2017年ジュネーヴ・オープン(ジュネーヴ)準決勝の錦織圭選手の対戦相手は、世界ランキング33位のミーシャ・ズベレフ選手。
錦織選手とM.ズベレフ選手のプレイヤー情報、準決勝の試合結果とスタッツを見ていきます。
プレイヤー情報(準決勝)
過去に対戦はなく、初対戦になります。
※2017年5月22日時点
錦織 圭 | M.ズベレフ | |
0 勝 | 対戦成績 | 0 勝 |
9位(4位) | 最新ランキング(最高) | 33位(30位) |
日本 | 国籍 | ドイツ |
27歳 | 年齢 | 29歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1987年8月22日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 191cm / 81kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 左 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2005年 |
18勝7敗 | 2017年成績 | 8勝15敗 |
0回 | 2017年優勝回数 | 0回 |
319勝149敗 | 通算成績 | 88勝138敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 0回 |
準決勝「錦織 vs M.ズベレフ」の結果
[2] 錦織 圭(9位) | 1 | 4 | 6 | 3 |
ミーシャ・ズベレフ(33位) | 2 | 6 | 3 | 6 |
試合時間:2時間16分 |
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第1セット、M.ズベレフ選手のストロークがよく、ロングラリーで錦織選手が押される展開となり、ネットプレーを得意とするM.ズベレフ選手がストロークで打ち勝って第1セットを先取。
第2セットに入るとM.ズベレフ選手のファーストサーブの確率が下がり、錦織選手が2回ブレイクに成功して第2セットを取り返します。
ファイナルセットでは、錦織選手はミスが絡んでブレイクを許すなどサービスゲームがまったく安定しませんでした。
M.ズベレフ選手が得意のサーブアンドボレーを混ぜながら、最後まで粘りあるストロークを見せて、フルセットの末に勝利。
試合勘を取り戻すためだったとはいえ、今大会も何かモヤモヤする形での敗戦となってしまいました。
全豪オープンの当時17位だったフェデラー選手(現在5位)は除いて、ここまでトップ10との対戦が年初のブリスベン国際のワウリンカ選手のみで、ランキング上位の選手と対戦が見たいんですがなかなか実現しないです。
錦織 | 試合全体 | M.ズベレフ |
4 | サービスエース | 3 |
4 | ダブルフォルト | 1 |
53%(51/96) | ファーストサーブ確率 | 64%(61/95) |
55%(28/51) | 1st Serve Points Won | 70%(43/61) |
62%(28/45) | 2nd Serve Points Won | 47%(16/34) |
43%(3/7) | ブレイク / チャンス | 50%(4/8) |
48%(92/191) | Total Points Won | 52%(99/191) |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
セットごとに試合を振り返っていきます。(振り返りでは「選手」は略)
第1セット
錦織のサービスで試合開始。
第1ゲーム、錦織のフォアハンドのダウンザラインへのウィナーを2本決めるなど、錦織がしっかりとキープ。
第2ゲーム、M.ズベレフがキープ。
第3ゲーム、錦織のファーストサーブの確率も悪く、M.ズベレフの深いストロークに押されるなど、デュースとなってM.ズベレフがブレイクに成功。
第4ゲーム、デュースまで行きますが、M.ズベレフがキープ。
第5ゲーム、錦織がキープ。
第6ゲーム、錦織のいいプレーが出て30-30まで行きますが、M.ズベレフがサーブだけでポイントを取ってキープ。
第7ゲーム、M.ズベレフにバックハンドのクロスのウィナーを2本決められるなどデュースまで行きますが、錦織がキープ。
第8ゲーム、M.ズベレフがラブゲームでキープ。
第9ゲーム、錦織のダブルフォルトとミスがあり0-30とポイントを先行されますが、錦織が何とかキープ。
第10ゲーム、M.ズベレフのサービングフォーザセット。
M.ズベレフがしっかりとキープして第1セットを先取。
第1セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ○ | – | – | 4 | ||||||
M.ズベレフ | ○ | ● | ○ | ○ | ○ | ○ | – | – | 6 | ||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
M.ズベレフのストロークも良かったですが、錦織はウィナーを決めるなどいいショットが出たと思ったら次のポイントで簡単にミスをするなど、良いプレーが続きません。
錦織 | 第1セット | M.ズベレフ |
2 | サービスエース | 1 |
1 | ダブルフォルト | 0 |
59%(23/39) | ファーストサーブ確率 | 71%(20/28) |
61%(14/23) | 1st Serve Points Won | 80%(16/20) |
56%(9/16) | 2nd Serve Points Won | 63%(5/8) |
0%(0/0) | ブレイク / チャンス | 100%(1/1) |
45%(30/67) | Total Points Won | 55%(37/67) |
第2セット
錦織のサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、錦織がキープ。
第2ゲーム、錦織がしっかりとリターンを返してM.ズベレフにミスが出るなど、0-40と錦織にブレイクチャンスが来ます。
M.ズベレフが1本凌ぎますが、錦織がロングラリーで打ち勝ってブレイクに成功。
