2018年7月30日から8月5日(2018年第31週)にワシントンD.C.(アメリカ)で開催されるATP500「シティ・オープン」。
錦織圭の準々決勝の対戦相手は、世界ランキング3位のアレクサンダー・ズベレフ(21歳・ドイツ)。
錦織とA.ズベレフのプレイヤー情報、準々決勝の試合結果とスタッツを見ていきます。
プレイヤー情報(準々決勝)
過去の対戦成績は、錦織の1勝、A.ズベレフの1勝。
直近の対戦は2018年のモンテカルロ・マスターズ(クレー)の準決勝で、錦織がセットカウント2-1(3-6、6-3、6-4)で勝利しています。
※2018年8月3日時点(試合前)
錦織 圭 | A.ズベレフ | |
1 勝 | 対戦成績 | 1 勝 |
20位 (4位) | 最新ランキング (最高) | 3位 (3位) |
日本 | 国籍 | ドイツ |
28歳 | 年齢 | 21歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1997年4月20日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 198cm / 90kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2013年 |
22勝10敗 | 2018年成績 | 38勝11敗 |
0回 | 2018年優勝回数 | 2回 |
353勝165敗 | 通算成績 | 155勝81敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 8回 |
準々決勝「錦織 vs A.ズベレフ」の結果
試合日:現地時間 8月3日(金)
[7] 錦織 圭 (20位) | 1 | 6 | 1 | 4 |
[1] アレクサンダー・ズベレフ (3位) | 2 | 3 | 6 | 6 |
試合時間:1時間45分 |
---|
第7シードの錦織(28歳・日本)は第1シードのA.ズベレフ(21歳・ドイツ)に6-3、1-6、4-6のフルセットの末に敗れ、準々決勝で敗退となりました。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
第1セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | – | – | – | 6 | |||
A.ズベレフ | ○ | ○ | ○ | – | – | – | 3 | ||||||
○:キープ、●:ブレーク |
錦織のサービスで試合開始。
第1ゲーム、錦織のすばらしいコートカバーリングを見せてのパッシングショットが決まるなど、錦織がしっかりとキープ。
第2ゲーム、ズベレフがラブゲームでキープ。
第3ゲーム、錦織のバックハンドのミスが2本ありましたが、錦織がキープ。
第4ゲーム、ズベレフがファーストサーブだけで3ポイントを取るなど、ズベレフがラブゲームでキープ。
第5ゲーム、30-15で錦織にダブルフォルトが出て30-30まで行きますが、錦織のフォアハンドのストレートへのウィナー、錦織の深いショットでのポイントがあり、錦織がキープ。
第6ゲーム、錦織のバックハンドのダウンザラインへの見事なパッシングショット、チャンスボールでのズベレフのフォアハンドのミス、錦織のフォアハンドの角度のあるクロスへのショットでのポイントがあり、0-40と錦織にブレークポイントが来ます。
錦織が深いリターンからの連続攻撃でポイントを取り、錦織がブレークに成功。
第7ゲーム、錦織のドロップショットやサービスエースなどがあり、錦織が危なげなくキープ。
第8ゲーム、ズベレフのフォアハンドのウィナー、サービスエース、スマッシュなどがあり、ズベレフがラブゲームでキープ。
第9ゲーム、錦織のサービングフォーザセット。
ズベレフのバックハンドのダウンザラインへのショットでのポイント、錦織のフォアハンドのクロスへのウィナー級のショットでのポイント、錦織のバックハンドのミスとフォアハンドのミスがあり、15-40とズベレフにブレークポイントが来ます。
錦織のフォアハンドの威力のあるクロスへのショットでのポイント、錦織のファーストサーブでのポイントがあり、デュースへ。
デュース1回目、錦織がファーストサーブだけで連続でポイントを取り、錦織が第1セットを先取。
錦織 | 第1セット | A.ズベレフ |
1 | サービスエース | 2 |
1 | ダブルフォルト | 0 |
65%(20/31) | ファーストサーブ確率 | 88%(14/16) |
75%(15/20) | 1st Serve Points Won | 71%(10/14) |
55%(6/11) | 2nd Serve Points Won | 100%(2/2) |
100%(1/1) | ブレイク / チャンス | 0%(0/2) |
2/2 | ネットポイント | 2/6 |
53%(25/47) | Total Points Won | 47%(22/47) |
5 | Winner 合計 | 5 |
3 | フォアハンド | 2 |
1 | バックハンド | 1 |
1 | サーブ | 2 |
9 | Unforced error 合計 | 8 |
1 | フォアハンド | 3 |
7 | バックハンド | 5 |
1 | サーブ | 0 |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・Total Points Won:取得した全ポイント。
第2セット
