2017年10月第2週(2017年第41週)、上海(中国)で開催のマスターズ1000「上海ロレックス・マスターズ(上海マスターズ)」の準決勝の結果とスタッツ、放送予定、準決勝後の暫定ランキングを見ていきます。
・準決勝1「ナダル vs チリッチ」
ナダル選手が勝てば2009年以来となる上海マスターズ2回目の決勝、チリッチ選手が勝てば2016年のシンシナティ以来となるマスターズ2回目の決勝進出となります。
・準決勝2「デルポトロ vs フェデラー」
デルポトロ選手が勝てば2013年以来となる上海マスターズ2回目の決勝、フェデラー選手が勝てば2014年以来となる上海マスターズ3回目の決勝進出となります。
2017年上海ロレックス・マスターズ 準決勝の結果
マスターズ1000「上海ロレックス・マスターズ」の結果について、試合結果が分かり次第、適宜更新していきます。
<日程>
・10月14日(土):準決勝
※()内の世界ランキングは、2017年10月9日付のランキングです。
準決勝「ナダル vs チリッチ」(トップハーフ)
過去の対戦成績は、ナダル選手の4勝、チリッチ選手の1勝。
直近の対戦は2017年のメキシコ・オープンの準決勝で、ナダル選手がセットカウント2-0(6-1、6-2)で勝利しています。
[1] ラファエル・ナダル (1位) | 2 | 7 | 77 | |
[4] マリン・チリッチ (5位) | 0 | 5 | 63 | |
試合時間:2時間11分 |
---|
第1シードのラファエル・ナダル選手(31歳・スペイン)が第4シードのマリン・チリッチ選手(29歳・クロアチア)を7-5、7-6のストレートで破り、2009年以来となる上海マスターズ2回目の決勝に進出。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
第1ゲーム、40-0とチリッチ選手がゲームポイントを握ったところからデュースとなり、10分の長いゲームとなりましたが、チリッチ選手が何とかキープ。
第3ゲームでもチリッチ選手はピンチの連続でしたが、何とかキープ。
立ち上がりのチャンスをナダル選手は決めることができず、お互いキープの展開が続きます。
第10ゲーム、チリッチ選手がストロークの打ち合いで上回り、15-40とチリッチ選手にセットポイント(ブレイクポイント)が来ますが、ナダル選手がサービスエースを決めるなどピンチを凌いでデュースへ。
2回目のデュースでナダル選手にダブルフォルトが出て、チリッチ選手に再びセットポイントが来ますが、ナダル選手がピンチを凌いでキープ。
第11ゲーム、チリッチ選手のミスが続き、15-40とナダル選手にブレイクチャンスが来ます。
チリッチ選手のショットがネットにかかり、ナダル選手がブレイクに成功。
第12ゲーム、ナダル選手のサービングフォーザセット。
40-0とナダル選手にセットポイントが来たところから、ダブルフォルトなどがあり40-30まで行きますが、チリッチ選手のショットがアウトとなり、ナダル選手が第1セットを先取。
第2セット
第3ゲーム、チリッチ選手のストロークミスやボレーミスがあり、15-40とナダル選手にブレイクチャンスが来ます。
チリッチ選手のショットがわずかにアウトとなり、ナダル選手がブレイクに成功。
第6ゲーム、30-0からナダル選手の3連続ミスでチリッチ選手にブレイクチャンスが来ます。
ナダル選手のボレーがネットにかかり、チリッチ選手がブレイクバックに成功。
第9ゲーム、チリッチ選手の3連続ミスで0-40とナダル選手にブレイクチャンスが来ますが、チリッチ選手がサービスエース2本、サーブからのフォアハンドのウィナーを決めてデュースへ。
その後チリッチ選手がフォアハンドのウィナーを決めてゲームポイントを握りますが、チリッチ選手のダブルフォルト、ナダル選手の外から巻いてくる見事なパッシングショットが決まり、再びナダル選手にブレイクチャンスが来ます。
チリッチ選手のショットが大きくアウトとなり、ナダル選手がブレイクに成功。
第10ゲーム、ナダル選手のサービングフォーザマッチ。
チリッチ選手が粘りを見せデュースとなり、チリッチ選手の強烈なフォアハンドのウィナーが決まって、チリッチ選手にブレイクチャンスが来ます。
