アルゼンチン・オープン2回戦の相手はディエゴ・シュワルツマン選手。
身長170cmと小柄なシュワルツマン選手とのストローク勝負で、力の違いを見せることができるか!?
錦織選手のアルゼンチン・オープン2回戦のプレイヤー情報、試合結果とスタッツを見ていきます。
最後に準々決勝の対戦相手についても紹介します。
プレイヤー情報(2回戦)
まずは、錦織選手とディエゴ・シュワルツマン選手のプレイヤーデータの紹介です。(※大会前のデータ)
錦織 圭 | シュワルツマン | |
0勝 | 対戦成績 | 0勝 |
5位(4位) | 最新ランキング(最高) | 50位(50位) |
日本 | 国籍 | アルゼンチン |
27歳 | 年齢 | 24歳 |
1989年12月29日 | 生年月日 | 1992年8月16日 |
178cm / 75kg | 身長 / 体重 | 170cm / 64kg |
右 / 両手 | 利き手 / バック | 右 / 両手 |
2007年 | プロ転向 | 2010年 |
6勝2敗 | 2017年成績 | 2勝3敗 |
0回 | 2017年優勝回数 | 0回 |
307勝144敗 | 通算成績 | 33勝51敗 |
11回 | 通算優勝回数 | 0回 |
選手名鑑『ディエゴ・シュワルツマン』では、選手紹介やツアー経歴など詳しく紹介しています。
錦織、2回戦の結果
[1] 錦織 圭(5位) | 2 | 5 | 6 | 6 |
ディエゴ・シュワルツマン(50位) | 1 | 7 | 2 | 2 |
試合時間:2時間4分 |
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錦織選手にとっては、全豪オープン以来となる約3週間ぶりの公式戦でしたが、フルセットの末に錦織選手が逆転で勝利。
第1セットの第1ゲームで錦織選手がいきなりブレイクに成功するも、地元のシュワルツマン選手への応援が大きく、完全アウェイの中でゲームが進んでいきます。
シュワルツマン選手のストロークとサーブが次第に良くなる一方で、錦織選手のミスが目立つようになり、第6ゲームと第12ゲームをブレイクされ、シュワルツマン選手が第1セットを先取。
第2セットの立ち上がりもシュワルツマン選手の勢いが続いていましたが、次第に錦織選手のストロークが安定し、逆にシュワルツマン選手の方にミスが出始めます。
第1セットから飛ばしてきた影響でシュワルツマン選手の勢いが完全になくなり、第4ゲームから一気に錦織選手の流れとなって第2セットを奪取。
最終セットの立ち上がりはブレイク合戦となるも、錦織選手が主導権を握る展開が続き、粘るシュワルツマン選手を振り切って逆転で錦織選手の勝利。
ただ、最終セットの第3ゲーム終了後に、錦織選手がメディカルタイムアウトを取って、左ふくらはぎ辺りのマッサージを受ける場面があり、準々決勝に向けてしっかりリカバリできるかが気がかりです。
それでは、今日の試合のスタッツを見てみます。
サービスよりリターンに強さがある選手同士ということで、お互いにブレイクチャンスをどれだけモノにできるかの勝負でした。
第2セットの途中からは大事なポイントでの勝負強さの差が出て錦織選手の勝利。
錦織 | 試合全体 | シュワルツマン |
3 | サービスエース | 2 |
0 | ダブルフォルト | 0 |
66%(61/92) | ファーストサーブ確率 | 69%(56/81) |
70%(43/61) | 1st Serve Points Won | 63%(35/56) |
42%(13/31) | 2nd Serve Points Won | 32%(8/25) |
60%(6/10) | ブレイク / チャンス | 27%(3/11) |
54%(94/173) | Total Points Won | 46%(79/173) |
[スタッツ用語の補足]
・1st Serve Points Won:ファーストサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・2nd Serve Points Won:セカンドサーブが入った時にポイントを取得した確率。
・Total Points Won:自分が取得した全ポイント。
セットごとに試合を振り返っていきます。(振り返りでは「選手」は略)
第1セット
シュワルツマンのサービスゲームで試合開始。
第1ゲーム、シュワルツマンに硬さが見られる中、15-40といきなりブレイクチャンス。ここをしっかり決めて、錦織がブレイクに成功。
その後はお互いキープの展開へ。
第6ゲーム、錦織のミスが続いて30-40とシュワルツマンにブレイクチャンス。ここでシュワルツマンのダウンザラインへのウィナーが決まり、ブレイクバックに成功。
次第にシュワルツマンのストロークとサーブが良くなり、第7ゲーム以降、シュワルツマンのサービスゲームでチャンスを作れなくなります。
第11ゲーム、30-40と久々に錦織にブレイクチャンス。しかし、シュワルツマンの攻めが上回り、シュワルツマンがこのピンチを凌いでキープ。