第3ゲーム、M.ズベレフのバックハンドのクロスのウィナーが決まるなど0-30とM.ズベレフにポイントを先行されますが、錦織の安定したストローク、サービスエースが決まり4連続でポイントを取って、錦織がキープ。
第4ゲーム、錦織が連続でリターンエースを決めるなどデュースまで行きますが、M.ズベレフがキープ。
第5ゲーム、M.ズベレフのすばらしいウィナー2本と錦織のダブルフォルトがあり、15-40とM.ズベレフにブレイクチャンスが来ます。
1本凌ぎますが、錦織のダブルフォルトでM.ズベレフがブレイクバックに成功。
第6ゲーム、錦織の良いプレーやもったいないプレーがある中、30-40と錦織にブレイクチャンスが来ます。
M.ズベレフのショットがアウトとなり、錦織がブレイクに成功。
第7ゲーム、40-15からサービスエースが決まって、錦織がキープ。
第8ゲーム、M.ズベレフがキープ。
第9ゲーム、錦織のサービングフォーザセット。
錦織がロングラリーで打ち勝つなど、40-0と錦織にセットポイントが来ます。
ダブルフォルトが出ますが、フォアハンドの逆クロスのウィナーが決まって錦織が第2セットを奪取。
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ● | ○ | ● | ○ | ○ | – | – | – | 6 | |||
M.ズベレフ | ○ | ● | ○ | – | – | – | 3 | ||||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
M.ズベレフのファーストサーブの確率が48%と低かったこともあり錦織が2回ブレイクできましたが、錦織のサービスゲームでダブルフォルトが2本出てブレイクを許したり、攻めていながらもったいないミスが出たりと本調子ではない感じでした。
錦織 | 第2セット | M.ズベレフ |
2 | サービスエース | 1 |
3 | ダブルフォルト | 0 |
52%(14/27) | ファーストサーブ確率 | 48%(12/25) |
64%(9/14) | 1st Serve Points Won | 58%(7/12) |
69%(9/13) | 2nd Serve Points Won | 38%(5/13) |
67%(2/3) | ブレイク / チャンス | 50%(1/2) |
60%(31/52) | Total Points Won | 40%(21/52) |
第3セット
M.ズベレフのサービスでファイナルセット開始。
第1ゲーム、M.ズベレフがキープ。
第2ゲーム、錦織がキープ。
第3ゲーム、30-40と錦織にブレイクチャンスが来ますが、M.ズベレフの上手いネットプレーが決まるなど、M.ズベレフがキープ。
第4ゲーム、錦織にミスが続いて、15-40とM.ズベレフにブレイクチャンスが来ます。
1本凌ぎますが、錦織の決めに行ったショットがアウトとなり、M.ズベレフがブレイクに成功。
第5ゲーム、お互いにミスが出てデュースへ。
M.ズベレフがゲームポイントを決めきれずにデュースが続いて、錦織が3回目のブレイクポイントをモノにして錦織がブレイクバックに成功。
第6ゲーム、40-30から錦織のスマッシュミスでデュースへ。
錦織にミスが出てM.ズベレフにブレイクポイントを握られると、最後も錦織のミスでM.ズベレフがブレイクに成功。
第7ゲーム、M.ズベレフがあっさりキープ。
第8ゲーム、錦織のミスなどがあり15-40とM.ズベレフにマッチポイント(ブレイクポイント)が来ます。
錦織がロングラリーで粘り勝ってピンチを凌いで何とかキープ。
第9ゲーム、M.ズベレフのサービングフォーザマッチ。
M.ズベレフが連続でサーブアンドボレーを決めるなど40-0とマッチポイントを握ると、最後もサーブアンドボレーを決めてM.ズベレフがキープして勝利。
第3セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ● | ○ | – | – | – | 3 | ||||||
M.ズベレフ | ○ | ○ | ● | ● | ○ | ○ | – | – | – | 6 | |||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
錦織のファーストサーブの確率47%、ファーストサーブが入った時のポイント取得率36%と低く、デュースサイドの時にワイドに逃げていくサーブ(M.ズベレフのバック側)に固執している感じもありました。
ストロークで攻めてもコースが甘くて粘られ、後ろに下がっているM.ズベレフに対してドロップショットで揺さぶることもないと、何か錦織らしくない単調なプレーが目立ちました。
一方、M.ズベレフは第2セットまでほとんど見せなかったサーブアンドボレーをどんどん使ってショートポイントを取ってくるなど、勝ちに行く戦略がM.ズベレフの方がしっかりできていたかなと思います。
錦織 | 第3セット | M.ズベレフ |
0 | サービスエース | 1 |
0 | ダブルフォルト | 1 |
47%(14/30) | ファーストサーブ確率 | 69%(29/42) |
36%(5/14) | 1st Serve Points Won | 69%(20/29) |
63%(10/16) | 2nd Serve Points Won | 46%(6/13) |
25%(1/4) | ブレイク / チャンス | 40%(2/5) |
43%(31/72) | Total Points Won | 57%(41/72) |
錦織の次の出場予定は!?
残念ながら準決勝で敗退となった錦織選手ですが、休む間もなく全仏オープンに出場となります。
そして、全仏オープン1回戦の対戦相手が、21歳のタナシ・コキナキス選手(オーストラリア)に決まりました。
コキナキス選手は怪我をして1年以上ツアーを離脱していたため世界ランキングは圏外で、ジュネーヴ・オープンと同週開催のリヨン・オープンで復帰したばかりで、全仏オープン1回戦は復帰2試合目。
錦織選手との過去の対戦はなく初対戦になります。
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