2017年マドリード・オープン(マドリード)3回戦の錦織選手の対戦相手は、世界ランキング30位のダビド・フェレール選手。
錦織選手とフェレール選手のプレイヤー情報、3回戦の試合結果とスタッツを見ていきます。
最後に準々決勝の対戦相手を紹介します。
プレイヤー情報(3回戦)
過去の対戦成績は、錦織選手の8勝、フェレール選手の4勝。
ちょうど2年前のマドリード・オープンの準々決勝以来の対戦になります。
この時は錦織選手が6-4、6-2のストレートで勝利。
過去の対戦成績については、選手名鑑『 ダビド・フェレール 』で紹介しています。
※2017年5月8日時点
錦織 圭 | フェレール | |
8勝 | 対戦成績 | 4勝 |
8位(4位) | 最新ランキング(最高) | 30位(3位) |
日本 | 国籍 | スペイン |
27歳 | 年齢 | 35歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1982年4月2日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 175cm / 73kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2000年 |
15勝6敗 | 2017年成績 | 5勝8敗 |
0回 | 2017年優勝回数 | 0回 |
316勝148敗 | 通算成績 | 698勝340敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 26回 |
3回戦「錦織vsフェレール」の結果
[6] 錦織 圭(8位) | 2 | 6 | 6 | |
ダビド・フェレール(30位) | 0 | 4 | 3 | |
試合時間:1時間25分 |
---|
錦織選手が立ち上がりから集中力の高いプレーを見せて、第1ゲームで最初に来たブレイクチャンスをモノにすると、錦織選手が主導権を握って第1セットを先取。
第1セット途中からフェレール選手のストロークが良くなっていたこともあり、第2セットはキープの展開が続きましたが、第5ゲームで錦織選手が先にブレイクに成功。
結局、第2セットで錦織選手はブレイクポイントを与えることなくゲームを進め、ストレートで勝利。
この試合のスタッツを見てみます。
錦織選手はフォアハンドに回り込んでの強力なショットを何度も打ち込むなど、粘るフェレール選手からフォアハンドのウィナーが13本、バックハンドのウィナーが10本。
この試合も右手首の状態は大丈夫な様子でした。
そして、錦織選手はブレイクチャンス5回のうち4回成功するなど勝負どころでしっかりとポイントを取って、フェレール選手に主導権を渡さないプレーが最後までできていたと思います。
錦織 | 試合全体 | フェレール |
1 | サービスエース | 1 |
0 | ダブルフォルト | 3 |
65%(33/51) | ファーストサーブ確率 | 63%(33/52) |
73%(24/33) | 1st Serve Points Won | 64%(21/33) |
61%(11/18) | 2nd Serve Points Won | 42%(8/19) |
80%(4/5) | ブレイク / チャンス | 50%(1/2) |
14/15 | ネットポイント | 3/3 |
56%(58/103) | Total Points Won | 44%(45/103) |
24 | Winner 合計 | 7 |
13 | フォアハンド | 2 |
10 | バックハンド | 3 |
1 | サーブ | 2 |
26 | Unforced error 合計 | 15 |
15 | フォアハンド | 8 |
11 | バックハンド | 4 |
0 | サーブ | 3 |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・Total Points Won:自分が取得した全ポイント。
セットごとに試合を振り返っていきます。(振り返りでは「選手」は略)
第1セット
フェレールのサービスで試合開始。
第1ゲーム、フェレールのダブルフォルトやミスもあり30-40と錦織にブレイクチャンスが来ると、錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナーが決まって、錦織がいきなりブレイクに成功。
第2ゲーム、40-15から錦織がバックハンドのクロスへのウィナーを決め、錦織がキープ。
第3ゲーム、錦織のミスもあり、フェレールがキープ。
第4ゲーム、錦織のサービスエースが決まるなど、錦織がしっかりとキープ。
第5ゲーム、30-30からフェレールがミスをして錦織にブレイクチャンス。
錦織がドロップショットとロブでフェレールを前後に揺さぶって、最後は返すだけとなったボールをボレーで決めて、錦織がブレイクに成功。
第6ゲーム、30-0と錦織がポイントを先行するも、ここから錦織のミスなどもあり30-40とフェレールにブレイクチャンス。
ここを凌いでデュースとなりますが、最後は錦織にミスが出てフェレールがブレイクに成功。
第7ゲーム、錦織のミスが目立つようになる一方でフェレールのストロークが良くなり、フェレールがキープ。
第8ゲーム、流れが変わりそうなところでしたが、錦織がラブゲームでキープ。
第9ゲーム、フェレールがあっさりとキープ。
第10ゲーム、錦織のサービングフォーザセット。
錦織のフォアハンドの逆クロスのウィナー、フェレールのリターンミスで30-0とポイントを先行するも、錦織のストロークでの連続ミスで30-30。
フェレールがここから連続でミスをして、錦織が第1セットを先取。
第1セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ● | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | – | – | 6 | ||||
