2017年ジュネーヴ・オープン(ジュネーヴ)準々決勝の錦織圭選手の対戦相手は、世界ランキング62位のケビン・アンダーソン選手。
錦織選手とアンダーソン選手のプレイヤー情報、準々決勝の試合結果とスタッツを見ていきます。
最後に準決勝の対戦相手を紹介します。
プレイヤー情報(準々決勝)
過去の対戦成績は、錦織選手の3勝1敗。
直近の試合は2017年のマイアミ・オープンの2回戦で、錦織選手が6-4、6-3のストレートで勝利しています。
※2017年5月22日時点
錦織 圭 | アンダーソン | |
3 勝 | 対戦成績 | 1 勝 |
9位(4位) | 最新ランキング(最高) | 62位(10位) |
日本 | 国籍 | 南アフリカ共和国 |
27歳 | 年齢 | 31歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1986年5月18日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 203cm / 89kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2007年 |
18勝7敗 | 2017年成績 | 7勝8敗 |
0回 | 2017年優勝回数 | 0回 |
319勝149敗 | 通算成績 | 246勝188敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 3回 |
準々決勝「錦織 vs アンダーソン」の結果
[2] 錦織 圭(9位) | 2 | 2 | 6 | 78 |
ケビン・アンダーソン(62位) | 1 | 6 | 4 | 66 |
試合時間:2時間29分 |
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第1セットはアンダーソン選手の強打が深く入るなどストローク勝負で錦織選手が押される展開となり、アンダーソン選手が第1セットを先取。
第2セットの第1ゲームで錦織選手がブレイクに成功すると、サービスゲームでわずか2ポイントしか与えない完璧な内容で錦織選手が第2セットを奪取。
ファイナルセットはお互いキープの展開で試合が進み、第10ゲームにアンダーソン選手が3本のマッチポイントを握りますが、錦織選手がこの大ピンチを凌ぎます。
そして、タイブレークを制した錦織選手がフルセットの末に勝利。
アンダーソン選手のサーブとストロークが非常によく、大事な場面で220km/hのファーストサーブでポイントを取り、ストローク勝負でも強打で錦織選手に打ち勝つなど、アンダーソン選手は最後まですばらしいプレーをしていました。
錦織選手も第2セットからしっかりと立て直して、絶体絶命のピンチを凌ぐなど勝負強さを発揮しての勝利。
激闘になってしまい体力面の不安はありますが、試合後に見せた錦織選手のガッツポーズと表情は満足いくプレーができたという感じで、今回は試合勘を取り戻すという目的での参戦だったので、いい試合ができたのではないでしょうか。
錦織 | 試合全体 | アンダーソン |
0 | サービスエース | 14 |
1 | ダブルフォルト | 1 |
63%(60/96) | ファーストサーブ確率 | 63%(62/98) |
80%(48/60) | 1st Serve Points Won | 71%(44/62) |
53%(19/36) | 2nd Serve Points Won | 61%(22/36) |
20%(1/5) | ブレイク / チャンス | 33%(2/6) |
51%(99/194) | Total Points Won | 49%(95/194) |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
セットごとに試合を振り返っていきます。(振り返りでは「選手」は略)
第1セット
アンダーソンのサービスで試合開始。
第1ゲーム、サービスエースを2本決めるなどアンダーソンがキープ。
第2ゲーム、アンダーソンの深いリターンやストロークに錦織が押し込まれてデュースまで行きますが、錦織がキープ。
第3ゲーム、アンダーソンがキープ。
第4ゲーム、錦織のファーストサーブの入りが悪く、30-40とアンダーソンにブレイクチャンスが来ます。
錦織がストロークでミスをしてアンダーソンがブレイクに成功。
第5ゲーム、アンダーソンがラブゲームでキープ。
第6ゲーム、錦織がラブゲームでキープ。
第7ゲーム、アンダーソンがキープ。
第8ゲーム、アンダーソンの深いリターンやストロークに押され、15-40とアンダーソンにセットポイント(ブレイクポイント)が来ます。
1本凌ぎますが、アンダーソンがストローク勝負で押し切ってブレイクに成功し、アンダーソンが第1セットを先取。
第1セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | – | – | – | – | 2 | ||||||
アンダーソン | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | ● | – | – | – | – | 6 | ||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
アンダーソンの強打が深く入ってくるので錦織がストロークで押される展開となり、対応できないまま一気に押し切られてしまいました。
錦織 | 第1セット | アンダーソン |
0 | サービスエース | 4 |
0 | ダブルフォルト | 0 |
50%(12/24) | ファーストサーブ確率 | 60%(12/20) |
50%(6/12) | 1st Serve Points Won | 83%(10/12) |
58%(7/12) | 2nd Serve Points Won | 75%(6/8) |
0%(0/0) | ブレイク / チャンス | 67%(2/3) |
39%(17/44) | Total Points Won | 61%(27/44) |
第2セット
アンダーソンのサービスで第2セット開始。
第1ゲーム、アンダーソンのダブルフォルト、錦織のいいリターンなどがあり30-40と錦織にブレイクチャンスが来ます。
しっかりとリターンを返してアンダーソンのミスを誘い、錦織がブレイクに成功。