チリッチ選手がフォアハンドの強打連発でナダル選手のディフェンスを打ち破ってウィナーを決め、チリッチ選手が土壇場でブレイクバックに成功。
タイブレークに突入。
2-2となってチリッチ選手のサービス2本目。
チリッチ選手にミスが出て、ナダル選手がミニブレイク。
4-2となってナダル選手のサービス2本目。
チリッチ選手の強打連発にナダル選手が打ち負け、チリッチ選手がミニブレイクバック。
次のチリッチ選手のサービス2本でチリッチ選手が連続でミスをしてしまい、ナダル選手がミニブレイク2本。
6-3とナダル選手にマッチポイントが来て、ナダル選手のサービス2本。
1本目、ナダル選手のファーストサーブをチリッチ選手が返すことができず、ナダル選手が勝利。
スタッツ
ナダル選手はチャイナ・オープンからの連戦で、前日の準々決勝のディミトロフ選手との激しい戦いの後ということもあり、かなり消耗していたかなという状態でしたが、この試合のチリッチ選手に勝ち切る勝負強さはさすがでした。
チリッチ選手は最後まであきらめずすばらしい粘りを見せ、フォアハンドとバックハンドで高い打点からガンガン打ち込んでナダル選手のディフェンスを力でねじ伏せる場面も見られるなど、ゾーンに入ったような状態もありましたが、気持ちがすっと抜けた時にミスを連発して隙を見せてしまったかなという感じでした。
ナダル | Match | チリッチ |
4 | サービスエース | 13 |
2 | ダブルフォルト | 2 |
72%(52/72) | ファーストサーブ確率 | 66%(61/92) |
77%(40/52) | 1st Serve Points Won | 64%(39/61) |
60%(12/20) | 2nd Serve Points Won | 45%(14/31) |
25%(3/12) | ブレイク / チャンス | 40%(2/5) |
4/5 | ネットポイント | 12/19 |
55%(91/164) | ポイントの合計 | 45%(73/164) |
1,963m | Total Distance Run | 1,785m |
23 | Winner 合計 | 31 |
15 | フォアハンド | 14 |
3 | バックハンド | 3 |
5 | サーブ | 14 |
19 | Unforced error 合計 | 40 |
13 | フォアハンド | 25 |
4 | バックハンド | 13 |
2 | サーブ | 2 |
[スタッツ用語の補足]
1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
Total Distance Run:総走行距離。
準決勝「デルポトロ vs フェデラー」(ボトムハーフ)
過去の対戦成績は、デルポトロ選手の6勝、フェデラー選手の16勝。
直近の対戦は2017年の全米オープンの準々決勝で、デルポトロ選手がセットカウント3-1(7-5、3-6、7-6、6-4)で勝利しています。
[16] フアン・マルティン・デルポトロ (23位) | 1 | 6 | 3 | 3 |
[2] ロジャー・フェデラー (2位) | 2 | 3 | 6 | 6 |
試合時間:1時間57分 |
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第2シードのロジャー・フェデラー選手(36歳・スイス)が第16シードのフアン・マルティン・デルポトロ選手(29歳・アルゼンチン)を3-6、6-3、6-3のフルセットの末に破り、2014年以来となる上海マスターズ3回目の決勝に進出。
簡単に試合を振り返ります。
第1セット
第3ゲーム、40-15とデルポトロ選手がゲームポイントを握ったところからデュースとなり、10分近くの長いゲームとなりましたが、デルポトロ選手が何とかキープ。
第6ゲーム、フェデラー選手のミス、デルポトロ選手のフォアハンド強打でのポイント2本があり、15-40とデルポトロ選手にブレイクチャンスが来ます。
フェデラー選手にミスが出て、デルポトロ選手がブレイクに成功。
第9ゲーム、デルポトロ選手のサービングフォーザセット。