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | – | – | – | – | – | 1 | ||||||
A.ズベレフ | ○ | ○ | ● | ○ | ● | ○ | – | – | – | – | – | 6 | |
○:キープ、●:ブレーク |
ズベレフのサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、ズベレフのバックハンドのミスとファーストサーブでのポイント、錦織のリターンエースがあり、15-30と錦織がポイントを先行。
ここからズベレフのフォアハンドの威力のあるショットでのポイント、サービスエース、深いショットで3連続でポイントを取り、ズベレフがキープ。
第2ゲーム、ズベレフがストロークで打ち勝ってのポイント、ズベレフのフォアハンドの逆クロスへのウィナー、錦織のフォアハンドのミスがあり、0-40とズベレフにブレークポイントが来ます。
ズベレフのリターンミス、錦織のファーストサーブでのポイントとセカンドサーブでのポイントがあり、デュースへ。
デュース1回目、錦織にフォアハンドのミスが出て、ズベレフにブレークポイントが来ますが、ズベレフにフォアハンドのミスが出ます。
デュース2回目で錦織がキープ。
第3ゲーム、ズベレフがラブゲームでキープ。
第4ゲーム、ロングラリーでのズベレフのポイント、錦織のファーストサーブでのポイント、錦織のフォアハンドのミス、錦織のサービスエース、錦織のバックハンドのミスがあり、30-40とズベレフにブレークポイントが来ます。
ズベレフが深いリターン・深いショット・フォアハンドの威力のあるクロスへのショットの連続攻撃でポイントを取り、ズベレフがブレークに成功。
第5ゲーム、ズベレフがキープ。
第6ゲーム、ズベレフのドロップショット、錦織のフォアハンドのクロスへのウィナー、錦織のフォアハンドのミス、錦織の見事なロブショット、ズベレフの深いショットでのポイントがあり、30-40とズベレフにブレークポイントが来ますが、ロングラリーで錦織が打ち勝ち、デュースへ。
デュース1回目、ズベレフがリターンでポイントを取り、ズベレフにセットポイント(ブレークポイント)が来ます。
ズベレフの見事なバックハンドのダウンザラインへのウィナーが決まり、ズベレフがブレークに成功。
第7ゲーム、ズベレフのサービングフォーザセット。
ズベレフの3連続サービスエースで40-0とズベレフにセットポイントが来ます。
錦織のバックハンドのダウンザラインへのリターンがわずかにサイドアウトとなり、ズベレフが第2セットを取ります。
錦織がトレーナーとドクターを呼んで、何かの錠剤を飲みます。
錦織 | 第2セット | A.ズベレフ |
1 | サービスエース | 6 |
0 | ダブルフォルト | 0 |
63%(15/24) | ファーストサーブ確率 | 79%(15/19) |
40%(6/15) | 1st Serve Points Won | 87%(13/15) |
56%(5/9) | 2nd Serve Points Won | 75%(3/4) |
0%(0/0) | ブレイク / チャンス | 29%(2/7) |
0/0 | ネットポイント | 2/2 |
33%(14/43) | Total Points Won | 67%(29/43) |
3 | Winner 合計 | 11 |
2 | フォアハンド | 3 |
0 | バックハンド | 2 |
1 | サーブ | 6 |
7 | Unforced error 合計 | 6 |
4 | フォアハンド | 2 |
3 | バックハンド | 4 |
0 | サーブ | 0 |
ファイナルセット
ファイナルセット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ● | ○ | – | – | 4 | ||||||
A.ズベレフ | ○ | ○ | ● | ○ | ● | ○ | – | – | 6 | ||||
○:キープ、●:ブレーク |
錦織のサービスでファイナルセット開始。
第1ゲーム、錦織がキープ。
第2ゲーム、15-0でズベレフにダブルフォルトがありましたが、ズベレフがキープ。
第3ゲーム、錦織のファーストサーブでのポイント2本、ファーストサーブでズベレフを崩してからのポイントなどがあり、錦織がキープ。
第4ゲーム、ズベレフのスマッシュミス、サービスダッシュを見せたズベレフのボレーミスなどがあり、30-30まで行きますが、ズベレフがキープ。
第5ゲーム、錦織のバックハンドのミス、フォアハンドのクロスラリーでのズベレフのポイント、錦織のフォアハンドのミスがあり、0-40とズベレフにブレークポイントが来ます。
ズベレフの角度のある厳しいリターンに対する錦織のバックハンドのダウンザラインへのショットがサイドアウトとなり、ズベレフがブレークに成功。
第6ゲーム、ズベレフのバックハンドのダウンザラインへのショットでのポイント、錦織の角度の厳しいリターンからのフォアハンドのクロスへのウィナー、ズベレフのファーストサーブでのポイント、錦織のフォアハンドのクロスへのショットでのポイントがあり、30-30となります。
ここで雨が降ってきて、2時間25分ほど試合が中断します。
再開後、錦織のもったいないフォアハンドのミス、ズベレフのファーストサーブでのポイントがあり、ズベレフがキープ。
第7ゲーム、錦織の見事なネットプレーでのポイント、センターへのセカンドサーブでのポイントで30-0としたところから錦織のフォアハンドの連続ミスとバックハンドのミスがあり、30-40とズベレフにブレークポイントが来ます。
