2018年10月29日から11月4日(2018年第44週)にパリ(フランス)で開催されるマスターズ1000「ロレックス・パリ・マスターズ(パリ・マスターズ)」。
今回はランキング上位30名のパリ・マスターズ後の11月5日付のランキング試算を見ていきます。
2018年11月5日付のランキング試算
はじめに、2018年11月5日付のランキングについて、2017年のパリ・マスターズのポイントが2018年11月5日に失効日を迎え、2018年の同大会でのポイントと入れ替わる形になります。(例外の選手については別途補足します。)
また、2017年のATPファイナルズのポイントも2018年11月5日に失効日を迎えます。
2017年 パリ・マスターズとATPファイナルズの振り返り
まずはトップ30の2017年のパリ・マスターズとATPファイナルズの結果を簡単に振り返ります。
<パリ・マスターズ>
決勝で第16シードのソックが予選勝者のクライノビッチを5-7、6-4、6-1のフルセットの末に破り、マスターズ初優勝を飾りました。
第9シードのイズナーとベネトーがベスト4。
第1シードのナダル、第3シードのチリッチ、第13シードのデルポトロ、ベルダスコがベスト8。
錦織は右手首の怪我のため欠場でした。
<ATPファイナルズ>
決勝でディミトロフがゴファンを7-5、4-6、6-3のフルセットの末に破り、ATPファイナルズ初優勝(全勝優勝)を飾りました。
フェデラーとソックがベスト4。
ナダル(怪我で第2戦からカレーニョブスタに交代)、A.ズベレフ、ティエム、チリッチはラウンドロビンで敗退。
順位 | 選手名 | 10/29 point |
2017年 パリ |
2017年 Finals |
---|---|---|---|---|
1 | ナダル | 7,660 | ベスト8 | RR |
2 | ジョコビッチ | 7,445 | – | – |
3 | フェデラー | 6,260 | – | ベスト4 |
4 | デルポトロ | 5,460 | ベスト8 | – |
5 | A.ズベレフ | 5,115 | 2回戦 | RR |
6 | アンダーソン | 4,230 | 2回戦 | – |
7 | チリッチ | 4,050 | ベスト8 | RR |
8 | ティエム | 3,825 | 3回戦 | RR |
9 | イズナー | 3,425 | ベスト4 | – |
10 | ディミトロフ | 3,335 | 3回戦 | 優勝 |
11 | 錦織 圭 | 3,210 | – | – |
12 | ゴファン | 2,675 | 3回戦 | 準優勝 |
13 | チョリッチ | 2,460 | 2回戦 | – |
14 | フォニーニ | 2,315 | – | – |
15 | エドマンド | 2,195 | 2回戦 | – |
16 | チチパス | 2,175 | – | – |
17 | メドベージェフ | 1,977 | 予選1回戦 | – |
18 | ハチャノフ | 1,845 | 1回戦 | – |
19 | シュワルツマン | 1,835 | 2回戦 | – |
20 | チェッキナート | 1,829 | – | – |
21 | ラオニッチ | 1,810 | – | – |
22 | バシラシビリ | 1,767 | 予選1回戦 | – |
23 | ソック | 1,760 | 優勝 | ベスト4 |
24 | カレーニョ ブスタ | 1,705 | 2回戦 | RR |
25 | バウティスタ アグート | 1,650 | 3回戦 | – |
26 | チョン | 1,630 | 2回戦 | – |
27 | ベルダスコ | 1,545 | ベスト8 | – |
28 | ガスケ | 1,535 | 2回戦 | – |
29 | シャポバロフ | 1,440 | 1回戦 | – |
30 | モンフィス | 1,355 | – | – |
RR:ラウンドロビン
トップ30の基礎ポイント
トップ30の基礎ポイントを見ていきます。
順位 | 選手名 | 10/29 point |
失効point | 基礎 point |
|
---|---|---|---|---|---|
パリ | Finals | ||||
1 | ナダル | 7,660 | 180 | 0 | 7,480 |
2 | ジョコビッチ | 7,445 | 0 | 0 | 7,445 |
3 | フェデラー | 6,260 | 0 | 600 | 5,660 |
4 | デルポトロ | 5,460 | 180 | 0 | 5,300* |
5 | A.ズベレフ | 5,115 | 10 | 200 | 4,905 |
6 | アンダーソン | 4,230 | 10 | 0 | 4,220 |
7 | チリッチ | 4,050 | 180 | 0 | 3,870 |
8 | ティエム | 3,825 | 90 | 200 | 3,535 |
9 | イズナー | 3,425 | 360 | 0 | 3,065 |