30-30からフェデラー選手の連続攻撃をデルポトロ選手が凌いでポイントを取り、デルポトロ選手にセットポイントが来ます。
デルポトロ選手のサービスエースが決まり、デルポトロ選手が第1セットを先取。
第2セット
第6ゲーム、フェデラー選手が粘りを見せデュースに持ち込みます。
このゲームでデルポトロ選手はファーストサーブの入りが悪くなり、フェデラー選手の攻撃をデルポトロ選手が耐えるという展開が続きます。
一進一退の激しい攻防となって7回目のデュース、フェデラー選手の連続の攻めからのフォアハンドのウィナーが決まり、フェデラー選手にこのゲーム5本目のブレイクポイントが来ます。
デルポトロ選手のショットがアウトとなり、フェデラー選手がブレイクに成功。
第8ゲーム、フェデラー選手に2本のセットポイントがありましたが、デルポトロ選手がキープ。
第9ゲーム、フェデラー選手のサービングフォーザセット。
40-0とフェデラー選手にセットポイントが来ると、デルポトロ選手のショットがネットにかかり、フェデラー選手が第2セットを取ります。
ファイナルセット
第3ゲーム、30-30からデルポトロ選手にミスが出て、フェデラー選手にブレイクチャンスが来ます。
デルポトロ選手が攻めますが、フォアハンドに回り込んでの逆クロスへのショットがネットにかかり、フェデラー選手がブレイクに成功。
第8ゲーム、40-0とフェデラー選手がゲームポイントを握ったところからデュースまで行きますが、フェデラー選手がキープ。
第9ゲーム、40-30からデルポトロ選手にこの試合初めてのダブルフォルトが出て、デュースへ。
フェデラー選手が先に攻撃を仕掛けてポイントを取り、フェデラー選手にマッチポイントが来ます。
ロングラリーとなり最後はデルポトロ選手のショットがネットに当たってアウトとなり、フェデラー選手が勝利。
スタッツ
デルポトロ選手は準々決勝で左手首を痛めるアクシデントがあり、試合が始まる前は出場できるのかどうか心配しましたが、試合が始まるとそんなことを忘れるくらい両手バックハンドで力強いショットを最後まで打ち続けていました。
第1セットのプレーを見るとデルポトロ選手の方が優勢に見えましたが、第2セットに入ってからはフェデラー選手のサーブが良くなってサービスゲームが安定し、デルポトロ選手の方は大事なところでファーストサーブが入らなくなるなど、サーブに差が出てしまいました。
デルポトロ選手のプレーはすばらしかったですが、リターンでチャンスがなかなか作れずフェデラー選手のプレッシャーを受ける展開が続き、さらに完全アウェーの雰囲気にイライラするなど、気持ち的に余裕がなくなってしまったかなという感じでした。
デルポトロ | Match | フェデラー |
12 | サービスエース | 7 |
1 | ダブルフォルト | 0 |
67%(74/111) | ファーストサーブ確率 | 72%(46/64) |
65%(48/74) | 1st Serve Points Won | 87%(40/46) |
51%(19/37) | 2nd Serve Points Won | 56%(10/18) |
100%(1/1) | ブレイク / チャンス | 30%(3/10) |
5/9 | ネットポイント | 14/20 |
46%(81/175) | ポイントの合計 | 54%(94/175) |
1,624m | Total Distance Run | 1,797m |
29 | Winner 合計 | 35 |
12 | フォアハンド | 18 |
3 | バックハンド | 7 |
13 | サーブ | 10 |
29 | Unforced error 合計 | 21 |
11 | フォアハンド | 13 |
17 | バックハンド | 8 |
1 | サーブ | 0 |
ドロー表(ベスト32・結果)
準決勝後の暫定ランキング
上海ロレックス・マスターズの準決勝(SF)終了時点での暫定ランキングです。
チリッチ選手は自己最高となる4位が確定。
暫定 順位 |
選手名 | 基礎 point |
round | result | 獲得 point |
