【全仏OP】4回戦「錦織 vs ベルダスコ」の結果(2017年)


2017年全仏オープンの4回戦の錦織圭選手の対戦相手は、世界ランキング37位のフェルナンド・ベルダスコ選手。

錦織選手とベルダスコ選手のプレイヤー情報、4回戦の試合結果とスタッツを見ていきます。

最後に錦織選手の準々決勝の対戦相手を紹介します。

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プレイヤー情報(4回戦)

過去の対戦成績は、錦織選手の3勝2敗。

直近の試合は2017年のマイアミ・オープンの4回戦で錦織選手がフルセットの末に勝利。

また、2016年の全仏オープンの4回戦でも対戦しており、ベルダスコ選手の強烈なフォアハンドに苦しめられ、フルセットの末に錦織選手が何とか勝利をもぎ取ったという試合でした。

過去の対戦成績については、選手名鑑『 フェルナンド・ベルダスコ 』で紹介しています。

※2017年5月29日時点

錦織 圭 ベルダスコ
3 勝 対戦成績 2 勝
9位(4位) 最新ランキング(最高) 37位(7位)
日本 国籍 スペイン
27歳 年齢 33歳
1989年12月29日 生年月日 1983年11月15日
178cm / 75kg 身長 / 体重 185cm / 87kg
右 / 両手 利き手 / バック 左 / 両手
2007年 プロ転向 2001年
20勝8敗 2017年成績 14勝11敗
0回 2017年優勝回数 0回
321勝150敗 通算成績 472勝347敗
11回 通算優勝回数 7回

4回戦「錦織vsベルダスコ」の結果

全仏オープン 4回戦(2017年6月5日)
[8] 錦織 圭(9位) 3 0 6 6 6
フェルナンド・ベルダスコ(37位) 1 6 4 4 0
試合時間:2時間34分

どこか怪我をしているのかなという感じで、立ち上がりから動きが悪い錦織選手。
逆に立ち上がりから全開で飛ばしてきたベルダスコ選手に圧倒され、0-6で第1セットを落とします。

第2セットの第1ゲームで錦織選手がブレイクに成功しますが、すぐにブレイクバックを許すなど、錦織選手が劣勢な状況が続きます。
我慢のテニスが続く中、錦織選手がワンチャンスをモノにして第2セットを取ると、次第に錦織選手の動きが良くなり第1セットとはまったく別人のプレーを見せます。

そして、この試合を大きく左右するゲームとなった第3セットの第7ゲーム。
ベルダスコ選手のサービスゲームで、お互いスーパーショットの応酬で一進一退の攻防が10分近く続き、このゲーム5回目となるブレイクポイントをモノにした錦織選手がブレイクに成功。

このリードを守って第3セットを取った錦織選手は、第4セットを6-0という第1セットの劣勢時には考えられない試合展開を見せて勝利。

絶望的な状態から最高の状態に上げていく錦織選手の変化に私の頭が付いてこないという感じでしたが、コート上で対戦していたベルダスコ選手が一番戸惑ったのではないでしょうか。

錦織 試合全体 ベルダスコ
4 サービスエース 3
2 ダブルフォルト 6
59/112 (53%) ファーストサーブ確率 77/109 (71%)
37/59 (63%) 1st Serve Points Won 48/77 (62%)
25/53 (47%) 2nd Serve Points Won 12/32 (38%)
11/15 (73%) ネットポイント 6/12 (50%)
7/17 (41%) ブレイク / チャンス 5/13 (38%)
34 Winners 28
46 Unforced Errors 43
111 Total Points Won 110
2353.2m Total Distance Run 2280.3m
グラウンドストローク
9 FH Winners 15
11 BH Winners 4
10 FH Forced Errors 6
5 BH Forced Errors 13
25 FH Unforced Errors 24
17 BH Unforced Errors 11

[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・Total Points Won:自分が取得した全ポイント。
・Total Distance Run:総走行距離。
・FH:フォアハンド
・BH:バックハンド