フェレール | ○ | ● | ○ | ○ | – | – | 4 | ||||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
錦織が立ち上がりで最初に来たチャンスをしっかりとモノにして主導権を握ってゲームを進めていましたが、次第にフェレールの状態も良くなってきて、最後は錦織がリードを守って何とか第1セットを取ったという感じでした。
錦織 | 第1セット | フェレール |
1 | サービスエース | 1 |
0 | ダブルフォルト | 1 |
69%(20/29) | ファーストサーブ確率 | 68%(19/28) |
70%(14/20) | 1st Serve Points Won | 58%(11/19) |
56%(5/9) | 2nd Serve Points Won | 56%(5/9) |
100%(2/2) | ブレイク / チャンス | 50%(1/2) |
7/8 | ネットポイント | 2/2 |
54%(31/57) | Total Points Won | 46%(26/57) |
13 | Winner 合計 | 5 |
6 | フォアハンド | 2 |
6 | バックハンド | 1 |
1 | サーブ | 1 |
15 | Unforced error 合計 | 10 |
9 | フォアハンド | 6 |
6 | バックハンド | 3 |
0 | サーブ | 1 |
第2セット
フェレールのサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、フェレールがラブゲームでキープ。
第1ゲーム途中で小雨が降ってきて、第2ゲームの前に屋根を閉めることになり、10分ほど中断。
第2ゲーム、0-30とフェレールにポイントを先行されますが、ここから錦織が4連続でポイントを取ってキープ。
第3ゲーム、フェレールがキープ。
第4ゲーム、錦織がキープ。
第5ゲーム、錦織がロングラリーで粘り勝ち0-30と錦織がポイントを先行すると、フェレールのダブルフォルトで錦織にブレイクチャンス。
錦織がフォアハンドの回りこみからの逆クロスの連打でフェレールをバック側に釘付けにすると、最後はフォアハンドのダウンザラインへのウィナーが決まり、錦織がブレイクに成功。
第6ゲーム、膠着状態から錦織のブレイクでゲームが動いた直後、フェレールもすぐに反撃したいところでしたが、錦織がラブゲームでキープ。
第7ゲーム、フェレールがキープ。
第8ゲーム、30-30とフェレールも粘ってチャンスを掴みかけますが、錦織がしっかりとファーストサーブからポイントを取って、錦織がキープ。
第9ゲーム、錦織が積極的に攻めて0-30とポイントを先行すると、フェレールのミスが出て0-40と錦織にマッチポイント(ブレイクポイント)が来ます。
1本フェレールが凌ぎますが、錦織がバックハンドのダウンザラインへのウィナー級のショットでポイントを取り、錦織がストレートで勝利。
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | ● | – | – | – | 6 | |||
フェレール | ○ | ○ | ○ | – | – | – | 3 | ||||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
錦織がブレイクした第5ゲームは、驚異的な粘りから一転甘く返って来たところを見逃さずウィナーを決めたり、積極的な攻撃から狙い通りにきれいにウィナーを決めたりと、錦織のいいプレーが出たすばらしいゲームでした。
そして、サービスゲームではブレイクポイントを与えない内容で隙を見せず、しっかりと勝ち切ってくれました。
錦織 | 第2セット | フェレール |
0 | サービスエース | 0 |
0 | ダブルフォルト | 2 |
59%(13/22) | ファーストサーブ確率 | 58%(14/24) |
77%(10/13) | 1st Serve Points Won | 71%(10/14) |
67%(6/9) | 2nd Serve Points Won | 30%(3/10) |
67%(2/3) | ブレイク / チャンス | 0%(0/0) |
7/7 | ネットポイント | 1/1 |
59%(27/46) | Total Points Won | 41%(19/46) |
11 | Winner 合計 | 2 |
7 | フォアハンド | 0 |
4 | バックハンド | 2 |
0 | サーブ | 1 |
11 | Unforced error 合計 | 5 |
6 | フォアハンド | 2 |
5 | バックハンド | 1 |
0 | サーブ | 2 |
3回戦のホットショット
マドリード・オープン3回戦「錦織 vs フェレール」第2セットの第5ゲームの場面です。
錦織の準々決勝の対戦相手は!?
錦織選手の準々決勝の相手は、世界ランキング2位のノバク・ジョコビッチ選手。
過去の対戦成績は、錦織選手の2勝11敗。
2016年は6回対戦がありましたが、ジョコビッチ選手が全勝。
この6回のうちマスターズの決勝で2回、準決勝で2回対戦があり、錦織選手のマスターズ初優勝の大きな壁となっています。
また、2014年の全米オープンで錦織選手が勝利してからは、ジョコビッチ選手が10連勝中。
2017年シーズンのここまでジョコビッチ選手は不調とはいえ錦織選手との戦い方を熟知しているので、錦織選手がどんな戦いを見せてくれるのか注目です。
ただ、右手首の怪我を悪化させないことが第一ですが・・・。
<追記>
錦織選手は右手首に痛みが出たということで、準々決勝を棄権することになりました。
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