SF後 point |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ナダル | 9,865 | 準決勝 | ○ | 600 | 10,465 |
2 | フェデラー | 7,505 | 準決勝 | ○ | 600 | 8,105 |
3 | マレー | 5,290 | 欠場 | – | 0 | 5,290 |
4 | チリッチ | 4,145 | 準決勝 | × | 360 | 4,505 |
5 | A.ズベレフ | 4,310 | 3回戦 | × | 90 | 4,400 |
6 | ティエム | 3,925 | 2回戦 | × | 10 | 3,935 |
7 | ジョコビッチ | 3,765 | 欠場 | – | 0 | 3,765 |
8 | ディミトロフ | 3,410 | 準々決勝 | × | 180 | 3,590 |
9 | ワウリンカ | 3,450 | 欠場 | – | – | 3,450 |
10 | ゴファン | 2,875 | 2回戦 | × | 10 | 2,885 |
11 | C ブスタ | 2,845 | 2回戦 | × | 10 | 2,855 |
12 | ラオニッチ | 2,600 | 欠場 | – | 0 | 2,600 |
13 | イスナー | 2,460 | 3回戦 | × | 90 | 2,550 |
14 | クエリー | 2,435 | 3回戦 | × | 90 | 2,525 |
15 | 錦織 圭 | 2,475 | 欠場 | – | 0 | 2,475 |
16 | アンダーソン | 2,425 | 2回戦 | × | 45 | 2,470 |
17 | ツォンガ | 2,285 | 欠場 | – | – | 2,285 |
18 | ベルディヒ | 2,230 | 欠場 | – | – | 2,230 |
19 | デルポトロ | 1,865 | 準決勝 | × | 360 | 2,225 |
20 | キリオス | 2,000 | 1回戦 | × | 10 | 2,010 |
21 | ソック | 1,995 | 1回戦 | × | 10 | 2,005 |
22 | B アグート | 1,925 | 1回戦 | × | 10 | 1,935 |
※基礎ポイントについては、『 ATPランキング試算(2017年10月・上海後)』をご覧ください。
ラウンド | 獲得ポイント |
---|---|
優勝 | 1,000 |
準優勝 | 600 |
準決勝 | 360 |
準々決勝 | 180 |
3回戦 | 90 |
2回戦 | 45 |
1回戦 | 10 |
※1回戦を免除された第1シードから第8シードの選手が初戦敗退(2回戦敗退)となった場合、獲得ポイントは2回戦ではなく1回戦の10ポイントとなります。
準決勝の放送予定
準決勝は、スポナビライブ、GAORA、NHK・BS1での放送が予定されています。
Sports navi LIVE(スポナビライブ)
スポナビライブでのLive配信について、1回戦と2回戦は無料、3回戦から決勝までは有料になります。
日程 | ラウンド | 配信時間 |
---|---|---|
10月14日(土) | 準決勝1 | 17:30~ |
準決勝2 | 21:00~ |
GAORA
GAORAでは、1回戦から決勝まで生中継で放送予定。
日程 | ラウンド | 放送時間 |
---|---|---|
10月14日(土) | 準決勝1 | 17:28~20:30 |
準決勝2 | 20:58~24:00 |
NHK・BS1
NHKでは、BS1(サブch102)で準決勝の2試合を生中継で放送予定。
※番組延長の場合はサブch102で放送継続
日程 | ラウンド | 放送時間 |
---|---|---|
10月14日(土) | 準決勝1 | 17:30~18:50 |
18:50~(19:30) ※サブch | ||
準決勝2 | 21:00~22:00 ※サブch | |
22:00~(22:50) |
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