セットごとに試合を振り返っていきます。(振り返りでは「選手」は略)

第1セット

ベルダスコのサービスで試合開始。

第1ゲーム、ベルダスコがキープ。

第2ゲーム、ベルダスコの深いショットに錦織はタイミング合わせきれずにミスが出るなど30-40とベルダスコにブレイクチャンスが来ますが、錦織がフォアハンドのウィナーを決めてデュースへ。
しかし、錦織のミスなどがありベルダスコがブレイクに成功。

第3ゲーム、ベルダスコがキープ。

第4ゲーム、40-15と錦織がゲームポイントを握りますが、ベルダスコがストローク勝負で上回りデュースへ。
デュースになってベルダスコが2回目のブレイクポイントを握ると、錦織のミスでベルダスコがブレイクに成功。

第5ゲーム、ベルダスコが決め行ったショットをミスするなど30-40と錦織にブレイクチャンスが来ますが、ベルダスコが凌いでデュースへ。
ベルダスコの鋭いショットに押し込まれ、ベルダスコがキープ。

第6ゲーム、このゲームも簡単にベルダスコにポイントを取られ、0-40とベルダスコにセットポイントが来ると、最後も錦織のミスでベルダスコがブレイクに成功して第1セットを先取。

第1セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 0
ベルダスコ 6
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク

錦織の動きが悪く、どこか怪我をかばいながらプレーしているのかなと思える状態でした。

そして、立ち上がりから最高の状態で飛ばしてきたベルダスコのスピンの効いたショットや鋭いショットに対してまったく対応できないまま錦織のミスばかりが目立って一方的な内容となりました。

錦織 第1セット ベルダスコ
0 サービスエース 0
0 ダブルフォルト 0
15/22 (68%) ファーストサーブ確率 16/20 (80%)
7/15 (47%) 1st Serve Points Won 12/16 (75%)
0/7 (0%) 2nd Serve Points Won 2/4 (50%)
1/2 (50%) ネットポイント 3/5 (60%)
0/1 (0%) ブレイク / チャンス 3/5 (60%)
2 Winners 7
15 Unforced Errors 6
13 Total Points Won 29
グラウンドストローク
1 FH Winners 4
0 BH Winners 1
3 FH Forced Errors 1
0 BH Forced Errors 2
8 FH Unforced Errors 4
6 BH Unforced Errors 1

第2セット

ベルダスコのサービスで第2セット開始。

第1ゲーム、錦織のバックハンドのクロスへの鋭いショットやベルダスコのミスがあり0-40と錦織にブレイクチャンスが来ます。
ロングラリーで先にベルダスコがミスをして、錦織がブレイクに成功。

第2ゲーム、錦織の3本のミスで15-40とベルダスコにブレイクチャンスが来ます。
錦織のショットがフレームショットとなり、ベルダスコがブレイクバックに成功。

第3ゲーム、ベルダスコがラブゲームでキープ。

第4ゲーム、デュースまで行きますが、錦織のサーブアンドボレーとファーストサーブでのフリーポイントで連続ポイントを取って錦織がキープ。

第5ゲーム、ベルダスコがラブゲームでキープ。

第6ゲーム、40-15と錦織がゲームポイントを握りますが、錦織にミスが出てデュースへ。
錦織のミスでブレイクポイントを握られますが、ロングラリーで錦織が粘り勝ってピンチを凌ぐと、10分近くかかったこのゲームを錦織が何とかキープ。

第7ゲーム、ベルダスコがラブゲームでキープ。

第8ゲーム、錦織がキープ。

第9ゲーム、錦織が粘りを見せデュースに持ち込むと、錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナーが決まって錦織にブレイクチャンスが来ます。
ここはリターンミスでチャンスを逃しますが、ロングラリーで錦織が打ち勝って再び錦織にブレイクチャンスが来ます。
今度はしっかりとリターンを返して錦織が粘り勝ち、錦織がブレイクに成功。