10 | ディミトロフ | 3,335 | 90 | 1,500 | 1,745 |
11 | 錦織 圭 | 3,210 | 0 | 0 | 3,210 |
12 | ゴファン | 2,675 | 90 | 800 | 1,785 |
13 | チョリッチ | 2,460 | 70 | 0 | 2,390 |
14 | フォニーニ | 2,315 | 0 | 0 | 2,225* |
15 | エドマンド | 2,195 | 45 | 0 | 2,150 |
16 | チチパス | 2,175 | 0 | 0 | 2,085* |
17 | メドベージェフ | 1,977 | 0 | 0 | 1,932* |
18 | ハチャノフ | 1,845 | 10 | 0 | 1,835 |
19 | シュワルツマン | 1,835 | 45 | 0 | 1,790 |
20 | チェッキナート | 1,829 | 0 | 0 | 1,809* |
21 | ラオニッチ | 1,810 | 0 | 0 | 1,810 |
22 | バシラシビリ | 1,767 | 0 | 0 | 1,750* |
23 | ソック | 1,760 | 1,000 | 400 | 360 |
24 | カレーニョ ブスタ | 1,705 | 10 | 0 | 1,695 |
25 | バウティスタ アグート | 1,650 | 90 | 0 | 1,560 |
26 | チョン | 1,630 | 45 | 0 | 1,585 |
27 | ベルダスコ | 1,545 | 180 | 0 | 1,365 |
28 | ガスケ | 1,535 | 45 | 0 | 1,490 |
29 | シャポバロフ | 1,440 | 10 | 0 | 1,430 |
30 | モンフィス | 1,355 | 0 | 0 | 1,400* |
- 10月29日ポイント
- 失効ポイント
- 基礎ポイント
2018年10月29日付のATPランキングのポイント。
2018年11月5日に失効日を迎える2017年のパリ・マスターズのポイントとATPファイナルズのポイント。
「基礎ポイント」=「10月29日ポイント」-「失効ポイント」
※フォニーニ、チチパス、メドベージェフ、チェッキナート、バシラシビリの基礎ポイントについて、2017年のパリ・マスターズに出場していないため、現在ランキングの対象となっている18大会のうちモンテカルロおよびATP500以下の大会で最も低いポイント(フォニーニ:90、チチパス:90、メドベージェフ:45、チェッキナート:20、バシラシビリ:17)が対象外に繰り下がります。
この「基礎ポイント」に2018年のパリ・マスターズのポイントを加算すれば、次回発表される11月5日付のATPランキング(=レースランキング)と同じになります。
※2018年のパリ・マスターズの欠場が決まっているデルポトロは0ポイント加算ではなく(出場義務免除)、現在ランキングの対象外となっている大会の中で一番ポイントが高い20ポイントが繰り上がって加算されます。(表の基礎ポイントには加算済み)
また、2018年のパリ・マスターズに不参加のモンフィス(出場義務なし)は、現在ランキングの対象外となっている大会の中で一番ポイントが高い45ポイントが繰り上がって加算されます。(表の基礎ポイントには加算済み)
ラウンド | 獲得ポイント |
---|---|
優勝 | 1,000 |
準優勝 | 600 |
準決勝 | 360 |
準々決勝 | 180 |
3回戦 | 90 |
2回戦 | 45 |
1回戦 | 10 |
暫定ランキング(レースランキング)
「基礎ポイント」順にランキングを並び替えます。
暫定 順位 |
選手名 | 基礎 point |
---|---|---|
1 | ナダル | 7,480 |
2 | ジョコビッチ | 7,445 |
3 | フェデラー | 5,660 |
4 | デルポトロ | 5,300 |
5 | A.ズベレフ | 4,905 |
6 | アンダーソン | 4,220 |
7 | チリッチ | 3,870 |
8 | ティエム | 3,535 |
9 | 錦織 圭 | 3,210 |
10 | イズナー | 3,065 |
11 | チョリッチ | 2,390 |
12 | フォニーニ | 2,225 |
13 | エドマンド | 2,150 |
14 | チチパス | 2,085 |
15 | メドベージェフ | 1,932 |
16 | ハチャノフ | 1,835 |
17 | ラオニッチ | 1,810 |
18 | チェッキナート | 1,809 |
19 | シュワルツマン | 1,790 |
20 | ゴファン | 1,785 |
21 | バシラシビリ | 1,750 |
22 | ディミトロフ | 1,745 |
23 | カレーニョ ブスタ | 1,695 |
24 | チョン | 1,585 |
25 | バウティスタ アグート | 1,560 |
26 | ガスケ | 1,490 |
