハンドのミス、錦織のバックハンドのミス、ククシュキンの威力のあるリターンでのポイント(15-30)、錦織のファーストサーブでの連続ポイント(40-30)、ククシュキンのリターンミスがあり、錦織がキープ。
第8ゲーム、ククシュキンのファーストサーブでのポイント、錦織のバックハンドのダウンザラインへのショットでのポイント、錦織の絶妙なタッチのドロップボレーのウィナー(15-30)、ククシュキンのフォアハンドのダウンザラインへのショットでのポイント、ククシュキンのファーストサーブでのポイント(40-30)、錦織のバックハンドのミスがあり、ククシュキンがキープ。
第9ゲーム、錦織のサービングフォーザマッチ。
ククシュキンのフォアハンドのダウンザラインへのウィナー、錦織のファーストサーブでのポイント、ククシュキンの深いリターンでのポイント(15-30)、錦織のサービスエースとファーストサーブでのポイントがあり、40-30と錦織にマッチポイントが来ます。
サイドラインに乗る錦織の見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナーが決まり、錦織が勝利。
錦織 | 第2セット | ククシュキン |
2 | サービスエース | 1 |
1 | ダブルフォルト | 0 |
61% (22/36) | ファーストサーブ確率 | 67% (14/21) |
68% (15/22) | 1st Serve Points Won | 64% (9/14) |
57% (8/14) | 2nd Serve Points Won | 43% (3/7) |
100% (1/1) | ブレーク / チャンス | 0% (0/2) |
1/5 | ネットポイント | 0/0 |
43% (9/21) | Return Points Won | 36% (13/36) |
56% (32/57) | Total Points Won | 44% (25/57) |
9 | Winner 合計 | 9 |
4 | フォアハンド | 6 |
3 | バックハンド | 1 |
2 | サーブ | 2 |
10 | Unforced error 合計 | 12 |
4 | フォアハンド | 4 |
5 | バックハンド | 8 |
1 | サーブ | 0 |
ホットショット(錦織)
第2セットの第8ゲームで見せた錦織のドロップボレーです。
試合振り返り・スタッツ
第1セット、お互いキープの接戦の展開となりますが、第10ゲームで錦織がブレークをして第1セットを先取。
第2セット、第2ゲームで錦織が積極的に攻撃を仕掛けて先にブレークをします。
錦織は第3ゲームではククシュキンにブレークポイントを1本握られ、第5ゲームと第7ゲームと第9ゲームでは15-30とククシュキンにポイントを先行されるなど苦しいサービスゲームが続きましたが、ここ一番でファーストサーブでポイントを取るなどククシュキンにあと1本を許さず、錦織がキープを続けて勝利。
この試合の錦織は2回戦や準々決勝で見せたほどのストロークの調子の良さではなく(ククシュキンのショットにタイミングを合わせきれなかった?)、好調だったククシュキンの粘りのプレーに苦労する時間帯もありましたが、大事な場面でファーストサーブでのポイントを取ったり、バックハンドのダウンザラインへのウィナーを決めたりと、要所を締めてストレートで勝ったという試合でした。(ファイナルズ出場に向けてもまたまた大きな1勝となりました。)
さすがに疲れも出て来ているかと思いますが、今は強かった頃と同じくらいすばらしいテニスができているので、久しぶりのツアー優勝でさらに自信を深めて欲しいです。
錦織 | Match | ククシュキン |
5 | サービスエース | 3 |
1 | ダブルフォルト | 1 |
64% (39/61) | ファーストサーブ確率 | 71% (42/59) |
74% (29/39) | 1st Serve Points Won | 62% (26/42) |
64% (14/22) | 2nd Serve Points Won | 53% (9/17) |
40% (2/5) | ブレーク / チャンス | 0% (0/2) |
5/11 | ネットポイント | 3/3 |
41% (24/59) | Return Points Won | 30% (18/61) |
56% (67/120) | Total Points Won | 44% (53/120) |
22 | Winner 合計 | 18 |
9 | フォアハンド | 11 |
8 | バックハンド | 3 |
5 | サーブ | 4 |
18 | Unforced error 合計 | 25 |
11 | フォアハンド | 12 |
6 | バックハンド | 12 |
1 | サーブ | 1 |
錦織の決勝の対戦相手は!?
錦織圭のエルステ・バンク・オープンの決勝の対戦相手は、世界ランキング8位のケビン・アンダーソン(32歳・南アフリカ)。
過去の対戦成績は、錦織の4勝、アンダーソンの2勝。(ツアーの予選も含めると錦織の5勝、アンダーソンの2勝)
ハードコートでは、錦織の3勝、アンダーソンの2勝。(ツアーの予選も含めると錦織の4勝、アンダーソンの2勝)
直近の対戦は2018年のニューヨーク・オープン(室内ハード)の準決勝で、アンダーソンがセットカウント2-1(6-1、3-6、7-6)で勝利しています。
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