第12ゲーム、ドロップショットのミスなど錦織の連続ミスで、0-40とシュワルツマンにセットポイントが来ます。最後は錦織のダウンザラインへのショットが大きく外れ、シュワルツマンが第1セットを先取。
第1セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ● | ○ | ○ | ○ | ○ | 5 | |||||||
シュワルツマン | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | ○ | ● | 7 | |||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
錦織のセカンドサーブでのポイント取得率36%と、途中からサービスゲームでキープに苦労する場面が増えました。
逆にシュワルツマンのストロークとサーブが良くなり、シュワルツマンの勢いに押される形で、踏ん張りきれずに第1セットを落としました。
錦織 | 第1セット | シュワルツマン |
1 | サービスエース | 2 |
0 | ダブルフォルト | 0 |
63%(24/38) | ファーストサーブ確率 | 69%(27/39) |
67%(16/24) | 1st Serve Points Won | 67%(18/27) |
36%(5/14) | 2nd Serve Points Won | 50%(6/12) |
33%(1/3) | ブレイク / チャンス | 67%(2/3) |
47%(36/77) | Total Points Won | 53%(41/77) |
第2セット
シュワルツマンのサービスゲームで第2セット開始。
第1ゲーム、錦織のミスが続き、シュワルツマンがあっさりキープ。
第2ゲーム、錦織がネットプレーを混ぜながら、危なげなくキープ。
第3ゲーム、シュワルツマンがラブゲームでキープ。
第4ゲーム、錦織もラブゲームでキープ。
お互いキープが続く展開の中、錦織のストロークが安定してきたのに対し、シュワルツマンは次第にミスが増え始めます。
第5ゲーム、シュワルツマンのミスが続き、15-40とブレイクチャンス。ドロップショットを決めて錦織がブレイクに成功。
第6ゲーム、錦織がブレイク直後の大事なサービスゲームをしっかりキープ。
第7ゲーム、0-40と錦織にブレイクチャンス。最後はリターンエースを決めブレイクに成功。
第8ゲーム、15-40とシュワルツマンにブレイクポイントを握られるも、これを凌いでデュースへ。このゲームをキープして第2セット奪取。
第2セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ○ | ○ | ● | ○ | ● | ○ | – | – | – | – | 6 | ||
シュワルツマン | ○ | ○ | – | – | – | – | 2 | ||||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
シュワルツマンは序盤から飛ばしてきた影響もあり、ストロークでのミスが増え始め、サービスゲームでの安定感もなくなっていきました。
第2セットは、ブレイクチャンスをしっかりモノにした錦織と、チャンスを生かせなかったシュワルツマン(ピンチで踏ん張った錦織)の勝負強さの差が出た形です。
錦織 | 第2セット | シュワルツマン |
2 | サービスエース | 0 |
0 | ダブルフォルト | 0 |
75%(21/28) | ファーストサーブ確率 | 71%(12/17) |
76%(16/21) | 1st Serve Points Won | 67%(8/12) |
43%(3/7) | 2nd Serve Points Won | 20%(1/5) |
100%(2/2) | ブレイク / チャンス | 0%(0/4) |
60%(27/45) | Total Points Won | 40%(18/45) |
第3セット
シュワルツマンのサービスゲームで最終セット開始。
第1ゲーム、錦織のリターンエースが決まるなど、15-40とブレイクチャンス。このチャンスをしっかり決め、錦織がブレイクに成功。
第2ゲーム、30-40とシュワルツマンにブレイクチャンス。錦織ここを踏ん張りきれず、シュワルツマンがブレイクバックに成功。
第3ゲーム、シュワルツマンの連続ミスもあり、15-40と錦織にブレイクチャンス。デュースに持ち込まれるも、ストロークで押し切った錦織がブレイクに成功。
しかし、錦織がここでメディカルタイムアウト。トレーナーを呼んで左足のふくらはぎの辺りをマッサージ。
一方、シュワルツマンもメディカルタイムアウトを取り、左手首にテーピングを巻く。
第4ゲーム、錦織のフットワークに特に変化は見られず、錦織がラブゲームでキープ。
第5ゲーム、30-40と錦織にブレイクチャンス。フォアハンドの回り込みからのダウンザラインへのウィナーが決まりブレイクに成功。「カモーン」錦織吠える!