27 | シャポバロフ | 1,430 |
28 | モンフィス | 1,400 |
29 | ベルダスコ | 1,365 |
30 | シモン | 1,325 |
※今シーズン結果が残せていないソックは、1,400ポイントの失効によりランキングを大きく落とし、暫定で150位付近にいます。
<欠場者情報>
デルポトロ、ゴファン、チョン、キリオスはパリ・マスターズを欠場。
1位争い
1位ナダルと2位ジョコビッチのポイント差はわずか35ポイント。
ジョコビッチがナダルより上のラウンドに勝ち進めば、ジョコビッチの1位復帰が確定します。
ナダルの方は怪我明けで膝の状態が心配ですが、1位をかけて決勝で直接対決となるかもしれません。
追記:ナダルが棄権し、ジョコビッチが初戦を突破したため、ジョコビッチの1位復帰が確定しました。
3~4位争い
4位のデルポトロは膝の怪我で欠場。
フェデラーは準決勝進出で3位が確定。
A.ズベレフは準優勝で4位、優勝かつフェデラーが準々決勝以下で敗退した場合は3位となります。
ファイナルズの出場権争い
10月29日時点で6位のアンダーソンまでNitto ATPファイナルズの出場が確定しています。
7位のチリッチから10位のイズナーまでのパリ・マスターズでのポイント表です。(スマホからだと表が見づらいかもしれません)
順位 | 選手名 | 基礎 point |
2R | 3R | QF | SF | 準優勝 | 優勝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10 | 90 | 180 | 360 | 600 | 1,000 | |||
7 | チリッチ | 3,870 | 3,880 | 3,960 | 4,050 | 4,230 | 4,470 | 4,870 |
8 | ティエム | 3,535 | 3,545 | 3,625 | 3,715 | 3,895 | 4,135 | 4,535 |
9 | 錦織 圭 | 3,210 | 3,220 | 3,300 | 3,390 | 3,570 | 3,810 | 4,210 |
10 | イズナー | 3,065 | 3,075 | 3,155 | 3,245 | 3,425 | 3,665 | 4,065 |
※4選手ともシードで1回戦が免除されているため、初戦(2回戦)敗退となった場合、獲得ポイントは10ポイント。
7位のチリッチは準決勝に進出すれば自力で確定となりますが、今の段階でファイナルズの出場がほぼ決まりという状況です。(ティエム準優勝or準決勝かつ錦織優勝にならなければ…)
10月29日時点で8位のティエムと9位の錦織の差は325ポイント。
錦織が8位に上がるには最低でも準決勝進出が必要で、ティエムが初戦で勝利すると錦織は準優勝以上の結果を残す必要があります。
<錦織がティエムを追い抜く条件>
・ティエム:初戦敗退、錦織:準決勝以上
・ティエム:3回戦or準々決勝、錦織:準優勝以上
・ティエム:準決勝or準優勝、錦織:優勝
錦織はドローも厳しく(3回戦:アンダーソン、準々決勝:フェデラー、準決勝:ジョコビッチ)、8位に上がるのは厳しい状況です。
怪我をしているデルポトロがファイナルズを欠場した場合、残る1枠(9位)をかけて錦織とイズナーの一騎打ちという状況になります。(11位チョリッチと12位フォニーニも優勝すれば9位に上がる可能性が残っていますが、かなり厳しいです。)
10月29日時点で9位の錦織と10位のイズナーの差は145ポイント。
イズナーが9位に上がるには最低でも準々決勝進出が必要となりますが、イズナーが準決勝に進出した場合、錦織も9位を維持するために準決勝に進出する必要が出てきます。
<イズナーが錦織を追い抜く条件>
・錦織:初戦敗退、イズナー:準々決勝以上
・錦織:3回戦or準々決勝、イズナー:準決勝以上
・錦織:準決勝、イズナー:準優勝以上
・錦織:準優勝、イズナー:優勝
先ほど書いた通り錦織は厳しいドローではありますが、イズナーに抜かれないためにも1つでも多く勝ち進みたいところです。
錦織のランキング
錦織は暫定9位で、11位チョリッチまたは12位フォニーニの結果次第(優勝が最低条件)でもありますが、錦織のトップ10復帰が濃厚という状況です。
右手首の怪我から復帰して1つの目標であったトップ10復帰が実現しそうなところまで来ましたが、今シーズン初めの先が見えない状況から今シーズン中にここまで来るとは本当に驚くばかりです。
そして、現在の目標であるファイナルズ出場も視野に入っているので(デルポトロが欠場した場合)、このパリ・マスターズでも怪我なくすばらしいプレーをして、ファイナルズ出場を決めて欲しいです。
2018年ロレックス・パリ・マスターズの結果
2018年ロレックス・パリ・マスターズの1回戦から決勝までの結果です。
結果の記事では各ラウンド終了時の暫定ランキング(ポイント)も紹介しているので、ランキングの経過については下記の記事をご覧ください。
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