第2ゲーム、錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナーなどがあり、錦織がキープ。
第3ゲーム、錦織のリターンがよく、ストロークでアンダーソンのミスが増えるなど15-40と錦織にブレイクチャンスが来ます。
アンダーソンがこのピンチをサービスエース2本で凌いでキープ。
第4ゲーム、錦織がラブゲームでキープ。
第5ゲーム、アンダーソンがキープ。
第6ゲーム、錦織がラブゲームでキープ。
第7ゲーム、錦織のフォアハンドのクロスへのウィナー、バックハンドのダウンザラインへのショットなどが決まってデュースへ持ち込みますが、アンダーソンがキープ。
第8ゲーム、ストローク勝負で錦織が上回り、すばらしいバックハンドのダウンザラインへのウィナーを決めるなど、錦織がラブゲームでキープ。
第9ゲーム、アンダーソンがキープ。
第10ゲーム、錦織のサービングフォーザセット。
40-15と錦織がセットポイントを握ると、ファーストサーブでフリーポイントを取って、錦織が第2セットを奪取。
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ● | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | – | – | 6 | ||||
アンダーソン | ○ | ○ | ○ | ○ | – | – | 4 | ||||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
流れを変えるためにも錦織が立ち上がりでブレイクできたのが非常に大きかったです。
その後は第1セットで押されていたストローク勝負でも錦織が打ち勝つようになり、リターンもよくなったことで、アンダーソンはミスも増え始めてサービスゲームを簡単にキープできなくなりました。
逆に錦織はサービスゲームで失ったポイントはわずか2ポイントのみと完璧な内容でした。
錦織 | 第2セット | アンダーソン |
0 | サービスエース | 4 |
0 | ダブルフォルト | 1 |
64%(14/22) | ファーストサーブ確率 | 57%(20/35) |
93%(13/14) | 1st Serve Points Won | 65%(13/20) |
88%(7/8) | 2nd Serve Points Won | 53%(8/15) |
33%(1/3) | ブレイク / チャンス | 0%(0/0) |
60%(34/57) | Total Points Won | 40%(23/57) |
第3セット
アンダーソンのサービスでファイナルセット開始。
第1ゲーム、アンダーソンがキープ。
第2ゲーム、錦織のミスなどがあり0-30とアンダーソンにポイントを先行されますが、錦織がここから安定したストロークを見せてバックハンドのクロスへのウィナーを決めるなど、錦織がキープ。
第3ゲーム、錦織のすばらしいリターンやアンダーソンのミスなどがあり15-40と錦織にブレイクチャンスが来ます。
しかし、アンダーソンがサービスエースとすばらしいストロークでこのピンチを凌いでキープ。
第4ゲーム、錦織がキープ。
第5ゲーム、アンダーソンがキープ。
第6ゲーム、アンダーソンの深いショットに苦戦してデュースまで行きますが、錦織がキープ。
第7ゲーム、錦織のスーパーショットやリターンエースが決まり、15-30と錦織がポイントを先行しますが、アンダーソンが3連続でポイントを取ってキープ。
第8ゲーム、錦織がラブゲームでキープ。
第9ゲーム、0-30と錦織がポイントを先行しますが、アンダーソンが4連続でファーストサーブのみでポイントを取って、アンダーソンがキープ。
第10ゲーム、アンダーソンのすばらしいリターンやショットが決まり0-40とアンダーソンにマッチポイント(ブレイクポイント)が来ます。
ここから錦織が攻撃的なストロークを展開してデュースに持ち込み、最後まで攻め切った錦織が何とかキープ。
第11ゲーム、アンダーソンがキープ。
第12ゲーム、デュースまで行きますが、錦織がしっかりとキープしてタイブレークへ。
タイブレーク、アンダーソンが先にミニブレイクに成功し、4-3とアンダーソンがリードしてアンダーソンのサービス2本。
錦織がストロークで粘りを見せ、連続でミニブレイクに成功。
次に錦織がサービス2本決めれば勝利というところでしたが、アンダーソンが1本ミニブレイクに成功。
6-6となってアンダーソンのサービス2本目。
錦織のすばらしいリターンエースが決まってミニブレイクに成功し、錦織にマッチポイントが来ます。
錦織のサービス1本目、アンダーソンのショットがネットに当って錦織のチャンスボールとなり、錦織がしっかりとフォアハンドでクロスにウィナーを決め、錦織が勝利。
第3セット | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | T | ||
錦織 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 8 | 7 | ||||||
アンダーソン | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 6 | 6 | ||||||
○:サービスキープ、●:ブレイク、T:タイブレーク |
錦織がしっかりとリターンを返してブレイクチャンスを作りかけますが、アンダーソンがことごとくサーブで凌いでいきます。
最後はどちらが勝ってもおかしくない展開となりましたが、錦織の勝負強さが上回った感じでした。
錦織 | 第3セット | アンダーソン |
0 | サービスエース | 6 |
1 | ダブルフォルト | 0 |
68%(34/50) | ファーストサーブ確率 | 70%(30/43) |
85%(29/34) | 1st Serve Points Won | 70%(21/30) |
31%(5/16) | 2nd Serve Points Won | 62%(8/13) |
0%(0/2) | ブレイク / チャンス | 0%(0/3) |
52%(48/93) | Total Points Won | 48%(45/93) |
錦織の準決勝の対戦相手は!?
錦織選手の準決勝の対戦相手は、世界ランキング33位のミーシャ・ズベレフ選手(ドイツ)に決まりました。
過去に対戦はなく、初対戦となります。
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