第6ゲーム、40-0からサーブアンドボレーを2度試みるも連続失敗。最後はダウンザラインへのバックハンドウィナーが決まり錦織キープ。
第7ゲーム、シュワルツマンがキープ。
第8ゲーム、錦織のサービングフォーザマッチ。錦織のミス連発で15-40とピンチを迎えるも、ここを凌いでデュースへ。
マッチポイントを迎えると、最後はシュワルツマンのショットがラインオーバーとなり錦織が逆転勝利。
第3セット | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
錦織 | ● | ● | ○ | ● | ○ | ○ | – | – | – | – | 6 | ||
シュワルツマン | ● | ○ | – | – | – | – | 2 | ||||||
○:サービスキープ、●:相手のサービスゲームをブレイク |
シュワルツマンは、サービススタッツ通り第2セットからどんどん悪くなり、最終セットはファーストサーブでもポイントを取るのに苦労していました。
錦織 | 第3セット | シュワルツマン |
0 | サービスエース | 0 |
0 | ダブルフォルト | 0 |
62%(16/26) | ファーストサーブ確率 | 68%(17/25) |
69%(11/16) | 1st Serve Points Won | 53%(9/17) |
50%(5/10) | 2nd Serve Points Won | 13%(1/8) |
60%(3/5) | ブレイク / チャンス | 25%(1/4) |
61%(31/51) | Total Points Won | 39%(20/51) |
2回戦を振り返っての感想
アルゼンチン・オープン2回戦「錦織 vs シュワルツマン」のハイライト動画です。
大会初戦でスロースターターの錦織選手と、地元の声援を受けて序盤から飛ばしてくるシュワルツマン選手。
ここでシュワルツマン選手が空回りしてミスしてくれるとよかったんですが、第1セットはストロークに強いシュワルツマン選手がとにかく粘ってくるので、錦織選手が辛抱しきれなくなった感じでした。
第1ゲーム以降、シュワルツマン選手のサーブが思っていたより良くて、錦織選手はリターンでチャンスがほとんど作れない状況もあり、流れを悪くしたかもしれません。
第2セット途中からは、嵐が過ぎ去った感じで錦織選手のペースになりましたが、この先のことを考えると第1セットを取り切って2セットで終わらせて欲しかったです。
1試合目からメディカルタイムアウトを取って、左ふくらはぎ辺りのマッサージを受ける場面があり、その後の動きは問題ないように見えましたが、2週連続のクレーの大会を戦い抜けるかちょっと不安が・・・。
次の準々決勝の対戦相手は!?
錦織選手の準々決勝の対戦相手は、世界ランキング41位のジョアン・ソウザ選手(ポルトガル)に決まりました。
過去の対戦成績は、錦織選手の0勝1敗(途中棄権)。
2016年の楽天ジャパン・オープンの2回戦で初対戦となりましたが、第1セット途中で錦織選手が臀部の痛みで途中棄権しました。
準々決勝は中1日空いて、日本時間の2月18日(土)午前6時45分に開始予定。
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