チャンスボールでの錦織のアプローチショットが甘くなり、ズベレフの強いショットに対する錦織のボレーがアウトとなり、ズベレフがブレークに成功。
第8ゲーム、ズベレフのサービングフォーザマッチ。
ズベレフのバックハンドのミス、錦織の深いリターンからの連続攻撃でのポイント、ズベレフのバックハンドのミスがあり、0-40と錦織にブレークポイントが来ます。
錦織のドロップショットからのボレーが決まり、錦織がブレークを1つ返します。
第9ゲーム、錦織のすばらしいネットプレーなどがあり、錦織がラブゲームでキープ。
第10ゲーム、ズベレフの2回目のサービングフォーザマッチ。
ズベレフがファーストサーブを3連続で入れて主導権を握ってポイントを取って行き、40-0とズベレフにマッチポイントが来ます。
錦織にフォアハンドのミスが出て、ズベレフが勝利。
錦織 | ファイナルセット | A.ズベレフ |
0 | サービスエース | 0 |
0 | ダブルフォルト | 1 |
60%(15/25) | ファーストサーブ確率 | 64%(16/25) |
67%(10/15) | 1st Serve Points Won | 75%(12/16) |
40%(4/10) | 2nd Serve Points Won | 44%(4/9) |
100%(1/1) | ブレイク / チャンス | 100%(2/2) |
5/7 | ネットポイント | 3/5 |
46%(23/50) | Total Points Won | 54%(27/50) |
5 | Winner 合計 | 2 |
2 | フォアハンド | 1 |
3 | バックハンド | 1 |
0 | サーブ | 0 |
14 | Unforced error 合計 | 8 |
6 | フォアハンド | 3 |
8 | バックハンド | 4 |
0 | サーブ | 1 |
ハイライト動画
シティ・オープン準々決勝「錦織 vs A.ズベレフ」のハイライト動画です。(動画の0~2分の部分)
試合振り返り・スタッツ
第1セットでは錦織がブレークをした第6ゲーム以外はA.ズベレフがすべてラブゲームでキープをしていましたが、錦織はワンチャンスをしっかりとモノにしてセットを取る理想的な展開となりました。
第2セットに入ると錦織はサービスゲームでミスが重なったり、A.ズベレフのリターンやストロークが深く入ってきて押し込まれたりと、A.ズベレフが主導権を握る展開となって、A.ズベレフが第2セットを取ります。
ファイナルセットでは錦織も立ち上がりをしっかりとキープしましたが、第5ゲームで錦織のミスが絡み、第2セットに続いてA.ズベレフに先にブレークを許す苦しい展開となりました。
直後の第6ゲーム、30-30となってから雨での中断をはさみ、錦織がブレークポイントを握れるかどうかの大事なポイントでしたが、ストローク戦に持ち込んだ後に錦織にもったいないミスが出てしました。
A.ズベレフにとってもプレッシャーのかかるポイントだったので、粘り強くラリーを続けて行って欲しかったです。
さらに第7ゲームで錦織がいい形で30-0とリードしてからまたも錦織のミスが絡み、A.ズベレフがブレーク。
中断後から錦織は早めにネットプレーを仕掛けてポイントを取るパターンを増やすなど、流れを変えそうな良いプレーも出始めていただけにこの被ブレークはもったいなかったです。
第2セット以降はA.ズベレフの深いストロークに対して錦織が押し込まれる展開が増え、錦織が攻撃を仕掛ける前にA.ズベレフに先に攻められるなどストローク戦で優位に立てなくなっていましたが、中断後から増やしたネットプレーでA.ズベレフの時間を奪う攻撃パターンは今後につながるかなと思います。
錦織 | Match | A.ズベレフ |
2 | サービスエース | 8 |
1 | ダブルフォルト | 1 |
63%(50/80) | ファーストサーブ確率 | 75%(45/60) |
62%(31/50) | 1st Serve Points Won | 78%(35/45) |
50%(15/30) | 2nd Serve Points Won | 60%(9/15) |
100%(2/2) | ブレイク / チャンス | 36%(4/11) |
7/9 | ネットポイント | 7/13 |
44%(62/140) | Total Points Won | 56%(78/140) |
13 | Winner 合計 | 18 |
7 | フォアハンド | 6 |
4 | バックハンド | 4 |
2 | サーブ | 8 |
30 | Unforced error 合計 | 22 |
11 | フォアハンド | 8 |
18 | バックハンド | 13 |
1 | サーブ | 1 |
錦織が次に出場する大会は!?
錦織圭が次に出場する大会は、8月6日からトロント(ドイツ)で開催されるマスターズ1000「ロジャーズ・カップ」。
すでにドローが発表されており、ロジャーズ・カップの1回戦で錦織は世界ランキング38位のロビン・ハーセ(31歳・オランダ)と対戦。
過去の対戦成績は、錦織の1勝、ハーセの0勝。
過去1回の対戦は2011年の上海マスターズ(ハード)の1回戦で、錦織がセットカウント2-1(0-6、7-5、7-6)で勝利しています。
そして、錦織が2回戦に勝ち進むと世界ランキング4位の第3シードのデルポトロと対戦する厳しいドローとなりました。
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