第10ゲーム、錦織のサービングフォーザセット。
ベルダスコが先にミスをする展開となり錦織が40-15とセットポイントを握ると、40-30から錦織がファーストサーブでフリーポイントを取って、錦織が第2セットを奪取。

第2セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 6
ベルダスコ 4
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク

第1ゲームでブレイクはできたものの錦織の状態が上がって来ず、キープするのにとにかく苦労します。

錦織が我慢のテニスで粘り続けてキープできるようになってくると、フットワークとストロークが少しずつ良くなってきて、セット終盤に来たワンチャンスをモノにしたという感じでした。

ベルダスコにとっては主導権を握って優勢に進めていたにも関わらず、精神的にダメージが残るセットの落とし方となりました。

錦織 第2セット ベルダスコ
3 サービスエース 2
0 ダブルフォルト 0
22/41 (54%) ファーストサーブ確率 20/26 (77%)
13/22 (59%) 1st Serve Points Won 13/20 (65%)
10/19 (53%) 2nd Serve Points Won 3/6 (50%)
4/5 (80%) ネットポイント 2/2 (100%)
2/3 (67%) ブレイク / チャンス 1/2 (50%)
9 Winners 10
16 Unforced Errors 9
33 Total Points Won 34
グラウンドストローク
1 FH Winners 6
3 BH Winners 1
2 FH Forced Errors 4
2 BH Forced Errors 4
9 FH Unforced Errors 6
6 BH Unforced Errors 3

第3セット

ベルダスコのサービスで第3セット開始。

第1ゲーム、ベルダスコがキープ。

第2ゲーム、ベルダスコのウィナー、錦織のミスなどがあり30-40とベルダスコにブレイクチャンスが来ますが、錦織がしっかりとファーストサーブを入れてピンチを凌ぎます。
錦織が何とかキープ。

第3ゲーム、ベルダスコのミスやダブルフォルトで30-40と錦織にブレイクチャンスが来ると、錦織のすばらしいコートカバーリングでポイントをもぎ取り、錦織がブレイクに成功。

第4ゲーム、錦織がしっかりとキープ。

第5ゲーム、ベルダスコのミスで15-30と錦織がポイントを先行しますが、ベルダスコが3連続ポイントでキープ。

第6ゲーム、錦織のダブルフォルトとストロークのミス、アンラッキーなコードボールがあり、15-40とベルダスコにブレイクチャンスが来ます。
錦織が1本凌ぎますが、錦織のショットがネットにかかりベルダスコがブレイクバックに成功。

第7ゲーム、ベルダスコのダブルフォルト、錦織のバックハンドのダウンザラインへのウィナーとバックハンドのクロスへのウィナーがあり、30-40と錦織にブレイクチャンスが来ますが、ベルダスコが凌いでデュースへ。
デュースになってお互いスーパーショットが飛び交う中、錦織がこのゲーム5回目のブレイクポイントをモノにして、錦織がブレイクに成功。

第8ゲーム、15-30とベルダスコにポイントを先行されますが、錦織がしっかりとキープ。

第9ゲーム、錦織のスーパーショット、バックハンドのダウンザラインへのウィナー、ベルダスコのダブルフォルトがありデュースへ。
錦織がすばらしいプレーを見せてセットポイントを握りますが、ベルダスコが凌いでキープ。

第10ゲーム、錦織のサービングフォーザセット。
錦織のダブルフォルトなどがあり15-30とベルダスコにポイントを先行されますが、錦織がしっかりと攻め最後もフォアハンドのクロスへのウィナーを決めてキープし、錦織が第3セットも取ります。

第3セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 6
ベルダスコ 4
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク

第3セットに入ると錦織の状態がさらに良くなり、第1ゲームから一進一退の攻防が続きました。

そして、第6ゲームにアンラッキーなポイントもあってベルダスコにブレイクバックを許し、この流れのまま第7ゲームをベルダスコがキープしていたら、またベルダスコのプレーレベルが上って厳しい展開になっていたかもしれません。

両選手の意地と意地のぶつかり合いといった感じで、この第7ゲームを錦織が粘りに粘ってブレイクできたことがほんとに大きかったです。

錦織 第3セット ベルダスコ
0 サービスエース 1
2 ダブルフォルト 4
13/32 (41%) ファーストサーブ確率 29/45 (64%)
9/13 (69%) 1st Serve Points Won 19/29 (66%)
10/19 (53%) 2nd Serve Points Won 5/16 (31%)
6/8 (75%) ネットポイント 1/5 (20%)
2/7 (29%) ブレイク / チャンス 1/3 (33%)
19 Winners 10
12 Unforced Errors 13
40 Total Points Won 37
グラウンドストローク
6 FH Winners 4
8 BH Winners 1
2 FH Forced Errors 0
1 BH Forced Errors 2
6 FH Unforced Errors 4
4 BH Unforced Errors 4

第4セット

ベルダスコのサービスで第4セット開始。

第1ゲーム、ベルダスコの連続ミス、ロングラリーで錦織が粘り勝って0-40と錦織にブレイクチャンスが来ます。
ベルダスコが2本凌ぎますが、ベルダスコのフレームショットがアウトとなり、錦織がブレイクに成功。

第2ゲーム、ベルダスコの攻めが上回り0-40とベルダスコにブレイクチャンスが来ます。
錦織が粘りを見せ、この大ピンチから5連続ポイントで錦織がキープ。

第3ゲーム、ベルダスコのダブルフォルト、ストロークのミスがあり30-40と錦織にブレイクチャンスが来ます。
最後もベルダスコがミスをして、錦織がブレイクに成功。

第4ゲーム、錦織がキープ。

第5ゲーム、安定感のある錦織に対して、動きが悪くなってきたベルダスコがミスをする展開となり15-40と錦織にブレイクチャンスが来ます。
最後はベルダスコのダブルフォルトで錦織がブレイクに成功。

第6ゲーム、錦織のサービングフォーザマッチ。
錦織のサービスエース、フォアハンドの逆クロスへのウィナーが決まるなど40-0と錦織がマッチポイントを握ると、最後はベルダスコのショットがアウトとなり錦織がセットカウント3-1で勝利。

第4セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
錦織 6
ベルダスコ 0
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク

まったくミスをしなくなった錦織に対して、ベルダスコは第2ゲームのブレイクバックのチャンスを逃して一気にプレーが落ちてしまいました。

第1セットの時とは立場が完全に入れ替わり、錦織が一気に試合を決めました。

錦織 第3セット ベルダスコ
1 サービスエース 0
0 ダブルフォルト 2
9/17 (53%) ファーストサーブ確率 12/18 (67%)
8/9 (89%) 1st Serve Points Won 4/12 (33%)
5/8 (63%) 2nd Serve Points Won 2/6 (33%)
0/0 (0%) ネットポイント 0/0 (0%)
3/6 (50%) ブレイク / チャンス 0/3 (0%)
4 Winners 1
3 Unforced Errors 15
25 Total Points Won 10
グラウンドストローク
1 FH Winners 1
0 BH Winners 0
3 FH Forced Errors 1
2 BH Forced Errors 5
2 FH Unforced Errors 10
1 BH Unforced Errors 3

錦織の準々決勝の対戦相手は!?

錦織選手の準々決勝の対戦相手は、世界ランキング1位のアンディ・マレー選手。

アンディ・マレー
※更新日:2019年8月20日 現在。 アンディ・マレー選手の基本情報、選手紹介、選手経歴、ツアー経歴、ランキング推移、グランドスラム成績、ツアー決勝成績、錦織選手との対戦成績です。

過去の対戦成績は、錦織選手の2勝8敗。

直近の試合は2016年のATPワールドツアー・ファイナルズで、マレー選手がフルセットの末に勝利。

また、その前の対戦となる全米オープンの準々決勝では、錦織選手がフルセットの末に勝利しています。

順延もあって3日連続での試合となり錦織選手の疲れが心配されますが、マレー選手との試合はほんとにタフな戦いになるので、中1日でどれだけリカバリできるかが鍵になりそうです。

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